ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。

■第二回 不死者、あるいは擬生者と死霊




 その部屋は無骨で粗雑なコロッセウムでは異質な場所だった。
 VIPルーム。O-13序列第四位ギリードゥ・グレイの最高大総監ベチュラ・メディスンの私室。
 密閉された、配線だらけの暗い部屋の奥には巨大な音響機器が鎮座し、その手前で数個のモニターがバックライトを灯している。
 そのモニターの中で室内に設置された監視カメラの映像を映しているものに一人の男の姿が映し出された。

「邪魔しているぞ、メディスン」

 事後報告と共に男は"影の中から"ずるりと這い出した。
 名は江戸“月光”福兵衛左衛門。O-13序列第十位。彼は忍者である。
 たった今、唐突に部屋の中心に現れたのも魔術や奇術ではなく正真正銘の忍術だ。
 少なくとも彼はそう信じ、そして事実として忍術が行使されていた。
 月光は来客用のソファにドッカリと座り込む。
 その時、溜息をつくようにスピーカーから音が漏れた。

『あー……ここ僕の部屋なんだけどさ。一応ノックくらいしてくれない?』
「ヌワッハッハッハッハ!! 良いではないか。急な訪問にも警戒するくらいは気を張ったほうが鍛錬にもなる」
『デリカシーの無いところも江戸の強みだと思うよ僕。それはそうと何か用かい?』

 説得を諦めたような投げやりな声でメディスンは月光に尋ねた。
 月光はソファの背もたれに両肘をかけると何もない空間に答える。

「兎狩り」

 ふぅん、と鼻に籠もった笑い声がスピーカーから漏れた。

「あのようなものを拙者が勧めた覚えはないが?」
『仕方ないだろ。僕らはあくまでVIP。オーナーは異聞帯の人間だ。君の秩序にそぐわない催しでも許してやってくれよ』
「フン、弱者を嬲り殺して何の意味がある。超越に至る要素が欠片たりともないではないか。恥を知らんのか彼奴らは」
『匙投げないでよ、君導く側だろ……まあ、それはそれとして僕も処刑もどきの催しは飽きたからね。ちょっと介入させてもらった』
「ほう」

 月光が興味深しげに親指で顎を擦った。
 ピッ、と電子音が鳴り、大きなモニターに明かりが灯る。
 画面に流れるのは昼の『兎狩り』の録画映像だ。

『あの『兎』、どうやら矢衾の社員みたいでね。魔術師かつ死徒。すごいだろ?』

 倍速で再生される映像が一点で止まる。それはちょうど『兎』がリメイトの喉笛に噛み付いた瞬間だった。

『そのままだと強すぎるし手枷を付けてたんだけどね。それでもサクッと剣闘士殺しちゃったよ。
さすがは矢衾警備保障? 殺し慣れてるって感じで、『兎狩り』にも張り合いが出たんじゃないかな』
「ふむ。死徒、というからには吸い殺したのか?」
『いいや、体内から毒物が検出されたよ。直接の死因は失血。どうにも牙から毒を流し込んで筋肉を溶解させてから血を啜ってたみたい。
鍛えに鍛えた脳味噌まで筋肉みたいなやつだったのに自慢の筋肉もドロドロに溶かされてたよ。死徒の生態ってすごいね。体内で毒作るなんて』
「毒……?」

 訝しげに月光は黙する。
 モニターは映像を切り替えて『兎』がリメイトを捕食する約一分の工程をループさせている。
 暫しの沈黙を経て月光は口を開いた。

「して、お主はその『兎狩り』を続ける気か?」
『勿論さ! 筋肉バカな江戸たちと違って僕はコロシアムだけが娯楽だからね! あんな変わり種手放すわけ無いだろ!
あー。とはいえ次からは口枷も追加かなー。ほら、捕食の時にオーディエンスが静まり返っちゃってただろ?
怪物っぽさをアピールするにはいいんだけど、やっぱり人が食われるって光景は受け入れがたいだろうし。
あくまでこれはエンターテイメントだからねー。みんな人より本質的に上位にある存在にはどうしても怯えが混じっちゃう』
「エンターテイメント、か。……拙者は拘束を与えない儘のほうが愉しいと思うが」
『江戸にとってはね。オーディエンスは違う』
「…………そうか」

 月光はソファから立ち上がる。

「どちらにせよ、従う理想の違うお主の行いに口を挟む気はない。関わる気もない。好きにするがいいメディスン」
『了解〜。んじゃ、好きにやらせてもらう。アー、アー、マイクテス。スローバー、メイプロテイン。江戸が帰る。送ってやってくれ』
「監視のつもりか?」
『まあ我慢してくれよ江戸。異聞帯でも一応僕らはO-13だし? 理想も違うし? 導き手には相応の扱いしないとね立場的に。
ぞろぞろ歩きが嫌なら僕の直属のヘテパシフィックだけでも連れて行ってくれ。ホークスレッジの弟子だから話合うと思うよ』
「譲歩しよう。貴様の主が拙者ではなくグレイである以上は仕方あるまい」
『交渉成立。じゃ、ヘテパシフィック。頼んだよ』

 スピーカーのノイズがブツッと途切れた。
 静かになったVIPルームでメディスンの部下の到着を待つ月光はソファの背に腰を下ろし、足を組んだ。
 苦笑。

「拙者と彼奴らは違う、か──」

 懐から取り出した煙管を咥える。
 葉は忘れてきたから吸う気はない。ただ口寂しさを補うため。もしくは続きを言葉にしてしまうのを嫌ってか。
 月光の視界で空想の中の煙だけが闇に重たく燻っていた。



「意外とやるではないかお主」

 手枷を外して貰った後、いつもの襤褸切れのような服に着替えて、部屋に戻ったザイシャを迎えたのはメギドラの楽しげな表情だった。
 ザイシャは違和感を覚える。昨日の彼女の瞳にあった興味と、今目の前にある興味はやや色味が違う。
 昨日のそれは研究対象に向ける無機質なものと幼すぎる相手に向ける微笑ましげなものが綯い交ぜになっていた。
 が、今はそのどちらでもなく、メギドラの興味はザイシャそのものに向いているように思えてならない。
 そのことに少しザイシャは戸惑いを覚えた。
 メギドラは続ける。

「ただ不死に甘んじていると思えば先んじて身体に礼装を埋め込んでいたとは。なかなかにしてグッドアイデアじゃな。
呪いや魔術ではなく劇薬を以て体を蝕むとは目の付け所が良い。噛み付いて流し込むのも蜘蛛のようでクールじゃ。
しかも自分の体の中で毒を使うとはのう……ディブクと違ってお主は生きているじゃろうに。痛みは遮断しているのかの?」
「え、あ、いや。ずっともっと強い痛みが身体に走ってるから遮断しなくても別に……」
「ほうほう……その術を動かしているのは痛みじゃったか……。ちなみに腹を包丁で刺される痛みを一とすると?」
「そんな突然言われても困るっていうか……」

 困惑するザイシャの様子を見て、メギドラがニヤリとした。

「ははーん。さては儂の豹変に戸惑っておるなヘイヤ。良い良い。当然の反応じゃ。先程まで儂はお主への興味ナッシングじゃったからの。
自分を無視している相手が急に言い寄ってきたとすれば面食らって対応に困るじゃろうて。儂じゃってそうなる。誰だってそうなる」
「では──」
「なぜかと? 決まっておろう。興味が湧いたからじゃ」

 メギドラがザイシャの腕を取る。
 試合終了から小一時間。手枷の無数の棘に苛まれズタズタになっていた腕は血を滲ませながらも殆どの修復を終えていた。
 再生力を極限まで落とした状態でも傷の治りはこの程度に留めるのが限界だった。
 手枷の中に再生阻害の呪いのようなものを感じたため少し遅めの回復を装ったのだが……

「あの手枷を作ったのは儂じゃ。用途は拷問。効果は痛覚の倍化と治癒機能の麻痺。手慰みとは言え木っ端死徒の復元呪詛なら一日は弾ける。
それを嘲笑うかのような再生能力じゃ。お主の言を顧みれば最低出力でそれじゃろ? 儂も魔術師の端くれ、気にならんといえば嘘になる」

 それに、とメギドラは言葉を切る。

「ヘイヤよ。お主────生きとるの辛いんじゃろ?」

 ザイシャの瞳孔が微かに開いた。

「お主が魂を食うのを見た。魂を魔力に変えることが出来るならわざわざ肉を食い血を啜る理由はない。大した魔力にはならん。
ならば明白じゃ。お主は人を喰らうことを罪と考えている。そして、魂喰いで駆動し死を忘れ生の軛を外れた身体を忌み嫌っておる。
根拠もあるぞ。お主の魔力量は回復しきっていない。ならば、あの場に転がっていた大量の死体から魂喰いをすればよかろうて。
それをしなかったのは。ヘイヤ。お主が獲物を狩り、お主自身が勝利者となることで僅かながらの正当性を生み出しているからじゃ。
魂を食らうのではなく、肉と血を目的にして、魂はあくまで副産物。食物連鎖に己を落とし込み生物としての理を得ている。そうじゃろ?」

 図星を付かれ黙り込んだザイシャの肩にメギドラが優しく手を這わせる。
 つつ、と腕から肩へ。蛇の這うように。
 その囁きもまた蛇のごとく甘く、熟した果実をもぎ取るように籠絡せんと優しく響く。
 ザイシャ同様幼子にしか見えないメギドラの顔が二百四十六年の重みから生まれた慈愛を浮かべていた。
 それは紛うことなき憐憫。同時に意図を隠蔽するために浮かべる皺一つまで計算された感情。

「だからの、ヘイヤ。お主もこちら側へ来てみんか?」

 ────メギドラ・エイハブ・サレナ。
 『外天の黒百合』、『悪霊王女』、『怨念の墓地』、数々の異名を持つ死霊の長。
 その恐ろしさは多岐にして語られる。
 曰く、通常の洗礼術式さえ通じぬ邪悪を宿すと。
 曰く、死体と死霊を使役し個にして大隊規模の戦力を有すると。
 曰く、その呪いは容易に肉を腐らせ精神を滅ぼすと。
 曰く、国を数個滅ぼすことも可能なほどの怨念を蒐集していると。
 曰く、遍く生きとし生ける者を無為に呪殺する人類の敵であると。
 ……しかし、そうではない。
 彼女の恐ろしさはそこではないのだ。
 彼女の恐ろしさは、本当の怖さは、巧みな『話術』だ。
 メギドラが取り込む無数の悪霊。彼等は決して初めから悪霊だったとは限らない。
 メギドラは霊を喰らわない。霊に強制しない。
 彼女に同化する悪霊の大部分は、正常な霊が"メギドラに説得されて悪霊に堕ちている、、、、、、、、、、、、、、、、、、"。

「ずっと耐えておったんじゃな……辛かったのう……」

 メギドラはザイシャを抱き寄せる。
 腕の中から「ぁ……」と小さな声が漏れ、強張りが消えていく。
 本来ならば警戒心の強いザイシャはすぐさま振り払っていただろう。
 が、ランク換算でDランク相当の話術は精神干渉の領域まで達しており、心の壁を上手くすり抜けて思考を掴む。
 こうなってしまえばメギドラには手に取るように彼女の心情がわかった。
 彼女の根幹を為すのは孤独。枝葉は存在意義への懐疑と生きることを罰するかのような痛み。
 兎は寂しいと死ぬという。では、その兎が死ねなくなったとしたら?
 死んでしまいそうなほどに深く凍りついた寂寥と、故の生存し続けることへ否定意識が澱のように溜まっていく。
 なら話は簡単だ。寂寥を溶かし、痛みを除き、死する手段を同時に与えてやればいい。

「生きることが辛いなら死んでしまえば良い。安心せい。寂しいなら儂が一緒にいてやろう。これからはずっと一緒じゃ。
死ねず、成長できず、魂を食って動くことしかできぬ身体など元より死んでいるようなものじゃろうて。人ではなく人形じゃよ。
霊になってもお主は死なん。成長せん。しかし、魂を食うことはない。痛みを感じることもない。二度と孤独にはならない。
罪を背負っているなら儂が許そう。欠落を抱えているなら儂が満たそう。痛みを覚えるなら儂が癒そう。全てを肯定しよう。
例え世界がお主を否定しようとも儂だけは魂尽きるまでお主の味方でいよう。お主に永劫の愛情と友情を誓おうとも。
もう耐えなくて良い。苦しまなくて良い。お主は既に罪を償い終えた。穏やかで心地よい死の中で儂と共に面白おかしく暮らそう」

 生者の魂を無数の悪霊の怨念と呪いの中に絡め取り堕落させる、腐り落ちた果実のように甘き香りの誘惑。
 これこそがメギドラ・エイハブ・サレナの二百四十六年を世界に刻みつけた災厄。
 魂核汚染。
 怨念と悪霊を愛し、理解し、誰よりも精通したメギドラが生み出した最強最悪の呪いである。

「────さぁさ、共に生者を呪おうぞ」



『まあ、俺はお前がどんな道を選ぶかなんてどうでもいい。未来は自分で決めるものだ』

『だがザイシャ。我が所領よ。お前は、本当にそれでいいんだな?』



 ぞぶり、、、と腹の中から指先が抜き放たれた。
 瞬間、メギドラは抱きしめていた少女を蹴り飛ばして回路を起動させる。
 破裂音。
 手にした血塗れた鋭角を突き立てることに失敗したザイシャは蹴りの勢いを後転で殺し、獰猛な光を赤く灯らせる。
 メギドラは彼女の視線を受けながら浮かび上がる感情に身体を震わせる。

「……くくくっ、まさか体内にまで武器を仕込んでいるとは。面白い。驚かされたぞヘイヤ」

 ザイシャが握る艶消しされた黒い刃、名をワスプナイフという。
 丸く膨らんだハンドルには高圧ガスを充填した細いボンベが装填され、ヒルトの後ろのスイッチを押すと噴射。
 刃先に仕込まれた孔から吹き出した低温ガスは体内で瞬間膨張し破砕する。非常に殺傷能力の高いナイフだ。
 通常は扱いやすい炭酸ガスが充填されているが、ザイシャの使うものは裏の世界に流通する特注品の改造品。
 一射で使い切る小さなガスボンベがハンドル底部にリボルバー弾倉のように六つ並べられている。
 可燃性と毒性の高いシアン化水素を充填されたボンベはそれぞれ六つの孔に繋がれ単純計算で六倍のガスの噴射を可能とした。
 細胞内呼吸を阻害するシアン化水素はガスマスクなしでは使用者まで道連れだが、死なないザイシャには関係ない。
 ガスの影響を受けた端からアポトーシスを発動させ再構成しながら、腹部を裂いて仕込んでいたスピードローダーを取り出す。
 ワスプナイフのハンドルを引き抜き、ひっくり返して空のボンベをジャラジャラと零すとローダーを差し込みリロードを終えた。
 この間コンマ95秒。手慣れた動作だった。

「死体には毒は効かんぞ?」
「でも破壊することはできる」

 ナイフを構える。
 身を屈め、相手の択を狭め、いつでも飛びかかれるようにバネを縮める。
 メギドラはそんなザイシャの様子を酷くおかしそうに、そして愛おしそうに見つめていた。
 死霊の女王はくつくつと笑う。

「儂の誘いを断った者は両の手に余るほどいる。強靭な意志を持つ者は多くないが少なくもない。
じゃが、防衛機構を自我より独立させ白昼夢として機能させる離れ業は二百四十六年の死の中で初めて見たぞ」

 あの瞬間、ザイシャはメギドラに完全に籠絡されていた。
 それを覆したのは彼女が事前に自らにプログラムしていた精神のブラックアイス。
 本体が制御を失った場合や不安定に陥った際に、脳を刺激し自意識を呼び起こす幻覚を見せるようになっていた。
 先程の声はかつてザイシャが出会ったルーラーのサーヴァント、ジョン欠地王に酷似していたが実際は違う。
 ザイシャを諭すのに最も的確な人物をピックアップし幻聴に利用するように決まっていただけだった。

「メギドラ。今更私は物質的な充足なんて求めてない。人間の脳は決まった場所を決まったように刺激されれば簡単に満たされる。
寂しさも、痛みも、それが何? 他人の力を借りなくても人は最初から自己完結してる。だからこそ、私は人間。人形じゃない」

 空洞のような瞳に殺意だけを湛えたザイシャにメギドラが呆れた声を出す。

「愚かじゃなぁヘイヤ。それは擬似的なものでしか無かろうて。故に、ほれ、お主の心にはぽっかりと穴が空いておる。
そこに溜まっているのは人らしさではない。理性ではない。狂気じゃ。お主は自らを狂気の中に沈めたに過ぎぬ」
「煩い。愚かでも狂気でもなんでもいい。私には前に進む理由がある。目的がある。そのためなら心なんて蓋然性は不要だよ。
獣は生存以外の目的を持たず、人形は人形遣いの意に沿う。私は自らの足で自らの目的に進む。狂人だろうと人であることに変わりない」
「……破綻しておるのう。愚か者の理じゃよそれ」

 やれやれとメギドラが肩をすくめる。
 しかし、その口元には呆れではなく愛おしさが皺を作る。

「が、儂は愚者は好きじゃ。愚か者は愚かゆえにその愚直さが愛おしい。うむ。気に入った」

 メギドラは纏った魔力を霧散させると椅子に座る。
 依然、戦闘態勢のままのザイシャは訝しげにメギドラの表情を伺う。

「敵対者には死を以って返礼とする主義じゃが、面白いものを見た。此度は不問とする。
お主もさっさとその危ないものを仕舞うが良いぞ。こう殺気立たれては儂も落ち着かん」

 メギドラが隠している真意を探ろうとするようにザイシャは彼女を睨む。

「……私を取り込むのは諦めた、そう受け取っても?」
「ん? ああそれは違うぞ。俄然怨念の内に取り込んでみたくなった。が、少なくとも今日はやめじゃな」

 あっけらかんとメギドラは言う。その言葉に裏は見えない。
 いつもの老獪さは欠片ほども見えてこず、そこにいるのは心ゆくまで遊んだ後の小さな子どもだった。

「………………」

 ザイシャは五秒ほど逡巡していたが、構えを解き、ナイフを腹部に仕舞った。
 警戒心までは解いていないのかメギドラの対面には座らず、奥にあるベッドに腰掛ける。

「茶でも入れてやろうか?」

 返答はない。

「はぁ、あからさまに避けられると傷つくものじゃなぁ」

 傷一つ無さそうな顔でメギドラが溢した。
 そうして、この距離感が保たれたまま夜は更けていくのだった。



 二日目の試合は早朝に行われた。
 太陽が登ってあまり時間は経っていないのにも関わらず円形闘技場の観客席は満員御礼。
 めいめいが貼り付けたような興奮を浮かべて試合開始を今か今かと待っていた。

 ──相変わらず気持ち悪い連中だ。

 手枷に加え口枷も付けられたザイシャは煩わしげに観客達を見据えた。

『グッモーニン異聞帯の諸君! 今日も朝からよくもまあ集まったね君ら。暇なの? VIPのベチュラ・メディスンだよ!
昨日の『兎狩り』は残念だった……リメイトは怪物に負けてしまい……ううっ……生きたまま、食い殺された……
実にショッキングで、センシティブで、いやーもうすっごくエキサイティング! 最高! というわけで次の勇者の紹介だ!
我らがヒーロー! 怪物を打ち倒す真の勇者! その名は………………デデデデデデデ、ジャン! スパワーだ!!」

 ハイテンションなノイズがキンキンと円形闘技場内に響く。
 ザイシャの対面の入場口から細身の剣闘士がやってくるやいなや歓声が雪崩うつように轟いた。
 長身で優男風の剣闘士はキャーキャーと喧しい観客にニコニコと愛想を振りまく。
 闘技場の中心に突っ立っていたザイシャは、頭に響く声援に思わず表情を歪めた。

「こんにちは。小さな怪物さん」

 スパワーと呼ばれた剣闘士は笑顔でザイシャに話しかけた。
 ザイシャはうざったそうに鼻を鳴らす。

「驚きました、アナタ方人語を解せる脳味噌あったんですね。てっきり全員吠えるか叫ぶだけかと」
「リメイトのことかい? ふっ、あいつは生まれついての白痴でね。俺たち剣闘士の中でも馬鹿にされてたやつなんだ。
顔も醜いし、やることも力押しの一辺倒。獣と大して変わらない劣等さ。ちょうど、俺とは真反対の人間だったよ。
そのくせ試合は派手だから観客にはウケてたんだよな。まあ、あいつら馬鹿だし。死んでセイセイしたね」
「真反対ですか。確かに、無駄によく喋りますねアナタは」
「俺は君に喋って欲しいけどね。怪物と聞いていたからもっと醜い声を想像してたよ。可愛い声をもっと聞きたい」

 ──昨日からよく口説かれるものだ。

 溜息を思い切り吐き出しながら心の中で盛大に舌打ち。
 妙に歓声に女声が多いような気がしたが気の所為ではないらしい。
 昨日のリメイトは派手な試合内容が人気だったようだが、この優男は風貌が人気の秘訣のようだ。
 それは別段どうでもいいことだが、欲情の混じった視線が纏わりつくのが鬱陶しい。

『バランがその身を手枷に変えたようにリメイトの無念も口枷となって具現した! 死因となった怪物のひと噛みを封じるために!
おお! スパワーよ! 僕らの勇者! 二人の犠牲を無駄にしないでくれ! その怪物を討伐してくれ!』

 風貌をよく見せるためだろうか、ガードのない兜を付けたスパワーは嗜虐的に笑う。

「そうそう。メディスンはああ言ってるけど、俺は君を殺すつもりはないんだ。安心してくれ」
「……は?」
「君みたいな子を殺すなんて勿体無いだろ? この剣で切ると傷が治らないそうだから足だけ切り落とさせて貰うよ」
「あ、オチが読めました。もういいです」

 スパワーのような手合には各国を渡り歩いていると頻繁に出会う。
 ザイシャは見かけは小さな子どもだ。それも紋章院の主の手製とあってビスクドールのように美しい。
 美人は得というが、それは治安が良く社会悪が少ない世界での話。
 その他では美人は損得以前に美術品だ。美しければ美しいほど高く売れる。
 よって当然のごとく盗まれる。攫われる。誘拐される。
 ザイシャも売り飛ばされそうになった経験はあるし、実際売られたことも数度ある。
 また、金ではなく性を目的にされることもある。
 その場合の下手人はペドフェリア。或いは抵抗できない子供を狙う卑劣漢。
 なんにせよ、その類は掃いて捨てるほどいるし、その度に蹴散らしてきた結果が荒事に慣れきった今のザイシャだ。
 特に嫌悪感を感じるまでもなく、最初から狙う部位を特定できるだけやりやすい。

『血!血!!血が欲しい!!拳に!刃に!!魂に!!
血を捧げよ!臓物を捧げよ!!闘争の渇きを癒す血を!!』

 すっかり聞き慣れた文句を耳にしながら白けたようにザイシャは魔術回路を励起させた。
 ザイシャの目つきの変化を見て取ったかスパワーも構える。

「できるだけさっさと死んでくださいね。私が助かります」
「それは出来ない相談だ。だって……」

 先手必勝。
 スパワーが言い終える前にザイシャは速攻を掛ける。
 右の安全靴に仕込んだ礼装に魔力を供給。ヒール内に埋め込まれていた人差し指ほどの長さの針が踵から露出する。
 針には疑似ヒュドラ毒を練り込んだ粘度の高いゲルが皮膜のように塗られており、刺されば命はない。
 リメイトよりも筋量の少ないスパワーなら生身の部分を狙えば致命に届く。

「"強まれ"!!」

 瞬間強化を併用して動かない両手で地を叩き、スパワーの首元に針を届かせようと……

「だって、愉しめないだろ?」

 悪寒を感じたザイシャは手枷で離れかけた地面を掴み無理やり軌道を逸した。
 その頬を何か熱いものが掠める。
 バランスを崩した身体をなんとか整え、そして、ザイシャは悪寒の正体に気がついた。

「魔術!?」
「正解♪」

 スパワーがザイシャに向けて炎弾を放つ。
 それを横っ飛びに躱し、

「────ッ」

 飛んできた二発目を地を擦るようにして躱した。
 三発目。四発目。五発目。
 予測射撃に悪戦苦闘しながら躱し続けるザイシャの上でスピーカーがノイズを走らせる。

『そう! スパワーに与えたのはリメイトのお下がりだけじゃない! スパワーが持つのは魔法のナイフ!
スパワーには魔術を扱う才能があったみたいでね。今回、火葬の概念を込めたとか言う礼装を用意させてもらった。
無論死徒には効果抜群だ! 牙を封じられた怪物は窮地に立たされたぞ! さぁ、行けスパワー!』
「ふ、ふははははっ! いやはや。我ながら才能が怖いよ。たった一晩で使いこなすなんて天才だろう俺?
ほらほら、もっと逃げてくれよ! 俺を楽しませてくれ! さぁ! さぁ! さぁ!」

 火は魔術世界の中でもポピュラーな魔術だ。
 それは人類が火に魅せられ、火と共に暮らし、火を扱うことで発展したからだろうか。
 内包する概念の多さゆえにその種類は多彩。火炎という現象に本質を隠した様々な派生が生まれた。
 よって、ロクでもない効果があるのだろうとザイシャは全力で回避に走ったが予想通りだった。
 火葬式典。おそらくはその類似品。
 葬送概念を叩きつけることで死したものへ莫大な効力を持つその炎をまともに受けるのは危険だ。
 曲刀同様ザイシャには効果がない。だからこそ危険だ。
 日に日にエスカレートしていく『兎狩り』で死徒でないことを知られるのはまずい。

 ──それにしても

 新たに飛ばされた二発を潜り抜けながら距離を取る。

「ペドフェリアにナルシストに、エロトフォノフィリアの三重苦なんて、救いようが、ない!」

 ザイシャは瞬間強化を織り交ぜながら炎弾のヒットに猶予のある距離まで逃げこんだ。
 一方でスパワーが不満そう顔でナイフを振るった。

「おいおい。死なないんだし少しくらい燃やされてくれよ。どうせすぐ回復するんだろ?」

 スパワーの動きは魔術使いとしては三流以下だ。
 あのナイフと似たような礼装ならザイシャも何度か使ったことがある。
 が、その全てに共通するのが礼装の魔術的機能はあくまで補助として使うことだ。
 確かに大した詠唱も使わず魔術を放てるのは強力だ。でもそれだけ。多少の魔術的防御があれば意味はない。
 本来の用途は近接戦闘においての間合いの撹乱。短剣と魔術を使い分けるのではく併用するのだ。
 安全な間合いと前提を置いた相手に撃ち込み不意を打つ、剣戟に織り交ぜ惑わせる。これが正しい。
 逆に言えば短剣として使わなければ専用に作られた礼装よりも遥かに格が落ちるのが道理だ。
 仮にスパワーとザイシャの立場が逆ならもう二十回は彼を殺しているだろう。

 ──礼装は問題じゃない。

 よって、ザイシャの対処すべき問題はどうやって彼を殺すか、という点に集約される。
 リメイトに使った噛みつきは口枷で封じられた。となれば決定打となり得るのは踵の針のみ。
 他の手もあるにはあるが確実にスパワーを殺せるかは怪しい。毒針を使うのが賢明だ。
 そして、毒針を使うには彼が大きな隙を晒す瞬間を狙わねばならない。
 チャンスは一回。針に気づかれる前に一撃で潰す。

「……あれ? おかしいな、出ないぞ炎。壊れた?」

 炎弾が急に途切れた。
 スパワーがブンブンと短剣を振るが炎は出てこない。

 ──来た!

 予想通りだった。
 スパワーは一晩で礼装を使えるようになったと言った。つまり、魔術への造詣はない。
 彼が魔術を濫用していたのは魔術使いとしての経験の少なさもあるが、何より、魔力切れという概念を知らないがゆえの行動だ。
 振れば火が出るくらいに思っていた彼からすれば想定外の一瞬。
 そして、ザイシャがスパワーを殺すには一瞬だけで十分だ。

「"止まれ"!!」

 停止命令。リメイト程の効果は望めないだろう。
 それでも駆ける殺意が到達するまでには停止は永遠に近い。

「"強まれ"!!」

 地を蹴る足に強化を施し一足で彼我の距離を刹那に縮める。
 残り一メートルほどの距離で踏み切り、飛び上がった勢いでスパワーの顔面目掛けて踵を叩きつける。
 一度引き込めて毒に浸した針にはしっかりと毒が塗られている。針先さえ体内に入れば終わりだ。
 スパワーは動けないままだ。表情一つ動かせず悲鳴をあげることも許されず自らの死を受け入れる。
 その時だった。
 ニタリと彼の口が半月に裂けた。

「な〜んちゃって♪」

 曲刀が振り下ろされる針を擦り上げるように弾き飛ばす。
 落下する安全靴では衝撃を殺しきれず衝突を受け止めた針は真っ二つに折れた。

「なっ!?」

 驚愕に見開くザイシャの瞳に弧を描く曲刀が映る。
 ザイシャは身体を捻って何とかその軌道上から抜け出した。
 銀閃。
 紙一重で避けきったザイシャの身体は受け身にまで注意を回す余裕もないまま転がっていった。
 スパワーはニヤニヤと策に嵌ったザイシャを見ながら胸元から何かを取り出した。

「これ、な〜んだ?」

 それは銀色のネックレス。純銀製かはザイシャの位置からはわからない。
 鎖の先には大きな丸い円形の物が結ばれていた。よくよく見れば何か文様が入っている。

 ──ああ、くそ。タリスマンまで持ってたのか!

 それは魔除けのアミュレットだ。
 大した力はない。せいぜいが一工程の魔術を無効化する程度だろう。
 アミュレットによって軽減できる魔術はそれが精々だ。
 が、今の、戦闘時のザイシャに使える魔術は一工程に限られる。
 つまり、

「針は折った。君の魔術は効かない。もうわかるだろ? 君の勝ち目なんてなかったんだよ最初から! あは、あはははははははは!!」

 狂ったような笑い声の中。
 だらりと、ザイシャの身体が力なく崩れ落ちた。



『殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!
殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!』

 闘志を失ったザイシャの目から足を殺す必要もないと判断したのだろう。
 仰向けに倒れたザイシャを組み敷いたスパワーは少女を甚振り始めた。

「どうだい? 痛いだろう? ふふふ……我慢なんてしなくて良いんだ。君の声を聞かせてくれ」

 ハァハァと荒い呼吸をしながらスパワーはザイシャの身体にナイフの先端を差し込んでいく。
 目を潰し、喉を裂き、胸を刺し、足を捌き、指を折り、皮を剥ぎ。
 そして、その全てがゆっくりと元の姿を取り戻す。
 その度にスパワーは紅潮した顔をだらしなく緩ませた。

「ふ、ふふふふふふふ! 本当だ! 本当に死なない! これなら幾らでも殺せる! 幾らでも愉しめる!」

 スパワーは何度も何度もザイシャの顔にナイフを振り下ろす。
 絶望に囚われた少女はそれでもピクリとも動かず、泥濘のようにミンチされた表情筋の中から虚ろな眼差しを向けていた。
 その目にスパワーはナイフを突き刺す。どろりと眼球の中身が溢れ、萎み、すぐに膨らみを取り戻す。
 とても愉快だった。

「ほらほら! なんか言ってみてくれよ! ほら!」

 喉に大穴を開けながら肺を叩くとヒューヒューと呼気が笛を吹く。
 スパワーの大好きな音だった。
 この音をこれからいつでも好きな時に聞くことが出来ると思うだけでスパワーの怒張は固くなった。
 ついにナイフを振り下ろすのもやめて、スパワーはナイフを子宮の真上に置くと思いっきり踏みつけた。
 破壊だ。自分は今、この怪物の全てを掌握し、陵辱し、破壊している。
 湧き上がる興奮のままにストンピングを繰り返す。
 何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。何度も。

「あははははあはははははははははははあああははははあははははあはああはぁ……はぁ……はぁ……」

 自然と漏れ出した笑い声が息切れする。
 興奮するあまり呼吸さえも忘れてしまっていたのだ。
 スパワーはぼたぼたと口の端から溢れる涎を拭いながら子宮に刺さったナイフを引き抜こうとする。
 深く刺さったナイフは再生する肉に埋まりかけており無理矢理引き抜くと傷跡が大きく抉れそうだ。
 だからスパワーは無理矢理引き抜くことにした。
 思いの外、傷は深くならなかった。
 それが妙に癪に障ってスパワーはザイシャの頭を蹴った。

「ねぇねぇ怪物さん? 今の気持ちはどうだい? 初夜なのにちょっと激しくしちゃったかもしれないね。
これからは妻として毎晩可愛がってあげるよ。化物を嫁に取るなんて俺ってすげぇよな。じゃ、嫁入りの挨拶してくれない?」

 スパワーはザイシャの額に少しづつ刃先を挿れながら返事を促す。

「……痛めつけるのが、お好きなんですね」
「うん。大好きだよ。君も好きになってくれると嬉しいな」
「あれが? 痛み? 笑わせないでくれませんか。ピクリとも感じませんでしたよ」

 両目が潰された。

「俺って優しいけどさ。強がって調子に乗られるの嫌いなんだよ。わかる?」

 ザイシャは鼻で笑った。
 目を潰されたというのにそよ風程度の感情も浮かべずに掠れた喉で続ける。

「アナタのようなタイプは誰でも似通っているんですよ。いつも外見情報に判断を依存しすぎている者ばかりです。
判断も抵抗もできない子供と見て略取やらなんやらするわけですから当然といえば当然ですが」
「ん? なに? 君が可愛いってこと?」

 ザイシャは瞠目するとあくびをするように言った。

「口枷というのも使いようですね。四十小節なんてとんだ大魔術ですよ。戦闘中にここまで詠唱できたのは初めてです。
言葉だけしか使えない上にアナタに何度か喉を潰されたので時間はかかりましたがようやく終わりました。口が隠されていたお陰ですね」
「は? 何を言って……」
「強がりかどうかはアナタ自身で確かめると良いでしょう」

 魔力が込められたザイシャの体液がひとりでに跳び、スパワーの顔に付着する。
 それは入れ墨のように赤い文様を刻み込んだ。
 そして、ザイシャとのパスが繋がれた瞬間スパワーの身体が跳ねた。

「ガグやづうあぃぢうウイでャうウディウアはづアイウうじゃががっがうあきあヅあいづあひうあないづぶいガッががががががガがギガがッ!!!!」

 スパワーが叫ぶ。
 声にならない。否、声という意味さえも失った羅列を痙攣するように吐き出し続ける。
 今のスパワーはただの出力機。
 神経内で暴れまわる痛覚再現電流の波形に合わせて肺と声帯を震わせ続ける壊れたスピーカーだった。
 ガクガクと震えるスパワーの股から、痛みに押し出されるように臭気が顔を出す。

「妙に自信満々でしたけれど、堪え性無いんですね。アナタ」

 ザイシャが施した魔術はそう複雑なものではない。
 ごくごく原始的な感染呪術を体液を媒体にして使っただけだ。
 痛覚共有。敵対者に同じ痛みを与えるだけの呪い。
 しかし、ヒュドラの毒すらも生温い痛みへ常に晒され続けるザイシャが使えば想像も絶する地獄を生み出す。

「手が使えればもう少し痛みを調整できましたが、まあ今更ですよね」

 ザイシャは彼を一瞥すると立ち上がって身体の埃を払った。
 痛覚共有も傷までは共有しないため致命傷にはならない。
 が、ゆっくりと身だしなみを整えられるくらいには凄まじい拘束力を持つ。
 なんせ、死ぬことも出来ず、身じろぎも出来ず、ただ悶続けるだけになるのだから。

「よし」

 拘束されているなりに伸びをしたザイシャは左の安全靴に魔力を流し込む。
 折られた右の針は踵から出たが、左からはグリップ側面から太めの針が飛び出した。
 針は片刃のナイフを細く短くしたような形状で、ヌラヌラと表面を光らせている。

「これ、刺しにくいし斬りつけるには基礎が弱いから動かない相手にしか使えないんだよね……今度変えよっかなぁ」

 ひとりごちながら、パクパクと陸に上がった魚のように口を動かすスパワーの目に針を刺した。
 念を入れて反対にもブスリ。直に死ぬだろう。針を仕舞って静まり返った歓声に満足する。
 ザイシャはスパワーをどう食べようかと考えたところで、食べようにも口枷で塞がれていることを思い出した。
 スパワーのことは忘れることにした。

「あ、そうそう。自分は昨日の肉達磨とは正反対だと仰っていましたが、確かにその通りですね。アナタ、大して強くありませんでした」

 思い出したようにそう告げるとザイシャは闘技場を去っていった。


【第二回 了】

第三回『弱者-超越-強者:生者-熱-死人:常人-T-狂人 (T=?)』に続く。

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