ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。

「韞 ةャю」
『翻訳機に掛けねえと分からねえと思うからこうやって機械音声で勘弁してくれよな。英語はスットロいだろ?とてもじゃねえが面倒で喋ってられねえんだ───俺だって多く喋りてえんだができるだけ効率的にやりたいんでな!そういうことでよろしく頼むぜ。』

基本情報

【氏名】トゥモーイ・ディットィエルト(Тумой Детыерт)
【性別】男性?
【年齢】18歳
【出身】ベラルーシ
【身長・体重】167cm・52kg(礼装込み)
【肌色】白【髪色】?【瞳色】?
【外見・容姿】
上下に黒いジャージを着、奇妙な装飾のほどこされたフルフェイス・ヘルメットを常に被っている人物。
【属性】火
【魔術系統】呪詛
【魔術属性】火
【魔術回路】質:A 量:B 編成:異質(17世紀までの系統樹)
【起源】短縮

【所属】現代魔術論科「エルメロイ教室」

魔術・特殊技能・特性など

『圧縮言語』

彼は、彼と彼の家系の者にしか理解不能な言語体系で思考し、発話する。
これは彼の家系が追い求めた『言葉』にまつわる魔術の最終到達点に等しい所業であり、この言語の完成こそがディットィエルトにとっての悲願である。

内包する意味に対してあまりにも短い表記・発音をもち、一つの文字が複数の意味を持っていて、発音はもはや聞き取れない文字化けキメラ言語。
その本質とはすなわち、『魔術詠唱の極限までの短縮』にある。
極端に短い発話の中に多くの意味を詰め込んだこの言語は、彼らのあまりに長大な魔術詠唱の効率的短縮の結果として出来上がった代物である。

これによりごく短時間で単純な魔術を爆発的な威力まで引き上げたり、即席で全方位防護結界を貼るなど、一部分だけ見れば一流の魔術師にも匹敵する芸当を可能とする。
しかし本人のオド生成量が魔術の規模に追い付かず息切れしたり、基礎的な魔術しか納めていない事もあり、未熟さを見せる場面も多い。

『詩歌魔術』

古代吟遊詩人のスコモローフたちを祖に持つディットィエルト家は、一説には1500年以上の歴史を持つとされる名家である。
奇妙な発音の姓と名前はハザール周辺のものであるという推察がなされているが、その由来は定かでは無い。
彼らは古典魔術に類する呪詛をベースとして、ただひとつの『言葉』にまつわる魔術を追い求めてきた。
すなわち詠唱そのものを以て魔術とする、詩歌に根差した原始的呪詛である。

詠唱とは自己への意味付けである。ディットィエルトはこれを『魔術回路への彩色』として考え、世界を記述する言語によって万象を奏で、唱えあげる事による究極の自己暗示のかなたに根源への道を見出した。
そして彼らは、ついに『根源へと至る歌』とされるものを完成させた。
300年前のこと、彼の8代前であるヴォーチイ・ディットィエルトが遂に成し遂げた快挙であった。

確かにその詠唱は完成したのかもしれない。真に根源へと辿り着けるか否かを確かめることは、容易にできるであろう──歴代約1200年で綴られてきた、2億5682万6882行に及ぶ詩歌を歌い上げる事ができるのであれば。
只人が連続して詠唱するとすれば、実に62万時間(約71年)分に及ぶ文章を。
そう。ディットィエルトは200年前の時点で、『詩歌を紡ぐ』ことから『詩歌を読む』ことへの強制的な方向転換を余儀なくされたのだ。

トゥモーイはこの2億行の唱歌のうちから最も重要な数百行程度を引用、短縮した詠唱として魔術を用いる。
現代魔術科に籍を置いているが、専門は呪詛で、既に家の教育で基礎はひととおり扱える。相手に耐えがたい腹痛を起こさせる程度は朝飯前。
初歩的な発火などの魔術であっても、圧縮言語の助けで比較的容易に高出力の爆発を起こすような結果を得ることも出来るが、消費する魔力量は当然、それに見合ったものになる。

礼装・装備など

翻訳礼装『Ascor’d』

彼の身につけているヘルメット状の魔術礼装。
黒いガラスのようなものが顔の全面を覆っており、外から中は見えないが、中から外は裸眼と遜色なく見ることができる。換気は万全になされているらしく、蒸れることもなく呼吸は快適。
また黒いガラスの様な窓はボタン一つで実体のないエーテル流体に変わり、食事の際にも外さずに済むようになっているなど、最初から四六時中の装着を想定して設計されている。
自動防衛や構造堅固化の符呪、魔眼殺しの能力や感情に同期したガラス色の変化、周囲の人間を感知する機能などの複雑かつ多様な機能が数多く備え付けられた、かなり高度な礼装。
これは彼の祖父、オーレル・ディットィエルトの手によるものだという。
ただし机上で研究しながら使うよう考えられた繊細なつくりのため、エルメロイ教室の騒乱に巻き込まれるうちに壊れてしまうこともままある。

その主な役割は圧縮言語を他の言語(英語・ロシア語のみ対応)に”解凍”、また他の言語を圧縮言語へとリアルタイムで”圧縮”する機能。オンオフ可能。
圧縮言語での発話を自動で認識し、機械的な音声として解凍されたものが外部出力される。基本的に圧縮言語で思考し発話するトゥモーイにとっては他者とのコミュニケーションに欠かせず、壊れた場合はベラルーシの実家からスペアが届くまで人と喋れなくなるため、これが致命的な欠点ともなっている。

「厭щ園μь」
『詠唱ってのはなぁ、自分に話してんのと同じなんだよ。逆に長話ってのは他者に向けて話してる。要するにだ、同じ発声でも対象の世界が違うってわけよ。ハ!だからって俺はお前らと話すのをビビってるってわけじゃねえ。ただ長話に慣れてねえってだけのことだ。……だからってこいつをぶっ壊すのはやめろよ?おい?』

人物像

歴史あるディットィエルトの跡取りとは思えぬほどに(あるいは、だからこそなのか)、珍妙な格好が最大の特徴。アディ○スの黒いジャージに上下を包み、フルフェイス・ヘルメットを常に被り、手袋をつけている奇妙ないでたちの人物。
同じジャージを複数枚持っているらしく、着回しているためどこに行くにもこの格好。
トイレやシャワーなどのプライベートな場面を見られる事を嫌っているらしく、未だに誰も彼がヘルメットを外しているところは見たことがない。
いたずら好きな他生徒に細工を仕掛けられかける事も多々あるが、自動防衛と人感知機能の助けもあって素顔をさらしたことは一度もない。

様々な面で謎めいている一方で、その人間性は多くの者に親しみやすいものと捉えられる。
機械音声の語調のみで判断する分には、お調子者で軽妙な印象を与える人物であり、矢継ぎ早に話すさまは聞いている人間を飽きさせない。軽口の多い話し方をするが、本人曰く礼装によってだいぶ意訳が入れられているらしい。発話には実際に圧縮言語が内包する意味よりも多くの言葉が詰め込まれており、かなり長時間まくしたてるような話し口が特徴。
しかし圧縮言語以外はろくに喋れないらしく、礼装が壊れた際などはうってかわって無言になる。

凄まじいまでに効率に対する執着が強いのは特筆すべき点であり、あらゆるものの時間短縮を試みようとする向きがある。これはディットイェルトの教育と、用いる言語から常人よりも思考速度が数段速いため、無駄な時間の発生に耐えることができない事が理由。
圧縮言語そのものも彼自身の手でアップデートが続けられており、統合された意味は今後さらに短くなっていくだろう。それらを全て把握し、操ることのできる規格外の記憶・解釈の能力からは、彼の有する確かな非凡さを見て取ることができる。

“言語自体の効率化”というアプローチから、コンピュータ言語等も含めた現代論を交えた研究を求めて現代魔術科のエルメロイ教室に所属してきた。元来得手としていた呪詛の方面は家で知識を一通り納めているため、こちらの方面に進んだという。
しかし習った基礎的な魔術詠唱や決まった動作、詠唱を次々と勝手に『短縮』しようとし、術式を破綻させる奇行をしょっぱなから行い、エルメロイから大目玉を喰らった。
「電気回路の配線を繋ぎ替えているようなものだ。電気が流れないだけなら良い。下手をすれば自分も感電し得る」と諭(脅)された事で多少は落ち着いたが、未だに他人の使う詠唱を短縮しようと試みる悪癖は残っている。

台詞例

「й纏ьュ鸞……」
『魔術の起動に何行も何行も使うのはアホらしいと思わねえか。俺ならもっとスマートにやれる。たとえば今日習ったやつの起動詠唱なんかを短縮してみようぜ。今どき何事も効率化だ。古くさい儀礼に従う必要はねえ、あんたらもそう思うだろ?じゃさっそく…』
「…э!?韞!」
『先生!?来るのが早えよ!』

「aлプ譚ドξζγ」
『根源からはよ…色んなもんが流れ出してるよなぁ。ぶっちゃけ全部ある必要はねえと思うんだよな。この世のモンは無駄が多すぎるぜ。俺としちゃ辿り着くより前に、事象の支流を片っ端から圧縮してやりたいぜ。』

「颶Ωю焚ル?vc?Пμр阿к!」
『お前にも分かる範囲で俺の魔術の秘奥を教えてやろうか。実際のところ、詠唱なんてもんは自分はスゲー奴だって自分に言い聞かせてるに等しいんだ。じゃあ俺だけが理解できる言語で自分を励ましても同じことだろ?そういうこった。なんで自分から手の内をバラすかって?ハッ!──お前の遅さじゃ聞いてるうちにくたばるからだよ。あばよ!!『Set Concentrate Quadra』!』


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