ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。




「────────というわけで、カルデアの物語はひとまず終了だ。
残骸の叙事詩は、これにて本当に幕を閉じたのであった………。」
一人の少年が語りを終える。全ての物語を知る物語の王が、一つの物語の一区切りをつけた。
「ふむ…………。非常に興味深い………。実に面白き物語で在りました」
「でしょう?僕の一押しさ。マスターもこれくらいの大冒険をしてくれる事を願っているよ」
「それは買いかぶりという物でございます。私は平凡なただの詐欺師ゆえ……。」
ククク、と隣に座って物語を聞いていた男が喉を鳴らす。
「とか言いながら、頭の中でどうせ嫌らしい作戦考えているんでしょ?」
「ふはは、貴方は出し抜けませんなぁ。」
「あははっ!だって君わかりやすいんだもん!
そんなんじゃあ、神代は生きてけないよ?」
二人が互いに声をそろえて楽しそうに笑う。
「それで?一体何を悪利用しようって言うんだい?」
「ふぅーむ………、そうですね。幻霊の存在から始まり、ムーンセル……
歪曲……剪定事象………そして外宇宙ときましたか。……うーむ実に情報が多い。」
男は顎を撫でながら、神妙な面持ちで考え続ける。
「僕のおすすめは歪曲かなぁ?だって君ら悪の組織なんでしょ?
英霊洗脳してどったんばったん大騒ぎ!どうよ?」
「残念ですが、まずその英霊を呼ぶ手段が確立していませんので……。
まぁ………、候補の一つとしては登録しておくとしましょう。」
「あ、そう」
トントントン、と男は机を指で叩きながら考える。
「我々が必要とするもの、それは"眼"、"脚"、そして"剣"です。
その内の"眼"は得る事が出来ました。が…、後者二つは未だ手が届かない……」
「"眼"って僕の事?なんか頼りにされてる見たいだし気分はイイネ」
「ええ頼りにしておりますとも。しかし、"眼"が充実していても
その見える先へ往く"脚"。そして行動を行う"剣"が無くては意味がない。」
「うんうん分かるよぉ。僕もどれだけ救いの無き物語を読まされてその内容を書き換えたくなったことか……!
そうだねぇ、鬱フラグクラッシャーの英霊でも欲しくなるね。こう……腕がガンだったり!」
「流石に物語の根幹を壊す介入はどうかと。しかし、介入をしたくなるという意見は賛成です」
「分かるぅー!?だよねー!」
しかし、と男は続ける。
「そのつながりの無い場所に、我々が手を差し伸べることなど出来ないのです……。」
「そっかぁ………。」
二人の間を沈黙が走る。数分間の沈黙の後、男が言う。
「そう言えば。最後のセイレムでの話になりますが興味深いワードがありましたね」
「ん?」
「ほら、"全ての場所と時に隣接する神"と………。
アビゲイルに宿りし"それ"は、一体何なのでしょうか?」
「さぁね。僕は物語しか分からない。そこから得られる知識は専門外だ。
ましてやこの宇宙の外、と来ちゃあね。」
「そう、ですか………。」
ふーむ、と男は短く唸って、その後少年を連れて部屋の外に出た。





「──────という事がありまして、皆様のお力添えが欲しい所存です」
円卓を13の椅子が囲む会議室で先ほどの男、カールクラフトが言う。
椅子に座る人数はまばらではあるが、それでも数人が座っている為会議としては成立はしている。
「えーっと、なんて?くとぅ…?」
「また知らないんですか貴方は………」
「そうは言うがなガフよ。今回ばかりは俺も知らねぇぞ。
クトゥルー神話だぁ?聞いたことがないぜ!」
「ふむ………私は知識としては聞いたことがある。
投資先の数人が愛読していた物語が、そのようなタイトルでした。」
豪奢な杖を持つメガネの男が思い出すような仕草を取りながら言う。
「私もクトゥルー神話ならば知っています。と言ってもそれはあくまで物語です。
実在しないそのような架空の存在に、一体何を躍起になる必要があるでしょう?」
礼装で全身を覆った男が疑問を投げかける。
「ふぅーむ、そうですね………。いずれは貴方がたも知ることです。
では彼女より、あるアメリカの片田舎で起きた異変について語っていただきましょう。」
「えぇー!?また僕が話すのぉー!?」
「すいません………。セイレムでの話だけでいいので…」
「んもぉー、しょうがないなぁ………。こんな事がもう無いよう、
次に話す時は録音するように頼むからね。」
そう言うと少年は、先ほど男に語った彼が見た物語を卓を囲む者たちに語り始めた。





「ふむ…、俄かには信じがたい話だが、まぁその英霊が言うには真実なんだろう」
「信じられんな。平行世界の更に外の外宇宙だと?」
「それを一人の作家が奇跡的に言い当てた、と………。
偶然と行ってしまえばそれまでですが、まさに事実は小説よりも奇なり………ですな」
「???………。……?その、言い回しが難しく……もう一度……」
一人疑問符を浮かべる女性以外のそれぞれがそれぞれの考えを述べる。
「この悪魔、いえ魔神柱は己の目的がこの世界にある物では為せないと考えこのような行動に至りました。
いかがですかO-13の導き手の皆々様?己の目指す新世界を、外宇宙の神々の手に委ねるというのは?」
「待って下さいカール・クラフト」
礼装で全身を覆った男が挙手し発言する。
「はい、なんでしょうかモーチセン殿?」
「H・P・ラブクラフトの記した神話群と同等の存在が、もし実在するとしたら
それを召喚・あるいは使役するという事は非常に危険だと私は考えます。」
「………………ほう、なるほど。」
礼装の男は続ける。
「クトゥルー神話とはジャンルで分ければ創作ホラーとなるでしょう。
しかし貴方は言った。それと全く同じ存在が、平行世界を超えた外宇宙に在ると。
もしそうならばその外宇宙は人の死が日常的に起きる冒涜的な世界だ。
そんなものを召喚するなど、許されるはずがない。」
礼装の男は若干早口で、何かに焦るように言う。

「許す?誰がだ?神か?」

ギィィィ、と一人の男が扉を開いて会議室に入って来る。
冷酷な目つきをしており、口元をスカーフで覆い隠している男だった。
「……………………ノンボーン。」
「これはこれはノンボーン殿。お帰りになられましたか」
「こちらが必要な物の最後の1ピースが揃ったのでな。残すは堕天使だけだ。
それで帰って来てみれば、珍しくモーチセンの奴が興奮していたので、立ち聞きさせてもらった。」
ククク、と男は肩を小刻みに震わせて笑いながら、己の椅子に座る。
「外宇宙か、一度だけそれを求める魔術師に会った事がある。
ラヴィニアとか言うアルビノの女だったか。結局その一族はまだ続いているが、
今の今までその外宇宙の存在の召喚に成功したことはないそうだ。」
こんこん、と男は指で側頭部を叩きながら続ける。
「最初はココのおかしくなった連中かと思ってたが、お前の話で確信したよアナンシ。
なるほどな、連中の先祖が何らかの方法で、その外を知ったというわけか。」
男は何かを納得したかのように何度か頷いて、少年の方を向いた。
「アナンシ」
「ん?なぁに?」
「そのセイレムとやらで魔神が招来させた存在、
もしくは俺が先ほど言った女の家系が呼ぼうとしている者。
それらについて知ることは可能か?」
「難しい質問だね。出来なくはないけれど……
僕が見れるのはあくまで物語だけだ。深くまでは読み取れない。」
「そうか、"それを聞いて安心したよ"」
男は言う。その言葉に少年は一瞬首を傾げるも、
すぐに何かに納得したように相槌を打った。
「ああ!なるほど?そういうこと。」
「本当に分かっているのか……?一応言葉に出して聞くぞ。」
「オイオイオイ待つんだ。お前たちだけで勝手に話を進めるな!」
石膏像のような男が卓を拳で叩き叫ぶ。だが男は気にせずに続ける。
「外宇宙に関する物を全て見た人間、その全ての人生を見る事は可能だな?」
「当然!おちゃのこさいさいさぁ!そこからヒントを得ようと言うんだろう?」
「出来るか。ならば、それで得た知識を俺たち導き手に話してくれ」
「はいはーいりょーかい。」
そう言うと少年は部屋を後にした。





「オイオイオイちょっと待てノンボーン!!」
「ん?なんだゲンゾー?」
「何だじゃねぇ、勝手に話を進めているんじゃあねぇよ」
ドン、と黒包丁を持った男が身を乗り出して抗議する。
「流石に今のは強引ではありませんでしたか?ゲンゾーの言う通りです。」
「そうです…。我らは確かに目指す世界は違えど、今は協力関係にあります。
そんな中で、貴方が独断で動くのは些か問題があるかと考えます」
「モーチセンが危険だと忠告していながら!お前は奴の口車に乗る気か!?」
石膏像のような男が、二やつきながらたたずむ男を指さしながら言う。
「その俺の独断の結果、お前たちが望む新世界に近づいたのならば、
それに越したことは無いんじゃあないか?何故そこまで俺を恐れる?」
口元を布で隠した男が目を細めながら問う。
「まさか、出し抜かれる事を恐れているのか?」
「……ッ!!ノンボーン貴様ぁ!!」
「落ち着きなさいガフ」
礼装で身を包んだ男が、石膏像のような男を制止する。
「彼も彼なりの新世界へのビジョンがあっての行動でしょう。
それに私の危惧も、あくまで創作内でのクトゥルフ神話を見ての話。
杞憂に終わる可能性もあります。ここは、彼を信じてみるとしましょう」
そう言いながら礼装の男は立ち上がる。
「アンタはそれで良いのかよモーチセン!」
ただし、と礼装の男は付け加えて言い、口を覆った男へ睨むように向く。
「もし私の杞憂が現実となり、多くの死が流出することとなった場合は、
その時にはそれ相応の責任を取ってもらう事になります。良いですね?」
「良いだろう。誰一人として"人間は"殺さないことを此処に誓う。」
そう互いに言い合い、少しの間睨みあった後に、礼装の男は会議室を後にした。





「では私も失礼しよう。聖杯戦争の予定が控えているからな」
そう言って口元を布で覆った男が会議室を後にして、しばらく………
「…………………正直、僕はノンボーンの行動と思考は、危険だと考える。」
「ふむ………、そうだな。確かに奴の行動は目に余るものがある」
石膏像のような男が呟き、そして黒包丁を持つ男が賛同する。
その様子を、影のような男はただニヤつきながら眺めている。
「ふむ、今はあくまで仲間ですから裏切りはしませんが、
正直な所、投資先としては危険度が高い男だと考えます………。」
豪奢な杖を持つ男が、しかし…と続ける。
「しかし彼には人脈がある。権力がある。ビジョンもある。
何よりすぐに行動に移す行動力がある……此度は些か強引でしたが、
今まで彼の行動が裏目に出た事はありません。ここは一つ信じてみましょう」
「しかし────────ッ!!」
「やっほー!物語読み終わったー!
やばいやばい!!大ニュース大ニュース!!
……………、ってあれ!?ノンボいない!?」
バターン!と勢いよく扉を開いて少年が入り込んでくる。
「おお、戻られましたかアナンシ殿」
「んもーっ、人にもの頼んでおいて一抜けるとかひっどいなぁー!
でもおかげで凄い事知っちゃったし、ヤバイよやばいよこれやばいよ!!
ああ話したい話したい!僕の口に戸は立てられぬ!だからみんなに先に話しておくね!」
怒る、喜ぶ、ニヤつく、とコロコロと表情を変えて落ち着きの無い様子を少年は見せる。
対して他のメンバーは、影絵のような男を除き白けた様相で少年を見ていた。
「ほう、それは良かった。ノンボーン殿には後で私から伝えておきます。」
「ああそう?それならオールオーケー!分かった分かった!!
じゃあ早速このビッグニュースを伝えるね!」
満面の笑みで頷いた後に、少年は語り始めた。

「調べた所やばい!!マジでやばいんだ!!
もうほんと!凄い!!"根源接続者"がいたんだ!!」
「そりゃいるだろう長い歴史の中で数人くらい……」
「違う!!違うんだよ!僕が言ってるのはその根源じゃなくて別の根源で……
ああ!!ややこしいな!!僕の趣味じゃないけど結論から言う!!」

「"あっちの根源"と繋がってる根源接続者がいたんだよぉ!!
それも他でもない!ラブクラフト御大ご本人だったんだ!!」

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