最終更新:ID:obtZ59QIlg 2020年01月10日(金) 21:54:16履歴
「夢を見る奴ァワシんトコに来い! その夢、このフロンティアで一緒に実現しようじゃないかね!」
『警告:市長の発言にはデメリットの提示が欠けています。健全な相互合意形成に対する重大な問題となりますので、不用意な発言は謹んで下さい』
「ダハハハハ! そう興を削ぐような事を言ってくれんな、乙姫!」
【氏名】ナナシ
【性別】男性
【年齢】125歳
【出身】大日本帝国
【身長・体重】173cm・53kg
【肌色】モンゴロイド系【髪色】黒【瞳色】黒
【スリーサイズ】ややほっそりめ。
【外見・容姿】痩身ながらその全身に活力を漲らせた、20代頃の青年。
【令呪の位置】右手の甲
【属性】混沌・善
【魔術系統】-
【魔術属性】-
【魔術特性】-
【魔術回路】質:- 量:- 編成:-
【起源】夢想
【所属】機動海中都市フロンティア
【階位・称号・二つ名】フロンティア・市長、フロンティア創設者、追究者
【契約サーヴァント】“海都”のアドベンチャー
【性別】男性
【年齢】125歳
【出身】大日本帝国
【身長・体重】173cm・53kg
【肌色】モンゴロイド系【髪色】黒【瞳色】黒
【スリーサイズ】ややほっそりめ。
【外見・容姿】痩身ながらその全身に活力を漲らせた、20代頃の青年。
【令呪の位置】右手の甲
【属性】混沌・善
【魔術系統】-
【魔術属性】-
【魔術特性】-
【魔術回路】質:- 量:- 編成:-
【起源】夢想
【所属】機動海中都市フロンティア
【階位・称号・二つ名】フロンティア・市長、フロンティア創設者、
【契約サーヴァント】“海都”のアドベンチャー
脈々と受け継がれてきた魔術という神秘を、現行の科学技術と融和させたテクノロジー体系への理解と習熟。
魔術が一般化した今、最早珍しくもなくなったものだが、この男はそれを80年も前に実現させていた。
特に、霊魂や精神といった非物理的実体に関する魔術を科学と組み合わせ、自律した器物を産み出すことに長ける。
フロンティア自体も、そういった理論の産物であるという。
魔術が一般化した今、最早珍しくもなくなったものだが、この男はそれを80年も前に実現させていた。
特に、霊魂や精神といった非物理的実体に関する魔術を科学と組み合わせ、自律した器物を産み出すことに長ける。
フロンティア自体も、そういった理論の産物であるという。
第二次世界大戦中、日本国内で研究開発が行われていた怪力線兵器の改良版……と本人が宣うもの。
不可視波長域のものを含めた多種多様な光線を発射可能な、掌に隠せる程小型の照射器であり、その主たる用途は、指向性マイクロ波の照射による物質の加熱である。
また、ある程度の出力を有する外部電源と接続することで、光線の出力を爆発的に跳ね上げることができる。
その状態で強力な紫外線を照射して大気の電離を起こし、任意の地点へレーザー誘雷を発生させることも可能。
……と、物騒な用途ばかり書き連ねてきたが、常にそうして使われている訳ではなく。
普段は、持ち運び型電子レンジとして冷めた料理を温めなおしたり、万能リモコンとして身の回りの機材を操作したりといった、大変身近で細やかな使われ方をしている。
不可視波長域のものを含めた多種多様な光線を発射可能な、掌に隠せる程小型の照射器であり、その主たる用途は、指向性マイクロ波の照射による物質の加熱である。
また、ある程度の出力を有する外部電源と接続することで、光線の出力を爆発的に跳ね上げることができる。
その状態で強力な紫外線を照射して大気の電離を起こし、任意の地点へレーザー誘雷を発生させることも可能。
……と、物騒な用途ばかり書き連ねてきたが、常にそうして使われている訳ではなく。
普段は、持ち運び型電子レンジとして冷めた料理を温めなおしたり、万能リモコンとして身の回りの機材を操作したりといった、大変身近で細やかな使われ方をしている。
魔術的径路を繋いだもの同士の間で行われる念話を解析し、これを通常の通信機に組み込んだもの。
非物理的な結びつきを辿り、それを経路として情報をやり取りするシステムである。
魔術回路を持たず、“聖杯”と《令呪》がなければ魔力を使うことができない男が、それらがなくとも念話を行えるようにと作り上げたもの。
このシステムの優れた点は、霊体化した自身のサーヴァントのみならず、歴史・土地に焼きついた情報としての亡霊の思念などを拾い上げたり、また自分と径路を結んでいない他人のサーヴァントの念話への介入もできることにある。
更に、非物理的手段によって情報をやり取りすることから、径路さえ繋がっていれば通信にラグが生じず、距離によって通信不可能になるといった事態も発生し得ない。
非物理的な結びつきを辿り、それを経路として情報をやり取りするシステムである。
魔術回路を持たず、“聖杯”と《令呪》がなければ魔力を使うことができない男が、それらがなくとも念話を行えるようにと作り上げたもの。
このシステムの優れた点は、霊体化した自身のサーヴァントのみならず、歴史・土地に焼きついた情報としての亡霊の思念などを拾い上げたり、また自分と径路を結んでいない他人のサーヴァントの念話への介入もできることにある。
更に、非物理的手段によって情報をやり取りすることから、径路さえ繋がっていれば通信にラグが生じず、距離によって通信不可能になるといった事態も発生し得ない。
ナナシが“聖杯”と常にリンクさせている携帯機器をUIとする、都市運営を補佐するAI。モザイク市におけるカレンシリーズに相当するものとして、都市住人には認識されている。
所属員の研究内容など、極一部の例外を除いて、機動海中都市フロンティアの全情報を掌握する管理システムを兼ねる。
高度な自己判断システムを搭載しており、酸素供給システムや電力・ガス・水道といった基礎インフラに対する故障程度なら自動で修正を指示できる権限を与えられている。
普段は、余剰の演算機能を利用してナナシの活動を補佐する任についており、何かと暴走しがちな彼の行動に対するブレーキ役にもなっている。
「ガハハハッ、お前は本当によく気が利くし頼りになるな!! こりゃ早いとこ良い嫁だか婿だかでも見つけてやらにゃならんかな!?」
『反論:私と人間の婚姻関係の締結は、フロンティア自治法上不可能です。また、都市運営支援システムとして、その必要性を認めません』
「うーむ! 気立ては良いが少々可愛げがないかもしれんな!!」
所属員の研究内容など、極一部の例外を除いて、機動海中都市フロンティアの全情報を掌握する管理システムを兼ねる。
高度な自己判断システムを搭載しており、酸素供給システムや電力・ガス・水道といった基礎インフラに対する故障程度なら自動で修正を指示できる権限を与えられている。
普段は、余剰の演算機能を利用してナナシの活動を補佐する任についており、何かと暴走しがちな彼の行動に対するブレーキ役にもなっている。
「ガハハハッ、お前は本当によく気が利くし頼りになるな!! こりゃ早いとこ良い嫁だか婿だかでも見つけてやらにゃならんかな!?」
『反論:私と人間の婚姻関係の締結は、フロンティア自治法上不可能です。また、都市運営支援システムとして、その必要性を認めません』
「うーむ! 気立ては良いが少々可愛げがないかもしれんな!!」
黒髪黒眼、肌色は些か不健康と言えるほどに白く、継ぎ接ぎだらけの和装に身を包んでいる。
見た目だけなら、暗い部屋の窓辺に置かれた文机に向かい、月明かりで本でも読んでいそうな、痩身の儚げな青年である。
しかし、実際に相対した者は、あるいはその瞳を注意深く見たものは、彼が漲らせている力強い活力にすぐ気づくことだろう。
それを踏まえて彼という人物の姿を見返してみれば、実験や研究開発の中で拵えたまま治療もしていない、無数の小さな傷を見つけることができよう。
彼にとっては自分がどのような姿に見えるかなど些事に過ぎない。日がな一日工房に篭ってやりたいことをやり、その結果色白になろうが不健康な見た目になろうが、知ったことではないのである。
見た目だけなら、暗い部屋の窓辺に置かれた文机に向かい、月明かりで本でも読んでいそうな、痩身の儚げな青年である。
しかし、実際に相対した者は、あるいはその瞳を注意深く見たものは、彼が漲らせている力強い活力にすぐ気づくことだろう。
それを踏まえて彼という人物の姿を見返してみれば、実験や研究開発の中で拵えたまま治療もしていない、無数の小さな傷を見つけることができよう。
彼にとっては自分がどのような姿に見えるかなど些事に過ぎない。日がな一日工房に篭ってやりたいことをやり、その結果色白になろうが不健康な見た目になろうが、知ったことではないのである。
海中機動都市フロンティアのリーダーにして、同都市が誇る神秘科学の第一人者。ナナシと名乗っているのは、本人曰く「名前を忘れた」からだとのこと。
コアユニットであるエクシールの中枢に誂えた自身専用の研究室で、運営業務に携わる時間以外の全てを研究に費やしている。
基本的には世間離れした研究狂であり、自分の体調すら放り出して延々と研究に没頭しており、それ以外の事柄への執着は大変に薄い。
一方で、フロンティア、及び帰属人員に対しては思い入れが非常に強く、それらが危機に晒された時は、強硬手段を取ることも辞さない。
なお、ダメ人間なところについては、乙姫がその演算能力の余剰を使って常に面倒を見ている状態であり、日常生活では彼女に対し頭が上がらない状態である。
イメージカラー:深い紺碧
特技:寝食を忘れた研究
好きなもの:夢、上手い食事、温かい寝床
苦手なもの:人を疑うこと、酒、政治
天敵:夢を追いかけるのをとやかく言う人間
願い:フロンティアの末永い発展と人々の繁栄
【一人称】ワシ 【二人称】お前 【三人称】兄ちゃん、姉ちゃん
コアユニットであるエクシールの中枢に誂えた自身専用の研究室で、運営業務に携わる時間以外の全てを研究に費やしている。
基本的には世間離れした研究狂であり、自分の体調すら放り出して延々と研究に没頭しており、それ以外の事柄への執着は大変に薄い。
一方で、フロンティア、及び帰属人員に対しては思い入れが非常に強く、それらが危機に晒された時は、強硬手段を取ることも辞さない。
なお、ダメ人間なところについては、乙姫がその演算能力の余剰を使って常に面倒を見ている状態であり、日常生活では彼女に対し頭が上がらない状態である。
イメージカラー:深い紺碧
特技:寝食を忘れた研究
好きなもの:夢、上手い食事、温かい寝床
苦手なもの:人を疑うこと、酒、政治
天敵:夢を追いかけるのをとやかく言う人間
願い:フロンティアの末永い発展と人々の繁栄
【一人称】ワシ 【二人称】お前 【三人称】兄ちゃん、姉ちゃん
彼がナナシを名乗る以前のことは……より厳密には、世界改変以前に何をしていたのかは、明確に分かっていない。
フロンティアの前身となる結社を結成した張本人だ、ということは本人の口から語られたことがあるものの、何時から存在したのか、などの情報はない。
当人曰く、長いこと無理やり延命していた所為で、すっかり過去のことは忘れてしまった……ということだが、それも何処まで本当なのか。確かめたものは居ない。
ただ、元々魔術と科学の融和などという胡乱な研究を行っていた組織を、世界改変に乗じて表舞台に引っ張りだし、精力的な活動を始める切っ掛けとなったのは、彼の意志だった。それだけは事実である。
世界改変時には100歳を超えていた彼は、老い衰えた身体を《聖杯》と“令呪”によって大幅に改変し、若い頃の姿を手に入れ、そのまま結社の活動を牽引した。
魔術協会による討伐があった時も、どうやってか用意していた『海中都市』、現在のフロンティアに乗員を収容し、遥かな深海の底へと見事逃げ果せ、そのまま一般社会からスムーズに姿を消した。
結社構成員全員の痕跡が既に抹消されていた為に、協会から各所に派遣された人員が殆どすることがなかった、というから、その手際の良さには感嘆するしかない。
ともあれ、こうして彼は、神隠しにあった結社をフロンティアとして改組・再編。航路の存在しない空白地帯を漂いつつ、夢を追おうとするものを引き込みながら、研究と都市運営を続けている。
フロンティアの前身となる結社を結成した張本人だ、ということは本人の口から語られたことがあるものの、何時から存在したのか、などの情報はない。
当人曰く、長いこと無理やり延命していた所為で、すっかり過去のことは忘れてしまった……ということだが、それも何処まで本当なのか。確かめたものは居ない。
ただ、元々魔術と科学の融和などという胡乱な研究を行っていた組織を、世界改変に乗じて表舞台に引っ張りだし、精力的な活動を始める切っ掛けとなったのは、彼の意志だった。それだけは事実である。
世界改変時には100歳を超えていた彼は、老い衰えた身体を《聖杯》と“令呪”によって大幅に改変し、若い頃の姿を手に入れ、そのまま結社の活動を牽引した。
魔術協会による討伐があった時も、どうやってか用意していた『海中都市』、現在のフロンティアに乗員を収容し、遥かな深海の底へと見事逃げ果せ、そのまま一般社会からスムーズに姿を消した。
結社構成員全員の痕跡が既に抹消されていた為に、協会から各所に派遣された人員が殆どすることがなかった、というから、その手際の良さには感嘆するしかない。
ともあれ、こうして彼は、神隠しにあった結社をフロンティアとして改組・再編。航路の存在しない空白地帯を漂いつつ、夢を追おうとするものを引き込みながら、研究と都市運営を続けている。
端的に言って豪放磊落、腹芸や政治的な舵取りなど一切出来ない不器用さと、その割りに人の面倒を見たがるお節介が同居する、人の上に立つものとしてはあまりにも幼稚な人柄。
自分の欲求である研究を優先したがり、時には仕事をほっぽりだして部屋に籠もり、乙姫の指図で来た陰陽護軍の屈強な警備員に引きずり出される光景もしばしば見られるなど、人間的にも大人らしくはない。
道理を通し言って聞かせれば、不承不承ではあるもののきっちり為すべきことを為すなど、子供じみた妙な素直さもある為、実年齢は況や、外見年齢と比しても、はっきりと子供っぽいと断じることができる。
一方で、歳を食っているなりに様々なものを見、そしてそれに対処し続けてもきた為、本人がそうしたがるかは別として、客観的にモノを見て、合理的に判断することはできる。
普段の態度からすれば意外なほどに、いざという時の対応力、そして決断の速さには優れたものがある。フロンティアの前身組織を追撃から回避させたのも、その能力あってのことである。
何だかんだと言いながらも、此処ぞという場面での舵取り役として、フロンティアの住人、特に協会の攻撃から逃がしてもらった古株の信頼は厚いが、私人としては完全に「困ったおじいちゃん」扱いである。
その日常生活の破綻振りは、当初はおまけ程度の機能になる筈だった乙姫の健康管理プログラムが、三百六十五日二十四時間フル稼働している辺りからも容易に察することができる。
こうした困ったさん振りを存分に発揮してはいるが、その反面、彼はどこまでも、夢と、夢を追う同志としてのフロンティア住人達に真摯である。
そもそも、彼がフロンティアという組織を立ち上げたのは、自分自身が夢を追う為であると同時に、同じように夢を求めるものの居場所を作りたかったからでもあるという。
その言は、それだけでは如何にも眉唾な、宙に浮いたものであるように思われる。しかし、その言葉を語る彼と対面した人々は、誰もがその真実性を確信する。
それは、自分自身が嘗て出来なかったことへの代償行為である。自分自身が出来なかったからこそ、同じ思いをこれ以上誰かにさせたくはない。
そんなエゴの産物に過ぎないが、だからこそフロンティアという組織は、何よりも自分にとって大切なのだ、と、ナナシは語るのだ。
そして、そうしたエゴ、執着は、フロンティアを守ろうとする確固たる意志と、それを破ろうとするものに対する強い敵愾心として発露する。
普段は激情をおくびにも出さないが、呵呵として大笑する奇人の腹には、常にそれが渦巻いている。
自分の欲求である研究を優先したがり、時には仕事をほっぽりだして部屋に籠もり、乙姫の指図で来た陰陽護軍の屈強な警備員に引きずり出される光景もしばしば見られるなど、人間的にも大人らしくはない。
道理を通し言って聞かせれば、不承不承ではあるもののきっちり為すべきことを為すなど、子供じみた妙な素直さもある為、実年齢は況や、外見年齢と比しても、はっきりと子供っぽいと断じることができる。
一方で、歳を食っているなりに様々なものを見、そしてそれに対処し続けてもきた為、本人がそうしたがるかは別として、客観的にモノを見て、合理的に判断することはできる。
普段の態度からすれば意外なほどに、いざという時の対応力、そして決断の速さには優れたものがある。フロンティアの前身組織を追撃から回避させたのも、その能力あってのことである。
何だかんだと言いながらも、此処ぞという場面での舵取り役として、フロンティアの住人、特に協会の攻撃から逃がしてもらった古株の信頼は厚いが、私人としては完全に「困ったおじいちゃん」扱いである。
その日常生活の破綻振りは、当初はおまけ程度の機能になる筈だった乙姫の健康管理プログラムが、三百六十五日二十四時間フル稼働している辺りからも容易に察することができる。
こうした困ったさん振りを存分に発揮してはいるが、その反面、彼はどこまでも、夢と、夢を追う同志としてのフロンティア住人達に真摯である。
そもそも、彼がフロンティアという組織を立ち上げたのは、自分自身が夢を追う為であると同時に、同じように夢を求めるものの居場所を作りたかったからでもあるという。
その言は、それだけでは如何にも眉唾な、宙に浮いたものであるように思われる。しかし、その言葉を語る彼と対面した人々は、誰もがその真実性を確信する。
それは、自分自身が嘗て出来なかったことへの代償行為である。自分自身が出来なかったからこそ、同じ思いをこれ以上誰かにさせたくはない。
そんなエゴの産物に過ぎないが、だからこそフロンティアという組織は、何よりも自分にとって大切なのだ、と、ナナシは語るのだ。
そして、そうしたエゴ、執着は、フロンティアを守ろうとする確固たる意志と、それを破ろうとするものに対する強い敵愾心として発露する。
普段は激情をおくびにも出さないが、呵呵として大笑する奇人の腹には、常にそれが渦巻いている。
自分やフロンティアの住人が夢を求めること。それを邪魔する障害を排除し、より良い環境を整備すること。彼の行動指針は、大雑把にこの二点によって説明することができる。
勿論それは、自分自身の為でもあるのだが、自分の為だけに動くより、皆で助け合う方が、最終的に自分に戻ってくる利益が大きくなることくらいは、彼も理解している。
普段は神秘科学探求に熱中し、その合間に都市運営に関わる業務にあたる。その隙間に人間らしい生活を営み、眠気に耐えられなくなったら寝落ちする。それが彼の標準的な一日である。
あんまりにも不健康なので、乙姫によって修正が試みられてはいるのだが、完全な改善には程遠い状態である。食事など取らず研究に熱中する様など、ある意味で仙人じみていると言えなくもない。
勿論それは、自分自身の為でもあるのだが、自分の為だけに動くより、皆で助け合う方が、最終的に自分に戻ってくる利益が大きくなることくらいは、彼も理解している。
普段は神秘科学探求に熱中し、その合間に都市運営に関わる業務にあたる。その隙間に人間らしい生活を営み、眠気に耐えられなくなったら寝落ちする。それが彼の標準的な一日である。
あんまりにも不健康なので、乙姫によって修正が試みられてはいるのだが、完全な改善には程遠い状態である。食事など取らず研究に熱中する様など、ある意味で仙人じみていると言えなくもない。
- 機動海中都市フロンティアの住人達:同胞
物忘れが激しいと自称し、事実自分の研究内容ですら時にど忘れするナナシが唯一忘れないのが、フロンティアの住民達全員の名前。
どこかの都市ユニットで子供が生まれたと聞けば、即座に誕生祝いと祝電を送り、不慮の事故でなくなった住人がいれば、その葬儀に必ず現れる。
都市一つを統率する人間らしからぬフットワークの軽さが最も良く発揮されるのが、こういった住民の冠婚葬祭のような出来事である。
生まれたことを寿ぎ、死したことを嘆くその姿からは、普段の稚気を見出すことはできない。
「このフロンティアにいる人間は、全員ワシの家族も同然よ。 人よ、その夢に真摯であれ! ワシらはそれを、全力で助けよう!!」
- “乙姫”:相棒
これは全く過言ではなく、都市運営、そして何より私生活の全てにおいて、彼女の手助けなしでは最早ナナシのやること成すことを成立させることはできない、とすら断言できる。
「いやあ本当に乙姫にゃあ世話になっとる!! 礼の一つでもしたいところだが、どうしたもんかな?!」
『提案:私生活の改善をお勧めします。私の演算リソースに対する負担を軽減することは、人間に置き換えると“労働環境の改善”と同じ効果を齎します』
「……うむ!! 済まん、努力はするがあまり期待はせんでくれ!!!」
『肯定:実現可能性が低いことは承知の上でした。所謂ジョークです』
「ガハハハハハハッ! こりゃ手厳しいなあオイ!!」
こんな変人がトップなんだからフロンティアにはもっと変人が来てもいいのよ?
「……さあて? フロンティアに攻め入ろうだなんてバカが居やがるとは思わなかったが……ワシの家族に手ェ出そうたァふてぇ野郎だ」
『提起:攻撃者が男性であるとの情報は確認されていません』
「ガハハッ、そういう意味じゃあないんだがなあ! ま、良いだろう」
「お客さんを出迎えるぞ、乙姫。――――いいや、“アドベンチャー”ッ!!!」
『肯定:迎撃プロトコル「霊亀」を遂行します』
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