最終更新:ID:4PXaJqc+8A 2022年04月05日(火) 15:11:02履歴
汝は 神 人 なるや?
忘却係数:E+++
対応座標:中国本土
対応大系:偶像信仰、決定論
『聖杯』:“建木”
幻想基盤:「進化」「競争」
主要人族:ホモ・デウス、アイドル
固有スキル:偶像(喪)
喪失帯の王:IDORA
対応座標:中国本土
対応大系:偶像信仰、決定論
『聖杯』:“建木”
幻想基盤:「進化」「競争」
主要人族:ホモ・デウス、アイドル
固有スキル:偶像(喪)
喪失帯の王:IDORA
「進化」「競争」の幻想基盤が加速させた技術発展により、『聖杯』たる“建木”を中心に発展した、世界を覆うエキュメノポリス。
そんなイドラ・デウス喪失帯の始まりは、神の在り方を……そして世界の在り方を、目に見えるものとして求める偶像信仰が形作った、「神が形を持って現れる」世界であった。
この場合、そのようにして形を持ち現れる神は、「アイドル」として表現される。神の姿形を真似るだけではなく、その機能をも代行する、実体ある神である。
旧約聖書の『詩篇』などで「形を持ちながらその機能を発揮しない」として切り捨てられた偶像が、この世界では事実神として振る舞い、またその神威を自ら活動することでしろしめす。
……ただし、その発露形態が、現代大衆文化の文脈における「アイドル」――――歌い、踊り、演じる芸能人としてのそれであることは、特記されてもよいだろう。
彼女らは福音である。この喪失帯にあって、人々の心を掴み、導き、何者にも迷わされぬ無上の人生を約束するものである。
完全に理想的な偶像によって牽引される、合理的かつ理性的な競争。神たる人、ホモ・デウスへと進化した人々は、その只中に遊びながら、超科学が齎した繁栄と幸福を享受し続ける。
そんなイドラ・デウス喪失帯の始まりは、神の在り方を……そして世界の在り方を、目に見えるものとして求める偶像信仰が形作った、「神が形を持って現れる」世界であった。
この場合、そのようにして形を持ち現れる神は、「アイドル」として表現される。神の姿形を真似るだけではなく、その機能をも代行する、実体ある神である。
旧約聖書の『詩篇』などで「形を持ちながらその機能を発揮しない」として切り捨てられた偶像が、この世界では事実神として振る舞い、またその神威を自ら活動することでしろしめす。
……ただし、その発露形態が、現代大衆文化の文脈における「アイドル」――――歌い、踊り、演じる芸能人としてのそれであることは、特記されてもよいだろう。
彼女らは福音である。この喪失帯にあって、人々の心を掴み、導き、何者にも迷わされぬ無上の人生を約束するものである。
完全に理想的な偶像によって牽引される、合理的かつ理性的な競争。神たる人、ホモ・デウスへと進化した人々は、その只中に遊びながら、超科学が齎した繁栄と幸福を享受し続ける。
現代ギリシャの都市学者、C.A.ドクシアデス(ドキシアディス)によって提唱された「世界都市」という概念。惑星における人間の可住領域が連続的に都市で埋め尽くされた状態を指す。
所謂中国本土と呼べる領域ほぼ全体という、他の喪失帯と比べても広大な面積を誇るイドラ・デウスの九割九分九厘は、極めて高度な技術によって建設された都市に覆われており、この領域全体を指して異邦人によって名付けられた。
この都市にあっては、バイオマス・水の循環システムや、日常的消費財の生産は自動化され、そうした第一次・第二次産業は機械によって代替されている……とだけすれば、これはトーキョー喪失帯などとも似通った状態である。
しかし、エキュメノポリスが違うのは、こうしたシステムが完全な持続可能性を有している点、事実としてそのシステムが資源の面から稼働不能になる可能性が現状ゼロに近いという点である。
無論それは、『聖杯』から噴き上げる喪失帯を押し上げる力の一部を原動力とする高度な自動生産施設“建木”の力によるものではあるが、これは逆説的に、イドラ・デウスが喪失帯として存続する限り動力は無限大にある、ということでもある。
所謂中国本土と呼べる領域ほぼ全体という、他の喪失帯と比べても広大な面積を誇るイドラ・デウスの九割九分九厘は、極めて高度な技術によって建設された都市に覆われており、この領域全体を指して異邦人によって名付けられた。
この都市にあっては、バイオマス・水の循環システムや、日常的消費財の生産は自動化され、そうした第一次・第二次産業は機械によって代替されている……とだけすれば、これはトーキョー喪失帯などとも似通った状態である。
しかし、エキュメノポリスが違うのは、こうしたシステムが完全な持続可能性を有している点、事実としてそのシステムが資源の面から稼働不能になる可能性が現状ゼロに近いという点である。
無論それは、『聖杯』から噴き上げる喪失帯を押し上げる力の一部を原動力とする高度な自動生産施設“建木”の力によるものではあるが、これは逆説的に、イドラ・デウスが喪失帯として存続する限り動力は無限大にある、ということでもある。
神なる人。この喪失帯にとっての、文字通りの象徴 。「進化」の幻想基盤の影響を強く受け、人の身にあって「神」の位階へと上り詰めんとするもの。
その特徴は擬似的な不死と幸福感の征服、そして徹底した世界の合理的認識にあり、これらをより完全な形で保有するものほど、より完璧なホモ・デウスであるとされる。
彼ら自身が不利益を負う加齢=老いや病、そして寿命を含む自然死の克服による、事故及び選択的自死以外の死亡の排除。生化学の利用による感情制御。これによって肉体的弱点を克服し、彼らは個体として完全となる。
そして、全ての事象を複雑なアルゴリズムが原因から生成した結果として捉え、自己意志さえもそうした機械的な因果関係の産物だと見做すことで、彼らは自意識と社会をもコントロールし、総体として完璧な存在となる。
彼らは、謂わば新人類である。繁栄を謳歌したあらゆる異聞の歴史、あらゆる喪失帯においてさえ稀有な、「正当な進化を遂げた、人類種のIF」である。
肉体的に強固であるわけではない。彼らに対して悪意を持って攻撃すれば、容易く彼らは死ぬだろう。また、全員が精神的に完全ではない。肉体は病まずとも、心を病むことは珍しくない。
しかし、自然死は克服され、心の病さえもその発生機序と改善の道筋を機械的にアルゴリズムによって算出し、適切な処置を施すことで十分に対応可能である、という点において、ホモ・デウスの種としての完全性は、非常に完成されたものとなっている。
無論、その完成は、単純に「進化」の幻想基盤によって齎されたという訳でもない。無数に存在する進化の道筋から、斯くも完璧なルートを選び取ることは、自然淘汰の条件下では絶望的である。
彼らの究極的進化を齎したのは、技術革新や社会制度改革をも含めて強力に推進した、主体的存在……アイドルと呼ばれるそれである。
その特徴は擬似的な不死と幸福感の征服、そして徹底した世界の合理的認識にあり、これらをより完全な形で保有するものほど、より完璧なホモ・デウスであるとされる。
彼ら自身が不利益を負う加齢=老いや病、そして寿命を含む自然死の克服による、事故及び選択的自死以外の死亡の排除。生化学の利用による感情制御。これによって肉体的弱点を克服し、彼らは個体として完全となる。
そして、全ての事象を複雑なアルゴリズムが原因から生成した結果として捉え、自己意志さえもそうした機械的な因果関係の産物だと見做すことで、彼らは自意識と社会をもコントロールし、総体として完璧な存在となる。
彼らは、謂わば新人類である。繁栄を謳歌したあらゆる異聞の歴史、あらゆる喪失帯においてさえ稀有な、「正当な進化を遂げた、人類種のIF」である。
肉体的に強固であるわけではない。彼らに対して悪意を持って攻撃すれば、容易く彼らは死ぬだろう。また、全員が精神的に完全ではない。肉体は病まずとも、心を病むことは珍しくない。
しかし、自然死は克服され、心の病さえもその発生機序と改善の道筋を機械的にアルゴリズムによって算出し、適切な処置を施すことで十分に対応可能である、という点において、ホモ・デウスの種としての完全性は、非常に完成されたものとなっている。
無論、その完成は、単純に「進化」の幻想基盤によって齎されたという訳でもない。無数に存在する進化の道筋から、斯くも完璧なルートを選び取ることは、自然淘汰の条件下では絶望的である。
彼らの究極的進化を齎したのは、技術革新や社会制度改革をも含めて強力に推進した、主体的存在……アイドルと呼ばれるそれである。
この喪失帯におけるアイドルとは、喪失帯に召喚されたサーヴァントであると同時に、ある意味において社会の先導者である。
先述の通り、現代文化における「芸能人」としてのそれと、原義である「神の偶像」としてのそれが、「社会構築アルゴリズム」によって結合されたものである、ということもできる。
それらは、ホモ・デウスにとっての娯楽である。芸能人として、如何に彼らを楽しませるか。その一点を愚直に追求し、そのために全力を投じてアイドルという役割を遂行する。
そして、それらはまた、神なる偶像でもある。神とは何か。合理的世界認識を突き詰めたホモ・デウスにとって、それは「世界法則」というアルゴリズムそのものであり、アイドルとは、それぞれが特有の世界法則を指し示す偶像 でもある。
具体的にこれがどういうことかといえば、アイドルとは、ホモ・デウスの社会運行を統括的に補佐し、一つの方向へと導くアドバイザーでもあるのだ。
自身の芸能活動を通して自分自身の世界に対する思想を表し、もしアルゴリズムとしての合理性をそこに感じ取ったホモ・デウスがいれば、彼らはその世界を表現するために活動を開始する。
もしも「利用」するアイドル同士が違う集団が対立した場合は、彼らは主に、思想の体現者であるアイドル同士の対決によって合理性を再判断し、コンフリクトを解決する。「競争」の幻想基盤は、この辺りに形として現れてきているといえるだろう。
現在のエキュメノポリス化した世界は、そうしてあるアイドルに導かれたホモ・デウスが完成させたもの。他のアイドルの存在を圧倒し、テクノロジーの極天へと人々を導いたアイドルこそが、喪失帯の王である「IDORA」である。
先述の通り、現代文化における「芸能人」としてのそれと、原義である「神の偶像」としてのそれが、「社会構築アルゴリズム」によって結合されたものである、ということもできる。
それらは、ホモ・デウスにとっての娯楽である。芸能人として、如何に彼らを楽しませるか。その一点を愚直に追求し、そのために全力を投じてアイドルという役割を遂行する。
そして、それらはまた、神なる偶像でもある。神とは何か。合理的世界認識を突き詰めたホモ・デウスにとって、それは「世界法則」というアルゴリズムそのものであり、アイドルとは、それぞれが特有の世界法則を指し示す
具体的にこれがどういうことかといえば、アイドルとは、ホモ・デウスの社会運行を統括的に補佐し、一つの方向へと導くアドバイザーでもあるのだ。
自身の芸能活動を通して自分自身の世界に対する思想を表し、もしアルゴリズムとしての合理性をそこに感じ取ったホモ・デウスがいれば、彼らはその世界を表現するために活動を開始する。
もしも「利用」するアイドル同士が違う集団が対立した場合は、彼らは主に、思想の体現者であるアイドル同士の対決によって合理性を再判断し、コンフリクトを解決する。「競争」の幻想基盤は、この辺りに形として現れてきているといえるだろう。
現在のエキュメノポリス化した世界は、そうしてあるアイドルに導かれたホモ・デウスが完成させたもの。他のアイドルの存在を圧倒し、テクノロジーの極天へと人々を導いたアイドルこそが、喪失帯の王である「IDORA」である。
イドラ・デウス喪失帯を現在の形へと展開させた、原初にして至高のアイドル。
現在この喪失帯で行われているアイドル同士の競争は、全てIDORAの導いた方向性の中でどのように動くかを決めるために行われているに過ぎない、と言われるほど、その影響力は絶大である。
彼は、喪失帯成立初期に召喚されたサーヴァントであり、黎明期のこの世界の人々を導き、喪失帯の王として幻想基盤の取り込みなども積極的に行うことで、その存在を維持してきたという。
性別等は一切不詳。あるものは男性と言い、あるものは女性と言い、あるものは性別がわからないというが、共通して、「彼は素晴らしいものだ」とその性能を絶賛する。
現在のところ、IDORAの根本的方針を覆すほどホモ・デウスの支持を集めた他のアイドルは存在せず、IDORAに挑むことこそが、この喪失帯のアイドルにとっての究極の目標だという。
現在この喪失帯で行われているアイドル同士の競争は、全てIDORAの導いた方向性の中でどのように動くかを決めるために行われているに過ぎない、と言われるほど、その影響力は絶大である。
彼は、喪失帯成立初期に召喚されたサーヴァントであり、黎明期のこの世界の人々を導き、喪失帯の王として幻想基盤の取り込みなども積極的に行うことで、その存在を維持してきたという。
性別等は一切不詳。あるものは男性と言い、あるものは女性と言い、あるものは性別がわからないというが、共通して、「彼は素晴らしいものだ」とその性能を絶賛する。
現在のところ、IDORAの根本的方針を覆すほどホモ・デウスの支持を集めた他のアイドルは存在せず、IDORAに挑むことこそが、この喪失帯のアイドルにとっての究極の目標だという。
偶像信仰とは、世界中に普遍的な信仰形態の一種である。世界的に信仰される高等宗教においては特に不適切なものとして排斥されてきた歴史を持つが、他方で、排斥する側の宗教内でも完全な断絶に成功した事例は稀であるというほど、それは広く浸透している。
本来、偶像とは神やそれに亜する超自然的存在の憑代であり、偶像そのものではなく偶像を通して感じることができるそれらの存在に崇拝の念を向けるものであった。
しかし、高等宗教が批判の所以としたように、やがて偶像は、それそのものが超自然的存在と同一のものと見做されるようになり、本来その後背にあるはずの本来の信仰対象を見失うような事態を引き起こす危険性もあった。
この喪失帯は、全世界において、不適切であるとして排除されてきた「偶像を神の本質と見做す」多様な世界観が、星の内海に不要物として放棄された後、中国大陸において寄り集まったことで最初の形を成した。
当初、この喪失帯に織り込まれた人々は、世界の変容に戸惑いながら、神と信じる偶像に救いを求めていたというが、そんな混乱の中で召喚されたものこそが、IDORAであったという。
IDORAは、混乱する人々を糾合して事態の収束を図るとともに、世界の安定化のために幻想基盤の取り込みを開始。それによって得た「進化」と「競争」の力を最大限活用し、ホモ・サピエンスであった人々をホモ・デウスへと昇華させたのだとも伝わっている。
本来、偶像とは神やそれに亜する超自然的存在の憑代であり、偶像そのものではなく偶像を通して感じることができるそれらの存在に崇拝の念を向けるものであった。
しかし、高等宗教が批判の所以としたように、やがて偶像は、それそのものが超自然的存在と同一のものと見做されるようになり、本来その後背にあるはずの本来の信仰対象を見失うような事態を引き起こす危険性もあった。
この喪失帯は、全世界において、不適切であるとして排除されてきた「偶像を神の本質と見做す」多様な世界観が、星の内海に不要物として放棄された後、中国大陸において寄り集まったことで最初の形を成した。
当初、この喪失帯に織り込まれた人々は、世界の変容に戸惑いながら、神と信じる偶像に救いを求めていたというが、そんな混乱の中で召喚されたものこそが、IDORAであったという。
IDORAは、混乱する人々を糾合して事態の収束を図るとともに、世界の安定化のために幻想基盤の取り込みを開始。それによって得た「進化」と「競争」の力を最大限活用し、ホモ・サピエンスであった人々をホモ・デウスへと昇華させたのだとも伝わっている。
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