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技能/Skills

一目で敵の血を凍り付かせる戦闘に長けたソルジャーや、どんな社交界にも溶け込める陽気なエンヴォイ、或いは銀河系のあらゆる事柄について知識を持つ優秀なテクノマンサーにとっても、技能は最も基本的な能力の一部を表している。1レベルの時点でクラスによって定められた数の技能ランクが付与され、開始時の訓練が行われる。レベルが上昇するに連れて技能ランクを獲得し、既に持っている技能の上達や新たな技能の修得が可能となる。

技能の獲得/Acquiring Skills

1レベルを含むレベル毎に技能ランクを獲得する。獲得する技能ランクの数は、選択したクラスの該当するレベル(以下の表に記す)によって決定され、君の【知力】修正値により調整される(レベル毎に最低でも1の技能ランクを獲得できる)。例えば、【知力】能力値18を持つ1レベルのテクノマンサーを作成した場合、テクノマンサーのクラスから4、君の【知力】修正値は+4となるため4を加えて1レベル毎に8技能ランクを得ることになる。
技能へのランクの割り振りは、経験や熱心な学習によって得られる訓練度合いを表している。各技能ランクは技能ボーナスの合計を1増加させる(下記の"技能判定"を参照)。レベル・アップ時に新たなランクを割り振ることで既存の技能を上昇させたり、新たに技能を修得することができる。1つの技能ランクが君のキャラクター・レベルを超えることはできない。ランクを割り振った技能を"修得済の技能"と呼び、ランクを持たない技能のことを"未修得の技能"と呼ぶ。
また、各クラスにはクラス技能と呼ばれる有利さをもたらす技能がある(134ページの"表5-1"を参照)。クラス技能は通常の技能に比べて熟達が容易になっている。1ランク以上を割り振ったクラス技能を"修得済のクラス技能"と呼び、その技能を用いた技能判定には+3のボーナスを得ることができる。複数のクラスを得ている場合は全てのクラスのクラス技能を得ることができる。修得済のクラス技能ボーナスは、複数のクラスのクラス技能リストで重複する技能に対しては累積せず+3のままとなる。
クラスレベル毎の技能ランク
エンヴォイ (ENV)8+【知】修正値
メカニック (MEC)4+【知】修正値
ミスティック (MYS)6+【知】修正値
オペレーティブ (OPR)8+【知】修正値
ソラリアン (SLN)4+【知】修正値
ソルジャー (SLD)4+【知】修正値
テクノマンサー (TEC)4+【知】修正値

技能判定/Skill Checks

如何に熟達していようとも、技能を使用する際に成功が確実であることはほとんどない。技能の使用に成功したかどうかを判断するには技能判定を試みる。1d20をロールし、君の合計技能ボーナスを出目に加える。合計技能ボーナスには以下のものが含まれる。

・技能ランク/Skill Ranks:技能に割り振った技能ランク毎に合計技能ボーナスが1増加する。
・修得済のクラス技能ボーナス/Trained Class Skill Bonus:当該の技能が修得済のクラス技能であった場合、+3のボーナスを得る。
・関連する能力修正値/Associated Ability Score Modifier:各技能は能力修正値が項目に記載されている。この修正値を合計技能ボーナスに加える。
・その他の修正値/Other Modifiers:種族、特技、使用しているアイテム、君に影響を及ぼす呪文、その他の状況の緩和によって、追加のボーナスやペナルティーが与えられることもある。例えば、技能の項目で"防具による判定ペナルティ"と記載されているものは、かさばる防具を着用時には効果的に使用することが難しく、その間は当該の種別の全ての技能判定に"防具による判定ペナルティ"(196ページを参照)が適用される。
1d20と君の合計技能ボーナスの合計を"技能判定の結果"と呼ぶ。技能判定の結果が君が行おうとしている作業の難易度(DCともいう)以上であれば、試みは成功となる。合計が難易度を下回った場合は失敗に終わる。作業によっては結果が要求される難易度よりどれだけ上回る、或いは下回るかによって、成功または失敗の度合いが変化することもある。技能判定の難易度を決定するのはGMである(詳細は392ページの"技能の難易度"を参照)。
多くの場合、技能を使用するにはアクションを起こす、または他のアクションの一部として行う必要がある。アクションは技能やその技能に記載されている特定の作業に応じて変化する。各技能の説明には当該の技能が使用される一般的な作業がそれぞれ詳述されている。また、ゲームの状況に応じてGMは君に変則的な技能判定を行うように促すこともある。
作業を達成するためではなく、他者の作業やアクションを妨害するために技能判定を試みる場合もある。これを"対抗技能判定"と呼ぶ。対抗技能判定では、あるクリーチャーが何らかのアクションや作業を達成するための技能判定を試みた際に、他のクリーチャーが技能判定を試み、最初のクリーチャーが目的を達成するために満たさねばならない難易度を決定することになる。通常では対抗技能判定を試みて難易度を決定することにアクションは必要ないが、対抗技能判定を行う際には知覚しているか、特定の種別のアクションを行うことのできる能力を要求されることが多い。
技能判定を行うことができない場合もある。状況が技能判定を行うことを阻む場合や、技能判定を行うために特別な訓練を必要とする場合もある。特別な訓練を必要とする技能のことを"修得時のみ使用できる技能"と呼び、該当する技能の見出しには印が付されている。技能の説明で特に記載がない限り、"修得時のみ使用できる技能"を用いて作業を達成させる際に、未修得の技能判定を試みることはできない。判定を試みるには当該の技能が1ランク以上でなければならない。
次ページの冒頭の表で、"修得済の技能"と"未修得の技能"の違いを整理している。
技能判定の種別技能判定の結果
修得済のクラス技能1d20+技能ランク+3+能力修正値+その他の修正値*
修得済の技能1d20+技能ランク+能力修正値+その他の修正値*
未修得の技能1d20+能力修正値+その他の修正値*
 *【筋力】および【敏捷力】に基づく技能には防具の判定ペナルティが適用される。

出目10/Take 10

多くの場合、技能判定は圧力や大きな緊張が加わっているような状況で試みる。それ以外の場合にはもっと有利な状況であると考えられるため、成功はより確実なものとなる。
君に危険が差し迫っていたり気が逸れている状況でない場合、GMは君が技能判定で"出目10"の選択を許可することもあるだろう。"出目10"を選択する場合にはd20をロールせず、出目が10であったものとし、関連する技能修正値を加える。多くの日常的な作業や、君が特に得意とする作業では、"出目10"を選択することで確実に成功する。もし"出目10"を選択しても失敗した場合、その作業を成功させるためにもっと時間と取り組みが必要になるだろう(下記の"出目20"を参照)。
特に記載された能力を持たない限り、遭遇の戦闘中に"出目10"を選択することはできない。また、GMが状況が慌ただしい、或いは気が散っていると判断した場合も"出目10"を選択できない。冒険の物語に関わる重要な場面において何らかの決定的な影響を及ぼすような判定では、"出目10"を選択できることはほとんどない。

出目20/Take 20

技能を使用する作業を行うための十分な時間があり、その作業が失敗しても悪影響がない場合、GMはその技能判定に"出目20"の選択を許可することがある。これは"出目10"と同様であるが、出目を10ではなく20であったとして扱う。
"出目20"の実行については、対象の作業が適正に完了できるまで何度も試行錯誤を繰り返すということを意味する。また、成功するまでに何度も失敗することを想定している。そのため、"出目20"を選択した場合には、通常の判定を20回繰り返したのに等しい時間を要する(通常、標準アクションで行う技能の場合には2分掛かる)。

援護/Aid Another

誰かが技能判定に成功するのを助ける目的で君が対象と同じアクションを行い、共同作業として技能判定を試みることができるとGMが裁定する場合もある。そのためには君が援護対象のクリーチャーよりも先に技能判定を試みる必要がある。君が難易度10の判定に成功すれば、援護対象のクリーチャーは次のターン終了時までに試みる判定に対して+2のボーナスを得ることができる。GMの判断次第で、援護できるクリーチャーの数が制限される場合もある。援護を行う側の判定時に"出目10"および"出目20"を選択することはできないが、"出目10"および"出目20"を選択しているクリーチャーを援護することは可能である。

クリーチャーの識別/Identify Creatures

クリーチャーを識別するために特定の技能を使用することができる。各クリーチャーの種類を識別するために使用される技能は、下記および各技能の説明に記載されている。技能判定に成功すると、特定のクリーチャーに関する特別な力や弱点など、有用な情報を思い出すことができる。判定結果が難易度を5上回る毎に、追加で有用な情報を一つ思い出すことができる。難易度が10以下であれば、クリーチャーを識別するための"未修得の技能判定"を試みることができる。クリーチャーを特定するための判定で"出目20"を選択することもできるが、これは惑星情報空間のような情報ネットワークへのアクセスや"ダウンロードしたデータセット"(430ページを参照)などの調査を行う手段がある場合に限られる。通常は2分を要する。
クリーチャーを識別する技能判定の難易度は対象のクリーチャーの希少性に基づく。
クリーチャーの希少性難易度
一般的 (スペース・ゴブリン)5+1.5×クリーチャーの脅威度
標準的 (ほとんどのモンスター)10+1.5×クリーチャーの脅威度
希少 (ノヴァスポーン)15+1.5×クリーチャーの脅威度

以下のクリーチャー種別のリストは、それぞれのクリーチャー種別を識別するために用いる技能を示している。
クリーチャー種別技能
異形〈生命科学〉
動物〈生命科学〉
人造(魔法)〈神秘学〉
人造(科学技術)〈工学〉
〈神秘学〉
フェイ〈神秘学〉
人型生物〈生命科学〉
魔獣〈神秘学〉
人型怪物〈生命科学〉
粘体〈生命科学〉
来訪者〈神秘学〉
植物〈生命科学〉
アンデッド〈神秘学〉
〈生命科学〉

知識を呼び起こす/Recall Knowledge

適切な技能を使用し、特定の話題に関する"知識を呼び起こす"ことができる。それぞれの技能が関連する話題は各技能の説明に詳細が記されている。技能判定に成功すると、その話題に関する質問に答えることができる。難易度が10以下であれば、"未修得の技能判定"でも"知識を呼び起こす"ための技能判定を試みることができる。"出目20"を選択することもできるが、これは情報ネットワークや"ダウンロードしたデータセット"(430ページを参照)などの調査を行う手段がある場合に限られる。通常は2分を要する。
"知識を呼び起こす"ための技能判定の難易度はその知識がどれだけ一般的であるかに応じ、以下の指標に基づいてGMが決定する。
質問の難易度基本難易度
特に簡単な質問5
標準的な質問15
特に難しい質問20〜30

具体的な話題と、その話題に関する"知識を呼び起こす"ための技能を以下のリストに示す。

表5-1:技能の概要
技能ENVMECMYSOPRSLNSLDTEC未修得能力
〈軽業〉---【敏】*
〈運動〉--【筋】*
〈はったり〉----【魅】
〈コンピュータ〉---不可【知】
〈文化〉----不可【知】
〈交渉〉----【魅】
〈変装〉----【魅】
〈工学〉--不可【知】
〈威圧〉--【魅】
〈生命科学〉-----不可【知】
〈医術〉--不可【知】
〈神秘学〉----不可【判】
〈知覚〉--【判】
〈自然科学〉----不可【知】
〈操縦〉--【敏】
〈職能〉不可【魅】、【知】、【判】
〈真意看破〉---【判】
〈手先の早業〉----不可【敏】*
〈隠密〉----【敏】*
〈生存〉----【判】
技能思い出される知識の話題
〈文化〉文化風習、法律、政治、指導者、有力者、伝説、宗教、歴史、ほか関連する話題
〈生命科学〉生体工学、生物学、植物学、生態学、遺伝学、異星生物学、動物学、その他の生物科学分野
〈神秘学〉錬金術理論、秘術の印章、神格、魔法の伝統、次元界、宗教的伝統と印章、ほか関連する話題
〈自然科学〉天文学、化学、気候学、地理学、地質学、超空間、気象学、海洋学、物理学、その他の自然科学分野
〈職能〉特定の専門的な職業と関連する話題

技能とスターシップ戦闘/Skills and Starship Combat

複雑な飛行機動、パワーコアの修復、敵艦のスキャンなど、技能はスターシップ間の戦闘を司るシステムの重要な部分である。
技能を選択する際にはスターシップ戦闘でどのような役割を果たしたいのかを念頭に置くとよいだろう。
・熟練したパイロットになることを望むのであれば、〈操縦〉にランクを割り振る。
・有能な技術者になりたいのであれば〈工学〉技能にランクを割り振る。
・優れた科学士官を希望するなら〈コンピュータ〉技能にランクを割り振る。
・熟練した砲手になりたいが、基本攻撃ボーナスが自分のレベルに対して不足している場合には〈操縦〉技能にランクを割り振る。
・立派な艦長を目指すのなら〈はったり〉、〈交渉〉、〈威圧〉の中から少なくとも1つのランクと、他の役割に記載されている技能のいずれか、または全てに割り振る。
スターシップ戦闘の詳細については316ページを参照すること。

技能の詳細/Skill Descriptions

この項目では各技能について一般的な用途や作業、基本的な修正値、一部には規定の難易度までを含めて説明している。GMは、ここに列挙された以外の作業に対して技能の使用を要求したり、許可することもある。全技能の概要は上記の表5-1を参照すること。
各技能の説明は以下に示す形式で記載されている。

技能名/Skill Name:技能名の項目には技能の名称だけでなく、次の情報も記載されている。
対応能力値/Key Ability:技能名の後の括弧内に、この種別の技能判定に加えられる能力修正値の略称が記載されている。
修得時のみ/Trained Only:技能名の後の括弧内に"修得時のみ"と記載されている場合、当該の技能は修得時のみ使用できる技能である。当該の技能を使用して作業または判定を試みる際には1以上の技能ランクが必要となる。他の全ての技能または作業は該当する技能ランクを有しているかどうかに関わらず、未修得のまま試みることができる。希に修得時のみ使用できる技能の中に未修得のまま試みることが可能な特定の用途が示されている場合や、通常は修得を必要としない技能の中に修得が必要な特定の用途が示されている場合もある。
防具による判定ペナルティ/Armor Check Penalty:この注記がある場合、当該の技能による判定には防具による判定ペナルティ(196ページの"装着中の防具"を参照)が適用される。
詳細/Description:技能の説明には技能の範囲の概要と、その技能を使って最も一般的に行われる作業の詳細がいくつか記されている。作業の項目には当該の作業を達成するために一般的に必要とされるアクションの種別、失敗した場合にその作業を再度試みることができるかどうか、判定に失敗した場合に発生する特殊効果などの情報も含まれている。一般的に失敗した際に再度試みることができない作業、または技能判定に失敗した場合に特別な効果が発生する作業に対して"出目20"を選択することはできない。

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