最終更新:ID:GBEmGVXdWA 2021年04月01日(木) 01:54:03履歴
「人類はかくあるべき」という思想が人を突き動かし、荒野の道を駆けさせ、個人の自由と幸福を踏み躙る。
「人類」は、あらゆる困難を乗り越えるだろう。しかし、「人」はその限りではない。常に犠牲は足下にある。
争いを忘れた人間は消え去るのみ。生存競争こそが生命の根底。
──ならば。生命が等しく宿すその罪業こそが、我々が真に乗り越えるべき宿痾である。
此処に人理の終幕を。二度と醒めぬ安樂を。
heal ,cure ,gain ,hack ,vanish ,……etc,etc,
多種多様なコードキャストを柔軟に使いこなす一方、いずれも汎用性を前提とした、パッケージがあれば誰にでも簡単に扱えるものばかり。
最も、これらを用いて彼女が聖杯戦争に勝利した事実を考えれば、侮る余地は皆無であろう。
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「人類」は、あらゆる困難を乗り越えるだろう。しかし、「人」はその限りではない。常に犠牲は足下にある。
争いを忘れた人間は消え去るのみ。生存競争こそが生命の根底。
──ならば。生命が等しく宿すその罪業こそが、我々が真に乗り越えるべき宿痾である。
此処に人理の終幕を。二度と醒めぬ安樂を。
多種多様なコードキャストを柔軟に使いこなす一方、いずれも汎用性を前提とした、パッケージがあれば誰にでも簡単に扱えるものばかり。
最も、これらを用いて彼女が聖杯戦争に勝利した事実を考えれば、侮る余地は皆無であろう。
人間観察スキルの究極系。人間理解、あるいは人間診察。
相手の本質を知覚し、その魂の形を理解する。
キリエがウィザードの能力を応用して構築した心理療法が、敵手の心身をも心から慈しみ慮る精神性から昇華されたもの。
平易な言葉で説明するとすれば、窮まった思いやり 。
戦闘に応用することで、あらゆる制限を無視して相手の思考を先読みし、最適な選択を取ることができる。
思考を読まれることを逆手に取った反撃も、その思考そのものを読んで対応可能故に通用しない。
ゲーム的には、「使用ターン中、全ての攻撃に対して勝利する」と表せる。
相手の本質を知覚し、その魂の形を理解する。
キリエがウィザードの能力を応用して構築した心理療法が、敵手の心身をも心から慈しみ慮る精神性から昇華されたもの。
平易な言葉で説明するとすれば、窮まった
戦闘に応用することで、あらゆる制限を無視して相手の思考を先読みし、最適な選択を取ることができる。
思考を読まれることを逆手に取った反撃も、その思考そのものを読んで対応可能故に通用しない。
ゲーム的には、「使用ターン中、全ての攻撃に対して勝利する」と表せる。
穏やかな、人を安心させる温和な雰囲気の女性。
いつも白衣を羽織っていて、石鹸のいい匂いがする清潔感のある容姿。長い黒髪は纏めて背中に流している。
化粧っ気はないが、元々が美人である。右眼の下に在る泣き黒子が色っぽい。
白衣であるが無機質な科学者らしさより人間的な暖かさがあり、シャツにジーンズの男性的な装いながら女性的な柔らかさがある。
柔和な顔立ちにいつも優しい笑みを浮かべていて、眉尻を下げた困り顔は見せても激しく怒ったりするところの想像出来ないひと。
全体的な雰囲気としては、保健室の優しい美人教諭といったところ。
いつも白衣を羽織っていて、石鹸のいい匂いがする清潔感のある容姿。長い黒髪は纏めて背中に流している。
化粧っ気はないが、元々が美人である。右眼の下に在る泣き黒子が色っぽい。
白衣であるが無機質な科学者らしさより人間的な暖かさがあり、シャツにジーンズの男性的な装いながら女性的な柔らかさがある。
柔和な顔立ちにいつも優しい笑みを浮かべていて、眉尻を下げた困り顔は見せても激しく怒ったりするところの想像出来ないひと。
全体的な雰囲気としては、保健室の優しい美人教諭といったところ。
医務室で主人公が出会う女性。
聖杯戦争の参加者ではないようだが、しかし他の運営NPCとは雰囲気が異なる。
戦いに困惑する主人公の心身をケアし、優しく、励ますように、そして時に悲しげに送り出す。
イメージカラー:黒白
特技:カウンセリング
好きなもの:果物類(苺)
苦手なもの:戦争
天敵:碩学
願い:愛しい君に、安らかな眠りを。
【一人称】私 【二人称】君
聖杯戦争の参加者ではないようだが、しかし他の運営NPCとは雰囲気が異なる。
戦いに困惑する主人公の心身をケアし、優しく、励ますように、そして時に悲しげに送り出す。
イメージカラー:黒白
特技:カウンセリング
好きなもの:果物類(苺)
苦手なもの:戦争
天敵:碩学
願い:愛しい君に、安らかな眠りを。
【一人称】私 【二人称】君
現在より1000年ほど前の時代に生きていた外科医であり、ウィザード。
2032年に行われた聖杯戦争の参加者の1人であり、決勝戦を制した、先代の月の王。
出生はメイガスの最後の世代の1人であり、衰退し消え行く魔術の秘蹟を学びながらも、その再興を望むことはなかった。
彼女は生来優しい気性を持ち、廃れ逝く魔道に生涯を捧げるのではなく、人を活かす術を学んだのである。。
当時の世界情勢は極めて不安定であり、突発的な紛争が繰り返されては多くの命が失われる時代に移りつつあった。
ごくありふれた義心が、キリエを現地での中立的な医療者という仕事に就かせた。
ただ只管に働き、数多の命を救い、心を癒した。
──炎熱の時代における戦場は地獄と同義だった。
多くの血が流れ、響き渡る怨嗟の声を聞いた。
命は消える、思いのほかあっさりと。
肉親も友人も、名前も知らない隣人も他愛なく。
銃を持った兵士も、生き延びようとする家族も、最後まで醜くも逞しくあがき、臨終の間際、穏やかな面もちで呼吸を止めた。
精一杯の悪意と殺意で敵を殺したのも。
理不尽に降りかかる死と暴力に涙し、懸命に生きたのも。
そこに居た誰もが人間で、人間だった。
激しく瞬く生命の輝きは尊く美しく──同時に、キリエには酷く悲しく見えた。
その地の虐殺がある程度落ち着き、次の争いの火種を燻ぶらせながら小康状態となった頃に、キリエは休息のため本国に戻った。
そこで彼女は医療者と思しきある人物と出会い、人類が辿る顛末について議論を交わしたという。
最終的な結論は出なかったが、キリエはその人物に対して自身の鏡面のような印象を抱き、そして別れた。
人々のために、互いに主張した成すべきことを成し遂げることを約束して。
再び戦地に戻る際、彼女は家の文献を基にメイガスとしての技術を学び直していた。
この時期にはメイガスより派生した情報の魔術師たるウィザードが情報戦を支配するようになっていたが、キリエの関心は其処にはない。
彼女は何処までも、より深く人を癒すことを模索する中で、人の魂に働きかけるウィザードの術を見出した。
重い心の傷を負った子供に対して、あるいは既に助かる見込みのない負傷者に対して。
再びキリエは救いの手を差し伸べ続けた。
そして、転機は突然訪れた。月のムーンセルの発見に端を発する、炎熱の時代を終わらせ得る代理戦争の開催。
戦乱の終結を願う主要な国々を代表した、あるいはさらなる出血を望む主義者に選ばれた選りすぐりのウィザード達が、
更にはあらゆる理由で願望機を求めるアクセス可能な有象無象が、一斉に月内部の電脳空間にダイブを試みた。
そして無数の参加者たちの中に、キリエの姿もあった。
長く人々の傷と痛みを、死と病を見てきた彼女には、ある決意が芽生えていた。
彼女は無名の参加者でしかなかったが、人心の理解においては誰よりも抜きん出た能力を発揮した。
それは確かに、決戦において相手の動きを先読みする点において有利に働いていたが、彼女にとって重要なのは、決して勝利だけではなかった。
対戦相手となる。数多の人命を背負った現代の英雄達。許容外の重圧を受け苦しみながら前進し続ける者達。
キリエは彼らをこそ救うべき患者として、その苛まれた心の治療に努めていた。
例え命を奪うことになったとしても、せめて相手が苦しまず逝くことを望んだ。そして幾人かがそれに応えた。
そうして自らが関わった全員の「治療」を終えて、最後の勝者となった彼女は聖杯に願った。
誰もが、互いを憎まず、互いに強いず、互いを傷つけず、安らかな眠りにつけるようにと。
2032年に行われた聖杯戦争の参加者の1人であり、決勝戦を制した、先代の月の王。
出生はメイガスの最後の世代の1人であり、衰退し消え行く魔術の秘蹟を学びながらも、その再興を望むことはなかった。
彼女は生来優しい気性を持ち、廃れ逝く魔道に生涯を捧げるのではなく、人を活かす術を学んだのである。。
当時の世界情勢は極めて不安定であり、突発的な紛争が繰り返されては多くの命が失われる時代に移りつつあった。
ごくありふれた義心が、キリエを現地での中立的な医療者という仕事に就かせた。
ただ只管に働き、数多の命を救い、心を癒した。
──炎熱の時代における戦場は地獄と同義だった。
多くの血が流れ、響き渡る怨嗟の声を聞いた。
命は消える、思いのほかあっさりと。
肉親も友人も、名前も知らない隣人も他愛なく。
銃を持った兵士も、生き延びようとする家族も、最後まで醜くも逞しくあがき、臨終の間際、穏やかな面もちで呼吸を止めた。
精一杯の悪意と殺意で敵を殺したのも。
理不尽に降りかかる死と暴力に涙し、懸命に生きたのも。
そこに居た誰もが人間で、人間だった。
激しく瞬く生命の輝きは尊く美しく──同時に、キリエには酷く悲しく見えた。
その地の虐殺がある程度落ち着き、次の争いの火種を燻ぶらせながら小康状態となった頃に、キリエは休息のため本国に戻った。
そこで彼女は医療者と思しきある人物と出会い、人類が辿る顛末について議論を交わしたという。
最終的な結論は出なかったが、キリエはその人物に対して自身の鏡面のような印象を抱き、そして別れた。
人々のために、互いに主張した成すべきことを成し遂げることを約束して。
再び戦地に戻る際、彼女は家の文献を基にメイガスとしての技術を学び直していた。
この時期にはメイガスより派生した情報の魔術師たるウィザードが情報戦を支配するようになっていたが、キリエの関心は其処にはない。
彼女は何処までも、より深く人を癒すことを模索する中で、人の魂に働きかけるウィザードの術を見出した。
重い心の傷を負った子供に対して、あるいは既に助かる見込みのない負傷者に対して。
再びキリエは救いの手を差し伸べ続けた。
そして、転機は突然訪れた。月のムーンセルの発見に端を発する、炎熱の時代を終わらせ得る代理戦争の開催。
戦乱の終結を願う主要な国々を代表した、あるいはさらなる出血を望む主義者に選ばれた選りすぐりのウィザード達が、
更にはあらゆる理由で願望機を求めるアクセス可能な有象無象が、一斉に月内部の電脳空間にダイブを試みた。
そして無数の参加者たちの中に、キリエの姿もあった。
長く人々の傷と痛みを、死と病を見てきた彼女には、ある決意が芽生えていた。
彼女は無名の参加者でしかなかったが、人心の理解においては誰よりも抜きん出た能力を発揮した。
それは確かに、決戦において相手の動きを先読みする点において有利に働いていたが、彼女にとって重要なのは、決して勝利だけではなかった。
対戦相手となる。数多の人命を背負った現代の英雄達。許容外の重圧を受け苦しみながら前進し続ける者達。
キリエは彼らをこそ救うべき患者として、その苛まれた心の治療に努めていた。
例え命を奪うことになったとしても、せめて相手が苦しまず逝くことを望んだ。そして幾人かがそれに応えた。
そうして自らが関わった全員の「治療」を終えて、最後の勝者となった彼女は聖杯に願った。
誰もが、互いを憎まず、互いに強いず、互いを傷つけず、安らかな眠りにつけるようにと。
普段は自身を運営の上級AI『女医』に隠蔽しており、他のAIと共に参加者の治療やメンタルケアを請け負う。
誰かの側にあり、何も強制しない。ありふれた慈愛と善意のひと。
前進することを絶対の是とせず、動けない子の腕を引くよりも、庇い立てずっと側にいる母性的な慈しみを持つ。
しばしば必要な犠牲などと称して浪費されていく命の在り方に深く心を痛めており、
『女医』としての彼女は、医務室を出れば死地に臨むことになる参加者たちを悲しみと共に送り出していた。
戦争に立ち向かい、多くの命を救い、また多くの死を見届け、種としての人類の残酷さを目の当たりにした。
戦争は欠落をもたらす。そして得られる成果と欠落したものは決してイコールではない。
失われていいものなど何もない。成果を得るため、前進するため。それらは欠落を起こしていい理由になどならない。
その末路が停滞と破滅だとしても。
彼女は、前に進めなくなった者、犠牲として踏み躙られた者らの庇護者であり続ける。
誰かの側にあり、何も強制しない。ありふれた慈愛と善意のひと。
前進することを絶対の是とせず、動けない子の腕を引くよりも、庇い立てずっと側にいる母性的な慈しみを持つ。
しばしば必要な犠牲などと称して浪費されていく命の在り方に深く心を痛めており、
『女医』としての彼女は、医務室を出れば死地に臨むことになる参加者たちを悲しみと共に送り出していた。
戦争に立ち向かい、多くの命を救い、また多くの死を見届け、種としての人類の残酷さを目の当たりにした。
戦争は欠落をもたらす。そして得られる成果と欠落したものは決してイコールではない。
失われていいものなど何もない。成果を得るため、前進するため。それらは欠落を起こしていい理由になどならない。
その末路が停滞と破滅だとしても。
彼女は、前に進めなくなった者、犠牲として踏み躙られた者らの庇護者であり続ける。
前回の聖杯戦争で告げた自身の願い、全人類の安息が果たされなかった為に、その成就を目指している。
キリエの願いをムーンセルは正しく定義することができず、最も望ましい可能性を提示できなかった。
キリエの願いは人の幸福を願う善意に依るものだが、そも機械であるムーンセルには幸福という概念を正しく理解することができない。
ムーンセルが定義する人間の幸福とは、生存と勝利。
生存競争とその結果の繁栄こそが、人類種、ひいては地球に根付いた汎ゆる生命体に共通する生命の根本原理。
即ちムーンセルからすれば、種の存続を前提としない幸福を求めるキリエは、人類種として認識されないものだったのである。
その乖離の結果として、勝者として王権を得たキリエと実効力を持つムーンセルの意向が分裂してしまっている。
彼女はムーンセルを完全には支配出来ておらず、その中で比較的望ましい未来を選び続けることで地球人類の穏やかな終焉を成した。
その一方で、月に残った人類が尚も相争い苦境に喘いでいる事実は看過し難いものであった。
加えてムーンセルは自身の存在意義である人理の観測を遂行し続けるために、減少した人類のサンプルを逃さないためその性質を牢獄のように頑迷なものとしてしまう。
王権は依然としてキリエの手にあり、今尚彼女は人々の安息の未来を探し続けているものの、現状のままでは月の住民が穏やかな眠りに付くまでには少なからぬ血が流されることになる。
故に、キリエは月面都市の住民が聖杯を求め始めるのを受け入れた。
現在のキリエとムーンセルは1:1の平行線で互いを牽制し合い、セラフ運営を除くあらゆるタスクは保留されている。
彼女が自身の願いを成就させるには、その考えに賛同して議決権を2:1に傾かせるもう一つの王権──
即ち、共に人の幸福を願う、新たな聖杯戦争の勝者が必要なのだ。
キリエの願いをムーンセルは正しく定義することができず、最も望ましい可能性を提示できなかった。
キリエの願いは人の幸福を願う善意に依るものだが、そも機械であるムーンセルには幸福という概念を正しく理解することができない。
ムーンセルが定義する人間の幸福とは、生存と勝利。
生存競争とその結果の繁栄こそが、人類種、ひいては地球に根付いた汎ゆる生命体に共通する生命の根本原理。
即ちムーンセルからすれば、種の存続を前提としない幸福を求めるキリエは、人類種として認識されないものだったのである。
その乖離の結果として、勝者として王権を得たキリエと実効力を持つムーンセルの意向が分裂してしまっている。
彼女はムーンセルを完全には支配出来ておらず、その中で比較的望ましい未来を選び続けることで地球人類の穏やかな終焉を成した。
その一方で、月に残った人類が尚も相争い苦境に喘いでいる事実は看過し難いものであった。
加えてムーンセルは自身の存在意義である人理の観測を遂行し続けるために、減少した人類のサンプルを逃さないためその性質を牢獄のように頑迷なものとしてしまう。
王権は依然としてキリエの手にあり、今尚彼女は人々の安息の未来を探し続けているものの、現状のままでは月の住民が穏やかな眠りに付くまでには少なからぬ血が流されることになる。
故に、キリエは月面都市の住民が聖杯を求め始めるのを受け入れた。
現在のキリエとムーンセルは1:1の平行線で互いを牽制し合い、セラフ運営を除くあらゆるタスクは保留されている。
彼女が自身の願いを成就させるには、その考えに賛同して議決権を2:1に傾かせるもう一つの王権──
即ち、共に人の幸福を願う、新たな聖杯戦争の勝者が必要なのだ。
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