最終更新: nevadakagemiya 2017年06月14日(水) 02:43:00履歴
「何故だ……」
ある戦艦の艦橋頂上に当たる防空指揮所で一人の男が力なく腕を下ろし佇んでいた。
彼の名は大日本帝国海軍森下少将、戦艦大和の4代目艦長である。
今、彼の乗艦である大和は戦闘により損傷を受け沈みつつあった。
「総員退避! 早くしろ、『大和』が沈むぞ!」
部下である海兵が退避を促す声が目下の上甲板より聞こえる。
航空攻撃、或いは複数の魚雷艇、駆逐艦の飽和雷撃によってなら兎も角、大和が戦艦の攻撃で沈む筈はなかった。
大和の装甲は自身の持つ世界最強の艦砲、18inch……46cm砲の直撃にも耐えるうる作りとなっている
ならば、それを貫けるのは超至近距離で戦艦の主砲、中距離以遠であるならアメリカの新型戦艦群の持つ45口径16インチ砲、或いは50口径16インチ砲が装填する超重量徹甲弾、SHS。
そして大和型のみが持つ46cm砲のみ、信濃が空母となった以上、世界で大和と武蔵のみが持ちうる最強の矛。
「武蔵は沈んだ、信濃は空母になった。 そして、大和は『ここにある』!」
双眼鏡を通して見えるその姿は白の強い塗料で塗られた先程死に別れたばかりの同型艦。
「何故此方に方を向ける、武蔵! 何があった猪口!」
聞こえないとは分かっていて武蔵艦長である猪口少将へ叫ぶ森下。
「森下艦長! 全員上甲板に上がっています、森下艦長も早く脱出を!」
海兵の言葉に森下は奥歯を噛み締め、防空指揮所を立ち去ろうとし、足を止めた。
「お前はなんだ? 何故、お前はそこにいる? 答えろ……答えろ武蔵ぃ!」
究極頂上艦隊決戦 レイテ AD1944巨獣達への鎮魂歌 人理定礎:D
フィリピン、レイテ。
かつて大日本帝国とアメリカ合衆国が太平洋の覇権を巡り、雌雄を決すべく大海戦を繰り広げた海域。
────────いや、繰り広げるはずだったと言うべきか。
今やレイテは何者かによって歪められ、戦艦と呼ばれた鋼の巨獣、或いは巨獣を打ち倒すべく作られたモノ達が闊歩し血で血を洗う史実以上の戦場と化していた。
「kここは……懐かしい匂いがする……南洋の海の匂い……」
「s戦場の匂い……私は此処を知っている……なら……」
最強の戦艦、アーチャー:大和
「この気配は大和……? それに信濃!?」
「誰に呼ばれたのかは分からない。 けれど、私は今度こそ彼女たちを護る!」
幸運の駆逐艦、アーチャー:雪風
「ここは……レイテか、ウエストバージニア達だけではなく俺も此処に来ることになるとはな……」
「ふん、ハーダーやエルドリッジ、エンタープライズもいるようだな……そして奴らも。 良いだろう、どちらが上か決着を付ける!」
蘇りし零への復讐者、アヴェンジャー:ネバダ
「状況、任務未受託。 まずはネバダと合流します」
「私は二度とネバダに恥じない戦いをしてみせる…!」
無音の暗殺者、アサシン:ハーダー
「随分乱暴な方法で呼び出されたわねぇー……って此処もしかしてレイテ?」
「感じからしてズイカクに大和もいるわね。 ズイカクと戦うのもいいけど、この状況じゃ流石に単独じゃキツイわね、話の分かる誰かと合流しますか……取り敢えずアイス食べてから」
不沈不屈の空母、ライダー:エンタープライズ
「ふははははっは! エルドリッジ見参!……ここ、どこ?」
「ま、まぁ此処がどこであろうとも私は思うままにこの破壊の力を振るうだけだ!……しかし誰かと合流するのも一つの手では有るな」
狂気の天才達より生まれし破壊の奔放、アサシン:エルドリッジ
「この潮の匂い……大西洋でも北海でもないね、インド洋か太平洋か。 あまりこっちにはいい思い出がないんだけどねぇ、呼び出されたからにはやりますか!」
「丁度飛龍や蒼龍がいるようだし、セイロン沖海戦の意匠返しも悪くない!」
古嬢は未だ沈まず、アーチャー:ウォースパイト
「ふむ、新宿の騒ぎが解決したかと思いきやこんなところに呼び出されるとは。 都市と違って海の上か、此方の方が私達好みではあるが」
「ライミーに新宿にもいた同類の匂い。 ……さぁ行こうか、オスカー!」
独逸の誇りし鉄血戦艦、ガンナー:泥新宿のガンナー、ビスマルク
「懐かしい兄弟の気配がします。 これは大和と……武蔵?」
「新宿で見知った顔も何人か来ているようですが……今は大和型戦艦としてこの力を振るいましょう」
鋼鉄の処女王、アーチャー:泥新宿のアーチャー、信濃
「ここがどこであろうとも私がやることは変わりない! 革命だ!」
「……だが、血が騒ぐな。 革命の志士としてではない、かつてロシア帝国海軍黒海艦隊に属していた戦列艦、戦艦としての血が! 良いだろう、今宵のみは革命の徒ではなく戦艦として戦おう!」
赤き革命の魂、バーサーカー:泥新宿のバーサーカー(2)、ポチョムキン
「なんか懐かしいな、此処はフィリピン? 此処は日本じゃないけれど、敵が来るなら迎え撃つ!」
「それが今の私の役目、姉さんや妹たちの代わりにできることだから!」
復讐の双龍機、アヴェンジャー(3):泥新宿のアヴェンジャー、飛龍蒼龍
「ここはまさか……! 皮肉ですね、英霊となった私が今一度死地に召喚されるとは……」
「姉さんや母さん、大和も来ているの……? そして、エンタープライズ……!……いえ、今はこの事態の収束に当たるべきですね」
帝国海軍最後の機動艦隊旗艦、ライダー:瑞鶴
「これは娘達の気配? そして、ここは……戦場の気配がします」
「私が戦場に出たのは随分昔、大陸での戦いでしたが……いけませんね、心と体が火照ってしまいます。 まずは娘達に会いに行きましょう」
始祖の空母、アーチャー:泥新宿のアーチャー(4)、鳳翔
「……レイテか、誰が召喚したか分からんが全く嫌なことを思い出させてくれる」
「それにしても多彩な面子が揃っているようだな、もうひとりの私や大和や瑞鶴もいるか、取り敢えずあの子と合流しよう……何かトラブルに巻き込まれていないといいのだが」
ビッグセブンの一角日本の誇り、シールダー:長門
「ここは何処ですの!? ここは何処ですの!?」
「レイテ? フィリピンですの!? 私を此処に呼び出した者の意図は測りかねますが、取り敢えずお母様と合流しますわ!」
もう一人の長門、ライダー:長門オルタ
「ルーラーである私が調停者としてではなく、戦力として呼ばれるとは……この特異点は容易には片付きそうにありませんね」
「幸いにもエンタープライズやネバダも来ているようですし、合流して状況を把握しましょう」
ドレッドノート最後の末裔、ルーラー:ミズーリ
─────────────────────────────────────────────────────────
「役者は凡そ揃ったね……場合によってはもう少し来るかな?」
「そしてカルデアのマスター……最強にして最後のマスター達は来るだろうか」
「彼らは来るわ……我らが宿敵が来ないはずがないもの」
「来ないのなら来ないでいいけどね、ウェパル」
「無論よ、武蔵……いや、今はこう呼んでおきましょうか。 ドレッドノート」
ある戦艦の艦橋頂上に当たる防空指揮所で一人の男が力なく腕を下ろし佇んでいた。
彼の名は大日本帝国海軍森下少将、戦艦大和の4代目艦長である。
今、彼の乗艦である大和は戦闘により損傷を受け沈みつつあった。
「総員退避! 早くしろ、『大和』が沈むぞ!」
部下である海兵が退避を促す声が目下の上甲板より聞こえる。
航空攻撃、或いは複数の魚雷艇、駆逐艦の飽和雷撃によってなら兎も角、大和が戦艦の攻撃で沈む筈はなかった。
大和の装甲は自身の持つ世界最強の艦砲、18inch……46cm砲の直撃にも耐えるうる作りとなっている
ならば、それを貫けるのは超至近距離で戦艦の主砲、中距離以遠であるならアメリカの新型戦艦群の持つ45口径16インチ砲、或いは50口径16インチ砲が装填する超重量徹甲弾、SHS。
そして大和型のみが持つ46cm砲のみ、信濃が空母となった以上、世界で大和と武蔵のみが持ちうる最強の矛。
「武蔵は沈んだ、信濃は空母になった。 そして、大和は『ここにある』!」
双眼鏡を通して見えるその姿は白の強い塗料で塗られた先程死に別れたばかりの同型艦。
「何故此方に方を向ける、武蔵! 何があった猪口!」
聞こえないとは分かっていて武蔵艦長である猪口少将へ叫ぶ森下。
「森下艦長! 全員上甲板に上がっています、森下艦長も早く脱出を!」
海兵の言葉に森下は奥歯を噛み締め、防空指揮所を立ち去ろうとし、足を止めた。
「お前はなんだ? 何故、お前はそこにいる? 答えろ……答えろ武蔵ぃ!」
究極頂上艦隊決戦 レイテ AD1944
フィリピン、レイテ。
かつて大日本帝国とアメリカ合衆国が太平洋の覇権を巡り、雌雄を決すべく大海戦を繰り広げた海域。
────────いや、繰り広げるはずだったと言うべきか。
今やレイテは何者かによって歪められ、戦艦と呼ばれた鋼の巨獣、或いは巨獣を打ち倒すべく作られたモノ達が闊歩し血で血を洗う史実以上の戦場と化していた。
「kここは……懐かしい匂いがする……南洋の海の匂い……」
「s戦場の匂い……私は此処を知っている……なら……」
最強の戦艦、アーチャー:大和
「この気配は大和……? それに信濃!?」
「誰に呼ばれたのかは分からない。 けれど、私は今度こそ彼女たちを護る!」
幸運の駆逐艦、アーチャー:雪風
「ここは……レイテか、ウエストバージニア達だけではなく俺も此処に来ることになるとはな……」
「ふん、ハーダーやエルドリッジ、エンタープライズもいるようだな……そして奴らも。 良いだろう、どちらが上か決着を付ける!」
蘇りし零への復讐者、アヴェンジャー:ネバダ
「状況、任務未受託。 まずはネバダと合流します」
「私は二度とネバダに恥じない戦いをしてみせる…!」
無音の暗殺者、アサシン:ハーダー
「随分乱暴な方法で呼び出されたわねぇー……って此処もしかしてレイテ?」
「感じからしてズイカクに大和もいるわね。 ズイカクと戦うのもいいけど、この状況じゃ流石に単独じゃキツイわね、話の分かる誰かと合流しますか……取り敢えずアイス食べてから」
不沈不屈の空母、ライダー:エンタープライズ
「ふははははっは! エルドリッジ見参!……ここ、どこ?」
「ま、まぁ此処がどこであろうとも私は思うままにこの破壊の力を振るうだけだ!……しかし誰かと合流するのも一つの手では有るな」
狂気の天才達より生まれし破壊の奔放、アサシン:エルドリッジ
「この潮の匂い……大西洋でも北海でもないね、インド洋か太平洋か。 あまりこっちにはいい思い出がないんだけどねぇ、呼び出されたからにはやりますか!」
「丁度飛龍や蒼龍がいるようだし、セイロン沖海戦の意匠返しも悪くない!」
古嬢は未だ沈まず、アーチャー:ウォースパイト
「ふむ、新宿の騒ぎが解決したかと思いきやこんなところに呼び出されるとは。 都市と違って海の上か、此方の方が私達好みではあるが」
「ライミーに新宿にもいた同類の匂い。 ……さぁ行こうか、オスカー!」
独逸の誇りし鉄血戦艦、ガンナー:泥新宿のガンナー、ビスマルク
「懐かしい兄弟の気配がします。 これは大和と……武蔵?」
「新宿で見知った顔も何人か来ているようですが……今は大和型戦艦としてこの力を振るいましょう」
鋼鉄の処女王、アーチャー:泥新宿のアーチャー、信濃
「ここがどこであろうとも私がやることは変わりない! 革命だ!」
「……だが、血が騒ぐな。 革命の志士としてではない、かつてロシア帝国海軍黒海艦隊に属していた戦列艦、戦艦としての血が! 良いだろう、今宵のみは革命の徒ではなく戦艦として戦おう!」
赤き革命の魂、バーサーカー:泥新宿のバーサーカー(2)、ポチョムキン
「なんか懐かしいな、此処はフィリピン? 此処は日本じゃないけれど、敵が来るなら迎え撃つ!」
「それが今の私の役目、姉さんや妹たちの代わりにできることだから!」
復讐の双龍機、アヴェンジャー(3):泥新宿のアヴェンジャー、飛龍蒼龍
「ここはまさか……! 皮肉ですね、英霊となった私が今一度死地に召喚されるとは……」
「姉さんや母さん、大和も来ているの……? そして、エンタープライズ……!……いえ、今はこの事態の収束に当たるべきですね」
帝国海軍最後の機動艦隊旗艦、ライダー:瑞鶴
「これは娘達の気配? そして、ここは……戦場の気配がします」
「私が戦場に出たのは随分昔、大陸での戦いでしたが……いけませんね、心と体が火照ってしまいます。 まずは娘達に会いに行きましょう」
始祖の空母、アーチャー:泥新宿のアーチャー(4)、鳳翔
「……レイテか、誰が召喚したか分からんが全く嫌なことを思い出させてくれる」
「それにしても多彩な面子が揃っているようだな、もうひとりの私や大和や瑞鶴もいるか、取り敢えずあの子と合流しよう……何かトラブルに巻き込まれていないといいのだが」
ビッグセブンの一角日本の誇り、シールダー:長門
「ここは何処ですの!? ここは何処ですの!?」
「レイテ? フィリピンですの!? 私を此処に呼び出した者の意図は測りかねますが、取り敢えずお母様と合流しますわ!」
もう一人の長門、ライダー:長門オルタ
「ルーラーである私が調停者としてではなく、戦力として呼ばれるとは……この特異点は容易には片付きそうにありませんね」
「幸いにもエンタープライズやネバダも来ているようですし、合流して状況を把握しましょう」
ドレッドノート最後の末裔、ルーラー:ミズーリ
─────────────────────────────────────────────────────────
「役者は凡そ揃ったね……場合によってはもう少し来るかな?」
「そしてカルデアのマスター……最強にして最後のマスター達は来るだろうか」
「彼らは来るわ……我らが宿敵が来ないはずがないもの」
「来ないのなら来ないでいいけどね、ウェパル」
「無論よ、武蔵……いや、今はこう呼んでおきましょうか。 ドレッドノート」
タグ
コメントをかく