kagemiya@ふたば

「ハイ！今日このアパートに引っ越して来たジンティアナというものです。気軽にティアナと呼んで下さいね。」
「ところでニホンでは引っ越したら近所の人にソバ・ヌードルを配ると聞きました。何でですか？」
「ワタシはニホンの文化を研究するため留学してきました。大学で教わる文化だけじゃなくて普通の人が無意識の内に従っている文化も知りたいです。」
「ワタシ本国では○○大学院生なんですよ。そう見えない？あーよく言われますねー。...留年しちゃったし、あはは.....。」

「シャイフ・ムファッダル、至近距離で探ってみた印象ですが、あのジンは我々の知るジンではありません。恐らくニホンの呪術による改造が施されているかと。」
「あれに対応したジン祓いの霊薬を調合するには私でも最低一週間は必要でしょう。彼を保護している柏木緋月もかなりの腕を持つ魔術師である以上、最悪彼女と協力する事も視野に入れるべきかと進言いたします。」

「この目で見て確信しました。そのジンは危険です。即刻こちらに引き渡しなさい。」
「そのジンが内に秘めるものが解放されたなら貴方が傷つくだけでは住みません。貴方の敬愛する柏木緋月もイングヴェイ・エーゲシュトランドから管理責任を問われるでしょう。それを理解しているのですか？」

「ニホンのジンの多くは悪霊と聖霊二つの側面を持っています。悪霊としての側面のみを切除できれば救えるかもしれません。」

「教団内で貴方のジンの処遇について殺害しようとする意見と利用しようとする意見が対立しています。要らぬ抗争を招かぬ為には貴方に預けたままにするのがいいのかもしれません。無論、私と緋月さんで監視は続行しますが。」