ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。




魔術師は糞だ。才能がなければ実の子だろうと人としてすら扱わねぇ。

魔術師は糞だ。才能がある奴はとことん使い潰そうと何処までも追いかけてくる。

魔術師は糞だ。絶対に届かないような妄想に、金と時間を馬鹿みたいに浪費する。



嗚呼、お前らさえいなければ────────────。



「お前らの全てを、ぶち壊してやる」



■基本情報

【氏名】伏見東吾*1
【性別】男性【年齢】34歳
【出身】不明(容貌から東洋系と推測される)
【身長】187cm【体重】62kg
【肌色】少し濃い目【髪色】黒【瞳色】灰色
【イメージカラー】血の染みついたアスファルト
【属性】混沌・善
【魔術属性】-
【起源】『頓挫』
【特技】工房破壊、儀礼場の破壊工作
【好きなもの】魔術師の積み上げた物が台無しになる瞬間
【苦手なもの】魔術師の伝統とか血統、及びそれを重んじる人々。
       そして魔術師が目指すもの(根源)とそれに辿り着こうとする儀式
【魔術系統】無し。彼には魔術回路が宿らず、刻印も存在しない
【魔術回路】質:-  量:-  編成:無し
【決戦の日】極東の島国で起きたとある儀式
【階位・称号・二つ名】「神秘の殺戮者」「儀式殺し」「魔術工房解体者」

【サーヴァントクラス】
【サーヴァント真名】

■外見・容姿

研ぎ澄まされた剥き身の刃の如き、殺気と憎悪に満ちた目つきをした危険な男。
体中の至る所に、埋め込んだ礼装から漏れ出る魔力の影響による痣が目立つ痛々しい外見をしている。
基本的に挑発的な笑みを崩さず、世界の全てを嘲笑しているかのような態度を何時如何なる時でも崩す事はない。
だがその内側は基本的には魔術師、並びにその魔術師らの血統主義や執り行う儀式に対する憎悪と怒りに満ちている。

■概要

土夏市で行われた第四次聖杯戦争に参加したマスターの1人。
とある魔術組織から土夏市で行われる儀式の調査、そして妨害・破壊を依頼されたフリーランスの『儀式殺し』。
元々はマスターとして参加する予定はなかったが、土夏市にて"ある願い"を抱いた事で令呪を宿し、参加者の一員となる。

その正体は、魔術師の家系に生まれながら魔術回路を一切宿せぬ特異体質を持った"落ちこぼれ"。
それ故にゴミにも劣る扱いを受け続けて逃げ出したが、ある事情から魔術社会そのものを憎む復讐鬼へと変貌する。
行き先の無い憎悪を「魔術師が積み上げたものを全て破壊する」という方向で発散し続け、やがてそれを生業とするようになった。
魔術回路のない身体でありながら、魔術師への復讐のためだけに、強引な改造を肉体に施している。
そのため魔術使用時には絶えず激痛が走り続け、薬がなければ戦闘も出来ないというギリギリで生き続けている。

本来ならば、聖杯戦争という儀式を破壊できればそれだけで満足行くような生来の魔術嫌い。
だがそんな男が、聖杯に認められるほどの願いを得てマスターとなった。その抱いた"願い"とは…………?

■礼装

奇経八脈・饕餮食人ヒトノミグライ

裏社会にて、ごく稀に鉄砲玉に施されることのある施術、その特注版。
魔術師でない者にも一時的に魔術を扱わせる「魔術髄液」の技術に、東洋思想医学を組み合わせた代物。
魔術髄液は「脊髄に打ち込むことで僅かな刻の間疑似的な魔術回路を形成する。」*2という注射用の霊薬だが、
この装置は、体内の要所に張り巡らすように手術で取り付けられ、状況に応じて適切な位置に適切な量の髄液を即座に注入する機能を持つ。

気功の思想では、身体機能は経絡の循環によって成り立つとされる。
本来は人間が通常使わない疑似神経が魔術回路であり、魔術髄液は人間が本来使う本物の神経系に疑似魔術回路としての役割を果たさせるものだ。
最も重要な神経が密集している脊髄に打ち込むのは合理的ではあるが、どんな状況でもそれが最適とは限らない。
この注入装置は身体に内臓され、各種経絡に状況に応じて流動的に魔術髄液を配分し、最適な魔術行使装置として人体を使い潰すための物である。
手足の強化ならそれに適した経絡へ、体外へ放出する自然干渉系の魔術なら外部へ開いた感覚器官へ、思考と魔術の接続経路として重要な脊髄へは過剰にならないように適量を注入。

神経系を疑似魔術回路として働かせるのは、多大な苦痛と後遺症の危険、寿命の損耗を伴う危険行為であり、
この装置もその危険は変わらない。
むしろ、より危険とも言える。
そのため、彼は各種鎮痛剤、興奮剤などを併用して誤魔化している。

また、普段から魔術回路を働かせて魔力を外部からも吸収して蓄えられる生来の魔術師とは違い、
内部の生命力たるオドのみに頼ることになるため、継戦魔力は魔術師より乏しく、限界を超えた活動は生命そのものを削ることにもなる。
戦闘の際にはさらに走る激痛も増加し、もはやその寿命は風前の灯火に近い。

奇経八脈とは、陽に属する正経十二経の間を通りサポートする陰の経絡であり、この装置の移植位置を表す。
饕餮の二文字は共に貪食を表し、人を喰らう怪物の名前でもあり、この装置の人体を貪るような振る舞いを例えて冠された。

三星檮杌剣ヒョウボシノツルギ

裏の礼装コレクターから入手した魔術礼装。
刃渡り15cm程の短剣状の、「魔術破り」の礼装であり、基本的にこれを用いて近接戦闘や魔術的トラップの除去を行う。
末端価格では数億は下らない強力な礼装であるが、彼はこれで破壊した自分の生家の霊地や屋敷、触媒などの全てを代金の代わりとして後払いすることによって払い切った。

中華思想・道教の道士が扱う方術には、刃物を片手に執り行うものがある。
中でも北斗七星を刀身に彫った儀式剣は七星剣と呼ばれ、破邪・破軍の加護を祈るために使われたという。

この古刀は千年以上前から使われていたと思しい骨董品。
長年の使用を経て擦り減るごとに切り詰められ、今の長さまで縮んだようだ。
切り詰められた刀身に残るのは、北斗七星後半の三星である廉貞・武曲・破軍である。
星の数を補うためか、数百年前の使い手によって概念を追加する再加工がされている。
「以乱天常」の文字と猪牙虎身の怪物の図像により、従来の「破邪」「破軍」に「天の調和を乱す」概念が加えられ、
天の威光でまじないを祓うのみならず、その法則を乱し撹乱するものとなっている。

所持者の魔力を流し込んでいる間だけ効力を発揮し、その刃で切り裂いた術式を混線・故障させる。
千年級の遺物であるため現代の魔術であれば大半に有効だが、真正の英霊自らが振るう宝具や、高速神言などのより古い魔術には効きが悪くなる。
対魔術師戦闘の際には防具兼近接武器としても用いられる。
例え殺しきれずとも、魔術回路に対して傷を与えられればしばらくの間後遺症を残せるため、魔術師に対しては大打撃となる。
だが、魔術師の遠隔攻撃への対処が不足しているので、基本的に近接での戦闘は避けもっぱら工房の破壊に徹する。

渾沌之七竅穿カミアナウガチ

裏の礼装職人に依頼し、製造してもらった魔術礼装(鍼)による作成物。
10cmほどの、使い捨ての杭。
工房など陣地内の要所に七本穿つことで、力場と魔力の流れを阻害・暴走させ、調和を乱して自壊させる。(発動の遅延設定可能)

術式の本体は特製の鍼(針)にあり、鍼に墨代わりに自分の血を通して、杭に呪印を刻むことで準備できる。
杭になるようなものなら、木製でも金属製でも材質は問わない。
杭のサイズも問わないが、グレネード用弾帯などで携行しやすいように直径40mmで統一している。
設置用に小型の杭打ち機も携行する。

中華思想・道教の『荘子』の一節に則った魔術式。
かつて中央の皇帝であった渾沌という人外がいた。
それにお礼をしようと、人間の顔と同じ七つの穴(目が2つ、耳が2つ、鼻が2つ、口が1つ)を授けようとしたところ、七つ目の穴が開くと同時に渾沌は死んでしまった。
いかに強大な神秘といえど、七つの穴(竅)を開き、人間に理解できる形へ貶めると解体できてしまう、という思想魔術。

そのもの自身の力を利用した自壊であるため、この杭の魔力の大小とは無関係に、その工房が強力であればあるほど崩壊の規模は大きくなり、より"台無し"になる。
あらかじめ工房や陣地の構造などを調査しておく必要があるが、設置場所さえ的確ならその工房の頑丈さを問わず破壊可能。

蜃気窮奇之風タイナノカゼ

煙草に偽装された魔術礼装。その煙には人払いの術式が込められている。
この礼装から煙が放たれた箇所からは数時間ほど一般人がいなくなり、加えて誰の視界にも映らなくなる……正確に言えば「何が起きても誰も気にしなくなる」。
だがあくまで避けられるのは人目のみであり、戦闘などになった場合はその損害を避けることは難しい。
そのため効果範囲外では普通の日常が繰り広げられている中で、効果範囲内からの余波で突如として命が失われる……と言ったことも十二分にあり得る。
以前の彼だったならばそんなことは些事として気にもしていなかったが、土夏市にて聖杯戦争の参加者となった彼には心変わりが生じており……?

『対魔術サーマルスコープ』

対魔術師用にカスタマイズした熱探知スコープ。
これは熱源、つまり魔術回路には独特の放熱パターンがあり、人間だけでなくサーヴァントの魔力も探知できる
(『Fate/Zero アニメビジュアルガイド1』より)

魔力、励起中の魔術回路に独特の放熱パターンに合わせて視覚表現を最適化した設定がされているため、視覚的に魔術師(臨戦態勢)や術式、令呪(使用時)、工房、陣地、霊体(活発状態)などを把握できる。
遠方から調査・感知するための双眼鏡型、銃に装着するタイプ、近接戦闘や手作業に最適な頭部装着型の片目ゴーグルなど3種を所持。
魔術師の工房のありかを突き止めたり、あるいは工房の中で"どこを効率的に破壊するべきか"なども見ることができる。
魔術回路を全く用いずに魔力を探知できるため、魔術使用に負担がある彼にとってはとても重要な装備のひとつ。

『デザートイーグル(Mark VII)』

拳銃の中では最大級の弾頭を装填できる、大口径の市販火器。
装弾数はマガジンの7+薬室の1。
正確に狙える射程は91m、威力の最も高い射程は50m内。
銃身にはウェーバーレールがあり、西側陣営の共通規格のオプションを装備できる。
大口径拳銃では珍しいオートマチックであり、リボルバーと比べて次弾装填への信頼性が高い。
92年当時では最新鋭の部類。
日本国内への持ち込みは困難だが、暗示や人払いなど初歩的な魔術が使えれば特殊なルートを用いなくとも可能な大きさ。

パーツの交換により「.44 マグナム」と「.50 AE」の2種の弾丸を選択できるが、強力な.50 AE弾を好んで使用する。
原作において切嗣が使用する(本来はライフル用の).30-06 スプリングフィールド弾の運動エネルギーと比べると半分程度の威力だが、これでも対人には過剰と言われるほどのもの。
防弾ベストやヘルメットの防弾規格II以下までを貫通し、自動車のエンジン以外の箇所を貫通するが、装甲板には有効ではない。
携行拳銃の中で最大威力のものだが、対物障壁を張れる魔術師に対しては心許ない。
研究に特化した魔術師ならともかく、近代兵器も想定した戦闘寄りの魔術師相手には「ないよりはマシ」程度ではあるが、その範囲内でできるだけ威力が高く、取り回しがよく、安定して連射も可能な武器であり、通常の拳銃や、潜入に邪魔なライフルなどよりはずっと魔術師に対して最適な選択肢である。

『プラスチック爆薬』

爆薬を混合した樹脂。
指向性が高く、任意の狭い場所を狙って爆破するのに向いており、威力も高いため、施設破壊に最適とされる。
ただ燃えるだけでは爆発せず、専用の雷管で起爆する必要があるため、対魔術師戦闘が想定される状況でも安全に携行できる。
魔術破りのナイフでも解除できない、純粋に物理的な備えがしてあった場合や、ゴーレムの表面に術式が通っていない(魔術破りのナイフで破壊できない)場合、
または立地の関係で工房内に侵入するまでもなく破壊できる場合などに使用する。

■来歴

某国にて、千年以上の歴史を誇る西洋魔術家系の分家に長男として生まれる。
だが、どれだけ手を施しても「魔術回路が開かない」という特異体質のため不遇を受ける。
家庭に居場所がない状態の中で育ち続けたため、『家族』という存在、並びに『魔術』という概念に対してコンプレックスを抱く。
最終的にその生まれた家を出奔。一般人として生きる道を選び、普通の女性と結婚して子供を成し、幸せな家庭を築いていた。
──────が、その幸せは程なくして崩壊することとなる。

彼の逃げ出した家の魔術刻印には寿命が迫っていた。
この家系では刻印の寿命回復の為に、魔術回路が十全な、しかも適合の問題を起こさない血縁関係のある人間の一部を以て補填していた。
今更"材料"を拵える時間も無い彼の家は、逃げだした長男である彼の血を継ぐ子供に白羽の矢を立てた。

独自の調査*3の結果、彼の子供に十全な魔術回路を確認し、魔術刻印の材料に十分だと判断。
彼の親は迷わずに刺客を仕向け、そのまま子は連れ去られ魔術刻印の一部として鋳造された。それを防ごうとした妻は無惨に殺害された。
結果、留守の間を狙われた彼だけが生き残った。その惨状を見て男は、魔術という存在そのものを心の底から憎悪した。

魔術の才能が無ければ迫害され、逆に才能があれば魔術の材料として連れ攫う。
どっちであろうと、魔術という腐りきった界隈が付き纏う限り、この世界に自分の幸せというものは存在しない、と。
そんな自暴自棄にも等しい判断力の欠如から、彼は自らを生んだ家の名を捨て、復讐鬼と化した。
彼は自分を迫害して追い出し、そして全てを奪った生家を破壊するために動き出す。

生まれた家を壊す計画は、記憶を頼りに構築した。
だが問題は、部外者を阻む強固な魔術工房にあった。高い防御力を誇る魔術工房の中で魔術師を相手取るのは自殺行為に等しい。
激情に駆られながらも冷静に彼はそう理解していた。それでも彼は復讐する手段を考え続け────、彼はそこに辿り着いた。

生きた人間、兵器、薬物、違法触媒…………。
神秘に関わる非合法商品が内容問わず売り出されるブラックマーケットで、彼はそれらと出会った。
魔術破りを行える、古代の遺品。
魔術工房を破壊する思想魔術。
だが、あらゆる魔術礼装には、結局魔術回路が必要不可欠であった。
魔術回路の無い彼に、復讐の路は閉ざされたかに見えた。

────────それでも、彼は命すら捨てる選択を取った。
別の魔術礼装を非合法な手術で肉体に埋め込み、薬物で無理やり魔術回路と似た働きをさせる道を選んだのだ。
それは人の生命を蝕む外法であり、激しい痛みと引き換えに最悪の効率によって魔力を僅かに得るというものであった。結果彼は、常に全身を激痛が走る肉体となる。
だがそれでも、自分から全てを奪った家に復讐できるならばそれでいいと思っていた。
例え明日に命が散る危険性を伴う道を選んだとしても……、復讐さえ果たせればいいと。

そうして彼は、その手に入れた礼装群と新生した肉体で復讐を敢行した。
復讐は余りにもあっけなく終わった。それが彼の実力なのか、それとも運によるものなのかは分からない。
とにかく彼はただ無我夢中に破壊し、壊しつくし、蹂躙し────滅び去った家系の残骸を見て、心の内側に暗い高揚感が満ちてゆくのを感じていた。
彼はその高揚感を「破壊による快感」だと感じた。正確には「自分から全て奪った"魔術"という概念を破壊し尽くした快感」なのだが、彼はそれに気付いていない。

復讐を果たした彼は、命を摩耗させる手術を施してもなお生きている自分の生き汚さを自嘲しながら"これから"を考えた。
借金を重ね手に入れた礼装群と、命を削り魔力を生む肉体はまだ残っている事から、『破壊』の快感を感じ続ける事の出来る天職として、「工房や儀式、"魔術"の破壊」を生業とするフリーランスとなった。
多くの魔術師の工房や儀式を破壊・妨害し金を荒稼ぎする中、とある魔術師から土夏市で完成したという聖杯の調査・破壊という大口の依頼を受ける。
彼はそれを2つ返事で承諾。聞けばそれは根源に至るための儀式だと知り、彼はかつての両親からの言葉を連想して、憎悪を滾らせるのであった。

■聖杯戦争中のイベント仮案

土夏に潜伏し、霊脈などを調査していた時、あるアクシデントに見舞われる。
体に走る激痛を抑える鎮痛剤が切れたのだ。拠点へ取りに戻ろうにも距離がある。市販の鎮痛剤でも事足りるが周囲には薬局が無い。
身動きの取れないほどの激痛に倒れ伏す。人通りが少ない場所であったために助けも期待できない。もはやここまでかと自分の終わりを悟った時、彼は1人の少女*4と出会った。
初対面でありながら自分という人間を心配するその姿は、今までの彼の人生には無いものだった。故に彼は、その自分を見つけた少女を奇特な女と考えた。
奇特と思いながらもなんとかその少女に介抱され、彼は一命を取り留めるに至った。この出会いが、彼の中にある何かと運命を大きく変える事になる。

そうして聖杯戦争の調査を進めるうちに、聖杯戦争参加者との戦闘となる。
身を以てサーヴァントという存在の力を感じた彼は、死にかける間際にこれほどの存在が7基も同時に召喚され争うという事実に、初めて恐怖を抱いた。
その戦いに巻き込まれて大勢の土夏の人間が死ぬだろうと感じたが、そんなことは以前までの彼だったら歯牙にもかけない些事だった。
だが────────今の彼は違った。彼はその瞬間、一瞬だけ考えた。


自分のような存在にまで気にかけた奇特なあの女には、死んでほしくないと。
そう、彼は"願いを抱いた"。


その瞬間、魔力が迸り彼の左腕に令呪が宿る。
同時に彼の眼前に召喚される、過去の英雄の写し身────サーヴァント。
彼はその願いによって聖杯に選ばれ、聖杯戦争の参加者としての資格を得たのだ。
何が起きたかも理解できない中、彼はサーヴァントと令呪を得た。

困惑しながらもサーヴァントの持つ力を理解し、彼は聖杯戦争の参加者となった運命を受け入れる。
だがサーヴァントを召喚したとて目的は変わらない。彼としての本懐はあくまで、聖杯戦争という儀式を壊す事にある。
そのために礼装も令呪もサーヴァントも、己の命すらも使い捨てると彼は誓い戦場へと繰り出す。
その先に待っているのが、彼の想像を絶する戦場であるとも知らずに────────。

■人物


【一人称】俺【二人称】アンタ、手前【三人称】基本的に呼び捨て

性格

兎にも角にも魔術に関連するありとあらゆる事柄を嫌悪し、破壊し尽くさないと気が済まない性質。
特にその中でも、「積み重ねられた」ものや「根源への到達を目指す」ものに対しては非常に強い嫌悪を示す。
刻印だの回路だのどうでもいい。積み重ねてきたものが、才能が、全てだと宣うのなら────全て、総て壊しつくしてやる、と彼は誓っている。

これは彼の息子が失われる事となった理由が、魔術師の積み重ねの象徴である魔術刻印であるという事、
そして彼が幼いころから両親に刷り込まれるように言われ続けた根源という言葉へのトラウマから来ている。
そう言った意味では、積み重なった魔術の粋を集め根源へと至るべく作られた聖杯戦争という儀式は、彼の嫌悪する物の代表ともいえる。

また加えて、自分に対しても他人に対しても価値を低く見積もる傾向がある。
これは彼が家から追い出される際、その命の価値を根底から否定された事に根付いている。
加えてようやく掴んだ妻と息子という幸せの象徴を無惨に奪われた過去から、どれだけ尊んでもいずれ奪われ消えるというニヒリズムを覚えている。
ならば自分も他人も尊重しない。全て木っ端のように消えるだけ。ならば全て、燃やし尽くすように生きればそれでいいという思考へと至る。
全身に激痛が走る改造手術を施してでも復讐を成そうとしたという選択も、その自暴自棄の破滅主義者な思考が強く顕れている。
だが結局のところずるずると引きずるように生き延び続け、土夏に至ってからも2度の死期を逃し現在に至る。

行動指針

第一に聖杯戦争の破壊。これは依頼である以前に彼が聖杯戦争を気に入らないからである。
魔術師が根源に至るために積み重ねた儀式をその手で破壊するという快感を味わいために、彼は聖杯戦争の破壊を狙う。
そのために聖杯儀式の中枢に『渾沌之七竅穿(カミアナウガチ)』を打ち込み破壊を狙うが、その位置が掴めないために霊脈を調査しているのが現状である。
サーヴァントを召喚したという事で少し選択肢が増え、自分が優勝して聖杯を最悪の方向に使って台無しにするというのも悪くないと考えている。
だが彼自身、何故聖杯に選ばれたのかは理解しておらず、戦いの中で徐々に彼はその聖杯戦争の舞台に上がる一員となった理由を悟っていく。

聖杯戦争では非常にダーティな戦い方を行う。礼装を用いて肉体でサーヴァントと共にマスターを狙うゴリラ戦法。
基本的に自分程度の人間などいつ死んでもいいと、自分も相手も嘲笑いながら泥と地に塗れた戦い方を好む。巻き込まれた人間が出ようと知った事ではない。
だが聖杯戦争に参加するきっかけになった自分の"願い"を自覚する中で、無意識のうちに彼は"一般人に被害の及ばない"戦い方を選ぶようになる。
そのため目的としては聖杯戦争を破壊するという"悪"であるが、結果として善側に立つような行動を選ぶこともしばしば目立つようになっていく。

サーヴァントへの態度

所詮は道具。人の形をしていようが、破壊をばら撒き人を殺す戦争の武器でしかないと認識している。
言うならば意志を持つ礼装程度の考え。使えるものは全て余さず使うという方針の彼は当然、人理の影法師であろうが関係なくそれを利用する。
自分に対しても他人に対しても貴ばない選択をしている彼はサーヴァントすらもその対象であり、意志を尊重するなどあり得るはずもない。
……だが、万が一、彼がその内に秘める本当の願いを自覚し、それが彼の召喚した英霊と合致した場合はその限りではない。

役どころ

良い人なんだけど死ぬしかないじゃない…っていうキャラ。
いや一概に良い人ともまた言い切れない。そんな複雑でダーティなキャラでいきたい。

因縁キャラ


■台詞

「そりゃ前の名だ。俺は出来るだけ目立たねぇように、動く国によって名前キメんだ。
 今は伏見だ。伏見東吾。覚えとけ」

「……滓が。イキってんじゃねぇよ、たかが使い魔1つ従えた程度で────よぉ!!」

「魔術師は糞だ。魔術を使えない奴はゴミだ。結局のところ、どいつもこいつも価値なんざねぇよ。
 みんな死ねば等しく塵滓に変わるだけだ。だから俺はいつ死のうが知ったこっちゃねぇし、お前らが死のうとどうでもいい。
 俺にとって価値あるのはただ1つ。……魔術師が長年積み重ねたもんを、ゴミのようにぶっ潰す事だけだ」

「俺が聖杯戦争の参加者だぁ? 寝言言ってんじゃねぇよ。
 魔術師と言える人間じゃねえし、ご大層な願いだって俺は持っちゃあいねぇさ。
 ………………いや? ああ、そうだな。魔術師にも満たない糞な俺が、聖杯戦争参加者を全員ぶっ潰して台無しにするっつーのは、悪くねぇな」

「俺が殺したいのは聖杯戦争っつー儀式そのものだ。別にお前じゃあない。
 ま、ミソッカスだった俺に、お前みたいな血統書付きな魔術師サマがぶち殺されるのは? 見ていて気持ちいいがね。
 だがそれ以上に、聖杯戦争を台無しにするのに協力するんならァ……、見逃してもいい」

「………………糞が…。ああ、糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞がぁ……!!
 思い出させやがって……! 忘れたかったのに捨てたかったのに消し去りたかったのに!! 思い出させやがってェ!!!
 お前みたいなお人好し見てると浮かぶんだよ……俺みてぇな糞に手を差し伸べた…あいつの顔がああああああああ!!!」

「ああ認めてやるよ……俺は…願いがあった。だがなぁ! それはそれとしてお前は"気に食わねぇ"!!
 理由? んなの決まってるだろうが!! テメェが魔術師だからだ! 選ばれたからだァ!! 俺はテメェらが気に入らねぇ……!!
 だから殺す!! 願い? 関係ねぇ……!! 俺は魔術師を殺し! 術式を見下し! 儀式を凌辱する!! それだけだ!!」

「畜生……!! 畜生、畜生、畜生ッッ!!
 なんでだ……なんで……なんで俺は……ッ! こんなに……悩んでいる……!?
 殺しゃあ良いだろ……!? 周りの人間ごと! なんで出来ねぇ!? 何故振り切れねぇ!?
 わからねぇ! 何故だ!? 糞……糞がぁあああああ!!」

「……………………最後に、言って……………………おく……。
 ────────罪のねぇ人間、だけ、は……死なすんじゃ……ね────ぞ………………」


■コメント

来歴がとんでもない長さになった。大体簡単に構成要素を表すと
「自分の身体への痛みを恐れぬ程に燃え盛る"魔術社会そのもの"に対する憎悪の念」
「魔術師にとっての命とも言える工房や儀式を、二度と修復できないよう"方法"からして破壊する、魔術への明確な否定」
そして「その復讐の念の更に根幹にある家族への念。そしてそれを思い出し得た情が聖杯戦争に彼を手招く」といった所。
1つ目と3つ目はカリヤ叔父さんらしさを。2つ目は趣味。ちょっとケリィっぽい所あるかも



Q.何故刻印の材料に息子を?
A.「もうひとつの臓器のようなもので、家系以外の人間には適合しない」と設定にあるので
魔術刻印の初期作成には呪体を素材とするけど家系で刻印を成長させていく際には肉体要素が混ざるのかと考えた。
継ぎ足す魔術式とセットで肉体要素≒魔術回路の一部も含まれていると推測。保存するUSBメモリがいっぱいになったので別のUSBメモリ買ってきた感じ。
そのUSBの材料として息子を使いましたという可哀想な話

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