kagemiya@ふたば

【氏名】リロイ・ゴレツカ
【性別】男性
【年齢】30歳
【出身】ドイツ
【身長・体重】181cm・85kg
【肌色】やや浅黒い【髪色】黒【瞳色】灰色

【属性】混沌・中庸
【魔術系統】占星術
【魔術属性】水
【魔術回路】質：D 量：D+ 編成：正常

魔術使いの傭兵として多くの汚れ仕事に手を染めてきたリロイが仕事道具にしている魔術。
黄道十二宮の概念を用いた星占いによる未来の分析を行う。扱い方によっては限定的な因果律の操作も可能。
リロイはこれにより『攻撃の当たる可能性の高い選択』や『攻撃を回避する可能性の高い選択』を選び取ることで依頼を達成してきた。
それぞれを惑星に見立てた11個の水晶片を用いて占う。彼が水晶片を扱うのは『どこの国に持っていっても咎められることがないし、宝石としての価値がないため万が一の際に盗まれにくい』ため。
仕事柄、世界中を渡り歩くリロイならではの実用性のみを考えたチョイスである。
魔術使いとはいえその腕前は一端の魔術師に劣るものではない。「その技量ならば神秘を正しく扱っていれば魔術師として大抵の相手から無下にはされないだろう」と惜しまれる程度。

軍隊格闘術をベースに魔術使いの彼なりのアレンジを加えたもの。相手の殺害ないし拘束に重きが置かれており、武術というよりは殺傷術。
ドイツ軍に入隊していた時期に習得した。魔術に関わらない一般人としての生活に馴染めなかったリロイだが、こうした技術を学べたという点で従軍経験は有意義だったと語る。

不意打ちを得意とするリロイにとって生命線となる武器。即ち、彼の右手のことである。
リロイの右手は隅々まで魔術的な加工が加えられてあり、それ自体が魔銃と化している。
基本的にはいわゆる指鉄砲の形をとることで人差し指の先端から銃弾を発射可能。手首を折り曲げることで装填口が開き、最大で5発まで装填できる。
材料に鉄を一切使っておらず人体を構成する組織のみでできているため金属探知機などに引っかからず、銃弾さえ用意できればありとあらゆる土地へ持ち込める。
人体の一部であるため通常の魔銃と比べて放つ弾丸に特性を加えやすく、また武器として認知されにくいため結界などを踏み越えやすい。
隠し持つということに最大の配慮が置かれたものであり、暗殺用の武器。これに占星術を組み合わせてリロイは多くのターゲットを葬り去ってきた。
欠点は魔銃としてはともかく拳銃としての性能は凡庸かそれ以下であること。銃弾に神秘の付加はし易いものの、威力自体にはどうしても限界がある。
見合っての撃ち合いには向いていないし、そもそも仕込み銃とバレた時点で価値は半減するため、リロイは自身の右手の秘密をひた隠しにしている。

線が細いという印象を感じがちだが、実はかなり鍛えられた体つきの男性。
痩けた頬。鷲鼻。彫りの深い顔立ち。細い目。灰色の瞳の眼光は鋭く、リロイの人格の険しさというものを表している。
適度に短く刈り込んだ髪は後ろに撫で付け、顎髭などは生やしていない。やや面長で、どことなく猛禽類を思わせる横顔をしている。
服を脱ぐと全身が筋肉質で余分な脂肪が殆どないのが分かる。捻った針金で四肢を作ったかのような、筋張った無駄のない肉体。
常にサスペンダーでズボンを吊ったスーツ姿。これという私服を持たず、私室でもこの衣装で通す。高級すぎもせずチープすぎもしないランクのスーツを複数揃えているのはリロイなりの現代の迷彩服。
特に理由がない限りこの格好だが、依頼先でスーツ姿が浮いてしまうようであれば他の衣服に袖を通すことも考慮するらしい。

イメージカラー：黄土色
特技：プランニング
好きなもの：ファストフード、テレビの深夜放送
苦手なもの:即席食品

【一人称】俺　【二人称】お前、あなた　【三人称】

現在はドイツ国籍だが元は中東の生まれ。当時は名前も違った。
彼の家系は魔術師というわけではないのだがどうやら先々代が魔術師だったらしく、後にリロイと名乗る男はその先祖返りということになる。
生まれた時から貧しい生活を送っていたが、紛争に巻き込まれた際に家族と離れ離れになり、その後偶然現地で傭兵をしていた魔術使いに拾われた。
当初は魔術のための生贄として見られていたものの、それなりに良質な魔術回路を生まれつき保有していたことで状況が一転。
助手として扱われるようになり、その中で師匠となった魔術使いから魔術について学んでいった。
そうして数年を魔術使いと共に過ごしたが、ある時傭兵としての活動中に魔術使いが魔術回路を損傷する負傷を負ってしまう。
仕事道具を失った彼は間もなく自殺したが、その際に弟子へいくらかの資産とドイツ人としての戸籍を用意していた。彼なりに弟子へ情が移っていたのだ。

リロイ・ゴレツカという名前になった青年はドイツに辿り着き生活を始めたが、急に送り出された表側の世界には馴染むことができなかった。
食い扶持を求めてドイツ軍へ入隊もしたが、一年で離隊。やがて師のコネを利用し、魔術使いの傭兵として活動を始める。
そちらについては才能があったらしく、傭兵や暗殺者として世界中で汚れ仕事を請け負うようになるのに時間はかからなかった。
もう少しでこの稼業も10年。その手のヒットマンを扱う者たちには名前の覚えも悪くなく、時折舞い込む仕事を淡々とこなす日々を送っている。

紛争地域で生まれ、魔術使いの助手を務め、命のやり取りを身近に育った者としてごく当たり前に現実主義者。
希望的な予測を行動理由に含めず、今ある証拠で取るべき手段を常に模索している。
臆病なほどに慎重。仕事にあってもまず丹念な情報収集から始め、その段階では例え標的がすぐ撃てる距離まで偶然近づいてきても手出しはしない。
何事にもプランを立てて臨み、極力その通りに実行するよう努める。途中でもっと効率の良い手段が生まれたとしても容易にそちらへ舵は切らない。
頑迷なのではなく、もともと用意したプランの方が実行のための様々な準備を整えられているためである。
「『予想外』だが『想定内』だ」が口癖。これが突発的なトラブルに対するリロイの心構え。サブプランも無数に考えた上で行動するため、全く想定外の事態というのは稀。
仕事に対してのプロ意識が強く『受けた依頼を確実に遂行すること』と『達成できない依頼はそもそも請けない』ということを心がけている。

一方で自他共に命の存続について無関心なところがあり、相手の死や自分の命の危険に対して気持ちを動かさない。
こんな仕事はいつまでも続かないということを分かっていながら辞める気がない自分のことを自己破滅型だと分析している。
罪の応報という考え方は認めないが運命は均等化するということに関しては首肯し、こうして生き延びてきたツケを支払う時はろくな死に方をしないだろうと語る。
魔術使いの傭兵や暗殺者という仕事を生業にしている理由も特に無い。リロイにとって他の職業は選ばない理由があるが、今の仕事には選ばない理由がない、という意味。
幼い頃に紛争に巻き込まれた際に自分は一度死んでいて、今こうして続いている人生はその余剰にすぎない。終わりに向かうというのが俺の生き方だ、という考え方をする。
人を殺めるという仕事をしている以上社会的にはリロイは悪だが、しかし邪悪かというとそれは違う。
意外と人付き合いは悪くなく、あまり笑わないものの仕事仲間や近所の人々と雑談に興じるくらいの社交性は見せる。
そういった人々に気遣いや優しさというものを向けることも躊躇わない。固い人間だが冷血ではない、というのはリロイと付き合った人間が得やすい印象。
また、汚れ仕事で稼いだ収益は次の仕事のための準備に割り当てられるが、それでも残る分は結構な割合を紛争地域で活動するNGOやNPOへ匿名で寄付している。
リロイ自身はそれで善行を為しているという気分は全く無い。余った金をどうするか考えた時、私欲を満たすために使うよりは虚しくない金の捨て場だと思ったまで。
だがそこでそう考えること自体がリロイが根っからの悪人というわけではない証拠になるだろう。

必要とあらば躊躇なく口にするが、ソイ・レーションの類の携行加工糧食が嫌い。同じようにカップ麺のような即席食品も苦手。
なのにファストフードは好き。ハンバーガーやサンドイッチといった手づかみでさっさと食べられるものを好む。
特に好きなのは屋台で売っているホットドッグ。トッピング全部盛りにしたやんちゃなホットドッグを表情も変えずに頬張るのがリロイの憩い。
趣味はテレビの深夜放送を見ることで、昔の映画が放送されていると興味があるなしに関わらず最後まで見てしまうことが多い。
個人的な欲が薄く、細やかなことで満足してしまうような人。紛争に巻き込まれるようなことがなければもっと穏やかな人生を送っていたのかもしれない。

プロらしく、請けた依頼を忠実に実行する。
そのための情報収集は現地へ赴く前も現地へ赴いた後も欠かさない。
仕事のために用いる占星術も仕事そのものよりその情報収集のために使う回数の方がよっぽど多い。慎重な姿勢を主とするが、その慎重さが祟って依頼主が伏せていた事実を明るみにしてしまったこともある。

ヒットマン。
その得意とする魔術のせいで舞台によっては知らなくてもいいことを知って死んでしまう人。