最も小型のトランスポートから最大で戦闘可能なドレッドノートに至るまで、スターシップはスターファインダー・ロールプレイング・ゲームの重要な部分である。スターシップは宇宙海賊の襲撃から軌道ステーションを守り、大規模な星間紛争で敵艦隊と交戦し、宇宙の深遠を探索する。しかし、最も単純な目的は、キャラクターが冒険を求めて星々を旅することである。この章ではスターシップをゼロから作り、自分の要望に完璧に合うように特別注文する過程を概説する。
スターシップとその基本設計は、移動方法や乗員のサイズなどの情報を含むデータ・ブロックによって示されている。スターシップおよび基本設計のデータ・ブロックを読む場合、以下のデータと定義により当該の能力が定められている。"スターシップ・シート"は本書の巻末に掲載されている。
名称とティア/Name and Tier:これはスターシップの呼称と、その出力レベルを示す。異なるティアのスターシップは、モンスターの脅威度(CR)の差に比べ、出力や能力に大きな開きがある。
サイズ分類とフレーム/Size Category and Frame:これは船の全体的な大きさを表す(294ページの"スターシップ尺度"を参照)。スターシップのサイズはアーマー・クラスと"目標補足"に修正を与える(下記参照)。この項目にはスターシップの"基本フレーム"も記される(294ページを参照)。
移動速度/Speed:これは、ほとんどの操縦アクションを使用してスターシップが移動できるヘックス数である。
機動性/Maneuverability:スターシップの操縦性は、劣悪、貧弱、標準、良好、完璧の評価で示される。これはスターシップの質量とサイズに関連しており、スターシップが宇宙空間でどれだけ機敏に動けるかを示すと同時に、スターシップが旋回するまでに移動しなければならない最小ヘックス数を決定する(319ページを参照)。
ドリフト/Drift:これはスターシップのドリフト機関の出力を表す。スターシップがドリフト界を通過してある場所まで移動するために要する時間を決定する際に、ロール結果をこの数値で割る(291ページを参照)。この項目がない場合、当該のスターシップはドリフト航行を行うことができない。
アーマー・クラス(AC)/Armor Class:この値は"直射武器"(303ページの"種別"を参照)が、スターシップに命中するかどうかを判定する際に使用される。ACは船のサイズ、操縦性、物理装甲、および操縦者の〈操縦〉技能のランク値に基づいて算出される。ACの計算の詳細については320ページを参照すること。
目標補足(TL)/Target Lock:この値は"追尾武器"(303ページのタイプを参照)がスターシップに命中するかどうかを判定する際に使用される。TLはスターシップのサイズ、"防御対抗策"(298ページ参照)、装甲に加え、操縦者の〈操縦〉技能のランク値に基づいて算出される。詳細については320ページを参照すること。
船体ポイント(HP)/Hull Points:これはスターシップが機能停止するまでに耐えられるダメージの総量である。船体ポイント(HP)が0になったスターシップは破壊されないが、多くのシステムが機能しなくなり、敵にとって脅威ではなくなる。基本フレームのデータ・ブロック内の船体ポイント(HP)の項目には、HP増加量も記載されている。これはその基本フレームを持つスターシップのティアが4に上昇した時点で自動的に得られる船体ポイント(HP)の値である(その後の4ティア毎に増加する; 294ページを参照)。
ダメージ閾値(DT)/Damage Threshold:攻撃で与えたダメージがこの値より小さい場合、そのダメージはその船の船体ポイント(HP)には影響を与えない。ダメージ閾値(DT)を持つのは超大型サイズ以上の艦船のみであり、当該の艦船のシールドが使い果たされるまでは問題ない(320ページを参照)。
クリティカル閾値(CT)/Critical Threshold:スターシップの船体ポイント(HP)に与えられたダメージの合計がこの値の倍数に達する毎に、当該のスターシップのシステムの1つが"致命的ダメージ"を受ける(321ページを参照)。この値は常にスターシップの最大船体ポイント(HP)の5分の1である。
シールド/Shields:スターシップのデータ・ブロックでは、船の"シールド・システム"と"シールド・ポイント(SP)"が記載されている。これは、シールドが枯渇するまでに受けることのできるダメージを示している。シールド・ポイント(SP)は特定の四方向(前方、左舷、右舷、後方)に割り当てられる。これらの方向は、318ページの図に示されている射界に対応している。
攻撃/Attacks:スターシップは前方、左舷、右舷、後方の四方向の射界を持つ(318ページの図を参照)。ほとんどの非砲塔武器は搭載されている方向の射界に限り発射できるが、砲塔武器が発射できる射界に制限はない。攻撃項目にはそれぞれの射界で発射できる、船に搭載されている様々な武器が列挙されている。各武器にはダメージ、射程距離、その他特殊な特性も記載されている。
架台/Mounts:基本フレームのデータ・ブロック内のこの項目には、スターシップに搭載可能な武器のクラスが列挙されている(303ページを参照)。
パワーコア/Power Core:ここにはスターシップの"パワーコア"(296ページを参照)と"パワーコア・ユニット(PCU)"が記載される。
ドリフト機関/Drift Engine:スターシップにドリフト機関が搭載されている場合は、ここに記載される。
システム/Systems:この項目には装甲、防御対抗策、センサー、武器などのスターシップの主要なシステムが列挙される(297ページを参照)。
拡張ベイ/Expansion Bays:この項目には、特別な目的に使用できる拡張ベイ(貨物倉)が記載される(298ページを参照)。
修正値/Modifiers:この項目には、スターシップの移動速度と機動性、およびスターシップに搭載された一部のシステムから得られる、スターシップ戦闘時の特定の技能判定に対するボーナス(またはペナルティ)が列挙される。
最小乗員と最大乗員/Minimum and Maximum Crew:基本フレームのデータ・ブロック内で、この項目はスターシップ戦闘中に当該の船でアクションを行うことができるキャラクターの最小および最大の人数を示す。大型のスターシップでは、スターシップ戦闘で役割を与えられた上官に報告するチームを使用する(大人数については316ページの"乗員の最小数と最大数"を参照)。乗員が最小限に満たないスターシップは運用できない。
乗組定員/Complement:スターシップのデータ・ブロック内で、この項目は当該の船の乗員の総人数が記載される。
乗員/Crew:スターシップのデータ・ブロックにおいて、この項目は戦闘における様々な役割(316ページを参照)を担う者と、スターシップの戦闘中に使用される技能に対するボーナス、および技能ランクが列挙される(詳細は316ページを参照のこと)。データ・ブロックの前方に記載されている修正値は、全てここで説明される。もしスターシップに、役割を果たす士官に従うチームがある場合、この項目にはチームの数と規模も記載される。この項目はGMの統制下にあるスターシップについてのみ記載されている。PCたちは自分が操縦するスターシップで、独自のアクションを行うことができる。これらのアクションについては、316ページの"スターシップ戦闘"を参照すること。
特殊能力/Special Abilities:乗員および装備によってスターシップが持つ固有のアクションや特性はここに記載される。
コスト/Cost:基本フレームのデータ・ブロックには、フレームが必要とする"建造ポイント"が記載される。"建造ポイント(BP)"はスターシップの建造やアップグレードに使われる抽象的な資源である。
名称とティア/Name and Tier:これはスターシップの呼称と、その出力レベルを示す。異なるティアのスターシップは、モンスターの脅威度(CR)の差に比べ、出力や能力に大きな開きがある。
サイズ分類とフレーム/Size Category and Frame:これは船の全体的な大きさを表す(294ページの"スターシップ尺度"を参照)。スターシップのサイズはアーマー・クラスと"目標補足"に修正を与える(下記参照)。この項目にはスターシップの"基本フレーム"も記される(294ページを参照)。
移動速度/Speed:これは、ほとんどの操縦アクションを使用してスターシップが移動できるヘックス数である。
機動性/Maneuverability:スターシップの操縦性は、劣悪、貧弱、標準、良好、完璧の評価で示される。これはスターシップの質量とサイズに関連しており、スターシップが宇宙空間でどれだけ機敏に動けるかを示すと同時に、スターシップが旋回するまでに移動しなければならない最小ヘックス数を決定する(319ページを参照)。
ドリフト/Drift:これはスターシップのドリフト機関の出力を表す。スターシップがドリフト界を通過してある場所まで移動するために要する時間を決定する際に、ロール結果をこの数値で割る(291ページを参照)。この項目がない場合、当該のスターシップはドリフト航行を行うことができない。
アーマー・クラス(AC)/Armor Class:この値は"直射武器"(303ページの"種別"を参照)が、スターシップに命中するかどうかを判定する際に使用される。ACは船のサイズ、操縦性、物理装甲、および操縦者の〈操縦〉技能のランク値に基づいて算出される。ACの計算の詳細については320ページを参照すること。
目標補足(TL)/Target Lock:この値は"追尾武器"(303ページのタイプを参照)がスターシップに命中するかどうかを判定する際に使用される。TLはスターシップのサイズ、"防御対抗策"(298ページ参照)、装甲に加え、操縦者の〈操縦〉技能のランク値に基づいて算出される。詳細については320ページを参照すること。
船体ポイント(HP)/Hull Points:これはスターシップが機能停止するまでに耐えられるダメージの総量である。船体ポイント(HP)が0になったスターシップは破壊されないが、多くのシステムが機能しなくなり、敵にとって脅威ではなくなる。基本フレームのデータ・ブロック内の船体ポイント(HP)の項目には、HP増加量も記載されている。これはその基本フレームを持つスターシップのティアが4に上昇した時点で自動的に得られる船体ポイント(HP)の値である(その後の4ティア毎に増加する; 294ページを参照)。
ダメージ閾値(DT)/Damage Threshold:攻撃で与えたダメージがこの値より小さい場合、そのダメージはその船の船体ポイント(HP)には影響を与えない。ダメージ閾値(DT)を持つのは超大型サイズ以上の艦船のみであり、当該の艦船のシールドが使い果たされるまでは問題ない(320ページを参照)。
クリティカル閾値(CT)/Critical Threshold:スターシップの船体ポイント(HP)に与えられたダメージの合計がこの値の倍数に達する毎に、当該のスターシップのシステムの1つが"致命的ダメージ"を受ける(321ページを参照)。この値は常にスターシップの最大船体ポイント(HP)の5分の1である。
シールド/Shields:スターシップのデータ・ブロックでは、船の"シールド・システム"と"シールド・ポイント(SP)"が記載されている。これは、シールドが枯渇するまでに受けることのできるダメージを示している。シールド・ポイント(SP)は特定の四方向(前方、左舷、右舷、後方)に割り当てられる。これらの方向は、318ページの図に示されている射界に対応している。
攻撃/Attacks:スターシップは前方、左舷、右舷、後方の四方向の射界を持つ(318ページの図を参照)。ほとんどの非砲塔武器は搭載されている方向の射界に限り発射できるが、砲塔武器が発射できる射界に制限はない。攻撃項目にはそれぞれの射界で発射できる、船に搭載されている様々な武器が列挙されている。各武器にはダメージ、射程距離、その他特殊な特性も記載されている。
架台/Mounts:基本フレームのデータ・ブロック内のこの項目には、スターシップに搭載可能な武器のクラスが列挙されている(303ページを参照)。
パワーコア/Power Core:ここにはスターシップの"パワーコア"(296ページを参照)と"パワーコア・ユニット(PCU)"が記載される。
ドリフト機関/Drift Engine:スターシップにドリフト機関が搭載されている場合は、ここに記載される。
システム/Systems:この項目には装甲、防御対抗策、センサー、武器などのスターシップの主要なシステムが列挙される(297ページを参照)。
拡張ベイ/Expansion Bays:この項目には、特別な目的に使用できる拡張ベイ(貨物倉)が記載される(298ページを参照)。
修正値/Modifiers:この項目には、スターシップの移動速度と機動性、およびスターシップに搭載された一部のシステムから得られる、スターシップ戦闘時の特定の技能判定に対するボーナス(またはペナルティ)が列挙される。
最小乗員と最大乗員/Minimum and Maximum Crew:基本フレームのデータ・ブロック内で、この項目はスターシップ戦闘中に当該の船でアクションを行うことができるキャラクターの最小および最大の人数を示す。大型のスターシップでは、スターシップ戦闘で役割を与えられた上官に報告するチームを使用する(大人数については316ページの"乗員の最小数と最大数"を参照)。乗員が最小限に満たないスターシップは運用できない。
乗組定員/Complement:スターシップのデータ・ブロック内で、この項目は当該の船の乗員の総人数が記載される。
乗員/Crew:スターシップのデータ・ブロックにおいて、この項目は戦闘における様々な役割(316ページを参照)を担う者と、スターシップの戦闘中に使用される技能に対するボーナス、および技能ランクが列挙される(詳細は316ページを参照のこと)。データ・ブロックの前方に記載されている修正値は、全てここで説明される。もしスターシップに、役割を果たす士官に従うチームがある場合、この項目にはチームの数と規模も記載される。この項目はGMの統制下にあるスターシップについてのみ記載されている。PCたちは自分が操縦するスターシップで、独自のアクションを行うことができる。これらのアクションについては、316ページの"スターシップ戦闘"を参照すること。
特殊能力/Special Abilities:乗員および装備によってスターシップが持つ固有のアクションや特性はここに記載される。
コスト/Cost:基本フレームのデータ・ブロックには、フレームが必要とする"建造ポイント"が記載される。"建造ポイント(BP)"はスターシップの建造やアップグレードに使われる抽象的な資源である。
スターシップの武器と通常のPCが用いる武器は異なる尺度で機能し、互いに相互作用することを意図していない。スターシップが着陸している際にキャラクターがレーザー・ライフルでスターシップを射撃する(あるいはスターシップに呪文を発動する)ことを選択した場合、GMはスターシップを物体(特に巨大なもの)として扱う。スターシップの武器が建物や人間に対して使用された場合はGMの判断により、使用する武器は記載されているダメージ量の10倍に等しいダメージをヒット・ポイントに与える。ただし、スターシップの武器は一個人(あるいは少人数の集団)を狙うには精度が低く、GMの判断により武器攻撃ではなく致命的な障害として表現することができる。
サイズや用途に関わらず、スターシップは全て同じ手順で建造される。GMとプレイヤーたちは次の手順により、最先端の調査船や機敏な遊撃船から重装甲の戦闘艦に至るまで、驚くほど多様な船を建造することが可能である。また、本章の後半で詳述されている、予め作成されたスターシップの例を使用することもできる(305ページ参照)。
スターファインダーRPGはPCたちがスターシップを所有していることを前提としているが、スターシップを全く使用しないスターファインダーのゲームを運営することは可能だ。ガラクタから作ったものや気前のいい後援者から譲り受けたもの、途方もないローンを組んで購入したものなど、PCたちのスターシップは移動拠点や遠方の星に到達する手段として、また敵対する異星の船からの防衛手段として機能する。多くの場合、PCたちの最初のスターシップはGMが設計し、キャラクターが経験を積むに連れてアップグレードしたり、あるいは買い換えたりすることができる。しかし、GMによってはPCにスターシップを自由に設計させ、キャンペーンを通して自分たちと共にあるスターシップを所有するという感覚を持たせることもあるだろう。いずれにせよ、スターシップの出力レベルはPCたちの"パーティー平均レベル(APL)"、つまりキャラクターの平均的なキャラクター・レベルに基づく。キャラクターのAPLが変化した場合のスターシップの能力の調整方法については、305ページの"スターシップの改造とアップグレード"を参照すること。
ステップ1:構想を練る。まず、どのようなスターシップを設計するのか、その目的と必要な乗員の人数を大まかに決めることから始めよう。PCたちが使用するスターシップを建造するのであれば、全てのPCたちが船内に収容できるようにように!この後の選択の一部は、君の全体的な発想に依存するものもある。
ステップ2:ティアと建造ポイントを決定する。 PCのスターシップを建造する場合、キャラクターのレベルを合計し、キャラクター数で割ることによってキャラクターのAPLを決定する。この数値が船のティアとなる。敵のスターシップを設計する場合は遭遇の難易度を決定(326ページの"スターシップ遭遇の設計"を参照)し、敵のスターシップのティアを選択する。船のティアが決まった時点で"表9-1:スターシップの基本データ"を参照すること。スターシップの船体ポイント(HP)はティア4、8、12、16、20において、"HP増加量"に等しい値の分だけ増加することに注意すること。
ステップ3:フレームを選択する。スターシップはそれぞれ、サイズ、機動性、乗組定員、武器架台、その他の基本的な一般データを決定する様々なフレームの一つを元にして建造される。各フレームには一定の建造ポイントが必要となる。詳細は以下の"基本フレーム"を参照。
ステップ4:パワーコアを選択する。スターシップのパワーコアは、当該のスターシップが使用できる全体的な出力("パワーコア・ユニット(PCU)"単位で表示)を決定するため、最初に建造ポイントを消費する必要がある(296ページを参照)。この出力量は、スラスターや武器など他のシステムを搭載する際の上限として用いられる。詳細については、296ページの"パワーの供給"を参照すること。
ステップ5:スラスターを選択する。推進手段を持たないスターシップは浮遊する標的(あるいは惑星表面の不活性な金属の塊)に過ぎないため、建造ポイントをスターシップのスラスターに費やすことを次の優先事項とすべきだろう。296ページでは、スラスターがスターシップのサイズと戦闘中の移動速度(ヘックス単位)別に列記されている。
ステップ6:他のシステムを選択する。次に、残りの建造ポイントをスターシップに搭載したい他のシステムに全て費やす。戦闘に有効なスターシップには装甲、防御対抗策、シールド、武器が必要となる。母星系以外の場所に移動する場合は、ドリフト機関も必要だ。その他にもスターシップのコンピュータ、拡張ベイ、セキュリティ、センサーなどのアップグレードもオプションで購入できる(297ページの"その他のシステム"を参照)。
ステップ 7:詳細を追加する。最後に、これら全ての選択が終わったら、君のスターシップに名前を付けよう。そして、関連する一般データ(ACやTLなど)を決定し、その他の詳細(癖や特徴など)を追加する。
スターファインダーRPGはPCたちがスターシップを所有していることを前提としているが、スターシップを全く使用しないスターファインダーのゲームを運営することは可能だ。ガラクタから作ったものや気前のいい後援者から譲り受けたもの、途方もないローンを組んで購入したものなど、PCたちのスターシップは移動拠点や遠方の星に到達する手段として、また敵対する異星の船からの防衛手段として機能する。多くの場合、PCたちの最初のスターシップはGMが設計し、キャラクターが経験を積むに連れてアップグレードしたり、あるいは買い換えたりすることができる。しかし、GMによってはPCにスターシップを自由に設計させ、キャンペーンを通して自分たちと共にあるスターシップを所有するという感覚を持たせることもあるだろう。いずれにせよ、スターシップの出力レベルはPCたちの"パーティー平均レベル(APL)"、つまりキャラクターの平均的なキャラクター・レベルに基づく。キャラクターのAPLが変化した場合のスターシップの能力の調整方法については、305ページの"スターシップの改造とアップグレード"を参照すること。
ステップ1:構想を練る。まず、どのようなスターシップを設計するのか、その目的と必要な乗員の人数を大まかに決めることから始めよう。PCたちが使用するスターシップを建造するのであれば、全てのPCたちが船内に収容できるようにように!この後の選択の一部は、君の全体的な発想に依存するものもある。
ステップ2:ティアと建造ポイントを決定する。 PCのスターシップを建造する場合、キャラクターのレベルを合計し、キャラクター数で割ることによってキャラクターのAPLを決定する。この数値が船のティアとなる。敵のスターシップを設計する場合は遭遇の難易度を決定(326ページの"スターシップ遭遇の設計"を参照)し、敵のスターシップのティアを選択する。船のティアが決まった時点で"表9-1:スターシップの基本データ"を参照すること。スターシップの船体ポイント(HP)はティア4、8、12、16、20において、"HP増加量"に等しい値の分だけ増加することに注意すること。
ステップ3:フレームを選択する。スターシップはそれぞれ、サイズ、機動性、乗組定員、武器架台、その他の基本的な一般データを決定する様々なフレームの一つを元にして建造される。各フレームには一定の建造ポイントが必要となる。詳細は以下の"基本フレーム"を参照。
ステップ4:パワーコアを選択する。スターシップのパワーコアは、当該のスターシップが使用できる全体的な出力("パワーコア・ユニット(PCU)"単位で表示)を決定するため、最初に建造ポイントを消費する必要がある(296ページを参照)。この出力量は、スラスターや武器など他のシステムを搭載する際の上限として用いられる。詳細については、296ページの"パワーの供給"を参照すること。
ステップ5:スラスターを選択する。推進手段を持たないスターシップは浮遊する標的(あるいは惑星表面の不活性な金属の塊)に過ぎないため、建造ポイントをスターシップのスラスターに費やすことを次の優先事項とすべきだろう。296ページでは、スラスターがスターシップのサイズと戦闘中の移動速度(ヘックス単位)別に列記されている。
ステップ6:他のシステムを選択する。次に、残りの建造ポイントをスターシップに搭載したい他のシステムに全て費やす。戦闘に有効なスターシップには装甲、防御対抗策、シールド、武器が必要となる。母星系以外の場所に移動する場合は、ドリフト機関も必要だ。その他にもスターシップのコンピュータ、拡張ベイ、セキュリティ、センサーなどのアップグレードもオプションで購入できる(297ページの"その他のシステム"を参照)。
ステップ 7:詳細を追加する。最後に、これら全ての選択が終わったら、君のスターシップに名前を付けよう。そして、関連する一般データ(ACやTLなど)を決定し、その他の詳細(癖や特徴など)を追加する。
スターシップのサイズ種別は、クリーチャーのサイズ種別と同じ名前となっているが、全く異なる尺度で運用される。サイズ種別内であっても、スターシップの正確なサイズは基本フレームや建造者によって異なる場合がある。また、スターシップのサイズによってアーマー・クラスと目標補足が変更される。
表9-1:スターシップの基本一般データ
サイズ | 全長 | 重量 | AC/TL修正値 |
---|---|---|---|
超小型/Tiny | 20〜60フィート | 2〜40トン | +2 |
小型/Small | 60〜120フィート | 30〜250トン | +1 |
中型/Medium | 120〜300フィート | 50〜2,500トン | +0 |
大型/Large | 300〜800フィート | 2,000〜50,000トン | -1 |
超大型/Huge | 800〜2,000フィート | 40,000〜640,000トン | -2 |
巨大/Gargantuan | 2,000〜15,000フィート | 600,000トン〜250万トン | -4 |
超巨大/Colossal | 15,000フィート超 | 200〜2,000万トン | -8 |
表9-1:スターシップの基本一般データ
ティア | 建造ポイント | 特殊 |
---|---|---|
1/4 | 25 | - |
1/3 | 30 | - |
1/2 | 40 | - |
1 | 55 | - |
2 | 75 | - |
3 | 95 | - |
4 | 115 | HP増加 |
5 | 135 | - |
6 | 155 | - |
7 | 180 | - |
8 | 205 | HP増加 |
9 | 230 | - |
10 | 270 | - |
11 | 310 | - |
12 | 350 | HP増加 |
13 | 400 | - |
14 | 450 | - |
15 | 500 | - |
16 | 600 | HP増加 |
17 | 700 | - |
18 | 800 | - |
19 | 900 | - |
20 | 1,000 | HP増加 |
スターシップにはそれぞれサイズ、機動性、初期搭載武器、船体の強度、拡張用の空間、その他の能力を決定する基本フレームを持つ。同じ基本フレームを使用する2隻のスターシップは見た目こそ大きく異なるが、基本的なデータは共通している。スターシップのフレームには、乗員(および乗客)が生きて快適に過ごすために必要なあらゆる生命維持装置と人工重力システムが含まれている。スターシップの基本フレームには"中継器"も搭載されており、これは基本的に標準的な"星系内"および"無限"の距離における通信のための船の"所在地"となる(430ページを参照)。この"中継器"はオフにすることができ、その間スターシップはメッセージを送受信できないが、通常の方法で追跡することもできなくなる。
以下の"基本フレーム"は、サイズ(小から大の順)および建造ポイント(サイズ毎に安価なものから)によって整理されている。一般的に、"基本フレーム"のサイズと"拡張ベイ"の容量は変更するために(GMの許可と)多大な時間と費用が必要となるため、スターシップのこれらの面をアップグレードする場合は、別の"基本フレーム"から作り直す方が効果的な場合がある。
以下の"基本フレーム"は、サイズ(小から大の順)および建造ポイント(サイズ毎に安価なものから)によって整理されている。一般的に、"基本フレーム"のサイズと"拡張ベイ"の容量は変更するために(GMの許可と)多大な時間と費用が必要となるため、スターシップのこれらの面をアップグレードする場合は、別の"基本フレーム"から作り直す方が効果的な場合がある。
サイズ 超小型
機動性 完璧(〈操縦〉+2、回頭0)
HP20(HP増加量5); DT -; CT 4
架台 前方射界(ライト1)、後方射界(ライト1)
拡張ベイ -
最小乗員 1; 最大乗員 1
コスト 4
機動性 完璧(〈操縦〉+2、回頭0)
HP20(HP増加量5); DT -; CT 4
架台 前方射界(ライト1)、後方射界(ライト1)
拡張ベイ -
最小乗員 1; 最大乗員 1
コスト 4
サイズ 超小型
機動性 完璧(〈操縦〉+2、回頭0)
HP30(HP増加量5); DT -; CT 6
架台 前方射界(ライト2)
拡張ベイ -
最小乗員 1; 最大乗員 1
コスト 6
機動性 完璧(〈操縦〉+2、回頭0)
HP30(HP増加量5); DT -; CT 6
架台 前方射界(ライト2)
拡張ベイ -
最小乗員 1; 最大乗員 1
コスト 6
サイズ 超小型
機動性 良好(〈操縦〉+1、回頭1)
HP35(HP増加量5); DT -; CT 7
架台 前方射界(ライト2; 最低1つは追尾武器)、後方射界(ライト1)
拡張ベイ -
最小乗員 1; 最大乗員 2
コスト 8
機動性 良好(〈操縦〉+1、回頭1)
HP35(HP増加量5); DT -; CT 7
架台 前方射界(ライト2; 最低1つは追尾武器)、後方射界(ライト1)
拡張ベイ -
最小乗員 1; 最大乗員 2
コスト 8
サイズ 小型
機動性 完璧(〈操縦〉+2、回頭0)
HP35(HP増加量5); DT -; CT 7
架台 前方射界(ライト1)
拡張ベイ 3(通常は"貨物区画"または"乗客席")
最小乗員 1; 最大乗員 4
コスト 6
機動性 完璧(〈操縦〉+2、回頭0)
HP35(HP増加量5); DT -; CT 7
架台 前方射界(ライト1)
拡張ベイ 3(通常は"貨物区画"または"乗客席")
最小乗員 1; 最大乗員 4
コスト 6
サイズ 小型
機動性 良好(〈操縦〉+1、回頭1)
HP40(HP増加量10); DT -; CT 8
架台 前方射界(ライト2)、左舷射界(ライト1)、右舷射界(ライト1)
拡張ベイ 3
最小乗員 1; 最大乗員 6
コスト 10
機動性 良好(〈操縦〉+1、回頭1)
HP40(HP増加量10); DT -; CT 8
架台 前方射界(ライト2)、左舷射界(ライト1)、右舷射界(ライト1)
拡張ベイ 3
最小乗員 1; 最大乗員 6
コスト 10
サイズ 中型
機動性 良好(〈操縦〉+1、回頭1)
HP55(HP増加量10); DT -; CT 11
架台 前方射界(ライト1)、左舷射界(ライト1)、右舷射界(ライト1)、砲塔(ライト1)
拡張ベイ 4
最小乗員 1; 最大乗員 6
コスト 12
機動性 良好(〈操縦〉+1、回頭1)
HP55(HP増加量10); DT -; CT 11
架台 前方射界(ライト1)、左舷射界(ライト1)、右舷射界(ライト1)、砲塔(ライト1)
拡張ベイ 4
最小乗員 1; 最大乗員 6
コスト 12
サイズ 中型
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP70(HP増加量15); DT -; CT 14
架台 前方射界(ヘヴィ1、ライト1)、後方射界(ライト1)、砲塔(ライト2)
拡張ベイ 5
最小乗員 1; 最大乗員 6
コスト 15
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP70(HP増加量15); DT -; CT 14
架台 前方射界(ヘヴィ1、ライト1)、後方射界(ライト1)、砲塔(ライト2)
拡張ベイ 5
最小乗員 1; 最大乗員 6
コスト 15
サイズ 大型
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP150(HP増加量20); DT -; CT 30
架台 前方射界(ヘヴィ2)、左舷射界(ライト1)、右舷射界(ライト1)、後方射界(ライト1)、砲塔(ライト1)
拡張ベイ 4
最小乗員 6; 最大乗員 20
コスト 30
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP150(HP増加量20); DT -; CT 30
架台 前方射界(ヘヴィ2)、左舷射界(ライト1)、右舷射界(ライト1)、後方射界(ライト1)、砲塔(ライト1)
拡張ベイ 4
最小乗員 6; 最大乗員 20
コスト 30
サイズ 大型
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP120(HP増加量20); DT -; CT 24
架台 前方射界(ヘヴィ1、ライト2)、左舷射界(ヘヴィ1)、右舷射界(ヘヴィ1)
拡張ベイ 8
最小乗員 6; 最大乗員 20
コスト 40
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP120(HP増加量20); DT -; CT 24
架台 前方射界(ヘヴィ1、ライト2)、左舷射界(ヘヴィ1)、右舷射界(ヘヴィ1)
拡張ベイ 8
最小乗員 6; 最大乗員 20
コスト 40
サイズ 超大型
機動性 貧弱(〈操縦〉-1、回頭3)
HP160(HP増加量20); DT 5; CT 32
架台 前方射界(ヘヴィ1)、後方射界(ヘヴィ1)、砲塔(ライト2)
拡張ベイ 10
最小乗員 20; 最大乗員 50
コスト 55
機動性 貧弱(〈操縦〉-1、回頭3)
HP160(HP増加量20); DT 5; CT 32
架台 前方射界(ヘヴィ1)、後方射界(ヘヴィ1)、砲塔(ライト2)
拡張ベイ 10
最小乗員 20; 最大乗員 50
コスト 55
サイズ 超大型
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP180(HP増加量25); DT 5; CT 36
架台 前方射界(主要1)、左舷射界(ライト1)、右舷射界(ライト1)、砲塔(ヘヴィ1)
拡張ベイ 6
最小乗員 20; 最大乗員 100
コスト 60
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP180(HP増加量25); DT 5; CT 36
架台 前方射界(主要1)、左舷射界(ライト1)、右舷射界(ライト1)、砲塔(ヘヴィ1)
拡張ベイ 6
最小乗員 20; 最大乗員 100
コスト 60
サイズ 巨大
機動性 貧弱(〈操縦〉-1、回頭3)
HP240(HP増加量30); DT 10; CT 48
架台 前方射界(主要1)、左舷射界(ヘヴィ3)、右舷射界(ヘヴィ3)、砲塔(ライト2)
拡張ベイ 10(最低1つは"格納庫")
最小乗員 75; 最大乗員 200
コスト 120
機動性 貧弱(〈操縦〉-1、回頭3)
HP240(HP増加量30); DT 10; CT 48
架台 前方射界(主要1)、左舷射界(ヘヴィ3)、右舷射界(ヘヴィ3)、砲塔(ライト2)
拡張ベイ 10(最低1つは"格納庫")
最小乗員 75; 最大乗員 200
コスト 120
サイズ 巨大
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP280(HP増加量40); DT 10; CT 56
架台 前方射界(主要1、ヘヴィ2)、左舷射界(ヘヴィ2、ライト1)、右舷射界(ヘヴィ2、ライト1)、後方射界(ライト1)、砲塔(ヘヴィ2)
拡張ベイ 8
最小乗員 100; 最大乗員 300
コスト 150
機動性 標準(〈操縦〉+0、回頭2)
HP280(HP増加量40); DT 10; CT 56
架台 前方射界(主要1、ヘヴィ2)、左舷射界(ヘヴィ2、ライト1)、右舷射界(ヘヴィ2、ライト1)、後方射界(ライト1)、砲塔(ヘヴィ2)
拡張ベイ 8
最小乗員 100; 最大乗員 300
コスト 150
サイズ 超巨大
機動性 劣悪(〈操縦〉-2、回頭4)
HP400(HP増加量50); DT 15; CT 80
架台 前方射界(主要2、ヘヴィ2)、左舷射界(主要1、ヘヴィ3)、右舷射界(主要1、ヘヴィ3)、砲塔(ライト4)
拡張ベイ 20
最小乗員 125; 最大乗員 500
コスト 200
機動性 劣悪(〈操縦〉-2、回頭4)
HP400(HP増加量50); DT 15; CT 80
架台 前方射界(主要2、ヘヴィ2)、左舷射界(主要1、ヘヴィ3)、右舷射界(主要1、ヘヴィ3)、砲塔(ライト4)
拡張ベイ 20
最小乗員 125; 最大乗員 500
コスト 200
スターシップのほとんどのシステムは"パワー"を消費する。スターシップのパワーコアは、この"パワー"を"パワーコア・ユニット(PCU)"という単位で供給する。スターシップの全システムに必要なPCUは、コアから供給されるPCUの合計を超えてもよいが、消費量が使用可能なPCUを超えてはならない。超えた場合、一部のシステムは停止せざるを得ない。スターシップが戦闘で十分な能力を発揮するためには、防御対抗策、シールド、スラスター、武器が消費する"パワー"がコアから供給される量を上回ってはならない。
"パワーコア"は船の中で最も重要なシステムであり、他の全てのシステムに"パワー"を供給するものである。以下の表に各コアが設計されている船のサイズ、パワーコア・ユニット(PCU)、コストを示す。大型サイズ以下の船には設計段階からパワーコアを1つだけ搭載するスペースがあるが、中型および大型のスターシップには追加のパワーコアを搭載する場所を確保することができる(298ページの"拡張ベイ"を参照)。超大型サイズのスターシップはパワーコアを最大で2つ、巨大サイズであればパワーコアは最大で3つ、超巨大サイズなパワーコアは最大4つのパワーコアを搭載できる。この基準の例外となる船もあるが、設計上は稀である。パワーコアは緊急時用の予備バッテリー・システムを備えていることが一般的で、生命維持や重力、通信システム(430ページを参照)には十分な電力を供給できるが、それ以外のシステムには2d6日間使用できない。
コア | サイズ | パワーコア・ユニット(PCU) | コスト(BP) |
---|---|---|---|
マイクロン・ライト | 超小型 | 50 | 4 |
マイクロン・ヘヴィ | 超小型 | 70 | 6 |
マイクロン・ウルトラ | 超小型 | 80 | 8 |
アーカス・ライト | 超小型、小型 | 75 | 7 |
パルス・ブラウン | 超小型、小型 | 90 | 9 |
パルス・ブラック | 超小型、小型 | 120 | 12 |
パルス・ホワイト | 超小型、小型 | 140 | 14 |
パルス・グレー | 超小型、小型、中型 | 100 | 10 |
アーカス・ヘヴィ | 超小型、小型、中型 | 130 | 13 |
パルス・グリーン | 超小型、小型、中型 | 150 | 15 |
パルス・レッド | 超小型、小型、中型 | 175 | 17 |
パルス・ブルー | 超小型、小型、中型 | 200 | 20 |
アーカス・ウルトラ | 小型、中型、大型 | 150 | 15 |
アーカス・マキシマム | 小型、中型、大型 | 200 | 20 |
パルス・オレンジ | 小型、中型、大型 | 250 | 25 |
パルス・プリズム | 小型、中型、大型 | 300 | 30 |
ノヴァ・ライト | 中型、大型、超大型 | 150 | 15 |
ノヴァ・ヘヴィ | 中型、大型、超大型 | 200 | 20 |
ノヴァ・ウルトラ | 中型、大型、超大型 | 300 | 30 |
ゲートウェイ・ライト | 大型、超大型、巨大 | 300 | 30 |
ゲートウェイ・ヘヴィ | 大型、超大型、巨大 | 400 | 40 |
ゲートウェイ・ウルトラ | 超大型、巨大、超巨大 | 500 | 50 |
船は従来のスラスターを使って星系内の場所を移動する。他にもドリフト後に到着した先で航行する、探索、戦闘時の移動などに用いられる。スラスターは特定のサイズ(次に示す表の"サイズ"欄で指定)の船用に設計されており、サイズが合わない船には搭載できない。スターシップのスラスターの最高速度は次の表に記されているように、当該の船を飛ばすための〈操縦〉判定にボーナスまたはペナルティを与える。
スラスターは惑星への着陸や惑星からの離陸の際にも使用される。大型サイズ以下のスターシップにとって、低重力や標準的な重力の惑星に離着陸することはほとんど困難ではない(強風や嵐などの大気の状態がない限り)。GMは重力の大きい惑星に移動速度が8未満のスターシップを着陸させる際に、そのスターシップの操縦者が〈操縦〉判定を試みなければならないかどうかを決定し、この判定に失敗した場合には衝突することになる。超大型サイズ以上のスターシップはその大きさ故に惑星に着陸することができず、シャトルやその他の手段を使って乗員や物資を惑星まで往復させる必要がある。
スラスターは惑星への着陸や惑星からの離陸の際にも使用される。大型サイズ以下のスターシップにとって、低重力や標準的な重力の惑星に離着陸することはほとんど困難ではない(強風や嵐などの大気の状態がない限り)。GMは重力の大きい惑星に移動速度が8未満のスターシップを着陸させる際に、そのスターシップの操縦者が〈操縦〉判定を試みなければならないかどうかを決定し、この判定に失敗した場合には衝突することになる。超大型サイズ以上のスターシップはその大きさ故に惑星に着陸することができず、シャトルやその他の手段を使って乗員や物資を惑星まで往復させる必要がある。
スラスター | サイズ | 移動速度(ヘックス) | 〈操縦〉修正値 | パワーコア・ユニット(PCU) | コスト(BP) |
---|---|---|---|---|---|
T6スラスター | 超小型 | 6 | +1 | 20 | 3 |
T8スラスター | 超小型 | 8 | +0 | 25 | 4 |
T10スラスター | 超小型 | 10 | +0 | 30 | 5 |
T12スラスター | 超小型 | 12 | -1 | 35 | 6 |
T14スラスター | 超小型 | 14 | -2 | 40 | 7 |
S6スラスター | 小型 | 6 | +1 | 30 | 3 |
S8スラスター | 小型 | 8 | +0 | 40 | 4 |
S10スラスター | 小型 | 10 | +0 | 50 | 5 |
S12スラスター | 小型 | 12 | -1 | 60 | 6 |
M4スラスター | 中型 | 4 | +2 | 40 | 2 |
M6スラスター | 中型 | 6 | +1 | 50 | 3 |
M8スラスター | 中型 | 8 | +0 | 60 | 4 |
M10スラスター | 中型 | 10 | +0 | 70 | 5 |
M12スラスター | 中型 | 12 | -1 | 80 | 6 |
L4スラスター | 大型 | 4 | +2 | 60 | 4 |
L6スラスター | 大型 | 6 | +1 | 80 | 6 |
L8スラスター | 大型 | 8 | +0 | 100 | 8 |
L10スラスター | 大型 | 10 | +0 | 120 | 10 |
H4スラスター | 超大型 | 4 | +2 | 80 | 4 |
H6スラスター | 超大型 | 6 | +1 | 120 | 6 |
H8スラスター | 超大型 | 8 | +0 | 140 | 8 |
H10スラスター | 超大型 | 10 | +0 | 160 | 10 |
G4スラスター | 巨大 | 4 | +2 | 120 | 8 |
G6スラスター | 巨大 | 6 | +1 | 180 | 12 |
G8スラスター | 巨大 | 8 | +0 | 240 | 16 |
C4スラスター | 超巨大 | 4 | +2 | 200 | 8 |
C6スラスター | 超巨大 | 6 | +1 | 300 | 12 |
C8スラスター | 超巨大 | 8 | +0 | 400 | 16 |
他の多くのシステムには、船に搭載する前に満たさなければならない条件がある。ほとんどの場合、これらの条件は一定量の"パワー"や特定のスターシップのサイズやティアを要求する。一部のシステムは標準化されているため、利用可能な異なる種別は単にマーク(Mk)で呼ばれ、提供される代表的なボーナスを表す。
装甲は"直射武器"(303ページの"種類"を参照)から船を守り、そのエネルギーを偏向させ、船の重要なシステムへのダメージを防ぐ。装甲は船のACにボーナスを付与する。装甲の価格はそのボーナスと船のサイズ分類に依存する(この計算では超小型=1、小型=2、中型=3、大型=4など)。装甲は受動的システムで、機能の維持にパワーコア・ユニット(PCU)を必要としない。装甲は主に質量による保護を提供し、船の機動性に影響を与えたり(旋回しにくくなる)、"追尾武器"を使用する敵が船にロックオンしやすくなったりする。これらの効果は下表の"特殊"欄に記載されている。
名称 | ACボーナス | 特殊 | コスト(BP) |
---|---|---|---|
Mk1アーマー | +1 | - | 1 × サイズ分類 |
Mk2アーマー | +2 | - | 2 × サイズ分類 |
Mk3アーマー | +3 | - | 3 × サイズ分類 |
Mk4アーマー | +4 | - | 5 × サイズ分類 |
Mk5アーマー | +5 | 目標補足(TL)-1 | 7 × サイズ分類 |
Mk6アーマー | +6 | 目標補足(TL)-1 | 9 × サイズ分類 |
Mk7アーマー | +7 | 目標補足(TL)-1 | 12 × サイズ分類 |
Mk8アーマー | +8 | 目標補足(TL)-1 | 15 × サイズ分類 |
Mk9アーマー | +9 | 目標補足(TL)-2、回頭距離+1 | 18 × サイズ分類 |
Mk10アーマー | +10 | 目標補足(TL)-2、回頭距離+1 | 21 × サイズ分類 |
Mk11アーマー | +11 | 目標補足(TL)-2、回頭距離+1 | 25 × サイズ分類 |
Mk12アーマー | +12 | 目標補足(TL)-3、回頭距離+2 | 30 × サイズ分類 |
Mk13アーマー | +13 | 目標補足(TL)-3、回頭距離+2 | 35 × サイズ分類 |
Mk14アーマー | +14 | 目標補足(TL)-3、回頭距離+2 | 40 × サイズ分類 |
Mk15アーマー | +15 | 目標補足(TL)-4、回頭距離+3 | 45 × サイズ分類 |
コンピュータ・システムの機能は多岐に渡り、船の頭脳として機能する。スターシップに搭載されているコンピュータには、少なくとも初歩的な人工人格が搭載されていることがほとんどである。乗員の職務を完全にこなすことはできないが、乗員の様々な仕事を支援することはできる。多くの宇宙飛行士たちによれば、スターシップのコンピューターは時間が経つにつれて気質や性格の癖を身につけ、他の船の同じコンピューターとは一線を画すようになるのだという。スターシップは船体のティアの半分に等しいティア(最低1)の基本コンピュータを搭載している。スターシップのコンピュータのハッキングやアップグレードの方法については、137ページの〈コンピュータ〉技能と、213ページの"コンピュータ"を参照のこと。乗員がスターシップのコンピュータのために購入できるアップグレードは、GMの裁量による。一部のアップグレードは建造ポイント(294ページを参照)で購入できる。
スターシップのコンピュータはいかなる時でも多種多様な搭載システムを操作・管理する役目を負うが、スターシップ戦闘時に乗員を支援できるのは"統合制御モジュール(ICM)"を搭載したスターシップだけである(以下の表に記載されている基本コンピュータは、ICMがない場合の唯一の選択肢となる)。一般に、ICMはスターシップ戦闘での判定1つ以上に一律の状況ボーナスを加える(これには、判定を試みる前に適用するかどうかを決定する)。ICMはいくつかのノードを持ち、各ノードはスターシップ戦闘での1ラウンドにつき、判定1つにボーナスを与える。複数のノードを持つICMは1ラウンド中に複数のスターシップ戦闘判定に影響を与えることができるが、コンピュータが同じスターシップ戦闘判定に複数のボーナスを加えることはできない。
スターシップのコンピュータ用のICMコストは、ICMが与えるボーナスの二乗にノード数を掛けたものになる。ICMはクレジットではなく建造ポイントでのみ購入できる。
スターシップのコンピュータはいかなる時でも多種多様な搭載システムを操作・管理する役目を負うが、スターシップ戦闘時に乗員を支援できるのは"統合制御モジュール(ICM)"を搭載したスターシップだけである(以下の表に記載されている基本コンピュータは、ICMがない場合の唯一の選択肢となる)。一般に、ICMはスターシップ戦闘での判定1つ以上に一律の状況ボーナスを加える(これには、判定を試みる前に適用するかどうかを決定する)。ICMはいくつかのノードを持ち、各ノードはスターシップ戦闘での1ラウンドにつき、判定1つにボーナスを与える。複数のノードを持つICMは1ラウンド中に複数のスターシップ戦闘判定に影響を与えることができるが、コンピュータが同じスターシップ戦闘判定に複数のボーナスを加えることはできない。
スターシップのコンピュータ用のICMコストは、ICMが与えるボーナスの二乗にノード数を掛けたものになる。ICMはクレジットではなく建造ポイントでのみ購入できる。
名称 | ボーナス | ノード | パワーコア・ユニット(PCU) | コスト(BP) |
---|---|---|---|---|
基本コンピュータ | +0 | 0 | 0 | 0 |
Mk1モノノード | +1 | 1 | 10 | 1 |
Mk1デュオノード | +1/+1 | 2 | 10 | 2 |
Mk1トライノード | +1/+1/+1 | 3 | 10 | 3 |
Mk1テトラノード | +1/+1/+1/+1 | 4 | 10 | 4 |
Mk2モノノード | +2 | 1 | 15 | 4 |
Mk2デュオノード | +2/+2 | 2 | 15 | 8 |
Mk2トライノード | +2/+2/+2 | 3 | 15 | 12 |
Mk2テトラノード | +2/+2/+2/+2 | 4 | 15 | 16 |
Mk3モノノード | +3 | 1 | 20 | 9 |
Mk3デュオノード | +3/+3 | 2 | 20 | 18 |
Mk3トライノード | +3/+3/+3 | 3 | 20 | 27 |
Mk3テトラノード | +3/+3/+3/+3 | 4 | 20 | 36 |
Mk4モノノード | +4 | 1 | 25 | 16 |
Mk4デュオノード | +4/+4 | 2 | 25 | 32 |
Mk4トライノード | +4/+4/+4 | 3 | 25 | 48 |
Mk5モノノード | +5 | 1 | 30 | 25 |
Mk5デュオノード | +5/+5 | 2 | 30 | 50 |
Mk5トライノード | +5/+5/+5 | 3 | 30 | 75 |
Mk6モノノード | +6 | 1 | 35 | 36 |
Mk6デュオノード | +6/+6 | 2 | 35 | 72 |
Mk7モノノード | +7 | 1 | 40 | 49 |
Mk7デュオノード | +7/+7 | 2 | 40 | 98 |
Mk8モノノード | +8 | 1 | 45 | 64 |
Mk8デュオノード | +8/+8 | 2 | 45 | 128 |
Mk9モノノード | +9 | 1 | 50 | 81 |
Mk9デュオノード | +9/+9 | 2 | 50 | 162 |
Mk10モノノード | +10 | 1 | 55 | 100 |
Mk10デュオノード | +10/+10 | 2 | 55 | 200 |
超小型サイズより大きなスターシップのほとんどは、宇宙を旅する長い時間、乗員が食事や睡眠、入浴をする場所を確保している。これらの区画は、貨物コンテナの間に張られたハンモックから、特注の家具や専用の浴室を備えた居心地の良い部屋まで様々だ。乗員が使用するパワーコア・ユニット(PCU)の消費量は極僅かだが、より高級な居住区画の快適性は機能するために"パワーコア"を必要とする。
"居住区画(一般)"は最も基本的な種別である。簡易な寝台(通路の脇に設置された折りたたみ式など)か、その他同様の簡易な休息場所で構成される。"居住区画(一般)"で寝泊まりする乗員は通常、個人の持ち物をフットロッカーに入れておく。"居住区画(一般)"には共同の浴室(軍用のシャワーも含む)と小さな調理場(最も基本的な食事しか用意できない程度の大きさ)もある。乗員が何十人、何百人といるスターシップには、乗員が交代で寝る巨大な兵舎があることが多い。
"居住区画(上級)"は"居住区画(一般)"に比べて少しばかり上等である。宿舎形式の部屋には1〜2台の小型ベッドが置かれ(大型のスターシップでは通常、下位の乗員がこの宿舎を共有する必要がある)、各乗員には個人用のクローゼットや収納場所が用意されていることもある。"居住区画(上級)"には複数のシンクとシャワー場所を備えた1つか2つの共同浴室、調理室が付属した食事場所もある。大型のスターシップの乗員は交代でこの食事場所で食事をする。
"居住区画(高級)"は最上級の快適さを提供する。各乗員用の個室で構成され、個人用の浴室(高水圧のシャワーを含む)、居住者の好みに合った家具が備え付けられている。 また、簡易調理場、遊戯場、くつろげるミーティング室などを備えた豪華な乗員室もある。
居住区画 | コスト(BP) |
---|---|
居住区画(一般) | 0 |
居住区画(上級) | 2 |
居住区画(高級) | 5 |
"防御対抗策システム"は、ミサイルのような"追尾武器"から船を守り、敵がセンサーを使って船の位置を正確に把握することを困難にする。偽の探知結果を作り出すように設計された複雑な電子センサーと、発報装置によって敵のセンサーを妨害する。これらのシステムは船の"目標補足(TL)"(320ページを参照)にボーナスを与える。ボーナス、PCU消費量、コストは下表の通りである。
名称 | TLボーナス | パワーコア・ユニット(PCU) | コスト(BP) |
---|---|---|---|
Mk1防御システム | +1 | 1 | 2 |
Mk2防御システム | +2 | 1 | 3 |
Mk3防御システム | +3 | 2 | 4 |
Mk4防御システム | +4 | 3 | 6 |
Mk5防御システム | +5 | 4 | 8 |
Mk6防御システム | +6 | 5 | 11 |
Mk7防御システム | +7 | 7 | 14 |
Mk8防御システム | +8 | 9 | 18 |
Mk9防御システム | +9 | 11 | 22 |
Mk10防御システム | +10 | 13 | 27 |
Mk11防御システム | +11 | 16 | 33 |
Mk12防御システム | +12 | 20 | 40 |
Mk13防御システム | +13 | 25 | 50 |
Mk14防御システム | +14 | 32 | 65 |
Mk15防御システム | +15 | 45 | 90 |
この機関によって、ドリフト界(290ページを参照)を行き来することができる。機関の定格が高い程、遠くの目的地まで速く到達することが可能となる。ドリフト機関には必要とするパワーコア・ユニット(PCU)と、最大フレーム・サイズがある。建造ポイントでのコストは、スターシップのサイズ分類に基づく(この計算では超小型=1、小型=2、中型=3、大型=4のように扱う)。各種ドリフト機関のデータは以下の表を参照のこと。
スターシップがドリフト機関でドリフト界に出入りするには、通常のスラスターを1分間停止する必要がある。
スターシップがドリフト機関でドリフト界に出入りするには、通常のスラスターを1分間停止する必要がある。
ドリフト機関 | 機関定格 | 最小PCU | 最大サイズ | コスト(BP) |
---|---|---|---|---|
シグナル・ベーシック/Signal Basic | 1 | 75 | - | 2 x サイズ分類 |
シグナル・ブースター/Signal Booster | 2 | 100 | 超大型 | 5 x サイズ分類 |
シグナル・メジャー/Signal Major | 3 | 150 | 大型 | 10 x サイズ分類 |
シグナル・スペリアー/Signal Superior | 4 | 175 | 大型 | 15 x サイズ分類 |
シグナル・ウルトラ/Signal Ultra | 5 | 200 | 中型 | 20 x サイズ分類 |
ほとんどのスターシップには船内に1つ以上の拡張ベイ用の空間を備え、それぞれを改装することで様々な役割を担わせることができる。拡張ベイに空きがある場合、これらの区画は単なる収納空間となり(貨物区画として扱う)、多くの大型輸送船ではこの状態で用いられる。もしスターシップの拡張ベイを客室として使うのであれば、兵士や旅行者、難民の輸送船として機能させることができる。ベイが医療室と客室で埋められている場合、その船は移動式病院となる。
以下の選択肢は、拡張ベイを利用可能なほとんどの船で適用できる。選択肢が複数のベイを必要とする場合、説明文にその旨が記載されている。機能させるためにパワーコア・ユニット(PCU)を消費する必要がある場合、消費量は300ページの表に記載される。全ての拡張ベイは、当該の選択肢に複数の役割があったとしても、単一の用途で使用しなければならない。例えば"脱出ポッド"を選択した場合、拡張ベイは6つの"脱出ポッド"を獲得できるが、3つの"脱出ポッド"と1つの"救命艇"を組み合わせることはできない。
拡張ベイが必要とするパワーコア・ユニット(PCU)と建造ポイントは、300ページに記載されている。
以下の選択肢は、拡張ベイを利用可能なほとんどの船で適用できる。選択肢が複数のベイを必要とする場合、説明文にその旨が記載されている。機能させるためにパワーコア・ユニット(PCU)を消費する必要がある場合、消費量は300ページの表に記載される。全ての拡張ベイは、当該の選択肢に複数の役割があったとしても、単一の用途で使用しなければならない。例えば"脱出ポッド"を選択した場合、拡張ベイは6つの"脱出ポッド"を獲得できるが、3つの"脱出ポッド"と1つの"救命艇"を組み合わせることはできない。
拡張ベイが必要とするパワーコア・ユニット(PCU)と建造ポイントは、300ページに記載されている。
"秘術研究室"には、魔法のアイテム(235ページを参照)の製作に必要なあらゆる道具と空間が含まれているが、作成する者は必要な原材料を用意しなければならない。このような実験室は、作成に要する時間を半分に短縮する。
改装されていない拡張ベイは、"貨物区画"として扱われる。"貨物区画"には約25トンの物品を収納でき、大型サイズを超える物品は収納できない。複数の貨物倉を持つ"貨物区画"は、より大きな物体を格納することができる。通常、超大型サイズの物体を格納するには4区画の連続した"貨物区画"が必要であり、巨大サイズの物体を格納するには8区画の"貨物区画"が必要である。これらのサイズ制限は、GMの裁量で変更することができる。
"脱出ポッド"は、深刻な損傷を受けたり破壊されたスターシップの乗員に、差し迫った死を回避する手段を与える。"脱出ポッド"には中型サイズ以下のクリーチャー1体が収容でき、そのクリーチャーが7日間生き延びるのに十分な物資と生命維持能力を持つ。また、長距離走査装置で簡単に識別できる救難ビーコンも備えている。"脱出ポッド"には対熱シールドがあり、推進手段はないが大気のある惑星に不時着できるが。1つの"拡張ベイ"を6つの"脱出ポッド"に改装できる。
旅客船として運用するスターシップには、乗員の居住区とは別に乗客が休むための場所が必要となる。1つの"拡張ベイ"を、6人用の"客室(一般)"(通常は簡易な寝台やハンモック)、4人用の"客室(上等)"(通常は快適なベッド、椅子付きの机、小さな引き出し)、2人用の"客室(高級)"(通常は大きなベッド、衣装棚、カウチ、立派な椅子付きの机、専用洗面所)に改装することができる。
"救命艇"は"脱出ポッド"と同種であるが、より洗練されている。大型サイズのクリーチャー1体、または中型以下のクリーチャー2体が収容できる空間と、その乗員が15日間(中型サイズ以下のクリーチャー1体なら30日間)持ちこたえるのに十分な物資を備えている。"救難ポッド"と同じような救難ビーコンを備えているが、"救命艇"には最も近い適した天体を自動的に検出するオンボード・コンピューターと、そこへ向かうための最小限のスラスターも搭載されている(ただし、"救命艇"はスターシップ戦闘には参加できない)。1つの"拡張ベイ"を2隻の"救命艇"に改装することができる。
"拡張ベイ"はコストをかけずに乗員用の座席列に改装することができる。拡張ベイ1つで中型サイズの乗員16人分の座席を確保できる(より大きなクリーチャー用の座席を作ることも可能)。このアップグレードは短期間の旅で多くの乗員を乗せる場合に限り適している。何日も旅をするスターシップには、代わりに乗客用の客室を設置すべきだろう。
"拡張ベイ"には"パワーコア"(別途購入が必要)と関連する配線、安全装置を追加することができる。"パワーコア収容庫"は中型サイズ以上のスターシップにのみ搭載可能である。
"娯楽室"には、乗員(または乗客)がくつろいで疲れを癒すための娯楽が備えられている。これらの娯楽は多岐にわたり、パワーコア・ユニット(PCU)を多く消費するものもある(300ページの表を参照)。"娯楽室"の例としてはジムやスパーリング室、その他の運動する場などがある。3D映像視聴やその他の受動的な娯楽を楽しむための快適な空間、ホログラフィック娯楽室(HAC)、ビデオゲーム設備、その他の先端技術を用いた双方向娯楽室などがある。
"科学研究ラボ"には、特定のテーマに関する研究を支援するための科学機器やその他の実験器具が備えられている。一般的な"科学研究ラボ"("総合科学研究ラボ"と呼ばれる)は〈生命科学〉および〈自然科学〉判定に+1の状況ボーナスを与え、"生命科学研究ラボ"は〈生命科学〉判定に+2の状況ボーナスを与え、"自然科学研究ラボ"は〈自然科学〉判定に+2の状況ボーナスを与える。研究室の種類は"拡張ベイ"を改装する際に選択する。
時に、スターシップは乗員とは根本的に異なる生態を持つエイリアンや、その他のクリーチャーを受け入れる必要がある。乗客はメタンガスしか吸えないかもしれないし、氷点下の気温でしか生きられないかもしれない。そのような場合、乗客が快適に(そして生きて)過ごすためには、密閉された環境室が必要となる。
"密輸区画"は偽の隔壁の背後に隠された貨物室で、大抵の走査から遮蔽されているため、これを装備したスターシップは発見されることなく違法な物資を運ぶことができる。"密輸区画"には10トンの物資を格納することができるが、中型サイズよりも大きな物資は入らない。スターシップ内のクリーチャーが基本的な"密輸区画"を発見するには、難易度20の〈知覚〉判定に成功しなければならない。スターシップを走査しているクリーチャーが密輸品を発見するには、難易度20の〈コンピュータ〉判定に成功しなければならない(この追加判定はスターシップ戦闘における科学士官の"走査"アクションの一部である。325ページを参照)。基本コスト以上の建造ポイントを消費する毎に、これらの難易度は5増加する(最大難易度50)。ただし、この区画が使用する"パワー"量も1増加する。
"化学合成室"には"ドラッグ"、"医薬品"、"毒"(235ページを参照)を作成するのに必要な空間と道具が備えられている。ただし、作成者は必要な原材料を用意する必要がある。"化学合成室"を使用すると、作成に要する時間が半分に短縮される。
"技術作業場"には、技術アイテム(235ページ参照)作成するのに必要な空間と道具が備えられている。ただし、作成者は必要な原材料を用意する必要がある。"技術作業場"では、作成に要する時間が半分に短縮される。
拡張ベイ | パワーコア・ユニット(PCU) | コスト(BP) |
---|---|---|
秘術研究室/Arcane Laboratory | 1 | 1 |
貨物区画/Cargo Hold | 0 | 0 |
脱出ポッド/Escape Pods | 2 | 1 |
客室/Guest Quarters | 1 | 1 |
格納庫/Hanger Bay | 30 | 10 |
救命艇/Life Boats | 5 | 3 |
医療ベイ/Medical Bay | 4 | 8 |
乗客席/Passenger Seating | 0 | 0 |
パワーコア収容庫/Power Core Housing | 0 | 10 |
娯楽室(ジム)/Recreation Suite, Gym | 0 | 1 |
娯楽室(3D映像視聴)/Recreation Suite, Trivid Den | 1 | 1 |
娯楽室(HAC)/Recreation Suite, HAC | 3 | 1 |
科学研究ラボ/Science Lab | 2 | 1 |
密閉環境区画/Sealed environment chamber | 2 | 1 |
大型格納庫/Shuttle Bay | 10 | 4 |
密輸区画/Smuggler Compartment | 4 | 2 |
化学合成室/Synthesis Bay | 2 | 1 |
技術作業場/Tech Workshop | 3 | 1 |
以下の追加機能は、好ましからざる悪党がスターシップを奪い去るのを防ぐのに役立つ。セキュリティシステムを機能させるにはパワーコアが必要となるが、消費するPCUは極僅かである。各選択肢のコストは下表の通りである。
スターシップに搭載されているコンピュータのセキュリティを向上させることで、これらのシステムをハッキング難易度を1増加させる(139ページを参照)。このアップグレードは4回まで購入できる。
"対人武器"は中型サイズ以下のスターシップの搭乗階段付近に搭載する。この武器はアイテム・レベルが当該のスターシップのティア以下の長銃であれば何でもよい。追加で5建造ポイントを消費することで、搭載する武器を"ヘヴィ武器"(スターシップの尺度ではなくクリーチャーの尺度)に変更することができる。"対人武器"が起動されると、敵対的なクリーチャーが武器の射程単位内に接近した際に、船のティアに等しい攻撃ロール修正値(最小値1)で射撃を開始する。戦闘中は弾薬が尽きるか、敵対的なクリーチャーが戦闘不能になるか逃亡するまで、1ラウンドに1回発射する。この武器は"不可視状態"、あるいは同様に"隠れた状態"のクリーチャーを探知できない。この武器はキャラクターが取り外して使用することはできない。スターシップのコンピューター・システムにアクセスできる者であれば誰でも、この武器を作動および停止させることができる。また、いずれの目標を敵対的とみなすかを指定することもできる。一度設置されると、この武器はスターシップを破壊しない限り取り外すことはできない。
"生体認証ロック"を備えたスターシップのシステムは、ロックの設置時に指定した特定のクリーチャーのみが使用できる。この対象は、船のコンピュータ・システムにアクセスできるクリーチャーであれば誰でも更新できる。〈コンピュータ〉判定(難易度 = 20 + 1.5 × スターシップのティア)に成功すれば、このロックをバイパスすることができる。
敵がスターシップのコンピュータのハッキングを試みて失敗した場合、一連の対抗策によりハッカーに報いることができる。乗員は通常の対抗策ルールに従い、216ページに記載されている対策の中から1つを導入することができる。各対抗策は、スターシップのコンピュータのティアに等しい数の建造ポイントを要する(スターシップのティアの半分。297ページを参照)。
"自爆システム"は最後の手段として使用されることがほとんどで、搭載したスターシップを完全に破壊し(当該のスターシップが船体ポイントの2倍に相当するダメージを受けたものとして扱う)、大抵は搭乗していた全員が死亡する。自爆したスターシップに隣接するヘックスにいるスターシップは、破壊されたスターシップの最大船体ポイント(HP)の半分に等しいダメージを受ける。このダメージはシールドで軽減することができる。"自爆システム"はスターシップ内部のクリーチャーによってのみ起動可能で(関係するキーを回す、特定のパスコードを入力する、または高ランクの乗員だけが知っている他の物理的な手段によって)、ハッキングによって遠隔から起動させることはできない。起動させるクリーチャーは破壊までの遅延時間を設定する(最低でもスターシップ戦闘における1ラウンド)。"自爆システム"のコストは船のサイズ分類に依存する(この計算では超小型=1、小型=2、中型=3、大型=4などとして扱う)。
セキュリティ | コスト(BP) |
---|---|
対ハッキング・システム/Anti-Hacking Systems | 3 |
対人武器(重武器)/Antipersonnel Weapon, Heavy | 5 + 武器のアイテム・レベル |
対人武器(長銃)/Antipersonnel Weapon, Longarm | 武器のアイテム・レベル |
生体認証ロック/Biometric Locks | 5 |
コンピュータ対抗策/Computer Countermeasures | コンピュータのティア |
自爆システム/Self-Destruct System | 5 × サイズ分類 |
"センサー"はスターシップの目と耳として機能し、乗員は惑星や他の船、危険な小惑星帯、宇宙の深淵に巣食う怪物など、船周辺の空間にあるものを確認することができる。"センサー"にはビデオカメラや多重スペクトル走査装置、位相配列レーダー、信号傍受装置、光学望遠装置などが含まれる。スターシップ戦闘において、短距離センサーの範囲は5ヘックス、中距離センサーの範囲は10ヘックス、長距離センサーの範囲は20ヘックスである。全てのセンサーには技能修正値があり、併用する技能に適用される。センサーを機能させるには"パワーコア"が必要だが、消費するPCUは極僅かである。
センサーはパッシブまたはアクティブの2つのモードで動作する。パッシブ・モードでは、センサーが自動的に船の周囲を走査する。パッシブ・センサーの場合、宇宙空間や漂流中に船の周囲360度の範囲にある可視または隠れていない物体を、センサーの走査範囲の2倍までの範囲で検知する(技能判定は不要)。ただし、重力と大気の状態により、ほとんどの惑星ではスターシップのセンサーの範囲は250フィートに制限される。GMの判断により、その範囲は地形によってさらに制限されることがある。
アクティブ・センサーは遥かに識別力が高く、"科学士官"がスターシップ戦闘中(325ページを参照)に敵船を走査することで、対象の詳細を知ることができる。"科学士官"のアクション(324ページを参照)で指定されているとおり、"科学士官"がスターシップ戦闘で試みる一部の判定には、以下の表に記載されている修正値が適用される。アクティブ・センサーは船からセンサーの走査範囲の5倍の距離までの目標に関する情報を識別することができるが、その場合の判定は目標までの最初の範囲単位を超える毎に-2のペナルティを受ける。例えば、短距離センサー(範囲=5ヘックス)を12ヘックス先の目標に使用した場合、判定には-4のペナルティを受ける。
スターシップ戦闘以外では、乗員はセンサーを使ってスターシップが周回している惑星を走査し、その惑星の組成や大気に関する基本的な情報を得るために〈コンピュータ〉判定(センサーの修正値を適用)を試みることができる。この判定の難易度は通常15であるが、緩和要因や複雑さを考慮してGMの裁量で変更することができる。乗員はまた、スターシップのアクティブ・センサーを用い、自分がスターシップの外に立っている場合と同様に、自らの感覚(暗視など)を使って周囲を調べる〈知覚〉判定を試みることができる。ただし、その判定には状況ボーナスとしてセンサーの修正値を加える。
センサーはパッシブまたはアクティブの2つのモードで動作する。パッシブ・モードでは、センサーが自動的に船の周囲を走査する。パッシブ・センサーの場合、宇宙空間や漂流中に船の周囲360度の範囲にある可視または隠れていない物体を、センサーの走査範囲の2倍までの範囲で検知する(技能判定は不要)。ただし、重力と大気の状態により、ほとんどの惑星ではスターシップのセンサーの範囲は250フィートに制限される。GMの判断により、その範囲は地形によってさらに制限されることがある。
アクティブ・センサーは遥かに識別力が高く、"科学士官"がスターシップ戦闘中(325ページを参照)に敵船を走査することで、対象の詳細を知ることができる。"科学士官"のアクション(324ページを参照)で指定されているとおり、"科学士官"がスターシップ戦闘で試みる一部の判定には、以下の表に記載されている修正値が適用される。アクティブ・センサーは船からセンサーの走査範囲の5倍の距離までの目標に関する情報を識別することができるが、その場合の判定は目標までの最初の範囲単位を超える毎に-2のペナルティを受ける。例えば、短距離センサー(範囲=5ヘックス)を12ヘックス先の目標に使用した場合、判定には-4のペナルティを受ける。
スターシップ戦闘以外では、乗員はセンサーを使ってスターシップが周回している惑星を走査し、その惑星の組成や大気に関する基本的な情報を得るために〈コンピュータ〉判定(センサーの修正値を適用)を試みることができる。この判定の難易度は通常15であるが、緩和要因や複雑さを考慮してGMの裁量で変更することができる。乗員はまた、スターシップのアクティブ・センサーを用い、自分がスターシップの外に立っている場合と同様に、自らの感覚(暗視など)を使って周囲を調べる〈知覚〉判定を試みることができる。ただし、その判定には状況ボーナスとしてセンサーの修正値を加える。
センサー | 距離 | 修正値 | コスト(BP) |
---|---|---|---|
粗製品/Cut-Rate | 短 | -2 | 1 |
短距離簡易型/Budget Short-Range | 短 | 0 | 2 |
短距離基本型/Basic Short-Range | 短 | 2 | 3 |
短距離強化型/Advanced Short-Range | 短 | 4 | 4 |
中距離簡易型/Budget Medium-Range | 中 | 0 | 3 |
中距離基本型/Basic Medium-Range | 中 | 2 | 5 |
中距離強化型/Advanced Medium-Range | 中 | 4 | 8 |
長距離簡易型/Budget Long-Range | 長 | 0 | 6 |
長距離基本型/Basic Long-Range | 長 | 2 | 10 |
長距離強化型/Advanced Long-Range | 長 | 4 | 14 |
同じ射界に同じ"直射武器"を2つ設置した場合、それらを連結して単一の武器として発射することができる。この場合、片方の武器のコストの半分(切り捨て)に等しい数の建造ポイントが必要であり、消費するPCUは極僅かである。
ほとんど全ての船は、小さな破片による損傷を防ぐために簡単な航行用のシールドを備えている。しかし、このシールドではレーザーやミサイル、より大きな衝撃によるスターシップの損傷を防ぐ効果はほとんど期待できない。これらの脅威から保護するために、船はエネルギー・シールドを備えている([力場]効果としては扱わない)。船の外周に取り付けられた投射装置が障壁を作り出し、攻撃によるダメージを吸収する。各攻撃は当該の象限のシールドが消失するまで、指定された象限内のシールド・ポイント(SP)を減少させ、シールドの消失後は当該の象限内の全てのダメージは、船の船体ポイント(HP)を減少させる。詳しくは304ページの"ダメージ"を参照。シールド・ポイント(SP)は時間の経過に伴って再生し、最終的には再び使用することができるが、この再生は船が戦闘中でない時、あるいはダメージを受けていない時にのみ生じる。シールドが再生するためには、有効な"パワーコア"に接続されている必要がある。再生割合は下表の通りである。
下表の合計SPの下に記載されている値は、その船に与えられているシールド・ポイント(SP)の総数である。戦闘開始時にスターシップの乗員が戦闘配置につき、シールドが起動された時点でシールド・ポイント(SP)を船の4つの象限に振り分ける。それぞれの象限に振り分けるシールド・ポイント(SP)は、戦闘開始時に使用可能なシールド・ポイント(SP)合計の10%以上にしなければならない。また、科学士官アクションの"調整" (324ページを参照)を用いてシールド間の均衡を調整する際にシールド・ポイント(SP)を使用できる。
以下の表には再生割合、必要なPCU、コストも記載されている。
下表の合計SPの下に記載されている値は、その船に与えられているシールド・ポイント(SP)の総数である。戦闘開始時にスターシップの乗員が戦闘配置につき、シールドが起動された時点でシールド・ポイント(SP)を船の4つの象限に振り分ける。それぞれの象限に振り分けるシールド・ポイント(SP)は、戦闘開始時に使用可能なシールド・ポイント(SP)合計の10%以上にしなければならない。また、科学士官アクションの"調整" (324ページを参照)を用いてシールド間の均衡を調整する際にシールド・ポイント(SP)を使用できる。
以下の表には再生割合、必要なPCU、コストも記載されている。
シールド名称 | 合計SP | 再生割合 | DV | AC/TL | パワーコア・ユニット(PCU) | コスト(BP) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ベーシック・シールド | 10 | 10 | 1/分 | - | - | 5 | 2 |
ベーシック・シールド | 20 | 20 | 1/分 | - | - | 10 | 3 |
ベーシック・シールド | 30 | 30 | 1/分 | - | - | 15 | 4 |
ベーシック・シールド | 40 | 40 | 1/分 | - | - | 15 | 5 |
ライト・シールド | 50 | 50 | 2/分 | - | - | 20 | 6 |
ライト・シールド | 60 | 60 | 2/分 | - | - | 20 | 8 |
ライト・シールド | 70 | 70 | 2/分 | - | - | 25 | 10 |
ライト・シールド | 80 | 80 | 2/分 | - | - | 30 | 12 |
ミディアム・シールド | 90 | 90 | 4/分 | - | - | 30 | 13 |
ミディアム・シールド | 100 | 100 | 4/分 | - | - | 30 | 15 |
ミディアム・シールド | 120 | 120 | 4/分 | - | - | 35 | 17 |
ミディアム・シールド | 140 | 140 | 8/分 | - | - | 40 | 18 |
ミディアム・シールド | 160 | 160 | 8/分 | - | - | 45 | 20 |
ミディアム・シールド | 200 | 200 | 8/分 | - | - | 50 | 22 |
ヘヴィ・シールド | 240 | 240 | 16/分 | - | - | 55 | 23 |
ヘヴィ・シールド | 280 | 280 | 16/分 | - | - | 60 | 25 |
ヘヴィ・シールド | 320 | 320 | 16/分 | - | - | 70 | 27 |
ヘヴィ・シールド | 360 | 360 | 32/分 | - | - | 80 | 28 |
ヘヴィ・シールド | 420 | 420 | 32/分 | - | - | 90 | 30 |
ヘヴィ・シールド | 480 | 480 | 32/分 | - | - | 110 | 32 |
スペリアー・シールド | 540 | 540 | 64/分 | - | - | 130 | 35 |
スペリアー・シールド | 600 | 600 | 64/分 | - | - | 160 | 40 |
PCたちがヴァスト宙域にいようと、パクト・ワールドの惑星付近にいようと、宇宙は敵対的なエイリアンや襲撃者、それよりもっと悪いものに悩まされる危険な場所である。そのため、ほとんどの船は"レーザー・キャノン"から"ソーラー・トーピード"に至るまで、様々な武器で身を守る必要がある。
武器は船の"基本フレーム"(294ページを参照)で指定された、船の特別な架台に設しなければならない。これらの架台は最適な発射ができるように設計されており、艦のパワー制御および操作システムに簡単に接続できるように配置されている。また、発射時に武器が船の進路や速度に影響を与えることもない。
武器は以下の主要データによって分類される。
武器は船の"基本フレーム"(294ページを参照)で指定された、船の特別な架台に設しなければならない。これらの架台は最適な発射ができるように設計されており、艦のパワー制御および操作システムに簡単に接続できるように配置されている。また、発射時に武器が船の進路や速度に影響を与えることもない。
武器は以下の主要データによって分類される。
武器は3つの分類のいずれかに属する。"ライト武器"はいかなる船にも搭載できるが、小型の戦闘機や爆撃機に搭載されるのが一般的である。効果的ではあるが、"ライト武器"には非常に大きなスターシップにダメージを与えるのに必要な火力はない。"ヘヴィ武器"はどの船にとっても深刻な脅威となるが、搭載できるのは中型以上のスターシップとなる。"主要武器"は超大型以上のスターシップにしか搭載できない。"主要武器"は小型サイズ以下の目標には使用できず、通常は他の大型船に対してのみ使用される。
スターシップの武器には2つの形式がある。"直射武器"は驚異的な速度で投射物やビームを発射し、相手艦のACを対象とする。"追尾武器"の弾丸はより遅く、追尾には目標の"目標補足(TL)"を対象とする。"追尾武器"の射出体は指定された速度を持ち、発射されるとその値に等しいヘックス数を、目標に向かって移動する。砲術フェイズ中の後続の各ラウンドにおいて、目標に向かって速度を維持したまま移動を継続させるには、目標の"目標補足(TL)"に対する砲術判定に成功しなければならない。失敗した場合、その射出体は失われる。当該の射出体が目標のヘックスに到達した場合、記載されているダメージを与える。
武器の範囲は短射程(5ヘックス)、中距離(10ヘックス)、長距離(20ヘックス)の3つのいずれかとなる。キャラクター尺度の遠隔攻撃と同様に、スターシップ武器による攻撃は、目標との射程単位(または最初の射程単位を超えた端数)毎に累積する-2のペナルティを受ける。"追尾武器"を発射する砲手が受ける射程ペナルティは、最初に目標を捕捉した際の砲術判定にのみ適用される。スターシップ武器は10射程単位まで離れた目標に射撃できる。
砲術フェイズ中に、"追尾武器"が毎ラウンド目標に向かって移動する距離(ヘックス数)を示す。"追尾武器"から発射される射出体は"完璧な機動性"を持つため、最小旋回距離は0となる(319ページを参照)。
武器が目標に命中した際に与えるダメージ量(船体ポイント)を示す。スターシップの武器がキャラクターにどのような影響を与えるかについては、292ページの"スターシップへの射撃"を参照のこと。
"配列"武器は1つの射界内の全ての目標に対して発射される。砲手は自分のスターシップに最も近い目標から順に、射界内の各目標に対して1回の砲術判定を試みる。砲術判定はそれぞれ-4のペナルティ(その他のペナルティと累積する)を受ける。ダメージ・ロールは全ての目標に対して一度だけ行う。"致命的ダメージ"は各目標のクリティカル閾値(CT)によって決定される。砲手は射界内の味方への射撃を避けることはできず、いずれの目標に対しても複数回発射することはできない。"配列"武器は武器架台を2つ使用する。
この特性を持つ武器は電磁エネルギーのビームを放出し、船やシールドにはダメージを与えないが、船の電子システムに対して大きな障害をもたらす。 命中した場合、"EMP"武器は対象のスターシップのシステムの中から、ランダムに決定された1つを暗号化する。これにより対象のシステムは1d4ラウンドの間、"故障状態"であるものとして扱う。対象のシステムがすでに損害を受けている場合、代わりに1d4ラウンドの間、対象に対する"致命的ダメージ"を1段階重いものとして扱う。"EMP"武器が"致命的ダメージ"を与えた場合には、ランダムに2つのシステムを暗号化する。"EMP"武器によって損害を受けたシステムは、通常通りパッチを当てるか修理することができる。有効なシールドは"EMP"武器の影響を受けず、"EMP"武器の効果を完全に防ぐことができる。
この特性を持つ武器は、シールドやスターシップの船体を通り抜ける有害な放射線(403ページを参照)の波を作り出す。"放射線"武器の攻撃を受けたスターシップ内の生けるクリーチャーは、スターシップ戦闘での1d4ラウンドの間、括弧内に示されたレベルの放射線を浴びる。
この特性を持つ武器はスターシップ戦闘遭遇で指定された回数だけ発射することができ、その後に武器固有の弾薬を再チャージして装填するために短時間(スターシップ戦闘以外では10分)を必要とする。"追尾武器"にはこの特性を持つ武器がしばしば存在する。
この特性を持つ武器は、複数の目標を貫通できるビームを直線状に発射する。砲手は1回の砲術判定を試み、その結果を自分のスターシップを起点とし、武器の射程単位までの直線上にいる全ての船のACと比較する。その武器のダメージを1回ロールし、砲手の結果以下のACを持つ各目標に適用する。この処理は最も近い目標から順に行う。そのダメージのいずれかが船のダメージ閾値(DT)によって無効化された場合、ビームはそこで停止し、それよりも遠くの目標にダメージを与えない。
この特性を持つ武器は短射程で、最初の射程単位よりも外側にある目標に対しては発射できない。"追尾武器"が"局所"特性を持つ武器を含む射界内の船に命中する場合、目標となったスターシップの砲手は(通常の砲術判定ボーナスの代わりに)その武器の特殊項目の括弧内に記載されたボーナスを適用し、飛来する追尾弾に対して"局所"特性で即座に砲術判定を試みることができる。この砲術判定の難易度は、"10+追尾武器の速度"に等しい。攻撃が命中した場合、"追尾武器"は船にダメージを与える前に破壊される。"局所"特性がラウンド毎に試みることができる自由な砲術判定は1回に限られる。ただし、使い方によっては1ラウンドに"局所"特性を2回発射できる場合もある。
この特性を持つ武器は金属片を含んだ爆風を放ち、船体に凄まじいダメージを与えるが、シールドが機能している場合にはほとんど無効化される。"切裂"武器がシールドに与えるダメージは全て半減する。"切裂"武器は短射程である。
この特性を持つ武器は安定した重力子の光線を発生させ、他の船を移動させる牽引ビームを作り出すことができる。ダメージを与えるだけでなく、"牽引ビーム"が命中すると、対象の船は通常通り移動できなくなる。砲手は対象の船を押すか引く(1ラウンド毎に2ヘックスの割合で、"操舵フェイズ"開始時に解決される)ことが可能で、対象の船をその場に固定することもできる。標的とされたスターシップの操縦者は、1ラウンドのアクションとして"牽引ビーム"から抜け出すための〈操縦〉判定(難易度 = 15 + 1.5 × 発射する船のティア)を試みることができる。スターシップに"牽引ビーム"武器で目標捕捉している場合であっても、通常の武器として使用することはできない。"牽引ビーム"は発射する船と同サイズ以下の船に対してのみ有効であり、それを超えたサイズの船は"牽引ビーム"の影響を受けない。
この特性を持つ武器は重力子の渦巻く旋風を発生させ、その進路上にある全てのものを引き裂き、粉砕し、捻じ曲げる。命中した場合は1d4ラウンドの間、目標の船の速度を半分に減少させ、機動性を1段階低下させる。シールドで保護された船は"旋風"武器によるダメージを受けないが、対象の船の操縦者は〈操縦〉判定(難易度 = 15 + 1.5 × 対象のスターシップのティア)を行い、失敗した場合には当該の象限のシールド・ポイント(SP)を全て失う。
表9-2:スターシップ武器
表9-2:スターシップ武器
ライト武器 | 距離 | 移動速度(ヘックス) | ダメージ | パワーコア・ユニット(PCU) | コスト(BP) | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
直接攻撃武器 | ||||||
チェイン・キャノン/Chain Cannon | 短 | - | 6d4 | 15 | 切裂10 | |
コイルガン/Coilgun | 長 | - | 4d4 | 10 | 10 | - |
フラック・スロワー/Flak Thrower | 短 | - | 3d4 | 10 | 5 | 局所(+8) |
ジャイロ・レーザー/Gyrolaser | 短 | - | 1d8 | 10 | 3 | 広射界 |
レーザー・ネット/Laser Net | 短 | - | 2d6 | 10 | 9 | 局所(+10) |
ライトEMPキャノン/Light EMP Cannon | 短 | - | 特殊 | 10 | 8 | EMP |
ライト・レーザー・キャノン/Light Laser Cannon | 短 | - | 2d4 | 5 | 2 | - |
軽粒子ビーム/Light Particle Cannon | 中 | - | 3d6 | 10 | 10 | - |
ライト・プラズマ・キャノン/Light Plasma Cannon | 短 | - | 2d12 | 10 | 12 | - |
追尾武器 | ||||||
高性能ミサイル・ランチャー/High Explosive Missile Launcher | 長 | 12 | 4d8 | 10 | 14 | 限定射撃[火炎]5 |
ライト・プラズマ・トーピード・ランチャー/Light Plasma Torpedo Launcher | 長 | 14 | 3d8 | 5 | 11 | 限定射撃[火炎]5 |
ライト・トーピード・ランチャー/Light Torpedo Launcher | 長 | 16 | 2d8 | 5 | 7 | - |
マイクロミサイル多連装ランチャー/Micromissile Battery | 長 | 10 | 2d6 | 10 | 5 | 配列、限定射撃[火炎]5 |
戦術核ミサイル・ランチャー・ランチャー/Tactical Nuclear Missile Launcher | 長 | 10 | 5d8 | 10 | 18 | 放射線(低)、限定射撃[火炎]5 |
ヘヴィ武器 | 距離 | 移動速度(ヘックス) | ダメージ | パワーコア・ユニット(PCU) | コスト(BP) | 特性 |
直接攻撃武器 | ||||||
ガンマ線レーザー/Graser | 短 | - | 7d10 | 40 | 35 | 放射線(中) |
重力砲/Gravity Gun | 中 | - | 6d6 | 40 | 30 | 牽引ビーム |
ヘヴィEMPキャノン/Heavy EMP Cannon | 中 | - | 特殊 | 30 | 12 | EMP |
ヘヴィ・レーザー・アレイ/Heavy Laser Array | 短 | - | 6d4 | 15 | 10 | 配列 |
ヘヴィ・レーザー・キャノン/Heavy Laser Cannon | 中 | - | 4d8 | 10 | 15 | - |
ヘヴィ・レーザー・ネット/Heavy Laser Net | 短 | - | 5d6 | 15 | 15 | 局所(+12) |
メーザー/Maser | 長 | - | 6d10 | 35 | 22 | - |
粒子ビーム/Particle Beam | 長 | - | 8d6 | 25 | 20 | - |
持続性粒子ビーム/Persistent Particle Beam | 長 | - | 10d6 | 40 | 25 | - |
プラズマ・キャノン/Plasma Cannon | 中 | - | 5d12 | 30 | 20 | - |
PCたちが冒険に出て経験を積むに連れ、より困難な試練に立ち向かうためには、さらなる強力なスターシップが必要となるだろう。キャラクターの平均パーティ・レベル(APL)が上昇すると、彼らのスターシップのティアも上昇する(294ページの"表9-1:スターシップの基本データ"を参照)。PCたちは自分のスターシップの新たなティアに記載されている建造ポイントと、以前のティアに記載されている建造ポイントに等しい数の建造ポイントを受け取り、それを使ってスターシップをアップグレードすることができる。例えば、平均パーティ・レベル(APL)が2から3に上昇したグループは20建造ポイントを受け取り、PCたちはそれを使用してスターシップをアップグレードすることができる。これは、PCたちが冒険中に集めた回収品や、スペースドックとの取り決め、または裕福な後援者に返すべき恩を表すことができる。GMによってはPCたちが建造ポイントを使用する際に、安全で人が住んでいる世界を訪れることを要求するかもしれないが、これはキャンペーンに大きな影響を与えるものであってはならない。
また、ティア4および以降の4ティア毎に、スターシップはその基本フレームに記載されている"HP増加量"に等しい分、船体ポイント(HP)が増加する。
また、ティア4および以降の4ティア毎に、スターシップはその基本フレームに記載されている"HP増加量"に等しい分、船体ポイント(HP)が増加する。
PCたちが追加の建造ポイントを受け取る前にスターシップを改造したい場合(例えば、より少ない建造ポイントまたはPCUを消費する武器に交換するなど)、十分な時間があれば友好的な宇宙港(または安全な着陸地点)で行うことができる。システムやオプションをより少ない建造ポイントのものに交換する場合、余剰となった建造ポイントを即座に消費することができる。一つのシステムまたはスターシップ武器の換装には通常1d4日を要する。
建造ポイントに余裕のあるPCは、建造ポイントがより高いシステムや武器と交換することができる。その際に必要となるコストは、2つのシステム間の差分だけである。コストが同じであればシステムは無償でアップグレードできるが、乗員はスターシップの"パワーコア"が生み出すパワーコア・ユニット(PCU)の量を念頭に置き、使用可能な"パワー"を超えないようにしなければならない。武器をアップグレードする場合、スターシップのフレームには一定の数と種類の武器架台(下記の"新たな武器架台"を参照)が最初から搭載されていることを覚えておこう。1つのアップグレードの装着には通常1d4日を要する。
PCたちは自分のスターシップの基本フレームをアップグレードすることはできない。PCが望むなら、新しい基本フレームでスターシップを作り直すことができる(もちろん、建造ポイントの予算の範囲内で)が、その新しいスターシップは異なる外見になる(恐らく名前も変更するだろう)。PCたちが超大型以上の基本フレームを購入できるかどうかは、GMの判断に委ねられる。これらの基本フレームは大規模な乗組員を必要とするため、基本的にはNPC用のスターシップとなる。
PCがスペースドックで中古のスターシップを購入するか、新規に特注の船を建造するかにもよるが、まったく新しいスターシップを購入するには1d4日から1d4月程の時間を要する。
PCたちは自分のスターシップの基本フレームをアップグレードすることはできない。PCが望むなら、新しい基本フレームでスターシップを作り直すことができる(もちろん、建造ポイントの予算の範囲内で)が、その新しいスターシップは異なる外見になる(恐らく名前も変更するだろう)。PCたちが超大型以上の基本フレームを購入できるかどうかは、GMの判断に委ねられる。これらの基本フレームは大規模な乗組員を必要とするため、基本的にはNPC用のスターシップとなる。
PCがスペースドックで中古のスターシップを購入するか、新規に特注の船を建造するかにもよるが、まったく新しいスターシップを購入するには1d4日から1d4月程の時間を要する。
危険が大きければ大きい程、PCたちが生き残り勝利するためには、より強力な武器が必要になる。戦闘用クルーザーの周囲には武装した護衛が飛び回っていない限り、船に搭載された武器はやがて無力化されるだろう。しかし、大きな武器には適切な武器架台が必要である。
建造ポイントを4消費することで、搭乗員は後部、前部、左舷、右舷のいずれかの象限にある"ライト武器架台"を"ヘヴィ武器架台"にアップグレードできる。建造ポイントを6消費することで、乗員は"ライト武器架台"をヘヴィ武器架台にアップグレードできる。建造ポイントを5消費することで、後部、前部、左舷、右舷のいずれかの象限にある"ヘヴィ武器架台"を"主要武器架台"にアップグレードできる。"ヘヴィ武器"を搭載できるのは中型以上のスターシップに限られる。"主要武器"は超大型以上のスターシップにのみ搭載可能で、砲塔には搭載できない。
建造ポイントを3消費することで、乗員は十分な空きスペースのある後部、前部、左舷、右舷の象限のいずれかに新たな"ライト武器架台"を装着できる。建造ポイントを5消費することで、乗員は十分な空きスペースがある砲塔に新しい"ライト武器架台"を取り付けることができる。超小型および小型サイズのスターシップは、1つの象限(かつ1つの砲塔)毎に配置できる武器架台は2つまでとなる。中型および大型サイズのスターシップは、1つの象限(かつ1つの砲塔)配置できる武器架台は3つまでとなる。超大型サイズ以上のスターシップは、1つの象限(かつ1つの砲塔)配置できる武器架台は4つまでとなる。
建造ポイントを4消費することで、搭乗員は後部、前部、左舷、右舷のいずれかの象限にある"ライト武器架台"を"ヘヴィ武器架台"にアップグレードできる。建造ポイントを6消費することで、乗員は"ライト武器架台"をヘヴィ武器架台にアップグレードできる。建造ポイントを5消費することで、後部、前部、左舷、右舷のいずれかの象限にある"ヘヴィ武器架台"を"主要武器架台"にアップグレードできる。"ヘヴィ武器"を搭載できるのは中型以上のスターシップに限られる。"主要武器"は超大型以上のスターシップにのみ搭載可能で、砲塔には搭載できない。
建造ポイントを3消費することで、乗員は十分な空きスペースのある後部、前部、左舷、右舷の象限のいずれかに新たな"ライト武器架台"を装着できる。建造ポイントを5消費することで、乗員は十分な空きスペースがある砲塔に新しい"ライト武器架台"を取り付けることができる。超小型および小型サイズのスターシップは、1つの象限(かつ1つの砲塔)毎に配置できる武器架台は2つまでとなる。中型および大型サイズのスターシップは、1つの象限(かつ1つの砲塔)配置できる武器架台は3つまでとなる。超大型サイズ以上のスターシップは、1つの象限(かつ1つの砲塔)配置できる武器架台は4つまでとなる。
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