kagemiya@ふたば

「この振動は……イタケ仮面様！」
「乙女の柔肌を恐怖で震わす妖魔よ、聞くが良い。
　エリカが毎日使っているピンクローターだけど、あれって自作すると結構具合がいいよ。
　一番簡単なのは既存のローターの中身をミニ四駆のモーターに取っ替えてしまうことだ。
　他にもカプセル状の物があればその中にモーターぶち込んでパテで補強すればいいんだけど
　意外と手頃なサイズの物って無いんだ。
　今のところチョコエッグが一番近いんだけど、これでもやっぱり大きすぎるな。
　100円均一とかで良い素材があったらボクにも紹介して欲しい。
　あとミニ四駆のモーターは消費電力がまちまちだから
　物によってはコンセントに直結しないと電池切れちゃって興ざめするよ。
　電池問題の解決にソーラーパネルも試したんだけど充電上手くいかないんだよね。
　今だトロイア・エリカ！」
「はいっ！」

「うわっはあ！　イタケ仮面様！」
「白濁した欲望に満ちた妖魔よ聞くが良い。
日本には金の草鞋で尋ねるという諺があるね。ここで言う金というのはお金では無くて鉄のこと。
つまりいくら歩いても履き潰れない靴を履いてでも探せということだ。
ボクもそれに倣って女同士での妊娠方法を探してみたんだけどやっぱり現代の技術では厳しいものだね。
同性カップルであれば精子バンクから精子を提供してもらうのが一般的だ。でもこれじゃあ女同士とは言えない。
遺伝子や染色体の改竄とかいくつか方法は考えられているけれど、最も現実的なのはiPS細胞から人工的に精子を作成することだ。
ここら辺倫理的な問題はあるけどボク達にとっちゃどうでもいいよね。
問題は本当に繁殖出来るかどうかなんだけど、少なくともマウスレベルでの実験には成功している。
ただこの方法には一つ問題があって、女性同士だと性染色体がXしか無いから性決定の段階で男になることはありえない。
つまり女同士のカップルからは女の子しか産まれないっていうことだ。あれ？　これ別に問題じゃなくねぇ？
ちなみに性別が逆の例では男性が子供を出産したという記録は過去にいくつかあるらしい。
着床率なんて単なる目安だ。後は勇気で補えばいい。
今だ！　トロイア・エリカ！」
「ヨッシャアアアアア！！」

「このバイブレーションは、イタケ仮面様！」
「肉棒の様な腕を震わし猛る妖魔よ、聞くが良い。
この間は自作ローターをおすすめしたけど、サイズを気にしないのならバイブの方が簡単だ。
コンセントに直結しやすいし、壊れにくいし、固定もしやすいから良いこと尽くめさ。
適当な容器にモーター入れて、使い古しの歯ブラシを軸にすればなるほどお手軽バイブがスイと出た。
挿入せずに直に当てるだけならガチャガチャのカプセルとかおすすめだよ。
分解も簡単だし数度で使い捨てるならこれだ。
ただ劣化が早い気がするし、大きめで見た目も安っぽいから質に拘りたい時はキミ自身で容器を見つけるんだ。
結局チョコエッグに落ち着くけどね。
今だ！トロイア・エリカ！」
「はいっ！」