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スターシップの例/Starship Examples

306〜315ページでは、パクト・ワールドおよび友好的な惑星において一般的(あるいは少なくともよく知られている)な船の形式を紹介する。スターシップは特定の集団毎に分類されているが、これはその集団に属するキャラクターだけがこれらの艦船に乗っているという意味ではない。ここで示す集団は、製造者の文化的伝統や嗜好によるスターシップの意匠や船体の様式の違いを表している。例えば、ヴェスクはパクト・ワールドの他の種族とは独立してスターシップ航行を発展させたため、彼らの船の意匠は当然ながら異なる雰囲気を持ち、種族特有の美学や価値観を表現している。しかし、惑星間貿易の発展に伴い、今日のパクト・ワールドにおいてはヴェスクがシャーレン式の船に(あるいはその逆)乗っていても、誰も不思議には思わない。さらに、ほとんどの造船業者は互換性のある部品を利用することの利点を見出しており、ある様式の船を他の様式の船から回収した部品で修理することは、たいてい効果的である。

しかし、同じ集団内であっても、スターシップは一様ではない。パクト・ワールドだけでも数十ものスターシップ製造社があり、それぞれが独自の型や特製を備えている。これらは依頼者の目的に合わせて更なる改良が施されている。窮地に陥った操縦者が敵の陣形を槍のように突き破るクーソンズ・シャドウティアーズや、武装した多数の十字軍を乗せて銀河系の脅威に曝されている地域に向かう、独自のアルコン・ドライブを備えた巨大なアイオメデイ・カテドラルシップなど、もっと珍しい船はここでは詳しく説明していないが実際に存在する。君の特定の要望が何であれ、スターシップ製造者は君のために完璧な船を建造する準備ができている!

イオクス船様式/Eoxian Ship Styles

他の多くのパクト・ワールドの集団とは異なり、イオクスはその船の技術を広く市場に提供したことはない。また、特にそれを望む者もいない。というのも、イオクスの船は科学技術と奇妙な魔法を融合させた奇怪で異様なもので、特にアンデッドの利用者が快適に過ごせるように設計されているからだ。ほとんどのエレブリアンにとって大気は不必要な障害であるため、多くのイオクス船は所々が開放されており、その船体は巨大な獣の肋骨のような形をしている。時として実際に骨が使用されることもある。壁や装飾には次元界を彷徨う最も大きな部類のクリーチャーの骨で作られているものもある。多くの場合、船体の基本構造は硬化セラミックやナノカーボンで作られている。遮蔽されていない原子炉は機関のある階層に壊滅的な放射線を充満させる。調理室や寝室はほとんど必要がなく、骸骨の整備員や消火要員は最も苛烈な格闘戦においても気にすることなく、頭上に広がる開口部から出て命綱すらない外部の船体に沿って小走りで移動するのだ。ボーン・セージとその手下たちだけが、このような奇怪な船を操縦するのも不思議ではない。

ここで紹介するスターシップの様式の中でもイオクス式の船は、開発した種族と最も強く結びついており、主にエレブリアンや他のアンデッドが所有している。彼らは政府高官や民間人、凶悪なコープス・フリート(パクト・ワールドの市民を捕食しているイオクス航宙軍の亡命組織)のメンバーなどである。しかし、生けるクリーチャーを収容できるように改造されたイオクス式の船は、敵を威嚇したいと考える一部の犯罪組織や傭兵、あるいはボーン・セージの運び屋と思われる船を誰にも邪魔させない、あるいは邪魔する勇気を挫かんと望む密輸業者に好まれている。そしてもちろん分別ある富豪の例に漏れず、ボーン・セージたちも他の世界から多くの生ある使用人や取引相手を安全に輸送、防衛できる船も維持している。

棺桶のようなネクログライダー戦闘機(この戦闘機の操縦者は足を敵に向けて飛行する)を製造するデス・ヘッド社、オルフィスで操業するブラックウィンド・インダストリー社、サウザンド・ムーン全域に自給自足の採掘工場を持つタウムテック・アンリミテッド社などが、イオクス式スターシップの最大手製造者である。一人のボーン・セージによって完全に所有されていることもあるが、これらの企業のほとんどは中立を保とうと最善を尽くしている。彼らは賄賂や政治活動から、スターシップから得るのと同じくらいの金を稼ぐことができるからだ。結局のところ、競争相手が技術的優位を得る好機を与えたいと考えるボーン・セージはいないため、特定の顧客にスターシップを売らないことに同意することは大きな利益に繋がる可能性がある。これらの企業は多くの場合、このようにして獲得した莫大な資源を研究開発チームに資金として提供し、より危険な兵器を開発して後援者に販売したり、惑星外で密かに売りさばいたり、あるいはアンデッドの政治に縛られない製造業者にライセンス供与したりすることも珍しくない。
デスヘッド・ネクログライダー/Death's Head Necroglider ティア1/2
超小型インターセプター
移動速度12; 機動性 完璧(回頭0)
AC16; TL 16
HP30; DT -; CT 6
シールド ベーシック 10(前方3、左舷2、右舷2、後方3)
攻撃(前方) ジャイロ・レーザー(1d8)、ライトEMPキャノン(特殊)
パワーコア マイクロン・ヘヴィ(70PCU); ドリフト機関 なし; システム 基本コンピュータ、短距離簡易型センサー、Mk3アーマー、Mk3防御システム; 拡張ベイ なし
修正値 〈操縦〉+1; 乗組定員 1
乗員
操縦者 砲術+3、〈操縦〉+11(ランク1)
説明:骨の石棺を模して作られた小型戦闘艇ネクログライダーは、アンデッドの操縦者1人が搭乗するのに適した大きさとなっている。この悪名高き操縦者は、自分の脳を直接船のセンサーと制御装置に接続することで、思考だけで船を操縦しながら不気味な平静を得ることができるのだ。
ブラックウィンド・セパルチャー/Blackwind Sepulcher ティア5
中型トランスポート
移動速度8; 機動性 標準(回頭2); ドリフト 2
AC20; TL 20
HP85; DT -; CT 17
シールド ライト 60(前方15、左舷15、右舷15、後方15)
攻撃(前方) ヘヴィEMPキャノン(特殊)、ライト・レーザー・キャノン(2d4)
攻撃(後方) ジャイロ・レーザー(1d8)
攻撃(砲塔) ライト・トーピード・ランチャー(2d8)、ライト・トーピード・ランチャー(2d8)
パワーコア パルス・ホワイト(140PCU); ドリフト機関 シグナル・ブースター; システム 基本コンピュータ、長距離基本型センサー、居住区画(一般)、Mk5アーマー、Mk6防御システム; 拡張ベイ 貨物区画(5)
修正値 〈コンピュータ〉+2; 乗組定員 6
乗員
船長 砲術+10、〈威圧〉+11(ランク5)、〈操縦〉+11(ランク5)
機関士 〈工学〉+16(ランク5)
砲手(2) 砲術+10
操縦者 〈操縦〉+11(ランク5)
科学士官 〈コンピュータ〉+13(ランク5)
説明:セパルチャーは、不気味な赤い目のようなドーム状に張り出したキャノピーで簡単に見分けられる。多くのイオクスの民間企業に採用されているが、その威圧的な骨の棘により、この船がアンデッド海兵隊の兵員輸送船として誕生した(そして現在も一般的に使用されている)ことを忘れることは難しいだろう。
タウムテック・オーメンブリンガー/Thaumtech Omenbringer ティア14
巨大バトルシップ
移動速度4; 機動性 標準(回頭2); ドリフト 1
AC27; TL 27
HP400; DT 10; CT 80
シールド ヘヴィ 240(前方60、左舷60、右舷60、後方60)
攻撃(前方) ヘヴィ・レーザー・キャノン(4d8)、スーパーEMPキャノン(特殊)
攻撃(左舷) ヘヴィ・レーザー・アレイ(6d4)
攻撃(右舷) ヘヴィ・レーザー・アレイ(6d4)
攻撃(後方) 戦術核ミサイル・ランチャー・ランチャー(5d8)
攻撃(砲塔) ヘヴィ・トーピード・ランチャー(5d8)、ヘヴィ・トーピード・ランチャー(5d8)
パワーコア ゲートウェイ・ヘヴィ(400PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 中距離強化型センサー、基本コンピュータ、居住区画(一般)、Mk7アーマー、Mk8防御システム、セキュリティ(生体認証ロック); 拡張ベイ 格納庫(2)
修正値 〈コンピュータ〉+4、〈操縦〉+2; 乗組定員 200
乗員
船長 〈交渉〉+25(ランク14)、砲術+20、〈威圧〉+30(ランク14)、〈操縦〉+25(ランク14)
機関士(士官3、それぞれに乗員35) 〈工学〉+25(ランク14)
砲手(士官5、それぞれに乗員15) 砲術+20
操縦者(士官1、乗員5) 〈操縦〉+32(ランク14)
科学士官(士官1、乗員4) 〈コンピュータ〉+29(ランク14)
説明:オーメンブリンガーは巨大なクジラの死骸のように虚空を航行するが、その有機的な外観からは最先端の科学技術を搭載していることを感じさせない。その食道のような通路の中にはネクログライダーや他の戦闘艇の隊列が懸架されており、アンデッドの操縦者は自分の持ち場で無期限に待機することができる。多くの甲板には生命維持装置がないため、この船を破壊するのは非常に難しい。また、格納庫のような大きな区画は空気のない、宇宙空間に開け放たれた設計になっている。

カサーサ船様式/Kasathan Ship Styles

パクト・ワールドで見かけるほぼ全ての新造されたカサーサ様式の船はイダリ政府が建造したもので、"クルーシブル(坩堝)"と呼ばれる国営の巨大な工業港で建造されている。イダリと共にこの星系に到着した、あるいはカサーサたちが自ら建造した可能性のある数少ない古いカサーサの船は、無価値か希少価値が高いかのどちらかである。これらの船は穴だらけで錆びつき、辛うじて持ちこたえている状態、あるいはドイネートとその最高位の特使や戦士たち専用に作られた、専用設計工学技術の驚異である。

カサーサの船は概して優美で芸術的である。滑らかで華やかな意匠は遠い昔に完成され、技術の進歩を取り入れるために不本意ながら手を加えられたに過ぎない。カサーサの船はパクト・ワールド発祥の意匠に似ている部分があり、小型船は大気圏内戦闘用の侵略型戦闘艇と類似点があるが、人間の操縦者を困惑させるような設計も採り入れられている。例えば典型的なイダリのトライグラマトン重戦闘艇は、その速度と許可なくイダリ近辺に立ち入った者を攻撃する武装の数で恐れられている。操縦者が1人、あるいは操縦者と砲手の2人しか乗らない一般的な戦闘艇とは異なり、トライグラマトンは3人の乗員を必要とする。彼らは完璧な同期をとりながら役割を分担することで周囲と敵に対する卓抜した認識を得て、単独の操縦者がフライトスーツの中で震え上がるような操縦を実現している。全てのカサーサ船がこのように独創的という訳ではないが、最も基本的な貨物船でさえ多くの場合は荘厳な威厳を感じさせ、副次的な流線形の構造や張り出し部が組み込まれている。カサーサ船のキャノピーや窓部が金色に輝いていることも特徴的である。これはエサリスと呼ばれる独自のアクリルに類似した素材を用いているためで、操縦者を眩しい光や放射線から保護し、完璧な透明度を保ちながら驚くほど詳細なアクティブ・ディスプレイを組み込むことができる。他の製造業者が何年もこの素材の購入や解析、奪取を試みてきたが、今のところ成功した例はない。この素材にはドイネートだけが知っている何か大きな秘密があり、外方次元界に関係しているのではないかという噂が流れている。
カサーサ船のもう一つの特徴は、そのモジュール式構造にある。通常の船とは異なり、一部のカサーサ船は通常の溶接の代わりに磁場ロックを採用しており、実際に触れることなく部品同士を結合することができる。また、その場で区画を新たな構成に並べ替えることもできる。イダリ・サーガ級戦艦が戦闘に備えて翼を広げた時の不気味な美しさに匹敵する光景は極僅かだろう。また、磁場ロックによって、最大級の艦船の中には損傷したモジュールを放棄したり、敵をうまく包囲して陥れるために、必要な時に個別に自給自足可能な小規模のユニットに分離可能なものも存在する。
イダリ・ヴォイドランナー/Idaran Voidrunner ティア1/3
超小型レーサー
移動速度12; 機動性 完璧(回頭0)
AC15; TL 14
HP20; DT -; CT 4
シールド ベーシック 10(前方3、左舷2、右舷2、後方3)
攻撃(前方) ジャイロ・レーザー(1d8)
パワーコア マイクロン・ヘヴィ(70PCU); ドリフト機関 なし; システム 基本コンピュータ、中距離基本型センサー、Mk2アーマー、Mk1防御システム; 拡張ベイ なし
修正値 〈コンピュータ〉+2、〈操縦〉+1; 乗組定員 1
乗員
操縦者 〈コンピュータ〉+7(ランク1)、砲術+3、〈操縦〉+11(ランク1)
説明:ヴォイドランナーの速度と機動性に匹敵する船はほとんどなく、命知らずの操縦者や、重装備や装甲よりも技量に頼りたいエリート戦闘艇乗り、素早く逃げる必要のある犯罪者に最適な船となっている。
イダリ・ヴァンセライ/Idaran Vanserai ティア4
大型ヘヴィ・フレイター
移動速度6; 機動性 標準(回頭2); ドリフト 1
AC16; TL 15
HP140; DT -; CT 28
シールド ライト 40(前方10、左舷10、右舷10、後方10)
攻撃(前方) ヘヴィ・レーザー・キャノン(4d8)
攻撃(左舷) ヘヴィ・レーザー・キャノン(4d8)
攻撃(右舷) ヘヴィ・レーザー・キャノン(4d8)
パワーコア アーカス・ウルトラ(150PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 基本コンピュータ、短距離簡易型センサー、居住区画(一般)、Mk4アーマー、Mk3防御システム; 拡張ベイ 貨物区画(8)
修正値 〈操縦〉+1; 乗組定員 10
乗員
船長 〈はったり〉+15(ランク4)、〈コンピュータ〉+10(ランク4)、〈交渉〉+15(ランク4)、〈工学〉+10(ランク4)、砲術+9、〈操縦〉+11(ランク4)
機関士(3) 〈工学〉+10(ランク4)
砲手(3) 砲術+9
操縦者 〈操縦〉+16(ランク4)
科学士官(2) 〈コンピュータ〉+10(ランク4)
説明:大きな胴体を持つヴァンセライは、太りすぎた戦闘艇の様な形状をしている。目立つ翼端の砲と、コックピットをより小さくしたようなブリッジ・キャノピーを持つヴァンセライの外観は、貨物船とはいえ簡単な標的ではないことを明確に示すよう設計されている。
イダリ・ミレニア/Idaran Millennia ティア12
巨大キャリア
移動速度4; 機動性 貧弱(回頭3); ドリフト 1
AC23; TL 23
HP330; DT 10; CT 66
シールド ミディアム 160(前方40、左舷40、右舷40、後方40)
攻撃(前方) スーパー・プラズマ・キャノン(3d6×10)
攻撃(左舷) ヘヴィ・レーザー・キャノン(4d8)
攻撃(右舷) ヘヴィ・レーザー・キャノン(4d8)
攻撃(砲塔) 高性能ミサイル・ランチャー(4d8)、高性能ミサイル・ランチャー(4d8)
パワーコア ゲートウェイ・ヘヴィ(400PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 長距離簡易型センサー、居住区画(一般)、Mk5アーマー、Mk6防御システム、Mk2トライノード・コンピュータ; 拡張ベイ 貨物区画(2)、格納庫(2)
修正値 ラウンド毎に任意の判定3つに+2、〈操縦〉+1; 乗組定員 120
乗員
船長 〈はったり〉+22(ランク12)、〈交渉〉+22(ランク12)、砲術+17、〈威圧〉+22(ランク12)、〈操縦〉+23(ランク12)
機関士(士官2、それぞれに乗員30) 〈工学〉+22(ランク12)
砲手(士官3、それぞれに乗員15) 砲術+17
操縦者(士官1、乗員4) 〈操縦〉+28(ランク12)
科学士官(士官1、乗員3) 〈コンピュータ〉+22(ランク12)
説明:イダリ・ミレニアは繊細で波打つヒレを持つ、なめらかな鳥の頭蓋骨に似ている。航行中はコンパクトな状態であるが、戦闘時には"嘴"が開き、磁石式の発射台が現れ、驚異的な速さで戦闘艇の集団を射出することができる。さらに不穏なことに後部のヒレは切り離され、完璧な磁場ロックの中に浮かぶのだが、その目的は極秘になっている。

パクト・ワールド船様式/Pact Worlds Ship Styles

パクト・ワールドにおける太陽系の惑星間移動には長い歴史があり、魔法のポータルやヴェルセスのテクノマジカル・エーテルシップを経由して、ギャップ以前にもさかのぼる。貿易が盛んになり、宇宙飛行が一般的になるに連れ、様々な企業や軍隊が他世界の優れた技術を盗んだり購入したりすることで、設計は収束していった。繊細なフィンと真空中でのスピードで知られるカストロヴェルの造船所は、砂嵐が吹き荒れるアキトンの大気圏内を飛行する船の頑丈さを採り入れ、ヴェルセスとアブサロム・ステーションの最新の駆動システムと兵装の進歩、さらに操縦と航行を全面的に支援する強力な(ただし慎重に制限された)アバロニアのAIを取り入れた。初期の船が開発されてから数千年が経過した今日、パクト・ワールドで最も一般的な艦船の意匠は、そのほとんどが特定の種族を強く連想させるものではなく、単に星系全体を連想させるものとなっている。
アバダーコープの子会社であるエーテック、カストロヴェルのケヴォラリ・コレクティブ、アキトンのサンジャヴァル宇宙飛行システム、ヴェルセスのリングワークス・インダストリーズ、あるいは数多の小規模な店舗が製造したもののいずれであっても、パクト・ワールドの船はある種の類似した特徴を共有する傾向がある。小型の貨物船や戦闘艇の多くは機能的な翼や垂直安定板、流線型の輪郭を持ち、大気圏内用のジェット戦闘機や軌道宇宙船からの進化を示す。この優美さは大気圏内で使用されることのない角ばった大型船の容積には劣るが、スチュワードの平和維持艦隊の主力であるエーテック・イモータル系列のような巨大な船でさえも、ある種の厳かで軍事的な美しさを持つ。
パクト・ワールド船の船体は、意匠にある程度の要素を共有しているにも関わらず、多様性に富んでいる。アバロンの自動貨物船や"空火の軍団"の母艦はともかく、ディアスポラの採掘場で使用されているドワーフの鉱石運搬船と、イソーキが操るサンジャヴァル・レッドサン貿易船を混同する者はいないだろう。同じ型式の船であっても塗装の配色や船体の装飾、その他の後で追加された改造によって大きく見た目が異なることがあり、多くの船長は自分の服装と同じくらい慎重に船の美観を選んでいる。一部の勢力は特定の造船所の艦船しか採用しないものもあるが、他の勢力では様々な造船所や型式の船が混在している。
しかし、パクト・ワールド内の全ての集団が経済的な誘因によって、技術の坩堝に引き込まれることを許してきた訳ではない。イオクス人(306ページを参照)の他にもカストロヴェルのエルフの洗練された魔法船から、ブレセダンやゼノウォーデンの半知覚を持つ生物学的船など、多くのパクト・ワールドの種族が独自の設計を維持している。
リングワークス・ワンダラー/Ringworks Wanderer ティア1/4
小型シャトル
移動速度6; 機動性 完璧(回頭0)
AC14; TL 13
HP35; DT -; CT 7
シールド ベーシック 10(前方3、左舷2、右舷2、後方3)
攻撃(前方) ライト・レーザー・キャノン(2d4)
パワーコア マイクロン・ライト(50PCU); ドリフト機関 なし; システム 基本コンピュータ、短距離簡易型センサー、Mk2アーマー、Mk1防御システム; 拡張ベイ 貨物区画(2)、乗客席
修正値 〈操縦〉+3; 乗組定員 4
乗員
機関士 〈工学〉+5(ランク1)
砲手 砲術+3
操縦者 〈操縦〉+13(ランク1)
科学士官 〈コンピュータ〉+5(ランク1)
ケヴォラーリ・ヴェンチャー/Kevolari Venture ティア1
中型エクスプローラ
移動速度6; 機動性 良好(回頭1); ドリフト 1
AC14; TL 12
HP55; DT -; CT 11
シールド ベーシック 20(前方5、左舷5、右舷5、後方5)
攻撃(前方) ライト・レーザー・キャノン(2d4)
攻撃(砲塔) 高性能ミサイル・ランチャー(4d8)
パワーコア パルス・グレー(100PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 基本コンピュータ、中距離簡易型センサー、居住区画(一般)、Mk3アーマー、Mk1防御システム; 拡張ベイ 貨物区画(3)、自然科学研究ラボ
修正値 〈操縦〉+2; 乗組定員 6
乗員
船長 〈はったり〉+5(ランク1)、〈コンピュータ〉+5(ランク1)、〈交渉〉+5(ランク1)、砲術+5、〈威圧〉+5(ランク1)、〈操縦〉+7(ランク1)
機関士 〈工学〉+5(ランク1)
砲手(2) 砲術+5
操縦者 〈操縦〉+12(ランク1)
科学士官 〈コンピュータ〉+10(ランク1)
エーテック・イモータル/Atech Immortal ティア10
超大型クルーザー
移動速度8; 機動性 標準(回頭2); ドリフト 1
AC22; TL 22
HP230; DT 5; CT 46
シールド ミディアム 200(前方50、左舷50、右舷50、後方50)
攻撃(前方) 粒子ビーム・キャノン(3d4×10)
攻撃(左舷) ライト・プラズマ・キャノン(2d12)
攻撃(右舷) ライト・プラズマ・キャノン(2d12)
攻撃(砲塔) ヘヴィ・プラズマ・トーピード・ランチャー(5d10)
パワーコア ノヴァ・ウルトラ(300PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 長距離基本型センサー、居住区画(上級)、Mk4アーマー、Mk4防御システム、Mk3デュオノード・コンピュータ; 拡張ベイ 貨物区画(3)、救命艇、医療ベイ、大型格納庫
修正値 ラウンド毎に任意の判定2つに+3、〈コンピュータ〉+2;
乗組定員 60
乗員
船長 〈はったり〉+19(ランク10)、〈コンピュータ〉+21(ランク10)、〈交渉〉+19(ランク10)、〈工学〉+19(ランク10)、砲術+15、〈威圧〉+19(ランク10)
機関士(士官1、20 乗員) 〈工学〉+19(ランク10)
砲手(士官3、それぞれに乗員10) 砲術+15
操縦者(士官1、乗員3) 〈操縦〉+19(ランク10)
科学士官 〈コンピュータ〉+21(ランク10)

シーレン船様式/Shirren Ship Styles

スウォーム技術に基づくシーレン船は他の船と同様に乾ドックで建造されるが、専用の組み立てタンクで育てられた有機部品が組み込まれている。他の種族には不快感を与えることが多いが、シーレン船のよじれた巣のような通路は、昆虫種族の者たちにとって家にいるような安心感を与える。
シーレンの科学技術はほぼ完全に生物学的事業として誕生したため、船は多くの点でシーレンに似ている。滑らかな貝殻のような船体には目のような窓があり、細く突き出た武器やセンサーが集まっている。スウォーム(ひいてはシーレン)は他の種族を圧倒して平らげる内に、もっと従来型の工業的手法を取り入れることを学んだが、自分自身を模範として創造したいという本能的な欲求を失うことはなかった。蜂のようなドローンMkIIIから巨体なティタン・ハウラーまで、シーレン船はその信頼性と多用途性で知られており、シーレン以外の種族のために改造されたものもよく見かける。それでも、全ての整備士が、操作時に部品が出血したり震えたりするような船を扱うことを好むわけではない。
様々な組織がシーレン様式の船を建造しており、多くの場合はシーレン自身と同じくらい多くの他種族の者たちを含んでいる。最大手の平和主義集団であるハイヴォニクス・インダストリーズは膨大な数の貨物船や運搬船を製造しているが、船内の全ての武装をロックするソフトウェアが搭載されており、船が損傷を受けない限り発射できないようになっている。ハイヴォニクスの最も近い競争相手であるスターハイヴとユナイテッド・インターフェイス・エンジニアリング(UIE)は、ライバルの道徳的な姿勢を公に尊重しているものの、同様の安全装置を追加していない。
スターハイヴ・ドローンMkIII/Starhive Drone MK III ティア1
小型ライト・フレイター
移動速度8; 機動性 良好(回頭1); ドリフト 1
AC14; TL 13
HP40; DT -; CT 8
シールド ベーシック 10(前方3、左舷2、右舷2、後方3)
攻撃(前方) 連装ジャイロ・レーザー(2d8)
攻撃(左舷) ライト・トーピード・ランチャー(2d8)
攻撃(右舷) ライト・トーピード・ランチャー(2d8)
パワーコア パルス・ブラウン(90PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 中距離簡易型センサー、居住区画(一般)、Mk2アーマー、Mk1防御システム、Mk1モノノード・コンピュータ; 拡張ベイ 貨物区画(2)、脱出ポッド
修正値 ラウンド毎に任意の判定1つに+1、〈操縦〉+1; 乗組定員 6
乗員
船長 〈コンピュータ〉+5(ランク1)、〈交渉〉+5(ランク1)、〈工学〉+5(ランク1)、砲術+5
機関士 〈工学〉+10(ランク1)
砲手(2) 砲術+5
操縦者 〈操縦〉+6(ランク1)
科学士官 〈コンピュータ〉+5(ランク1)
UIEハイヴガード/UIE Hiveguard ティア6
大型デストロイヤー
移動速度8; 機動性 標準(回頭2); ドリフト 1
AC19; TL 19
HP170; DT -; CT 34
シールド ライト 60(前方15、左舷15、右舷15、後方15)
攻撃(前方) ヘヴィ・レーザー・ネット(5d6)、連装レーザー(5d8)
攻撃(左舷) フラック・スロワー(3d4)
攻撃(右舷) フラック・スロワー(3d4)
攻撃(砲塔) ライト・トーピード・ランチャー(2d8)
パワーコア アーカス・マキシマム(200PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 長距離基本型センサー、居住区画(一般)、Mk4アーマー、Mk4防御システム、Mk1トライノード・コンピュータ; 拡張ベイ 貨物区画、脱出ポッド(3)
修正値 ラウンド毎に任意の判定3つに+1、〈コンピュータ〉+2;
乗組定員 13
乗員
船長 〈はったり〉+13(ランク6)、〈コンピュータ〉+15(ランク6), 〈交渉〉+13(ランク6)、〈工学〉+13(ランク6)、砲術+11、〈威圧〉+13(ランク6)、〈操縦〉+13(ランク6)
機関士(士官1、乗員3) 〈工学〉+18(ランク6)
砲手(士官2、それぞれに乗員2) 砲術+11
操縦者 〈操縦〉+13(ランク6)
科学士官 〈コンピュータ〉+15(ランク6)
ハイヴォニクス ティタン・ハウラー/Hivonyx Titan Hauler ティア9
超大型バルク・フレイター
移動速度6; 機動性 貧弱(回頭3); ドリフト 1
AC22; TL 21
HP200; DT 5; CT 40
シールド ミディアム 100(前方25、左舷25、右舷25、後方25)
攻撃(前方) メーザー(6d10)
攻撃(後方) 粒子ビーム(8d6)
攻撃(砲塔) ヘヴィ・プラズマ・トーピード・ランチャー(3d8)、ヘヴィ・プラズマ・トーピード・ランチャー(3d8)
パワーコア ノヴァ・ウルトラ(300PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 長距離基本型センサー、居住区画(一般)、Mk5アーマー、Mk5防御システム、Mk3モノノード・コンピュータ; 拡張ベイ 貨物区画(5)、脱出ポッド(5)
修正値 ラウンド毎に任意の判定1つに+3、〈コンピュータ〉+2; 乗組定員 35
乗員
船長 〈はったり〉+17(ランク9)、〈コンピュータ〉+19(ランク9)、〈交渉〉+17(ランク9)、〈工学〉+17(ランク9)、砲術+15、〈威圧〉+17(ランク9)、〈操縦〉+17(ランク9)
機関士(士官1、15 乗員) 〈工学〉+17(ランク9)
砲手(士官2、それぞれに乗員5) 砲術+15
操縦者(士官1、乗員2) 〈操縦〉+22(ランク9)
科学士官(士官1、乗員2) 〈コンピュータ〉+19(ランク9)

ヴェスカリウム船様式/Veskarium Ship Styles

ヴェスクそのものがそうであるように、ヴェスカリウム様式の船は残忍で喧嘩早い傾向がある。彼らは美観を気にすることなく武器や装甲で武装し、その形状の多くは元々ヴェスク-2の海に生息するサメのような爬虫類の捕食動物に触発されたものである。

ヴェスカリウムは完全に統制された軍産複合体でありながら、政府はメーカーが競争相手に艦船を売ることに妙に寛容だ。これはヴェスク固有の名誉意識によるものだという説もある(武装の弱い相手を打ち負かすことに喜びはない)が、一方で政府が艦船用AIにバックドアを仕掛けているのではないかと恐れる者もいれば、縁故資本主義的な力によるものだと決めつける者もいる。いずれにせよ、ヴェスカリウム船はパクト・ワールドの荒くれ者(企業や犯罪者、傭兵など、多くの疑問を持たずに多くの火力を必要とする人々)の間で絶大な人気を誇っている。ヴェスカリウムとの戦争を覚えている程の古い軍事組織、例えばスチュワードやゴラリオン騎士団はヴェスカリウム船に敬意を表しているが、自分たちの艦隊に加えることはないだろう。ノリカーマ企業連合の船は同名の中立コロニー世界を本拠地とし、他社の設計の模造品を専門に製造しており、パクト・ワールドの宇宙空間で最もよく遭遇する。しかし、ダシャッズ重工、ヴィンディカス、ブラッド・マウンテン・クラン(BMC)など、ヴェスカリウムを本拠地とする企業の船の多くは定期的に軍の放出品や非公式の市場、あるいは真っ当な売買によって流通している。ヴェスカリウム船の中で最も一般的で判りやすいものはBMCモーラーだろう。中央のバブル型コックピットの後方から上方に張り出したウィングアームによる特徴的なY字型の船影を持つモーラーは、驚異的な機動性を発揮し、かつてはパクト・ワールドの防衛隊を切り裂いた。今日、モーラーはほとんどのヴェスク母艦における標準的な戦闘艇となっており、ヴェスクの操縦者が名誉の決闘を行う際に選択する武器となっている。
BMCモーラー ティア2
超小型 ファイター
移動速度10; 機動性 良好(回頭1); ドリフト 1
AC19; TL 18
HP35; DT -; CT 7
シールド ベーシック 40(前方10、左舷10、右舷10、後方10)
攻撃(前方) ライト・プラズマ・キャノン(2d12)、tactical nuclear ミサイル・ランチャー(5d8)
攻撃(後方) フラック・スロワー(3d4)
パワーコア パルス・ブラウン(90PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 中距離強化型センサー、Mk5アーマー、Mk5防御システム、Mk1モノノード・コンピュータ; 拡張ベイ なし
修正値 ラウンド毎に任意の判定1つに+1、〈コンピュータ〉+4、〈操縦〉+1; 乗組定員 2
乗員
操縦者 〈コンピュータ〉+11(ランク2)、砲術+6、〈操縦〉+12(ランク2)
砲手 砲術+6
ノリカーマ・ドロップシップ ティア8
中型トランスポート
移動速度12; 機動性 標準(回頭2); ドリフト 2
AC24; TL 23
HP100; DT -; CT 20
シールド ライト 80(前方20、左舷20、右舷20、後方20)
攻撃(前方) コイルガン(4d4)、持続性粒子ビーム(10d6)
攻撃(後方) コイルガン(4d4)
攻撃(砲塔) ライト・プラズマ・キャノン(2d12)、ライト・プラズマ・キャノン(2d12)
パワーコア パルス・オレンジ(250PCU); ドリフト機関 シグナル・ブースター; システム 長距離基本型センサー、居住区画(一般)、Mk6アーマー、Mk6防御システム、Mk3デュオノード・コンピュータ; 拡張ベイ 客室(一般)x5
修正値 ラウンド毎に任意の判定2つに+3、〈コンピュータ〉+2、〈操縦〉-1; 乗組定員 5
乗員
船長 〈工学〉+16(ランク8)、砲術+14、〈威圧〉+16(ランク8)、〈操縦〉+15(ランク8)
機関士 〈工学〉+16(ランク8)
砲手 砲術+14
操縦者 〈操縦〉+20(ランク8)
科学士官 〈コンピュータ〉+18(ランク8)
ヴィンディカス・タイラント ティア16
超巨大ドレッドノート
移動速度4; 機動性 劣悪(回頭4); ドリフト 1
AC28; TL 26
HP600; DT 15; CT 120
シールド ミディアム 200(前方50、左舷50、右舷50、後方50)
攻撃(前方) ヘヴィ・レーザー・キャノン(4d8)、粒子ビーム・キャノン(3d4×10)
攻撃(左舷) ヘヴィ・トーピード・ランチャー(5d8)、スーパーレーザー(2d4×10)
攻撃(右舷) ヘヴィ・トーピード・ランチャー(5d8)、スーパーレーザー(2d4×10)
攻撃(砲塔) 連装コイルガン(8d4)
パワーコア ゲートウェイ・ウルトラ(500PCU); ドリフト機関 シグナル・ベーシック; システム 基本コンピュータ、中距離簡易型センサー、居住区画(一般)、Mk10アーマー、Mk10防御システム; 拡張ベイ 貨物区画(12)、格納庫(2)
乗組定員 300
乗員
船長 〈交渉〉+28(ランク16)、〈工学〉+28(ランク16)、砲術+23、〈威圧〉+33(ランク16)、〈操縦〉+28(ランク16)
機関士(士官3、それぞれに乗員45) 〈工学〉+28(ランク16)
砲手(士官5、それぞれに乗員25) 砲術+23
操縦者(士官1、乗員12) 〈操縦〉+28(ランク16)
科学士官(士官2、それぞれに乗員8) 〈コンピュータ〉+28(ランク16)

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