ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。

「どうも、執行者のアトキンソンです。運命を閉ざしに参りました」

基本情報

【氏名】サムナ・アトキンソン(202X)
【性別】男性
【年齢】30代後半
【出身】英国
【身長・体重】189cm・体重不明
【肌色】白【髪色】銀【瞳色】金
【外見・容姿】長身痩躯、癖のある銀髪を伸ばして黒いスーツとコートを着た美丈夫。

【属性】秩序・悪
【魔術系統】強化、獣化、狂化、魂獣
【魔術属性】地
【魔術回路】質:A++ 量:A+ 編成:異常(原始獣性)
【起源】「狼」

【所属】魔術協会
【階位・称号・二つ名】封印指定執行者、『銀の狼王シルヴルスコヌング・ウールヴァ

銀狼飲食中…

魔術・特殊技能・特性など

銀狼

人によって再誕した、幻想種たる人狼の血。
獣の研究を続けてきたアトキンソン家が、獲得した狼の遺骸の情報を母胎に宿して人工的に作成した実験体の完成品。
遺骸は銀の毛、即ちある一族の長を務め幻獣の域に達した狼のものであり、形質としてその能力を行使できる。
血の濃縮は再び成され、遂に彼は銀狼として完成した。
身体を擬似的なアストラル体に変換可能であり、およそ神秘に頼った手段では傷つけることも捕捉することもままならない。
自在に狼に変じる他に伸縮も拡縮も自由自在であり、攻防において最適な形態へと柔軟に可変する。
銀の毛は魔力を自由に遮断・反射・透過でき、追跡や探知を許さないステルス性を発揮する。

獣化ハムラムル

古北欧における獣への変身能力。古の人狼と出会い教えられた技術。
従来のサムナの変身は獲得した形質の発揮、「狼なのだから狼の身体になれる」以上のものはなかったが、
北欧の獣化のノウハウを獲得した結果、より深く銀狼の本質に近づきつつ、それを意のままに制御することに成功している。
これにより纏う神秘は1000年以上の水準に達し、それ以下の神秘で有効なダメージを与えることはできない。
また、本来獣の姿で発揮される身体能力を人の姿でも発揮可能。人が成し得る戦闘技術と高次に融合することで、
人、獣、そのどちらかのみでは決して追従できない超高速多角機動戦闘―――旧き獣代の戦技を復刻するに至っている。

狂化ベルセルク

古北欧の戦士の総称のひとつ。獣の獰猛さ・凶暴性を会得し、精神高揚状態となって痛みや恐怖を感じなくなる。
サムナの場合は理性の喪失を伴う肉体の強化は目的ではなく、幻惑や呪詛などの精神への干渉に対して発動し、
自身を歪める変容を獣性という異種の言語コードで上書き・制御することで無効化する。
また、後述のガンドの憑依を介して、他者への狂化・獣性付与という形で精神干渉が可能。
相手は狼の姿を借りた獣性に、自分と重ねた人間性が喰われる感覚を味わい、肉体の自由を一時的に失う。

魂獣ガンド

魂・精神などを獣化して体外へ放つ術。北欧の魔術体系に由来するガンドの騎乗。
所謂ガンド撃ちとは性質が異なり、魂のみを飛翔させた場合はステルス性能に優れた遠隔偵察として働き、
「皮」や生きた獣などに憑依させれば知性ある獣の戦士ともなり、獣の形をした魔力の塊として放てば強力な魔力攻撃となる。
サムナは自分自身の魂の一部分を狼の姿をした「兄弟」として切り離し、数十体以上を自分の肉体と別に自律行動させることができる。
ガンドはサムナの魂であると同時に彼が殺した兄弟の魂としても振る舞い、魔力攻撃は死の冷気を帯び、対象を瞬く間に凍結させる。
また、本来獣に取り憑かせるガンドを人に憑依させることで、相手に獣性を与える媒介としても利用する。
このガンドの憑依は相手に傷を与えることができないが、終始魔力に変換されていない魂のままで行動するため、
物理防御をすり抜け、偵察状態のガンドのように殆ど感知されることはない。

礼装・装備など


戦い、殺し、不義を犯し、血も涙も凍りつき
鉾の時、剣の時、楯は裂かれ
風の時、狼の時、果てに光呑まれる時
此処に、暗い魂の幕を引く
―――『凍てついた血と銀の王国ブローズイース・シルヴヘイムス

凍てついた血と銀の王国ブローズイース・シルヴヘイムス

blóðíss(血氷/剣)・silfrs(銀の) heimr(領域/家)
二度と人に戻れぬ獣に堕とされ、サムナに喰われた兄弟達の名を刻んだ白銀の剣。彼らを弔う魂の墓標。
数え切れぬ獣の血を受けながらも血に汚れることはなく、それを内に吸収して銀色に凍り輝いている。
起動詠唱により内なる血を解き放ち、白き満月、氷の城、そして無数の墓標が立ち並ぶ銀の王国が現れる。
死に満ちる氷の領域は終末の前兆に訪れる大いなる冬フィムブルヴェトルを再現し―――冷気の全てを一振りの剣に収束させて相手を斬り裂く。
抗う術なく凍結させ、終末の概念を以って断ち切る剣の本質は、人でなくなったものを送り出す葬送である。

外見・容姿の詳細など

細く長い手足に痩せた胴。しかし体躯は極めて屈強であり、外観以上に重量を感じさせる。
年齢に比してやや若い顔つきは精緻かつ野性的。人を畏れさせ魅了する肉食獣の神聖な美しさが見られる。口元は微笑しながらも感情を窺わせない冷たい眼光を放っている。
特徴的な銀の癖毛を伸ばし、横の髪を三つ編みにして後ろ髪をアップで括っている。狼の時の体毛と同じく、触ると極めて柔らかく暖かい。
服装は基本的に黒づくめのスーツを纏うのが仕事中のスタイル。何故か狼になると衣服も消え、人に戻ると復活する。獣性魔術普及のために取得した謎の特許技術が用いられている。
上着として白いコートを肩にかけることもあり、線の細い見た目が若干大柄に見えるようになる。
また、少年期に狼の抑制として身につけていた首輪は無くなっている。
銀の大剣はチェロのケースに収められており、封印隠蔽処置が施されたその中身を伺うことはできない。

人物像

封印指定を受けた魔術師を捕らえ、無二の才能を永遠に幽閉するための執行者。
魔術師の異端・異常者を狩る銀の狼王。

イメージカラー:銀
特技:狩り
好きなもの:牛肉、鶏肉。豚肉は普通で魚肉はそれほどではない。
苦手なもの:丸投げしておきながら口やかましい上司
天敵:昔の学友に限ってやらかす人が多い気がします
願い:なかなか理想通りにはいかないものですが、こういう仕事も必要だと思ってますよ

【一人称】俺 【二人称】あなた 【三人称】

台詞例

イメージCV:近藤隆

来歴

十数年前、「灰狼公」バーナード・アトキンソンの討伐を機に封印指定執行者の一員となった魔術師。
同時に、バーナードが生涯追い求めた獣への回帰という研究の結晶、人の手で造られた銀の毛を持つ人狼でもある。
表向きは獣性魔術の研究者であったアトキンソン家の子として、少年期に現代魔術科の教室に所属。
卒業の後に父バーナードが生存しており、再び人狼を造り出す実験を繰り返していることを知るとその抹殺に向かった。
一時は敗北するも、古の人狼を名乗る人物の協力を経て復讐を果たし、彼は自身の兄弟全てを喰らい、父を喰わず引き裂いて殺した。
戦後、協力者の人狼からは共に進む道を勧められたが、彼はそれを断って人の社会に戻っていった。
それからは自身の父のような、明確に道を外れた魔術師を狩る執行者としての活動を始める。

性格

理性的、温和、率直で淡泊。周囲を慮る振る舞いで相手を安心させるように務め、不必要に怯えさせる意図はない。
ただ良くも悪くも率直にものを言うために、切迫した状況では逆に常に平然としていることを怖がられる傾向がある。
狼としてある種完成した生命ではあるが、過去の教室で培った人間的な感性・倫理観を持ち合わせ、あくまで人類側の味方、社会秩序を重んじる。
仕事に対しては実直で徹底的、精力的に掃除を行うが、現地調査、執行対象との対話で正当性が見つけられない場合は依頼を一部拒否することもある。
時計塔の法政科と少し繋がりがあるらしく、比較的真っ当な仕事を請け負ったり、勝手に身辺資料等を漁っている姿が見られる。
その他にも執行者本来の目的から外れた便利屋的な扱いにも辟易しており、真面目に仕事をする代わりに人材物資は可能な限り上等なものを要求している。
狼の嗅覚・野性的勘に加えてスカウトの技術を習得しており、潜伏した存在を見つける技術に長けている。
外見に似合わず凄まじい大食漢。酒も肉も何でも美味しく食べる。任務中も良く飲食しており、連れ添う同行者を食事に誘うことも少なくない。
それに限らず、目下の者や同僚には面倒見がいい。危機的状況においては、同行者の安全確保を第一に行動するプロ意識を有する。
教室の卒業後暫くの間のみ喫煙していたが、ある時期から禁煙を始めて現在は吸っていない。
余暇の時間は元学友に勧められたカードゲームやルーレットに興じていることが多い。
卒業後に一時出奔したが、エルメロイ教室の元学友との付き合いは残されており、現在も頻繁に連絡を取り合っている。
一方で、ごく一部は能力を磨きすぎてサムナの仕事のお世話になる寸前という危うい状況だとか。

行動規範・行動方針

魔術世界において、過大な犠牲を強いるものを狩るのが目的。
魔道の探求のためには冷酷な行いも厭わないのが魔術師たちの常であり、犠牲となるものは必ず存在するが、
それが悪戯に拡大し衆目に晒されることは聖堂教会の介入や研究成果の喪失を招き、結果的に協会の損失となる。同じ犠牲でも少ない方が良い。
その理念に基づき存在するのが執行者と考え、サムナは最低限の秩序すら遵守できない魔術師と、助かる見込みのない犠牲者の殲滅を続けている。

参戦理由

サーヴァントへの態度

相手による。世界観次第で相手になる。

役どころ・コンセプトなど

魔術協会の(犬の)おまわりさん。
倫理の薄い魔術師にも秩序はあり、心まで人を捨てたならば殺しにくる。
その他魔術協会が何か面倒なことをやる際にエージェントとして仕事を押し付けられる。

因縁キャラ

同業の皆さん
バゼット・フラガ・マクレミッツ
バゼットさん。同僚。『伝承保菌者』。あの人一体なんなんでしょうね。
執行者になりたての頃に交流があり、共に鍛錬した仲。正直昔の学友並みのイロモノだと思っている。
その後は特に連絡は取り合っていないが、(生活力的に)何か大事があったのではないかと少し心配していた。
死にはしていないだろうが、住所不定レスラー生活に順応してしまっているかもしれない。
「最初に出会った時にですね、あぁこれはとんでもない組織……組織?に入ってしまったかもしれないと思いました」
「あの人が特別に特殊なアレなのはわかりましたが、やっぱりこの仕事はろくでもないですね。そういう人がよくいるんですよ」

ソフィア・ガルシア
ソフィアさん。後輩、ではなくて同期。サムナとほぼ同年代。
性格が性格なのでお互い新人の頃はすごく世話を焼いた相手。まあこういう所に来て然るべき人間だなぁ、という評価。
よくもまあ長続きも長生きもしたものだが、同期が希少な職種なのでそれなりに仲良くやっている。
「いいですか、実力行使は最終手段、最終手段ですよ。そこわかってますね?いいですね?臨機応変に対応ってそういう意味じゃないですからね?」

「」フィアによると


オリバー・ターナー
ターナー。同僚、あまり趣味ではない。
魔術師に対して個人的な感情を交えて対峙しているのはサムナも同じ穴の貉であるが、あからさまに歪んだ精神性に嫌悪感を感じている。
可能であれば自分の仕事に絡んでほしくはないし、そうなれば追い払う。自分の群に置くような人間ではない、というのが率直な評価である。
「まだ生きていましたか、あぁ、報告は結構。処理した目標のリストは懸命に更新されているそうですので」
「生憎と鉄火場ですので、聖堂騎士も魔術師も相手をすることになる。死体も残らないと思いますが、それでも良ければ同行しますか?……そうです、大人しく黙っててください」

敵の皆さん
聖堂教会・代行者、聖堂騎士
一応敵。
執行者の目的は封印指定された魔術師が彼らに始末される前に、その才能を持ち帰ることとなる。
ただ、サムナは対象の保全にそこまで執心しておらず、魔術協会の意を離れて災禍の元となる人間の抹消に重点を置いている。その点で極稀に目的が一致することもある。
ナンシー・ディッセンバー
騎士さん。どうやら恐ろしく強い御仁、らしい。
直接戦ったり共闘したりはしたことがない。敵でも味方でもなく、偶然バーで出会い、偶然一緒に酒を飲んで、カードで遊び、楽しく世間話をしただけ。
その後ばらばらにされた死徒を見て圧倒的な力量を感じ取った。仕事の最中の敵対は御免被りたいが、どうせ来るときは向こうから無遠慮に来るのだろう。
「タバコ税ですか?もう愚痴も諦めた方が良いですって……世の中誰かが右を向いたらみんな右を向くものです。俺も同じ奴ちょっと吸ってましたけど、禁煙してそれっきり」
「この匂いは、あの人の銘柄ですか……しかしまあ、人間ってこういうことができる生物でしたっけ?労せず目標が消えたとはいえ、始末書になんと書いたものか……」

リーンヴァルグ・ウールヴァスカティ
師匠(せんせい)。バーナードとの闘いでサムナに協力した古の人狼。
サムナに獣化・狂化・魂獣の術を教えたもう一人の師匠となる。
協力後は彼に可能性を感じ、共に獣代を目指す同志に誘ったが、彼はそれを「もう一人の先生から適性がないと言われた」と断った。
別れ際、彼に『銀の狼王シルヴルスコヌング・ウールヴァ』の称号を与える。以後は交流を持っていない。
「獣代回帰。実はぼんやりと、同じような目標を考えてました。同じ仲間、同種の隣人、一緒に生きてくれる人が欲しくって」
「でも、もういいんです。俺は狼ですけど、怪物には向いてない、やっぱり人が好きなんです。俺は人と獣の境界に立って、その線を守っていきたいと思います」

ルゥ=ベオウルフ
金狼。この世に最後となる純血の人狼。面識なし。
バーナードの悲願であった究極の智慧「原初の獣」の鍵となるものは、混じり気のない真の人狼の血統と仮定された。
そのために銀狼の血をより優れた個体へと濃縮する実験で作られたサムナは、結果的には彼の模造品に相当する。
仮に戦う場合、明確に神秘の面においてサムナが勝てない相手。人工と天然には限りなく0に迫れても、決して0にできない差が存在する。
「結局真の人狼ってどんな姿なんでしょうね。銀の毛より凄い、金の毛?いや、そんな安直に考えていいんでしょうか……」

スコル
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もふもふ
  もふもふ

友達
旧エルメロイ教室
今もよく交流している相手。元気だったりなんかやらかしてる友人が多い。
その時代について語ることは少ないが、曲がりなりにもサムナが普遍的な人間性を育んだ場所。
ここで生きた思い出があったから、再び兄弟を食べた時も、人の底知れない醜悪さを見た時も、彼は人であり続けた。
黒野逸花
イツカちゃん→逸花(交際時)→逸花さん。元学友の一人。
仕事柄今も顔を見せる機会は多い方。ターゲットの身辺調査を依頼することもあり、法政科とのパイプの一部も担っている。
かつての姿ももちろん知ってはいるが、本人が様変わりしたこともあり周囲には黙っている。
「まあほら、こういう仕事ですからね。どっちにせよ相手のことは良く知っとかないと。じゃあ資料いただきますね」
「香水の匂い変えましたね。昔より落ち着いたものになってます……わかってますよ。別に言いふらすような同業者もいませんし俺」

20代の頃


リア・S・アルグレオン
リアさん。元学友。テアが国外に逃げる間際で剣を交えた。在学中からその真っ直ぐさに憧れていた相手。
詳細は不明だが、更に磨き抜かれた何時の時代だお前という剣術と銀狼の力がぶつかり合い壮絶な引き分けに終わったとか終わってないとか。
その後結局テアは幻影を使って逃げおおせていたため、アルグレオン家の娘と殴り合った旨は極力はぐらかしながら報告した。
とはいえ騙し通せるはずもなく、リアとサムナの両方に逃走を手助けした疑いをかけられたり、事情を説明するまで旧友たちに本気で怒られたり苦労していくことになる。
「どっちが勝ってもしこりは残る、お互い損な役回りですね。ですが引き下がるわけにはいきません、リアさんも同じですよね?輝きだけは、あの頃から何も変わっていない」
「ここまで、か……ですが、美しい、剣でした」「ところでテアちゃんはどこに行きました?」
[[]]

函館聖杯探索において

時計塔より函館聖杯を調査する魔術師チームの指揮官に任命された人物。封印指定執行者。
執行者というカテゴリ自体が戦闘特化の魔術師であり、総合的な力量では魔術協会陣営トップの戦力となる。
大阪での惨事を踏まえ、調査を行う魔術師たちの安全の確保、敵対陣営の封殺、民間人に被害が及ぶ事態を阻止する観点から選抜された。
同時に聖杯を目の当たりにした魔術師の抜け駆けを防止する意味でも、彼がチームを監視する首輪の役目を担わされている。
基本的なスタンスは「他陣営に聖杯を奪われる前に、その本質を解明し、安全な手段で確保・管理する」サムナはその任務と、部下を守ることに強い責任を持つ。
その点で聖杯を抱え続ける夕刻、調査を待たず性急な確保を急ぐ聖堂教会、そのおこぼれを狙う第三者、そしてアズキ一行と渡り合うことになる。
戦闘のみに拘らず、主に勝手知ったる聖堂協会を中心に対話や取引を通じて協力も敵対もしながら、部下たちの協力の下に聖杯の真実に近づいていく。
終盤に聖杯の秘密が明かされた後も立場を変えず、聖杯及びその根源の破壊よりも確実な手段として協会の管理を主張。一行及び聖堂教会との衝突に至る。
アズキ一行
鴈鉄梓希
アズキちゃん。先の大阪の事件の生存者。巻き込ませてはいけない一般人であったが、最後まで対立する当事者となる。
基本的に最初から最後まで敵対する関係。利害の一時的な一致による共闘はあり得るが、根本の目的が近くとも相容れることはない。
当初の彼女は死なせてはならない一般人であり、同行していたテアへの警戒はあったが保護と情報収集を目的に接触を図った。
率直に自身の立場と目的を話すと共に、ガンドを跳ね除けるどころか過剰に蝕まれる反応を見せたアズキに対して、全て見なかったことにして立ち去る選択肢を与える。
「先程は失礼しました。既にあなたに憑かせた兄弟は引き戻していますが、大分手荒にしてしまいましたね……」
「東京、大阪。いずれの事件も聖杯絡みですが、結局聖杯が何なのかはわからずじまい。けれどもそれが魔術の産物ならば管理する義務があるし、手元にあれば解明できる」
「そして、次の災いが二度と起きないようにする方法を見つける……まあウチの偉い人の言い分はそんな感じです。」
「協会と言っても色々あるんですよ。意外と真面目に人を見てる連中、無視する連中、良からぬことを考えてる奴……3つ目に関してはどうせ俺が殺すんですけどね」
「安全な管理なんて所詮ポーズだと思うかもしれませんが、この手のブツが衆目にバレることだけは本気で避けなければならないってことです」
「さっきのような目に遭っても、まだ戦うと言えますか?……せっかく拾った命です。こんなことで傷ついていいわけないでしょう」
その場はテアの復活により彼女を解放し、以後聖杯探索を巡り対立関係となる。しかし、事件が終われば民間人に戻る可能性があるアズキを無事に帰したいという意思は変えていない。
それに、先々に歩を進めるアズキ一行は重要な情報源であり、その意味でも安全裏に泳がせる必要がある。
極力殺傷を避けるために、彼女達への攻撃はコントロールされた状況下での襲撃・情報奪取・欺瞞及び撹乱等に限定される。
逆に、教会や夕刻、キラー的な第三者が介入する不確かな状況であれば手を貸すこともある。どのみち人死には避けなければならない。
「ここの民間人を巻き込みたくないのでしょう?ですが頭数が足りてないと見ました。さ、優しいアズキちゃんはどうしますか?」
「ですから、腕の件は失礼したと言って……構えてください、遠距離から仕掛けてきますよ」
「その耳、使えるようになったみたいですね。残念ではありますが、ここまでモノにした点は興味深いです」
その後の調査で、聖杯の真相を知るにはルゥが必要になることが確実となり、後編以降はアズキからルゥを奪わなければならない意味でも彼女にとっての敵となる。
ここに至っては彼女を帰す配慮も、虚偽を以ってルゥを預けるように抱き込むこともせず、既に当事者となったアズキとの正面対決の意向を語った。
「はっきりと言っておきますが、あの子が聖杯に必要だとわかった以上、セットで確保しなければなりません。安全は約束する、なんて言ってもダメですよね?」
「ここからは競争です。奪われたくなければ、俺より先に目的地にたどり着け。……それではこれにて、またお会いしましょう」
最終盤に至っても、聖杯の破壊を望む梓希達とは意見を異とする。
仕事のため、魔術師達全体の納得のため、魔術協会の人間が現場で翻意して神秘を損なうことはできない。
破壊が最も手早く災禍を断つ解であることには一理あるが、それを協会の複雑な構造にまで説明し理解させるには時間がない。
それに、個人レベルでは破壊に傾きつつあっても、組織の視点としては三つ巴構造が継続している。第三者も含めて、こちらが退けば今後の組織関係での隙を晒すことにもなる。
結局、納得にはそれらしい理由が必要だ。
無事に確保に成功したが、入念な調査の末にやはり維持できないモノと判断した、とか。
協会の魔術師達は最後まで抵抗したが、危険にすぎると判断した者によりあえなく破壊された、とか。
全員が一致団結して仲良く破壊した、では裏を疑ってしまう。ここはそういう社会だ。
一理ある。災いを断つあなたの気持ちを否定はしない。
だからこそ、一緒には行けない。
「―――そうですね、それが俺の仕事ですから」

ルゥ
ホムンクルス→ルゥ 封印指定、ヴィクトル・ドラグノフの作ったホムンクルス、ヴィクトルの子。
恐らく聖杯探索の鍵となる存在。序盤は聖杯とヴィクトルの謎を繋ぐ手がかりとして、後半は明確に聖杯と同時に確保しなければならない任務目標として追うことになる。
アズキと同様に、ルゥにとって最後まで敵として立ち回ることになるが、同時にルゥの衝動を嗜めるような発言もする。
当初の印象は重要なだけのホムンクルス、器物でしかなかったが、出会う度にルゥの人間性が醸成され人に変わっていく様を目撃し、興味を抱くようになる。
サムナとルゥ、バーナードとヴィクトル。共に封印指定に類する魔術師に作られた被造物であり、少なくともサムナの宿命は陰惨な血に塗れていた。
出生に親近感を覚えるルゥに対しては、その業までが自分と同じでないことを、ルゥにはヴィクトルなりの祝福が与えられていることを微かに願うようになる。
ただ、あくまで任務上は私情を挟むことはしない。ルゥに向けてのみ胸中を語り、先に待つ業と相対する覚悟を促す可能性はあるが、
行動としては徹底してルゥを器物として評価し、任務上重要な目標として確保しようとする。
ルゥが用いる独特な魔術には最も強く違和感を、というより「同じ匂いがする」不思議な親和性を感じている。
「綺麗な眼をしていますね。流石は彼の作品、実によくできている」
「雰囲気、変わりましたかね?少し。いえ、俺はそっちの方が面白いと思いますよ」
「まあそう生き急がないで。命の強さを否定しないのは別にいいですけど、過信もするものじゃない。あれって言うほど都合良くないですよ」
「魔術?あれが?本当に?」
「そこまではしなくていい。その先は、君の髪が汚れてしまう。慣れてしまうと種として弱体化しますよ」
「君が決めたんですね?そして、その結果を受け入れると―――そうですか」

ヴィクトル・ドラグノフ
封印指定、19世紀の伝説的錬金術師。
しかし魔術協会に属さなかった彼の情報はあまりに少なく、20世紀初頭の魔術師にして偏執的蒐集者フォルケンマイヤーの遺した記録が数少ない資料となっている。
手がかりの乏しさでは『偽神の頁』と並ぶ、長きに渡り足跡を追うことすら絶望的と匙を投げる相手……だった。
今回の聖杯探索であっさりと彼の屋敷を見つかり、その実在が裏付けられると同時に、本人の失踪と聖杯の件が一連の事件として繋がる可能性が浮上した。
そのため聖杯探索とヴィクトルの捜索、聖杯とヴィクトルに関連がある場合起こりうる事件の解決を並行して進めるべく、
彼の足跡を追うアズキ一行を更に追いつつも、一部の目的がアズキ達と合致するようになる。

テア・フォン・シュターネンスタウヴ
テアさん。捕獲対象その1。しかしなんでまたこんなタイミングで……?
彼女が封印指定を受けて以来2回ほど取り逃し1回は一緒に飯を食べた間柄。フラットな関係性。
本来、封印指定と言っても聖堂教会等に目をつけられて殺されるレベルの所業をしなければ執行者の出番ではないし、
サムナも執行者として殺すべきは多くの犠牲を払う魔術師であってテアは(人間から離れていっても)そういった人間にはならないと思っている。
が、とにかく彼女の各地の行動は派手に目立つためにサムナが派遣され、しかしどちらも逃げられてしまった。
元々の交友関係もあり逃亡を手引きしていないかと睨まれているが、サムナは仕事は真面目にやっている。それでもテアは見事に彼を撒いてしまう。
戦闘不能にすること自体は可能だが、残機性で抜け出してそのまま好き勝手行動されてしまうため確実に取り押さえる手段が特にない。
函館では当初、アズキを唆して彼女が中心に何かをやっているのかとも考えた。しかしアズキの自主性を尊重している姿勢や、
聖杯に対する興味の薄さから全く別のベクトルでアズキに協力しているのだと考えを改めている。
「お久しぶりです。意外と戻ってくるの早かったですね?さっきは挨拶もなしに斬り捨ててすみませんでした」
「また性懲りもなくヘンなのを……!ダメですね。完全に静かにされちゃガンドが追えません」
「できることなら、こんな形で決着を付けたくはなかった……アレ、なんかライバルっぽいセリフになっちゃいましたね」
「大人しくしていたら特段追わないんですけどね?なんでしたっけこの前は、なんか霊脈からゴリゴリ魔力を搾り取ってましたけど本当に何がしたかったんですか…?」
「……でしょうね。聖杯探しより幾分楽しそうなことをしていて、それ自体は良いと思いますよ。まあ、俺にはあまり関係のないことです」

トゥメアー・ディットィエルト
トゥメアーさん。なんか変な鎧捕獲対象その2。だから!なんで!このタイミングで!!!
なんかアズキ一行に加わっていた元学友。流石に鎧はセンスを疑う。アズキ達に邂逅以来尾行させていたガンドを彼女に排除されてしまい、一時見失う。
テアとは異なり封印指定以来尻尾も掴めなかったという意味でこちらも超レアなのだが、特にガンド周りで彼女の得意分野に押さえられてしまい相性が悪い。
「『呪詛人形』、なんで彼女達に同行してたのかは知りませんが、数が増えたところでまとめて……ん?」
「……怒ってませんよ。俺はただ仕事でやってるだけですから。決して、面倒な仕事を増やしやがって、なんて思ってませんよ。仕事ですから」
「追跡のガンドを追い払ったのもあなたですか?どうやったのかはともかく、俺の兄弟にあまり酷いことは止してください」

中盤、自身の獣代の神秘に粘着質な興味を持たれ、無防備なところを襲撃されてしまう。

その後扱いに本気で困ってとりあえず話をしたが、昔に比べて尚更コミュニケーション能力が酷くなっている気がして、そこは少し心配している。
「服ぐらいなら買いますよ……いくら話せないからって流石にずっと同じサイズと柄は無茶が過ぎます。仮にも女性なんですから綺麗にしないと」
……ただ、結局追い返す結果になったようだ。探索にも駆け引きにも有意なものが全く得られない無駄な一幕であった。
最終決戦では打って変わって、サムナが日向の炎の先を切り抜けた場合はトゥメアーが彼の侵攻を止める切り札となる。

魔術協会
コルト・コルタン・コルトーナ
コルト。同じ執行者の後輩。信頼を置いているが、チラホラとクセが強い奴だなぁと内心思っている。
ある封印指定が起こした事件の生き残り。当案件は発生後にサムナが現地に送られ、首謀者を抹殺するとともに犠牲者たちの処理を行った。
その中で唯一手遅れでなかった生存者が、現在はサムナに付いて回る執行者となっている。
他の生き方を選ぶ気はなかったのか、と問うたこともあるが、コルトの返答は実に明快であったため説得は諦めた。
彼女は自分の死に様を見たいと言う。何故自分を死なせたいのかは知らない、知る気もない。何であれ、それはコルトが死んでは達成できない。
それならば死ぬまでついて来いと過去三度の仕事で手を組み、函館の聖杯探索にも唯一サムナからの推薦で参加させている。
諸所の事情で動く魔術協会の陣営の中で、最も信頼を置く人物。だいたいの雑事は(変な悪戯を無視すれば)やってくれるし、単独での判断と対応能力に長けている。
同時に全体の任務遂行のために最も危険な状況に放り込む傾向があるが、その上で彼女を捨て駒とする意図は無く、互いに連携し合いながら命を拾って使い回している。
「というわけで今回も来てくださいコルト。準備は適当に」
「生きてますよ。あなた本当に俺を殺すのが好きですね?それよりも早いとこ此処の後処理を……やっていますね。よしよし、良い子です」
「助けに来ましたよ。……いえ、語弊がありましたね。今後もやってもらう仕事があるので拾いに来ました、まだ動けますよね?」
「俺が死ぬ前にあなたが死んでは仕方ないでしょう?だから、ここは退いていただきます。大丈夫大丈夫、すぐ戻りますよ」

パトリシア・リガルディー
パトリシアさんorパトさん。外部から雇われた魔術師。なんでも魔術に相当詳しいとか。
肝心の聖杯についての基礎情報が乏しい序盤において、とにかく多様な分野での意見を出す口と調査する眼として役立つ人物。
ただ、厳密にはフリーランスである点。利害次第ではこちらを切る匂いがする点で扱いに不安が残るのも事実。コアな仕事を任せすぎることは難しい。
離脱があった場合、敵対陣営に居場所を移した状態で衝突すれば容赦する理由は特にない。
「はぁ、まあ。後は現物を探せるかどうかですね。調査は任せますが、護衛を伴いツーマンセルでの行動をお願いします。どうにも物騒ですので」
「手紙。手紙ですね見ての通り……そういう顔をしないでください。仕事柄メールで送るわけにもいかないんですよこういう報告は。向こうに受け取る環境ないですから」
「あなたの仕事は既に終わりました。であるならば、味方をする理由もないということです」

李梓萱
ミズ・李→梓萱さん。調査チームのメンバー。李家のご令嬢。
典型的だが、凡庸な魔術師とは評せない才女。情報収集を主にバックアップとして信頼のおける相手。典型的というのは、サムナにとっては一番殺す心配がない相手でもある。
個人としては実に格のある人物で、それなりに社交辞令を心得たサムナでも気安く話せるとは思っていないが、家具の話と妹トークはじっと聞いている。
仕事柄、実生活の充実を図る上で良い家具の存在には興味があるし、何より、彼女が愛する妹の話は本当に心が温まる。超長いが。
現代的な機器には弱いそうだが、今回の任務が市街地ど真ん中なので覚えさせて損はない。そう思って笑顔でタブレットを押し付けた。
「任務にご協力いただき感謝します。もう少し柔らかく?いえ、自分にも立場というものがありますので……だからこそ?うーん……」
「餅は餅屋とか言うそうですが、とにかくこういう事態は執行者の領分です。指揮は俺が、あなたはここでじっとしておいてください」
「……ええ、わかります。……」(じっと妹談義に頷いている)
「それで人探しですが、各市街地の監視カメラの映像から隠蔽の痕跡を解析して目星をつけようかと、早速データを持ってきましたので後は頼みますね」
「?……?? あ、これはここを押すんです。ほらこんな感じ」

アーロン・ナエリエッタ
アーロンさん。いいですよね、ああいう便利な人。やはり今回もやってきた男。
基本的に彼の罵詈雑言には耳を貸していない。家とプライドを背負い、どこまでも魔術師たらんと足掻くアーロンの都合は理解しているものの、
それ以上に彼が上層部の便利な駒として必要な能力を満たしているが故に、同じく駒として共に行動する時は全力で彼を酷使する。これも生存戦略である。
勿論、彼が死んだ場合代わりに同程度に(鉄火場で)価値のある人間は彼以上に面倒くさい奴しかいないため、彼が少しでも長持ちするように戦略上は大事に扱っている。
人間的には嫌いではなく、彼が置かれている望む評価を上げられないジレンマにも同情的。しかし彼を現場に近い位置から離すかというと話は別である。
「ふむふむ研鑽。実質こうやって体を動かすこと自体が獣化を磨く側面はあるんですよ?なんか師匠も変なことやっていまして……ささ無駄口はそこまで、出発ですよ」
「まあここで生き残れば流石に上も考えを改めて評価を良くするのでは無いのでしょうか?知りませんけど。少なくとも俺はあなたが来てくれて大変助かってますよ。じゃあ調査班の護衛お願いしますね」

リロイ・ゴレツカ
リロイさん。時計塔が雇った傭兵。情報収集を任せている。
慎重でリスクを嫌い、仕事にも忠実。パトリシアよりコア寄りの任務に就かせている。
仕事柄、依頼主から命を買われているリロイにとって自身の命の損失は契約で折込済みの事項であり、サムナとしても特に優先順位が低いことは事実である。
その上でリロイに対しても他のメンバーと同じように会話し、彼の奇妙な食事嗜好に興味を向けることもある。

聖堂教会
玖導日向
サー・ヒュウガ→灰塵騎士(対決時のみ)。聖堂騎士ヴァルカン浄火騎士団団長代行。『灰塵騎士』。
彼がこの任務に関わることに、教会はこの街を「少し焦がして」でも介入してくるつもりなのかと疑った。
何はともあれ挨拶の信書と、双方が武力介入を控え、協力できる面での協力を約束する協定草案を手紙で出している。(協会の規定に則った丁寧なもの)
真っ先に周辺被害に対する意識の有無が気になった彼の概念礼装と戦闘力は言わずもがな、エクスターミネーターとして知られる忍耐力、実行力も警戒し、
表立っての衝突を起こさないことを絶対とする対話の緊張の中で、彼が「協会以外の行動で」動けなくなる事態の推移を招くように事を進めていく。
彼の概念礼装のことは物凄く熱そうだと思っている。創世記の浄化の炎は死の冷気よりも尚熱く、故に直接衝突するならば終末の冬が訪れる。
「封印指定執行者、サムナ・アトキンソンです。以後お見知りおきを、サー・ヒュウガ。早速ですが、仕事の話としましょうか」
「手段はともあれ、思い描く最悪のシナリオは双方同じでしょう。その回避を第一とするのであれば協力の用意がある、如何でしょうか?悪い話ではないと思いますが」
「互いに言葉は尽くしました。これ以上はない、後は踏み越える他にないでしょう。―――あなたの魂を示しなさい。灰塵騎士」

エリザベス・アークティカ
かわいそ……

金刺万障
ウワァーーーッ変な人だーーーッ コルト見ちゃダメですよ!


夕刻
夕刻暁子
夕刻の当主。色々と横槍が入っているが、今回の仕事の本命は彼女である。
一目見て、業の一つは斬って捨ててきたのだろうと感じた。年齢には関係なく、精神的には組織の頭らしき器を獲得しつつある。その点において対等な仕事の相手としての敬意を払っている。
夕刻というジャパニーズ・マフィアあがりの組織を束ねるために必要なもの、鉄の掟や血の誓い、向こうの言語でいう仁義を頑なに護る利口な少女。嫌いではないが厄介。
自分たちのような外の組織に対して、譲歩すればするほどジリ貧であることを理解し、徹底して排他的で交渉のテーブルに刃を敷いてくる。
そして、それを踏み越えたところで勝負はこちらの不利となる。愚直な彼女らの行為には一貫性と義があり。魔術師以外の人間は大概そういう概念を好み、味方につく。
そんなわけで、彼女たちに対しては殆どが待ちの姿勢で交渉を進める。テーブルに上がることもできないほど拒絶されてはいるが、
状況は既に動き出し、コントロール外の勢力が夕刻の聖杯を狙っていることもまた事実。同時に夕刻が真っ先に頼るべき聖堂教会の動きは鈍らせる。
「シマを余所者に荒らされたくなければ、対処の手が空いている自分たちに譲歩する」という合理的選択が出るまで、自分たちは手を動かさず場が荒れるのを待つ。
気をつけるべきは、彼女たちに対して魔術協会が先に加害者になってはならない一点にある。
「(元とは言ってもゴクドウはゴクドウ。この空気は、ボスの古巣のフォスキーアを思い出しますね)」
「望み通り、我々は何もしません。攻撃することも、要求することも、交渉することもしない。貴方が拒否される限り俺は線を跨ぐことはしない、それだけです」
「そう、何かを闇に葬って隠蔽することは俺たちの十八番ですので。だからこそ事態を収拾したいのであれば最も力を発揮できます。貴方達がこの状況で欠けている頭数も。乗りますか?」
「確かに筋は通しましたよ。この結果も打算と思われるでしょうが、これは俺からの個人的な、貴方への敬意です」

蔡祐
鎧のサーヴァントorサーヴァント・バーサーカー。ついに相対することになった英霊。恐ろしく強い。
過去の資料から、一般の偉人のイメージとは大分異なるモノが召喚されることもあると聞いたので外観にそこまで驚きはない。
が、半分人ならぬ銀狼、人間としては最上位に位置する戦闘技術のサムナと言えども、サーヴァントというカテゴリーは規格外に他ならない。
正面からの勝利は無理筋、それも並外れた将たる蔡祐が相手となれば、閃光をはじめとする人外の凶器を凌ぐのが限界であろう。

加我地知朱
夕刻のお付きの人。使えるかもしれない。
明らかに難敵の一人ではある。表向き魔術組織とは思えないほどに真っ当な夕刻において、手段を選ばない彼が牙となりこちらの隙を噛み殺そうとする。
が、本質に暁子とは近くて遠い硬さがある。挺身して夕刻に尽くすが故に、彼は腹の内にあらゆる手段を貯め込んでいる。例えば、組織に禁じられた薬物とか、私的に集めた兵士とか。
そう簡単に痺れを切らすような忍耐はしていないと確信しているが、それはそれとして、自分たちが居座って荒れるシマを眺めているだけの状況は気に入らないだろう。
大事な頭のために実行すべきことを選択したのであれば、その尻尾を探らせる。彼の手段と暁子の仁義を突き合わせて揺さぶりを狙い、夕刻の要から崩しに掛かりたい、といったところ。
彼の立ち振る舞いから、微かな所作から、彼の生きてきた人生とそこから作られた精神構造はある程度察することができる。自分も、教育の酷さはお互い様なのだから。
「ええ、全て要求の通りに。俺も蜘蛛の毒は苦手ですからね」
「というわけでコルト、マークをお願いします。相当忍耐強いのは確実ですが、夕刻はまず彼から動く……いいえ、彼が動かしてしまう。そう俺は考えています」
「何故って。それはまあ殆ど推測ですが、家庭環境が少しだけ似ている。と思いましてね」

フリッツ・デュケイン
スーツのサーヴァントorサーヴァント・アサシン
明らかに大昔の人間ではない。下手したら20世紀の人間じゃないのか。そう即座に判断できるほど彼の神秘は新しく薄い。
しかし、サーヴァント、英霊である時点で能力は人間に真似できるものではない。彼自身が、そして彼が手がけた何者かが容易に優れた間者となる。
自陣営に紛れ込む間者、動向を探りたい知朱へのガード、いずれにせよ彼一人で網と表現すべき情報戦を仕掛けられる点はバーサーカーとは真逆の厄介さである。
アサシン自身の素の人間性が極端でないことも含め、正直仕事の補佐役としてこっちに来て欲しいと思っている。給料弾むから。


第三勢力
カルメズィーン
さる人物の子孫(本人談)。とりあえず話は成立しないらしい……
出自不明、目的は(大声で宣言されたため)理解できるものの思考回路が固定化されすぎていて対話のしようがない。
何であれ、力ある聖槍もまた魔術協会の興味を引く礼装であろう。どの道邪魔であるのならば、礼装だけ引っこ抜いて黙らせる他ない。
「などと格好をつけましたが実際倒そうとなると厄介ですね。解はあるにはあるのですが、俺の手元じゃないんですよね」

SIK21
最強の野生生物決戦!!!!!!!誰が野生ですか!
現地の案内を請け負った魔術師……の死体が残した厄介な置き土産。他に責任を負う者がいない以上魔術協会の責任である。本当になんで熊を弄んだのだろうか。

リェーアーテ
機密院の手先。
正教圏内で活動する彼女たちは本来余程のことがない限り干渉的ではないが、今回は余程の事態である。
函館が任務予定地となったことで機密院の縄張りに土足で踏み入る格好となり、始末と神秘の収奪を兼ねた二人が派遣されてしまった。
自分がどこかへ向かうと、即座に調査チームの魔術師に襲いかかり刻印を奪ってくる厄介な相手。
アーロン達が逃走経路を確保してくれるものの、進退窮まればサムナがどこへでも駆り出される羽目になる。休みがなく大変ストレスフル。
「それで俺を分断して刻印を狙うと。理屈はよくわかりますが、面倒だからといって速度の目測を誤るのは感心しませんよ」
面倒臭いかったりぃのはこちらの台詞ですね。機密の回収までは流石にやってられませんので、あなたも命乞いの言葉は忘れてください」
「なるほど、狼仲間がそちらにいるのですか。是非会いたくないものですね、俺って共喰い癖があるので」

アトリ
死徒。父の同類。
父バーナードとの因縁に起因し、死徒という相手はどうも苦手に感じている。血を啜り生きる命、原理に縛られた業。灰と赤色を思い出す。
殆ど単独行動であり、聖杯探索に係る事件との関係が浅い。しかし被害が増えていけば無視できない脅威となる。無差別的な死徒という性質上どの陣営とでも協同して排除を試みる可能性が高い。
死徒との交戦経験自体はあるものの、類例が存在しない固有結界には初見の対処を強いられる。回避の術が無い以上は、重力を借りて上から押し潰しでもしない限り打つ手に乏しい。
また、獣性に満ちたサムナの在り方は恐らくアトリには嫌われている、気がする。恐らくお互い様だろう。地を駆ける四足歩行と宙に浮く無足歩行では価値観が大きく異なる。
「神がどうこうってのは興味ないんですけどね、あったら俺聖職者になってたかもしれませんが。それを抜きにしても、死徒アレは好きじゃあないですね」

その他
ボス
ボス。今回の任務を伝えてきた人物。他にも依頼を回してきたりサポートしてもらうことが多い、仕事ができる上司。
時計塔の重鎮達とは異なる方面で根を伸ばし、孤塔に閉じ込められながら外の世界を知り尽くしている。
サムナも彼女の言葉には信頼を置いている。ただ、今回は丁寧に「難しい仕事になるだろう」と忠告をしてきた。それは言われなくても知っている。
そのため、行動を共にする魔術師の内何名かはボスが能力を見込み選んだ人員が(そうとは分からない指示経路で)招集されている。
「調査のメンバー、全部は無理でしょうが何人かはボスの人選で寄越してください。所属はどこからでも構いません、首を斜めに振らない人で」
「はぁー……あの従者の人、いっつも顔怖いの何とかなりませんかね……今にも首が落とされそうで話してて緊張するんですよね」
「そうか、あの事件からもう20年も過ぎたんですね。俺たちがあの教室にいた頃も」

携帯のホーム画面
なお携帯は仕事用とプライベート用で複数持ち、画面を設定しているのはプライベート用。
(生き残れた場合)仕事の事後処理で何度も物理的に首を刎ねられそうになったが、それらが終わってから長い休暇を取得して会いに行った。

コメント

善サムナ。大阪聖杯大戦に登場したイツカちゃんと同じぐらいの時間軸。

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