ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。





人の歴史とは、ひとえに万華鏡のようなものと私は考える

見るモノによって異なり、そして伝える国家によって異なり、そして……記す記録者によって異なる。

国家の為に戦った君主が、歴史の変化で悪逆非道の暴虐者と書かれるなど、人の歴史では日常茶飯事だ。
見たまえ、世界最大の勢力を持つ十字教を。迫害した皇帝を暴虐帝と呼んでいる。
まぁ………数千年以前の歴史となれば、真偽は闇の中だろうがね。

───────そうだ、人の歴史など…見るからに脆弱極まりない。
真実とはたやすく、虚構に乗っ取られる…風前の灯火が如き存在なのだ。

同じように、人類の歴史もまた脆弱だ。
儚く、そして脆い。『人は何があっても立ち上がれる?』きれいごとだ。
歴史の節々に「特異点」などと名前を付け、あたかもその部位以外は強固であるかのように
人理の脆弱性から目をそらしていたお前たちの姿は、実に哀れで………滑稽であった……。

バタフライエフェクトという言葉が或る。
小さな変化が、大きな変化を生み出すという、人類の考え出した言葉、カオス理論の比喩だ。
その名前、まるで私達の為にあるような言葉ではないか。そして、これがお前たちの正体だ。

蝶の羽ばたき一つで容易く崩れ去る。
それがお前たちが、数万年をかけて築き上げた無駄な歴史の正体だ。

救い難き無知蒙昧。このような存在が、霊長であって良いはずがない
この私が、否………我々(わたし)が、お前たち人類の再定義を行おう。





────────人理保証機関、カルデア

此処は、人理焼却が起きた世界でも、新世界秩序掲げる狂人たちが動き始めた世界でもない。
極々普通な、そして平和な世界の中の、英霊たちが集い人理を守護するカルデアだ。
彼らが存在する限り、人理は滞りなく紡がれ続けるであろう。

そう………何事もなく……平和に……………

「先輩、先輩……。起きてください先輩。」
「ん……ああ、今起きるよマシュ」

そういって、一人の少年が目を覚ます。
むくり、と起き上がると、その起こしてくれた少女……マシュ・キリエライトが笑っていた。

「今日の午前は他マスターたちと種火狩りのお時間です。」
「ああ…そっか、魔力使用量が半減してるもんね今」
「ええ。カルデアが省電力モードになっている為、強化にかかるQPも半分で済みますし、
このタイミングでサーヴァントを強化していきたいところですね」

二人が談笑しながら廊下を歩く。
彼ら2人と、複数人のマスターとサーヴァントのコンビが数回廊下ですれ違う。
たまにサーヴァントが一人で出歩いているのもいる。そんな一人の英霊が、彼らに声をかけた。

「やぁマシュ嬢。今日もご機嫌麗しゅう。
また発明の試作品のテスターになってやくれないかな?」
「もう、そうやってまた失敗する気でしょう?その手には乗りませんよ」

それは、肌が漆黒で純白のスーツをビシリと決めた、白髪の男性であった。
だが、その男と楽しそうに談笑するマシュの隣に立つ男……藤丸立華は奇妙な違和感を覚えた。

「………………あれ………?」
「それでは、健闘を祈るよマシュ嬢と立華君。精々銀種火を掴まされないようにな。ハハハハ」
「ふふふ、相変わらずエジソンさんは楽しい方ですね」
「え……?今の、エジ……ソン?」

ぽかん、と藤丸立華は口を開いて唖然とする。
その様を見て、マシュは疑問符を浮かべながら首を傾げる。

「?……どうなされましたか先輩?」
「いやだって……エジソンって……こう、ライオン頭で………」
「………?なにを言っているんですか…先輩?」

マシュは、割と本気で心配するような顔で藤丸立華を見つめる。

「エジソンさんは以前から、白いスーツの似合う男性でしたよ?
あ、頭でも打たれましたか先輩?」
「あれー……?ハッ、認証阻害系の宝具だなこれ」

パチン、と藤丸立華は指を鳴らし、
今まで歩いていた方向と逆の方向へと歩き始める。

「あ、何処へ行くんですか先輩?」
「ホームズさんに宝具で謎を暴いてもらう!
あとなんか神性の仕業だったらタイタスにお仕置きもしてもらわなきゃ。
今の時間なら二人してブランデー飲んでるはずだし」
「…………………」

その藤丸立華の言葉に、マシュは少し心配そうな顔をして黙り込んだ。

「……?どうしたのマシュ?」
「いえ…………その」

マシュは、まるで言いにくい事を言うかのように……眉を顰めて言い放った。

「ホームズさんは空想上の英霊なのでいる訳ないじゃないですか…
それに…………………タイタス…さんって、誰ですか?」





暗い部屋に、いくつものモノクロの写真が並ぶ。
漆黒の額縁に入れられ、そしてどれも真顔で正面を向いている。
それはまるで、さながら遺影の如き異様さを醸し出していた。

その内の一枚に、バチャァッ!!とどす黒く変色した血がぶちまけられる。

『ランドルフ・カーター………。セイレムにてエドマンド・カーターの死により、存在消失』

続いて、その隣に在る写真にドスリ、と深々と巨大な爪が突き刺さる。

『アルバート・N・ウィルマース……。ミ=ゴの狂気に触れ、死亡』

更に続き、その隣に立つ写真にドチャッ、と大量の蠢く内臓がぶちまけられる。

『ラバン・シュリュズベリィ……。インスマスにて拷問の末、発狂死』

『そして………………………!!』

ガシッ、と最後に並ぶ写真立てが掴まれる。
バァァァン!!!とすさまじい音と共に地面にたたきつけられたと思うと、
グシャリ!グシャリ!!と何度も何度もその写真は踏みにじられた。

『……タイタス・クロウ……。粉微塵となって………存在消失……!!』
「おい、憎いのは分かるがそれぐらいにしとけよ新入り」

部屋の中心から声が響く。
その声に、写真を踏みつけていた謎の男は渋々その暴行を辞めた。

「ああ忌々しい……!あの男の名を聞くだけで……!この霊基に刻まれし奴に殺された傷が疼くわ!!
おのれ抑止力……………!!おのれタイタス・クロウ……………!!」
「憎しみは結構だが、それに飲まれれば待っているは破滅だぞ」

クククク……と、漆黒の肌を持つ男が笑う。

「貴様は上手く、此方の英霊に適応出来たようだなクリシュナ」
「いやいや。俺はまだまだだよ。最初からこちら側にいた偉大なる先達様に比べればな」
「ンッフッフッフッフッフッフ………」

ちらり、と漆黒の肌の男は、同じように漆黒の肌をもつ、
怪しげな神父服の男の方を見る。それに呼応するように、その神父は怪しげに笑う。

「この世界にいた長さで言うなれば……!私が最も長いはずだ………」
「だけど、君は負けた。無様に抑止力にね、そうだろう?偽物君?」

漆黒のウェディングドレスを着た少年が、ケタケタと楽しそうに笑う。

「貴様が偽物を語るか……笑わせる」
「ああ、そう言えばお前も既に座に登録された身であったな。
どうだ気分は?快適か?我らがこちら側の造物主の名を騙るのは」
「快適だね。うん、実に。まぁ……移動ミスると変になるやつもいるみたいだけど?」

ちらり、と少年は横を見る。
その横には、真っ赤なドレスを纏ったスタイルのいい女性が座っていた。

「おや私に何か御用ですかな私さん!?いえこの場合はラブクラフトさんとでもいうべきでしょうか!
そんなに見つめられると私まさにその名の通りラブをクラフト!!嗚呼!美少女と美少年の禁断の愛!
いやそれ以前に自分同士の禁断の愛!!自分同士で愛せるの!?それまた驚き桃の木山椒の木!出来る
んですよそれがぁ驚きですねお客さん!!この驚きをいつでも毎日お家で堪能!今ならなんと納豆巻き
もつけて月々9800円!さぁ奥さんも今すぐニャルラトホテプを購入しましょう!そういえば私──」
「黙らせろ」
「はいはい」

漆黒のウェディングドレスを纏った少年が、
隣に座る美女の口に猿ぐつわを施す。

「んぐー!むぐむぐ!」
「まぁ……侵食は確実に成功している。
物事はポジティブに考えようではないか。」
「……文字通り、星の数ほどある英霊の前ではまだまだだがな」

ハッ、と暗闇に或る存在達の一人が笑う。

「だがそれでも……目の上の瘤であった抑止力の尖兵。
タイタス・クロウ、ラバン・シュリュズベリィ、ランドルフ・カーターを始末できたのは幸先が良い。
これも、あの新世界秩序を掲げる団体が動いてくれたらでしょうねぇ……ンッフッフッフッフッフッフ」
「しかし、良いんですかな?連中にアフトゥを貸し与えて。」
「あれは我々の中でも特に強力な代物。人間に貸し与えるなど」
「心配はいらんよ」

漆黒の肌を持つ男が、ニヤニヤと意地悪く口端を釣り上げながら笑う

「連中が使いこなせればそれはそれでよし。
使いこなせなければ……その時はその時で見ものだ」
「やれやれ、随分と意地の悪いクリシュナ様もいた物だな」
「ハハハ、お褒め頂き感謝の限りだ」

漆黒の肌を持つ男は楽し気な表情で笑う。

「だが、本当にあのタイタス・クロウは死んだのか?」
「死んだ、というより…無限に分散して意義消失をした。
なにしろ、あの我らが母上をこの世界より葬ったのだ。無事で済むはずがない」
「だが─────、葬ったところで全ては遅かった。葬るまでの4534秒間、
我らが根源はこちらの扉を通して、こちら側にて真実となった。」
「俺たちからすれば、そのわずかな時間でこちらに気付き………、
そして、存在を確立し、来訪するには十分すぎたわけだ。」
「まさに犬死だァ!!神殺しが犬の如く死ぬ!!滑稽な話ではないかぁ!」

ギャハハハハハ!!と下卑た笑い声が響く。
そう暗闇にいる複数人が談笑を続けていると、
中心に立つ漆黒の肌を持つ神父が手を叩いて合図をする。

「では私は、邪神の花嫁を迎える手筈を整えに行きましょう。
なにしろ主催者様はせっかちでね……。早く生贄をよこせと催促を続けている…」
「ならば私はインスマスへと向かおうか。助けを請われたら手を差し伸べる、慈愛の心と共にな……」
「え?私ですか!?では私も僭越ながら向かわせていただきましょう頑張っちゃいますよ!!頑張るといえばこの前わt」
「ラブクラフト、ついて行ってやれ」
「えっ、僕が行くの………」

少年は眉を顰めて心底いやそうな顔をする。
しかし、その神父の言葉には逆らえないようで、赤いドレスの女性を連れて何処かへと消えていった。
それに続き、部屋に遍在していた数多くの人影は次々に消えていった。

「ナイァールァット、君は私と来てもらおう。」
「良いだろう………!我が霊基を拾い上げたその行為への感謝……。
今こそ我が身を以てして返すとしよう………!!」

そう言いながら、異形が立ち上がる。
そしてその背後に、先程の神父も回る。

「ええ……。存分に返してもらうとしますよ……ンッフッフッフッ」

パンッ、と肩に手を置き、そして二人の姿が影へと消えていった。





──────────それは例えるならば、悲劇を模した神の証明

──────────それは例えるならば、有り得ざる神話の捏造

──────────それは例えるならば、空想よりの来訪者の扉


──────────そしてそれは、何よりも長く、何よりも静かな特異点


人よ、隣人を恐れよ。さもなくばその歴史、無貌の下に滅び去らん。


新世界秩序求める団体が成功した、異界の根源の存在確立。
それは確かに阻止された。だが、それではダメだった。君たちは遅すぎた。
──────存在の確立が起きた時点で………人類史の敗北は、決定づけられたのだから。

これは、やり残しの物語。君たちが片づけるべき、目を背けてきた負の遺産

人の性の、テクスチャの、神話と信仰の、そして人類史の脆弱性を、見事その手で救い出して見せよ。
抑止の使者は消え去った。ウィルマース財団は失われた。カルデアもじき…この惨劇に巻き込まれるだろう。

──────────主人公は、君だ。世界は君を待っている。

魔術師?一般人?英霊?幻霊?抑止力?アルターエゴ?フォーリナー?
身分は、在り方は一切関係ない。世界は、君から差し伸べられる手を待っている。
力は世界が貸そう。道筋は用意しよう。あとは………、その脆き人理に、あなたが手を差し伸べるだけだ。

運命が呼んでいる。さぁ………人類史を救いに行こう。誰でもない貴方よ


Call of Fate〜Epic of Shadow Faker〜

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