ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。







喪いたくないと、初めて思った。


されど其れは、儚くもこの手から喪われていった。


このような思いをするのならば──────初めから得なくていい。


全て、総て、凡て等しく無価値で在れ──────、私はそう誓いを立てた。



この身、遍く総てを賭してでも、人類とは無価値であると。
そう証明してみせると私はこの魂に誓ったのだ。



霊長の殺戮種、ガイアの怪物として。





────────漆黒の円卓、灯るは十三の蝋燭の燈火のみ。

闇の具現が如き漆黒の円卓があった。それを囲み、手に刃を持つは十三の魔術師たち。
その内の12人はそれぞれが、その胸に狂うほどの新世界への情熱を抱き続け、そして今それを叶えんとしている者たち、新世界への剪定者。
名を、O-13。新世界秩序同盟と呼ばれる闇の組織、その頂点に立つ魔術師達である。

「本当に、できるんですね、これで」

ぽつり、と、一人の女性が呟いた。名を、アーノルディア・ミオート=花宴=ラヴァティルパ。
普段は男性を蠱惑するために扇情的な服装に身を包んでいるが、今は真面目な儀礼用の姿をとっている。
彼女はここに集う13人の中でも、比較的に常識に近い感性を持っている。それ故に、新世界実現という術式に対して疑問符を投げかけた。

「不満か?」
「いえ、そのような事はありません。新世界が完成する事自体には、むしろ光栄に思っております。
 …………ただ、少し、不安です。これから作り上げる世界が、本当に私たちの望んだ新世界へと塗り替えられるのか、と。
 だって、異聞帯でしょう? カールの見つけた、7つの人類史とは違う道を歩んだ世界……。
 そんなものを"召喚して"、本当に私たちが望んだ新世界に至るというのでしょうか?」
「ええ、至れますとも」

徐々に不安の色が濃くなってゆく花宴の言葉を遮るように、ねっとりとした声が響く。
何処までも悍ましく、何処までも湿っていて、されど何処までも美しい妙なる調べであった。
同時に部屋の片隅に、闇そのものの如き暗色の影が人型に浮かび上がった。影は蝋燭の明かりに照らされ、やがてその輪郭を露わにしていく。

その人型の名、カール・エルンスト・クラフト。
彼ら十三人の魔術師──────正確には、その埒外に立つ者。
今はこの場にいないO-13第一位の代理として立つ者。そして、新世界を渇望するO-13の誰よりも特異にして悍ましきモノ。
新世界の秩序を望む彼らに、"既に終わった歴史を召喚し、それを乗っ取り新世界とする"という突飛な計画を提案した真正の魔人。
始めは誰もが狂人の戯言と考えた。しかし彼は"全ての物語の王"と呼ばれし神霊と、堕天使の亡骸の盃を用い、実際にそれを可能にした。
事実を言えば、ここに集いし13人の魔術師の中で、彼を信用している者など誰1人いない。だが、彼の計画に乗るのが最も新世界に近い手法であった。
彼らの内の1人、Dr.ノン・ボーンの為そうとした『邪神による既存世界崩壊計画』が失敗した今、カールこそが新世界に最も近い魔術師と言えるだろう。
故に彼らは、カールの口車に乗った。だがその胸の内は、彼の計画の根幹を暴き、そして裏から支配して喰らってやろうという野心だけが渦巻いていた。

「あなた方はただ、これから"召喚される"七つの異聞帯へと出向き、異聞帯の王となる存在を召喚できる。
 そして後は、その異聞帯の王へと信仰を集めればそれでいい……。彼らの活躍する舞台を整えるのも良いでしょう。
 さすれば世界は、あなた方の望む通りの新世界へと塗り変わってゆくことでございましょうとも……」
「ふぅーん? 理屈がいまいち分かんないッスねぇー?」

興味津々に首を傾げながら問うたのは、13番目の席に立つ少女、クレア・ラトフィアであった。
普段の行動は基本的に年相応の自由な少女であり、此度も一見すると、純粋無垢な少女のように好奇心だけで問いを投げたように見える。
だがその真実は、カールの説明には意図して伏せられている事象があると悟ったゆえの問いである。このように、彼女は言外の意図を察するような事柄には鋭い。
どれだけ幼くとも、その本性は13の魔人が座する円卓の一員という事なのだろう。

「なぁんか、隠してないっスか?
 そもそも、なんで1人の英霊に信仰を集めさせれば異聞帯がでかくなるんスか?
 それで強くなるのは、異聞帯でなくて英霊ですよね? ちょーっとそこんところ、おかしくないッスかねぇ」
「…………………………………………」
「異聞帯とその王は、リンクするということでしょう」

口を閉ざし、薄く口端を吊り上げ微笑むだけのカール。
彼に代わり答えを述べたのは、全身を礼装に覆った奇怪な男、モーチセン・デュヒータであった。

「本来異聞帯とは、地表に於いて在り得ないテクスチャ。楔がなければすぐさまに剥がれ落ちるもの。
 その楔としての役割を、我らが召喚する異聞帯の王に行ってもらう。さしずめ、王への信仰はそのテクスチャの定着度……といったところでしょうか」
「ええ。その通りですモーチセン殿。私に代わって分かりやすい説明、感謝感激、恐悦至極……。
 そして同時に、私の解説がわかりづらかったことへの詫びをここに申し上げましょう。ラトフィア殿」
「…………ま、いっか。"そういうことって事にしときますよ"すいぎんやろー。
 あと、次に私を苗字で呼んだら分かってるね?」

少し口を不満げにとがらせながら、手に持つ儀礼用の刃を起用にペン回しのように回す。
カールクラフトはそのまま、礼儀の見本のようなお辞儀を崩さずに頭を上げる。

「さて、他に何か─────────」
「英霊は、王を除けば全て殺していいんだな」

ピリ……と空気が張り詰める。
言葉を放ったのは、口元を布で覆った鋭い目つきの男。
名を、Dr.ノンボーンという。

「確かに、汎人類史の抵抗により英霊は召喚されるわけか……」
「それを防ぐのが"白紙化"による濾過のはずだが、まぁ防げない物も多いか」
「英霊殺し、ええ大いに結構! むしろ英霊の信仰は、王を除き絶滅させることが望ましい……。
 何故ならば、異聞帯に於いて汎人類史の信仰はそれそのまま脅威となるのだから、異聞帯の保持のためには英霊は絶滅されて然るべき、だ」
「なるほど。随分と異聞帯の維持にご執心のようだな」
「貴方こそ、随分と英霊がお嫌いなようだ」

両者の間の空気が擦れ合うような錯覚さえ起きる緊張が走る。
そのまま放置すれば殺し合いが始まるとでも言うかのような、殺気のぶつかり合い。
いや、それは怒りか、あるいは別の感情か。この漆黒の円卓を始めに立ち上げた二者の間にしかわからない"何か"がそこにはあった。
いつ血が乱れ飛ぶか──────そんな緊張を破壊したのは、13人のうちの1人の言葉であった。

「異聞帯を固定する信仰の基礎基盤は、その"王"とやらの英霊でなくてもいいのかな?」
「と、言いますと?」
「私の魔術は信託魔術です。いうならば貨幣への信仰を基盤とするの魔術。
 例えるのならば、貨幣経済の始祖などの英霊ならば、この貨幣への信仰を併合させる……といった芸当が可能なはずです。
 汎人類史よりこれらの基盤を呼び出し、そして異聞帯を我らが染め上げる道具とすることは、可能ですかな?」
「可能です。もとより魔術や信仰といった存在はこじつけの世界。そこをどう繋げるかはあなた次第だ。
 そういった基盤や信仰を呼び込むために、あなた方は大いなる令呪をその手に宿すのだから」
「…………なるほど。ありがとうございます」

恭しく頭を下げるは、豪奢な杖を持つスーツの男。名をマニハルト・ウィーヴィクセン。
世界経済の重鎮と言えるほどの経済能力を持ち、また魔術師でもある、この十三人の中でも立ち位置が違う男だ。
彼はそのカールクラフトの答えを聞いて、どこか不敵そうに口端を吊り上げた。

「俺は新世界を切り開く先が、異聞帯だろうが何だろうが関係はない。
 俺は俺自身のやり方で新世界を切り開き、そして新世界を作り上げる」
「こんな時でも料理か。お前らしいな」
「ゲンゾー先輩の料理いっつも上手いからもう食えないのは寂しいっすねー」
「変わらないのは結構ですが、どうか導き手らしい行動を心がけてくださいね?」

刀身が漆黒に輝く包丁、黒包丁を持つ料理人ゲンゾー・イケスが不敵に笑う。
彼は他のO-13達が会話している間に、その手にしていた黒包丁を用いて巧みに活け造りを作り他のO-13に振る舞った。
彼なりの、O-13の悲願が叶う事への祝いのつもりなのだろう。だが彼の料理は、食う者の精神の心を喰らう魔性の料理だ。
だがO-13は新世界を作り出すほどに強い渇望を持つ魔人共の巣窟。そのような料理に心を支配される者などおらず、ただ冷静にその美味に称賛を響かせる。
それと同時に、彼の隣に立つアークライト博士が釘を刺すように言葉を投げた。ゲンゾーの怪しい笑みから、良からぬ企みを感じ取ったのだろう。

「他に、質問がある方はいらっしゃいませんね?」
「僕は良い。お前が何を企んでいようが、ひとまずは静観しておいてやる」
「拙者も特に異論はない。異聞帯だろうが何であろうが、拙者は力でまずは己が道を切り開くまでの事」
「私も、行く先が平等であるというのならば、それで……」
「待ってください。第一位は何処に? 彼の代理が貴方だというのならば、彼の所在を教えてほしい所ですねカールさん」
「ああ、彼ならこの新世界創造の中で、最も異端分子になるであろう組織の下へと向かっていますよ。
 あの星見の徒たちのレイシフト技術は、我らの手を以てしても先手を打たれてはどうしようもありませんからねぇ」
「……………なるほど。では私たちは、新世界の創造を滞りなく終えるとしましょうか」
「よろしい。ではまず、その身に大いなる令呪を刻むとしましょう」

頭を垂れ、カールはその前身を以て礼を示す。
魔の権限が如き暗黒の詠唱が鳴り響く。異聞帯───剪定されし未来無き世界を、全ての物語の王を通じ呼び寄せる為の詠唱だ。
やがて詠唱が終わり、カールがその顔を上げる。それと同時に、十三人の魔術師たちがその手に持つ刃を静かに己の掌の甲に当てる。

十三の流血が漆黒の円卓へと流れ出す。
雫が一つ垂れ、二つと垂れ──────、やがてその数が十三に満ちたとき、その机には絡み合う二匹の蛇の文様が出現した。
神々の伝令の証である杖、ケリュキオン。それは彼らの新世界が、平行世界の果ての果てまで導かんという誓いの証。
その新世界への渇望を満たすべく、彼らは新世界の土台たる異聞帯を流出させる詠唱を唱える。


「天を見よ、地を見よ、新たなる地平は今開かれ、海は消え果てる。
 And I sawe a newe heven and a newe erth For the fyrst heven and the fyrst erth were vanysshed awaye and there was no more see.
 聖都は新生し、父なる者に捧ぐ光が如き、荘厳なりし奇跡が天より下る。
 And I Iho sawe that holy cite newe Ierusalem come doune from God oute of heven prepared as a bryde garnysshed for hyr husband.」


文様が出現すると同時に、新世界への導き手第二位、造物の導き手が言葉を紡ぐ。
異聞帯にて星を作り上げんとまで願うその科学への信仰は、荘厳なりし天を見る。
その果てに映るは希望か絶望か、あるいは──────。


「見よ、神秘は人と共にあり、神秘は人と共に住み、人は神秘が民となり、そして人自らが神秘となる。
 beholde the tabernacle of God is with men and he will dwell with the And they shalbe his people and God him sylffe shalbe with the and be their god.」


続けて新世界への導き手第三位、法則の導き手が言葉を紡ぐ。
その正体は人ならざる神秘でありながらもなお、人として味による新世界を切り開こうとする男。
彼はその身に宿す純粋なる神秘という存在を、新世界においてどのように扱うのであろうか。


「もはや死への恐怖はなく、悲しみも、叫びも、痛みもまたない。その全ては、その悉くが過去へ過ぎ去ったが故に、ここに全てを新たにする。
 And there shalbe nomore deeth nether sorowe nether cryinge nether shall there be eny more payne for the olde thynges are gone.Behold I make all thynges newe. 」


続けて新世界への導き手第四位、名手の導き手が言葉を紡ぐ。
男が望む世界、それは全ての人間が死と隣り合わせにある修羅道に他ならない。
そのような男が悲しみも、叫びも否定する詠唱を紡ぐとは皮肉極まりないであろう。


「抵抗は等しく無意味。我らこそ始原にして終局の極致。
 it is done I am Alpha and Omega the begynnynge and the ende.
 飢えている者よ、乾いている者よ、その全てを、その命の水を以てして潤そう。
 I will geve to him yt is a thyrst of the well of the water of lyfe fre.
 その満ち足りた新世界は、汝らが永劫の生の下に息衝き続かんことを
 He that overcometh shall inheret all thynges and I will be his God and he shalbe my sonne.」


続けて新世界への導き手第五位、巨匠の導き手が言葉を紡ぐ。
全てを俯瞰しているかのような邪悪なる男は、誰よりも英霊を憎み、同時に人類史を愛していた。
その男が望む"満ち足りた世界"とは、果たして──────。


「新世界より逃げる者よ、信じない者よ、忌むべき者よ、お前たちに居場所はない。
 その命、その魂、その全ては火と硫黄の燃えている池へと堕ち、受くべき報いを与えられる。
 But the fearefull and vnbelevynge and the abhominable shall have their parte in the lake which burnyth with fyre and brymstone which is the seconde deth.」


続けて新世界への導き手第六位、最優の導き手が言葉を紡ぐ。
実のところをいうなれば、この世界で有数の資産家である彼は、新世界に心より望むものは無いといえるだろう。
だがしかし、それでも彼は"投資"する。この魔術の儀式によって、いったいどのような未知が見れるのかに対して。


「七つの災害が満ち溢れ往く。七つの栄光は燈火となる。
 And there cam vnto me one of the vii. angels which had the vii. vyals full of the vii.
 七つの盃の御使いよ、どうか我らに新生の祝福を。生まれし子羊に、万雷の喝采を。
 laste plages: and talked with me sayinge: come hydder I will shewe the the bryde the lambes wyfe.」


続けて新世界への導き手第七位、王家の導き手が言葉を紡ぐ。
紋章院の頂点に立つ男の手により、"最後の反逆者"として作り上げられた少年が、王家の導き手など皮肉極まりない。
彼自身もそう思考していた。だがしかし、これが自分に与えられた役割なのだろう。そう考えながら、少年は詠唱を紡ぐ。


「その御使いは、絢爛なりし、いと高き座より、新世界が栄光のうちに天より下るとこの身に告げた。
 And he caryed me awaye in the sprete to a grett and an hye mountayne and he shewed me the grett cite holy Ierusalem descendinge out of heven fro God」


続けて新世界への導き手第八位、王者の導き手が言葉を紡ぐ。
自分は絶対なる王、全ての民を導くもの。そう教えられ生きてきて、彼女は今此処に立つ。
"そういった生き方しか知らなかった"彼女は、これより拓くであろう新世界を前にして、今初めて不安という感情を抱いていた。

「死はもはやなく、生への絶望もまた存在しない。
 And there shall be no nyght there and they nede no candle nether light of the sunne:
 大いなる主は遍くを照らし、安寧秩序たる永劫だけが、世々限りなく支配する。
 for the lorde God geveth them light and they shall raygne for evermore.」


続けて新世界への導き手第九位、選定の導き手が言葉を紡ぐ。
彼が望む世界は、大言壮語と言われようとも、死のない世界であると彼は語る。その渇望は、不変の領域に至っていると言えるだろう。
それは例え、死そのものと言える直死の神と対面したとて、変わることの無い彼の不変たる願いである。


「汚れし者、忌むべき者、如何なる者も新世界を侵すこと能わず。
 And there shall entre into it none vnclene thynge: nether what soever worketh abhominacion:
 その研鑽の先にある秩序の光を、汝らが命の巻物へと刻み込めらんかし。
 or maketh lyes: but they only which are wrytten in the lambes boke of lyfe.」


続けて新世界への導き手第十位、超越の導き手が言葉を紡ぐ。
彼が望む世界はシンプルだ。すべての人間が研鑽し続ける世界。力こそが全ての世界。
だが、シンプル故にその思考は何処までも愚直となる。その握り締められた拳には、彼の新世界への明確なビジョンが込められていた。


「呪われし者も、咎なるものも何一つない、あるはただ一つの永劫の静寂。神と子羊の安寧はここにある。
 And there shalbe no more cursse but the seate of god and the lambe shalbe in it: and his servauntes shall serve him:」


続けて新世界への導き手第十一位、赤十の導き手──────正確には、その娘が言葉を紡ぐ。
本当に父が望むのはこの選択なのか、本当に父は、こんな新世界を望んでいるのか。不安を押し殺しながら、彼女は鎧を纏いここまで来た。
例え分からずとも、例え不安であろうとも、少女は父の歩むべき道を信じ、そして父の死を追い続け、その先へと歩む。


「来たりませ、さぁ来たりませ。神々の都はここにある。その手に平等に、命の水と生命の果実を掬う時が来た!
 And the sprete and the bryde sayde come. And let him that heareth saye also come. And let him that is athyrst come. And let whosoever wyll take of the water of lyfe fre.」


続けて新世界への導き手第十二位、竜討の導き手が言葉を紡ぐ。
この十三人の中で、最も病的に新世界について考えているのは、おそらく彼女だろう。その思いは真摯を超え執念とすら言える。
だがしかし、崇拝するだけでは真実は見えず、執念だけではその眼は曇る一方だ。それに彼女が気付けるのは、果たして──────。


「我らが新世界秩序取り除くものには、この新世界秩序が内の安寧を永劫に取り除かれるものと知るがいい
 And yf eny man shall mynyshe of the wordes of ye boke of this prophesy god shall take a waye his parte out of the boke of lyfe and oute of ye holy citie and fro thoo thynge which are written in this boke.」


続けて新世界への導き手第十三位、聖堂の導き手が言葉を紡ぐ。
彼女からしてみれば、新世界に望むものなどない。ただ楽しければそれでいい。
そう彼女は、自分すらも騙そうと生きている。ただ、本当に、楽しければそれで良いのだと、自分を騙すように、謡うように。


「今ここに、新世界の幕開けを言祝ごう。汝らが生に、大いなる加護の在らんことを
 The grace of oure lorde Iesu ■■■■■■ be with you all. 」


最後に、新世界への導き手たちを導いた魔人、カール・エルンスト・クラフトが言葉を紡ぐ。
両腕を広げる。それと同時に十三人もまたその開いた手の甲の傷口より流れ出る血に誓い、言葉をそろえる。


『天地創造─────────』

『新世界、流転輪廻の七天異聞(Apocalypsis day "New World")』


刹那、眩い閃光が部屋を包む。
流血は文様となり、そして各々の魔術特性にちなんだ文様……令呪となる。
それは彼らが異聞帯を"使役"し、そしてそれを維持する要たる"王"を呼び出し、同時に異聞帯を"侵食"するための最終兵器。
魔人たるカール・クラフトと、全ての物語の王。交わるべきでなかった二者が手を取り合った事で生まれた、最悪なりし災厄への序曲。
即ち"大令呪(オリギネイター)"。これが人の手に宿るという事、それは異聞帯が人類史を捕食するという合図に他ならない。


13の人影が、同時に消失した。
全世界に異変が起きたのは、そのすぐ後の事であった。








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