最終更新:ID:Xb/ZD/ot7g 2022年07月05日(火) 01:12:40履歴
「失くしたモノは戻らない。それは不変の真理で、たとえ取り戻したとしても、手の内にあるのは『よく似た何か』だ。それでも耐えきれず、どうしても再び手にしたい時。人はどうすればいいと思う?」
【氏名】宜保征露
【性別】男
【年齢】31歳
【出身】日本・北海道
【身長・体重】183cm・74kg
【肌色】やや色素が薄い。【髪色】黒【瞳色】黒
【外見・容姿】尖った鼻の白衣の男。
【令呪の位置】左手
【属性】混沌・悪
【魔術系統】霊術
【魔術属性】地
【魔術特性】構築
【魔術回路】質:C 量:D 編成:正常
【起源】探求
【契約サーヴァント】六条御息所
【性別】男
【年齢】31歳
【出身】日本・北海道
【身長・体重】183cm・74kg
【肌色】やや色素が薄い。【髪色】黒【瞳色】黒
【外見・容姿】尖った鼻の白衣の男。
【令呪の位置】左手
【属性】混沌・悪
【魔術系統】霊術
【魔術属性】地
【魔術特性】構築
【魔術回路】質:C 量:D 編成:正常
【起源】探求
【契約サーヴァント】六条御息所
野にいる自然霊を使役し、情報を集める魔術。
近代の基盤に沿ったものであるため、まともな魔術師ならば到底研究テーマなどには据えない技術。反面、利便性とコストパフォーマンスに優れるため、魔術使いにとってはそれなりの有用性を発揮する。
征露はこれを行うために、五十音と鳥居を、魔術処理を施し補強した紙に描き、常に持ち歩いている。
広義では使い魔の召喚術に分類されるが、本質は異なる。
まず『こっくりさん』という霊は本来存在しないのである。
こっくり。狐狗狸。つまるところ野生の獣。そのようなものに高度な知性は存在せず、かき集めたところで烏合の衆。人に知り得ない何かを認知するには、とてもではないが力不足。
この魔術におけるこっくりさんの正体は、人工霊体。
使用のたびに新しく霊を創造することこそが、この魔術の最たる特徴である。
教えてくれるモノを呼び出すのではなく、知っているモノを創り出す魔術。『それ』が何かは知らないままに、『それ』を知っている霊をつくり使役する。基盤を通して、この世の全てである根源に近づくという魔術全体の基礎を、ある意味で最大限に活かしている。アカシックレコードに接続はできないが、接続したモノは作れるという荒技。
降霊術ではなく、創霊術。
その0から1を産み出す性質ゆえに魔力消費が激しく、征露は日に一回、無茶をして二回が使用限度。
聖杯戦争中は魔力をサーヴァントに流さなければならないため、安易に使うことはできなくなる。
近代の基盤に沿ったものであるため、まともな魔術師ならば到底研究テーマなどには据えない技術。反面、利便性とコストパフォーマンスに優れるため、魔術使いにとってはそれなりの有用性を発揮する。
征露はこれを行うために、五十音と鳥居を、魔術処理を施し補強した紙に描き、常に持ち歩いている。
広義では使い魔の召喚術に分類されるが、本質は異なる。
まず『こっくりさん』という霊は本来存在しないのである。
こっくり。狐狗狸。つまるところ野生の獣。そのようなものに高度な知性は存在せず、かき集めたところで烏合の衆。人に知り得ない何かを認知するには、とてもではないが力不足。
この魔術におけるこっくりさんの正体は、人工霊体。
使用のたびに新しく霊を創造することこそが、この魔術の最たる特徴である。
教えてくれるモノを呼び出すのではなく、知っているモノを創り出す魔術。『それ』が何かは知らないままに、『それ』を知っている霊をつくり使役する。基盤を通して、この世の全てである根源に近づくという魔術全体の基礎を、ある意味で最大限に活かしている。アカシックレコードに接続はできないが、接続したモノは作れるという荒技。
降霊術ではなく、創霊術。
その0から1を産み出す性質ゆえに魔力消費が激しく、征露は日に一回、無茶をして二回が使用限度。
聖杯戦争中は魔力をサーヴァントに流さなければならないため、安易に使うことはできなくなる。
こっくりさんの異常使用。
創り出した霊をそのまま戦闘に使用する。
当然戦闘用に作られたモノでは無いので非常に弱い。
サーヴァントなら武器で直接触れずとも、近距離で剣を振れば余波で消し飛んでしまうほど脆弱。
しかし、もし霊が相手の脳に触れた場合。知識を求めるこっくり様は対象の記憶を根こそぎ奪い取り、主の元へ帰っていく。
その後ほどなく霊は自壊し、奪った記憶が『どこか』を通して対象の脳に帰っていく。完全に記憶を簒奪した場合、およそ一週間ほどで記憶は戻る。
創り出した霊をそのまま戦闘に使用する。
当然戦闘用に作られたモノでは無いので非常に弱い。
サーヴァントなら武器で直接触れずとも、近距離で剣を振れば余波で消し飛んでしまうほど脆弱。
しかし、もし霊が相手の脳に触れた場合。知識を求めるこっくり様は対象の記憶を根こそぎ奪い取り、主の元へ帰っていく。
その後ほどなく霊は自壊し、奪った記憶が『どこか』を通して対象の脳に帰っていく。完全に記憶を簒奪した場合、およそ一週間ほどで記憶は戻る。
黒髪。痩身。長身。鼻は高く尖っており、目付きは鋭い三白眼。
意地の悪そうな顔立ちをしており、己のプライドの高さと、確固たる優越が滲み出ている。
スーツに近い格好に白衣を羽織ることを好む。
これは以前娘から、白衣を着てる時はカッコよく見える、と言われたことを真に受けた結果。そもそもが格好に無頓着だったこともあるが、仕事以外でも白衣を着る。
意地の悪そうな顔立ちをしており、己のプライドの高さと、確固たる優越が滲み出ている。
スーツに近い格好に白衣を羽織ることを好む。
これは以前娘から、白衣を着てる時はカッコよく見える、と言われたことを真に受けた結果。そもそもが格好に無頓着だったこともあるが、仕事以外でも白衣を着る。
電子工学の研究者。
内向的・能動的。
他者に影響を与えたいと行動するのではなく、他者から新たな影響を受けたがる。
大学で教鞭を振るっていた時期もあったが、生徒の評判が悪く表を追われ、人前に出ることはあまりなくなっている。
本質的に自分のことしか考えていないが、人自体には興味があるため人心を解さないわけではない。
滅多に人を褒めないが、綺麗な女性を揶揄半分で褒めることはある。
口には出さないが、自分より頭のいい人間のことは尊敬しているので、何かを言われれば真っ向から受け止める。逆に尊敬している人物に煽られたらキレる。どうでもいい人間の言葉はどうでもいいが、素晴らしい人間の言葉は重いからである。
基本的に口が悪く、話が長い。
イメージカラー:黒と白
特技:暗記 菓子作り
好きなもの:美しいもの ホットケーキ
苦手なもの:混沌 適量と書いているレシピ
天敵:幼い少女
願い:夢の続きを見る
【一人称】私 【二人称】貴様 【三人称】
内向的・能動的。
他者に影響を与えたいと行動するのではなく、他者から新たな影響を受けたがる。
大学で教鞭を振るっていた時期もあったが、生徒の評判が悪く表を追われ、人前に出ることはあまりなくなっている。
本質的に自分のことしか考えていないが、人自体には興味があるため人心を解さないわけではない。
滅多に人を褒めないが、綺麗な女性を揶揄半分で褒めることはある。
口には出さないが、自分より頭のいい人間のことは尊敬しているので、何かを言われれば真っ向から受け止める。逆に尊敬している人物に煽られたらキレる。どうでもいい人間の言葉はどうでもいいが、素晴らしい人間の言葉は重いからである。
基本的に口が悪く、話が長い。
イメージカラー:黒と白
特技:暗記 菓子作り
好きなもの:美しいもの ホットケーキ
苦手なもの:混沌 適量と書いているレシピ
天敵:幼い少女
願い:夢の続きを見る
【一人称】私 【二人称】貴様 【三人称】
北海道のとある一般家庭に生を受ける。両親ともに魔術との関わりは無かったが、回路だけはなかなかなものがあったらしく、それは征露にも受け継がれた。
小学校に上がる頃には、彼の天才性が表出しはじめ、歳を重ねるごとにそれはより顕著になっていった。
しかし、孤立をものともせず征露はすくすくと育ち、地元でトップと言われる大学への入学を果たす。
そして大学内で征露はとある女性に出会う。
その女性はとても美しく、とても性根が悪く、とても欲求に正直だった。
優れた男の種が欲しい、優れた男に私を守ってほしい。そんな目的から女性は征露に近づいた。
征露も女というものに興味があった。
恋人とはどういうものだ?セックスとは?子作りとは?結婚とはなんだ?私はまだそれを知らないぞ、と。
思惑はどうあれ、結果として征露はその女を抱き、孕ませ、籍を入れた。大学生でありながら、である。
そうして産まれた子供は、征露にとって鬱陶しいことこの上無かった。
赤子など精神性は獣と変わらない。複雑性のかけらも無い単細胞生物(もちろん例えとして)。自分の自由を縛り、生業に貢献もせず、邪魔でしかない。
何より、結婚をした妻でさえも、子供を愛することはなかった。もしかしたら彼女なりに愛は向けていたのかもしれないが、少なくとも征露と子供は、彼女を妻として、母親として満足のいく存在であると考えることはできなかった。
愛の無い家族はこのまま、誰一人幸せになれずに崩壊していくようにおもえた。
しかし、彼らの関係は思わぬ方向に転がっていく。
征露が子供に興味を示し出したのである。
自分の知っていた机上の知識とは異なるもの。子育てをするまでは想像もつかなかった新しい世界。
征露はそれに没頭しはじめる。
子供が五歳になる前には、妻と離婚した。弁護士を雇い、親権は征露が勝ち取った。
以降の日々はまさにこの世の春だった。子の成長とは早いもの。昨日と今日でまるで違う。子供は征露を飽きさせることなく共に生活し、征露にとって最も大事な観察対象となっていた。
他のものなどもはや要らない。この子さえいれば良い。私の人生は、この子の命を知り尽くし、喰らい尽くし、舐め尽くし、しゃぶり尽くすことに費やそう。
だから私に見せてくれ、美しい未来を、尊き先を。お前の生きる新しい世界を。
さあ、さあ、さあさあさあさあさあさあさあ!
次は何を見せてくれるんだ?私のあれ。
親バカ。子煩悩。そういえば聞こえが良いのかもしれないが、実態は紛うことなき依存であった。
そして同様に母親を失い、征露から唯一の家族として世話を焼かれ続けた子供も。征露への想いは深かった。
『私の愛するお父さん。これからも私がいっぱい教えてあげる。なんでも教えてあげる。だから、ね。ふふ、こんな時でも泣かないのね。お父さん。おとうさん。おとうさん』
しかし、そんな想いとは無関係に子供は世を去った。
病だった。
子供を失った征露は抜け殻のような人生を送っていた。
もはや自分の生に意味はなく、何にも興味など持てはしない。
しかし、そんな征露の耳に『願いが叶う聖杯』の情報が入ってくる。
それは噂話でしかなく、今までの彼なら一笑に付すどころか一目も向かないであろうあやふやな誇大妄想。
それでも、ほかに何をしたいわけでもない征露にとっては、唯一確かめる価値がある話だった。
かくして征露は大阪へと足を運ぶ。
小学校に上がる頃には、彼の天才性が表出しはじめ、歳を重ねるごとにそれはより顕著になっていった。
しかし、孤立をものともせず征露はすくすくと育ち、地元でトップと言われる大学への入学を果たす。
そして大学内で征露はとある女性に出会う。
その女性はとても美しく、とても性根が悪く、とても欲求に正直だった。
優れた男の種が欲しい、優れた男に私を守ってほしい。そんな目的から女性は征露に近づいた。
征露も女というものに興味があった。
恋人とはどういうものだ?セックスとは?子作りとは?結婚とはなんだ?私はまだそれを知らないぞ、と。
思惑はどうあれ、結果として征露はその女を抱き、孕ませ、籍を入れた。大学生でありながら、である。
そうして産まれた子供は、征露にとって鬱陶しいことこの上無かった。
赤子など精神性は獣と変わらない。複雑性のかけらも無い単細胞生物(もちろん例えとして)。自分の自由を縛り、生業に貢献もせず、邪魔でしかない。
何より、結婚をした妻でさえも、子供を愛することはなかった。もしかしたら彼女なりに愛は向けていたのかもしれないが、少なくとも征露と子供は、彼女を妻として、母親として満足のいく存在であると考えることはできなかった。
愛の無い家族はこのまま、誰一人幸せになれずに崩壊していくようにおもえた。
しかし、彼らの関係は思わぬ方向に転がっていく。
征露が子供に興味を示し出したのである。
自分の知っていた机上の知識とは異なるもの。子育てをするまでは想像もつかなかった新しい世界。
征露はそれに没頭しはじめる。
子供が五歳になる前には、妻と離婚した。弁護士を雇い、親権は征露が勝ち取った。
以降の日々はまさにこの世の春だった。子の成長とは早いもの。昨日と今日でまるで違う。子供は征露を飽きさせることなく共に生活し、征露にとって最も大事な観察対象となっていた。
他のものなどもはや要らない。この子さえいれば良い。私の人生は、この子の命を知り尽くし、喰らい尽くし、舐め尽くし、しゃぶり尽くすことに費やそう。
だから私に見せてくれ、美しい未来を、尊き先を。お前の生きる新しい世界を。
さあ、さあ、さあさあさあさあさあさあさあ!
次は何を見せてくれるんだ?私のあれ。
親バカ。子煩悩。そういえば聞こえが良いのかもしれないが、実態は紛うことなき依存であった。
そして同様に母親を失い、征露から唯一の家族として世話を焼かれ続けた子供も。征露への想いは深かった。
『私の愛するお父さん。これからも私がいっぱい教えてあげる。なんでも教えてあげる。だから、ね。ふふ、こんな時でも泣かないのね。お父さん。おとうさん。おとうさん』
しかし、そんな想いとは無関係に子供は世を去った。
病だった。
子供を失った征露は抜け殻のような人生を送っていた。
もはや自分の生に意味はなく、何にも興味など持てはしない。
しかし、そんな征露の耳に『願いが叶う聖杯』の情報が入ってくる。
それは噂話でしかなく、今までの彼なら一笑に付すどころか一目も向かないであろうあやふやな誇大妄想。
それでも、ほかに何をしたいわけでもない征露にとっては、唯一確かめる価値がある話だった。
かくして征露は大阪へと足を運ぶ。
傲岸不遜。大胆不敵。上から目線。情緒不安定。悪びれない。我が強い。馴染まない。
独自の基準で人を採点し、価値が無いと思った人間ならば、踏み付けることに躊躇は無い。
安寧よりも刺激を求めるリスクジャンキーの傾向がある。
基本的に己の身をあまり顧みない。これはすでに失う物が無いという背水の陣じみた精神性ゆえでもあるが、それを抜きにしても元々産まれ持った冒険心、チャレンジスピリッツ、マッドな気質の方が理由としては大きい。
古いものが嫌い。正確には見たことがあるものが嫌い。初モノには興味津々だが、理解しきると途端に離れていく。なんとなれば、1を聞いて8を知ればそれだけで残りの2を決めつけて興味を失うこともある。
常に新しい知識に飢えている。電子工学の分野に足を踏み入れたのも、その渇望を満たすため。
社会で暮らすために必要なもの以外。多くの時間とリソースを勉学に費やす。努力を努力と思わないを通り越して、努力と呼ばれるモノを三大欲求と同列に消化していく才覚と性質を持つ。
己の内にしっかりとした哲学を有しており、他者から何を言われようと滅多に狼狽えない。リスクとリターン、筋が通っているか割にあっているか。
しっかりとした軸を作ってから物事に挑むので、迷わず戸惑わず立ち止まらない。イエスノーの条件分岐を脳内で作れるタイプ。
機械じみた判断力を持ちながらも、その根底にあるのは我欲 に他ならないので、行動は人間的。
きちんと足跡を辿り分析すれば、征露の心に近づくことも可能だろう。
独自の基準で人を採点し、価値が無いと思った人間ならば、踏み付けることに躊躇は無い。
安寧よりも刺激を求めるリスクジャンキーの傾向がある。
基本的に己の身をあまり顧みない。これはすでに失う物が無いという背水の陣じみた精神性ゆえでもあるが、それを抜きにしても元々産まれ持った冒険心、チャレンジスピリッツ、マッドな気質の方が理由としては大きい。
古いものが嫌い。正確には見たことがあるものが嫌い。初モノには興味津々だが、理解しきると途端に離れていく。なんとなれば、1を聞いて8を知ればそれだけで残りの2を決めつけて興味を失うこともある。
常に新しい知識に飢えている。電子工学の分野に足を踏み入れたのも、その渇望を満たすため。
社会で暮らすために必要なもの以外。多くの時間とリソースを勉学に費やす。努力を努力と思わないを通り越して、努力と呼ばれるモノを三大欲求と同列に消化していく才覚と性質を持つ。
己の内にしっかりとした哲学を有しており、他者から何を言われようと滅多に狼狽えない。リスクとリターン、筋が通っているか割にあっているか。
しっかりとした軸を作ってから物事に挑むので、迷わず戸惑わず立ち止まらない。イエスノーの条件分岐を脳内で作れるタイプ。
機械じみた判断力を持ちながらも、その根底にあるのは
きちんと足跡を辿り分析すれば、征露の心に近づくことも可能だろう。
自らの目的を果たすための道具。
英霊召喚システム自体には興味をそそられるため、解析を試みたり、質問攻めにすることはあるかもしれないが、英霊個人のパーソナリティに関してはおざなり。
英霊召喚システム自体には興味をそそられるため、解析を試みたり、質問攻めにすることはあるかもしれないが、英霊個人のパーソナリティに関してはおざなり。
- 宜保亜零
- 娘。あれ。
その執着ははたから見て子への『愛』と呼べるものかもしれないが、征露は決して認めない。
『愛』がこんな醜いものであるものか。『愛』とはもっと崇高で、美しく、無私であるはずだから。
征露にとって娘に向ける感情はどこまでいっても興味であり、好奇心と、知識欲である。少なくとも、征露自身はそう認識している。
「私はお前を甦らせる。だから待っていろ、もうすぐお前は"私"に会えるぞ」
「そこに……いるのか…………あれ……………ああ…………こんな…………時になって……………やっと……………………」
- 六条御息所
- サーヴァント。アヴェンジャー、女。
使い魔の人間性を考慮しない征露は、基本的にアヴェンジャーの心を慮る事はない。
聖杯戦争に赴いた理由など、何かを聞かれれば答えるだろうし、何も聞かれなくとも話すかもしれないが、それがアヴェンジャーのためを思っての言葉とは限らない。
一般教養として源氏物語を一読したことはあるが、特に心動かされることはなく興味も惹かれなかったため、六条御息所という
しかし英霊・アヴェンジャーについては別。元々魔術世界で過ごしていたわけではない征露にとっては、境界記録帯も第三魔法も決戦術式も全てが未知。
召喚後は丸一日かけて彼女を質問攻めにし、知っていることは全て聞き出そうとすらした。この際令呪を一画使用している。
以降も不可思議な点に気づくたびに観察したり問いかけたりと、露骨な興味本位を隠そうともしない。
情緒に欠ける征露は、嫉妬や恨みといった怨恨の感情に突き動かされたことはないが、人がその感情を持つに至る理屈は推測している。
つまるところ独占欲。何かが欲しいから、何かを持っている相手に攻撃的になるということだろう。それならば“理解る”ぞ、と。
これは征露の『知りたがりのくせに全ての要素を認識しないまま自分が理解しやすい形に変えて飲み込む』という悪癖の発露であり、本当の意味でアヴェンジャーの感情を把握できているわけではない。
低能な人間は嫌いだが、高貴な人間が好きというわけでもないので彼女の所作や見た目に心惹かれることも無いだろう。純粋に未知の技術の塊でできた兵器として認識している。
兵器の運用方法を戦闘のみに限定するわけではないが、人間としての役割を求めたりもしない。
使用魔術の関係で、宝具の性能、特に第二宝具に関しては一定の理解を示し、使い方もアグレッシブになる。具体的には大戦中常時発動させて分身をばらまくなど。これの発動時に二画目の令呪を使用した。
戦闘時も基本はミッドレンジからの刈り取るような一方的な勝利を目指すが、いざとなれば霊体に紛れさせたこっくり様による一撃必殺を狙うことも辞さない。
第一宝具については、発生する暴走のリスクとデメリットをまるで知らないかのように粗雑に使用させる。これは征露が狂愛の対象外である上、そもそも愛に狂った女の怖さを知らないから。もしかしたら自分に累が及ぶなどと考えず、単なる強化形態として認識している。開帳の際には令呪を使用する可能性がある。
上記の通り、とにかく令呪を雑に使う。
叛逆された時や最後に自害させるために最低でも1画は残しておこうなどとは一切考えずに、使いたい時に使う。
聖杯戦争時の征露は、自分の未来を見据えられていないので、不確定ないつかよりも確実な今こそを重要視するという、思春期の少年じみた刹那主義としての側面が頻発する。
とはいえ大阪聖杯戦争の仕組み上、そもそもサーヴァントに反旗を翻されたり自害させた時点で自分の死がほぼ確定してしまうので、出し惜しみしない令呪は意外と理に適った戦法だったりもする。
好奇心を満たすために一画使うのは論外だが。
「六条御息所…………ああ、光の君を欲した女の一人か。英雄を現代に甦らせるという触れ回りだったが、サーヴァントとはこんな者まで呼び出すのか。ふん、もしかしたら、余興にはなるかもしれんな」
召喚台詞を聞いて。
「貴様は何ができる?」
挨拶を終えて開口一番。
「そもそも貴様は死者なのか?それとも物語から湧いて出てきたのか?もし前者ならばそれは死者蘇生の儀式ということになるが、後者ならば今度は架空の人格を生成しているということになる。どちらにせよ今の人類に到達できる御業ではない」
「その程度のことも理解できないのか。いや、その程度のことすら教えられていないのか。万能の願望器などと謳われておいて、性能も知れたものだな」
現代社会について話している際。
バカにしているのではなく、英霊って聖杯から言うほど知識もらってないんだなという事実を認識しただけ。正しく伝わるかは知らない。
「ご苦労だったアヴェンジャー。ではこれで詰みだな。『簒奪せよ』」
こっくり様成功
「なぜだ!なぜ私の言う通りにしない!貴様は勝利が欲しくはないのか!ただ古いというだけで勘違いしたのか!?エーテルの塊風情が私の脳より優れた知性を持っているとでも!?ふざけるな女ァ!英霊と言ってもしょせん己の感情を制御できなかった欠陥生物だったか!!!そのザマだから貴様は夕顔を━━━━」
命令無視にあったら。
たぶんこの後叛逆されるか放置される。
「人を妬み恨んだことなど私には無い。私は優秀だからな、むしろ羨ましがられる側だっただろう。欲しいと思ったものの大半は手に入れたし、他者がそれを手にしようが興味は無かった。唯一、悔恨はあるが、それを他の誰かへの攻撃性に変えるなどしていない。よって貴様の感情は私にはわからない。貴様がなにに飢えているのか、私には想像すらつかない。………だから、教えてはくれないか。貴様が、何を思っているのか。私はそれが知りたくて堪らないのだ」
歩み寄りに見えるが実際はマジで興味惹かれて好奇心刺激されてるだけ。
英霊の人格に興味すら持ってなかった頃よりはマシ。
「令呪をもって我が
令呪行使。
「存分に狂うがいい。ここには貴様を見咎めるものも、貴様が守るべきものも、貴様が取り繕いたいものも存在しない」
第一宝具開帳時。
「欲した物が手を離れていく感触とは、二度と味わいたくないものだ……」
敗北時に自分とアヴェンジャーを重ねながら。
- 日向一羽
- 敵、あるいは。日向一羽、女。
人間を見下したがる征露の性格の例に漏れず、彼女も当然下に見る。
特に生き様に関してはひどく細かく指摘するが、これは若者の心がわからない大人現象も含まれている。よって、説教好きなおっさんがなんか言ってらくらいに流されることも多々ある。
ルートによってはその奇怪な異能に目を奪われ興味を抱く。陣営そのものの脅威性が薄いのもあり、あろうことか『それを間近で観察したい』という理由で同盟を組むこととなる。
そうなってしまうと、必然彼女とモンスターを懐に潜り込ませてしまうこととなるので、はっきり言って隙だらけ。寝首を掻くのは容易だろう。
逆に別行動する場合は、監視を兼ねた霊魂を供に付けることで彼女の陣営の強化を図る。
こっくりさんとアヴェンジャーの探索で得た情報も、全てとは言わないが、必要な分だけ噛み砕いて与えるし、聞かれればそれ以上の情報も下賜するだろう。
「ふん、なるほど、超能力か。なに、私も独学の身でな。自らの内になんらかの怪奇な力が宿っているのは気づいていたが、それが何に由来しているのかわからなかった時期があった。己の異能は魔術なのか、超能力なのか、それとも頭がおかしいだけなのか。実際私にあったのは魔術という道理に沿った技術を扱う才であり、超能力者というある種人外の生物などではなかったのだが。
貴様の持つ異能。それはまさしく超能力だ。
全く、その力をただ愚衆からの視線を集めるのみに費やすとは。宝の持ち腐れとはまさしくこのことだ。
だが、少しは安心するといい。これからは私が貴様を使ってやる。どうせこの先の人生何を為すわけでもないのだ、それならば多少は、私の役に立て」
「知っているともさ。彼奴らは互助組織としての側面もあるからな。貴様のように規律を乱す者を排斥するのもやむなしだろうよ」
「最近の学生は全く、何を思い生きているのだ。功名心に憑かれる阿呆は昔からいたが動機が悪い。しょせん『暇潰し』でしかないのだ。貴様らの人生は死を怖がりながら、死ぬる時に本心では安心するのだよ。ああ、これでもう生きる理由を探さなくても済む、とな」
「一応同盟だ。ある程度の相利共生は必要だろうよ。よって、一度だ。一度、貴様の知りたい情報を問いかけてやろう。確実な正解を約束するぞ」
「貴様!謀ったな!我がアヴェンジャーをコカイン中毒にするとはよくもやってくれた!役に立たないだけならまだしも牙を剥くとは、貴様も凡俗どもと変わらん能無しか!」
- アルス・ヴィクトリアス
- ライダーのマスター。少年。
時間が経てば勝手に敗退する陣営に接触することに、戦略上の意味は無い。情報交換ですら、アヴェンジャーとこっくりさんを有する征露にとっては意味をなさない。
ただ、死に瀕した幼い少年が、何を望んでこの戦争に参加しているのか、それを知りたい。
知ったところで、今さら道を変えられはしないというのに。
「貴様のサーヴァントであれば私の首を刎ねるなど1秒もかからないだろう。アヴェンジャーも間に合うまい。貴様は一言、目の前の敵を討ち滅ぼせと命ずるだけでいいはずだ。なのになぜ私はまだ生きている。なぜ私を殺さない。聖杯戦争だぞ、殺し合い、奪い合い潰し合い、踏み付け合い、願い合う、祈りの戦だ。勝利を希わないはずがない。少年、貴様は何を望む。何を欲するというのだ。
命の延長か?そこらの凡俗どもがのうのうと、何の目的意識もなく、僅か100年ばかりの生命を暇潰しのために生きている。それに対して貴様は管に繋がれ今にも吹き消えそうな生命の灯火を必死に守っている。許せないのではないか?認められないのではないか?
ああそれとも生きた証を残すか?命は遅かれ早かれ失われゆくものだが、この世に遺した功績はそれよりも長く影響を与えていく。人に忘れられることが死と言うのなら、間接的とはいえ人々の脳髄に刻まれ続ける、これを永遠と呼ぶ者もいるだろうさ。
だが、貴様は欲が薄そうだ。となれば只人となるか?ふん、凡庸なる愚民どもと同類になるなど私には理解できない感傷だが、元々最底辺にいた存在なれば、雲の上の偉人などよりもそちらの方が近しいか。人の上に立とうという人種は後を絶たないが、神になろうと大真面目に考えるのは少数派だ。
何を望むにせよ、貴様はその過程で私たちを摘む必要があるのだぞ」
「己のサーヴァントを信じていないのか?ならば教えてやるが、"それ"はこの大戦において最も強いと言っていい。貴様が前に出るまでもない、ただ駒を動かすように敵にぶつければそれだけで勝利が手に入るだろう。
命が惜しいというのなら、護衛すら同時にこなしてみせるだろうさ」
「終わりに違いなどあるものか、たとえ枯れようと手折られようと燃やされようと、花の死に違いはないのだ」
コメントをかく