架空国家を作ろう

イカルイトは、ヌナブト連邦共和国のバフィン島南部、フロビッシャー湾の奥に位置する都市。ヌナブト連邦共和国の首都であり、同国ヌナブト州の州都でもある。

イカルイトの都市としての歴史は新しく、1942年に白人勢力が航空基地を設置したことが都市としての歴史の始まりにあたる。それ以前のイカルイトはイヌイットに野営地や漁場として利用されていた。
イカルイトはイヌクティトゥット語で「大量の魚」を意味する。
1950年頃からイカルイトの人口は増え始め、1950年代中盤に入ると遠距離早期警戒線の基地が設置された関係で建設労働者や軍人などがこの地に移住してくるようになった。また、基地のもたらす雇用や医療サービスを求めてイヌイットたちも町に移入した。
1957年には、市の人口の4割がイヌイットであった。1959年には白人政府はこの都市にイヌイットを常住させることを目的に常勤医師、学校、社会基盤を含む行政サービスを始めた。
1988年にヌナブト連邦共和国が成立すると、当時ほぼ唯一のイヌイットが多数常住する都市であったイカルイトが新首都に選ばれた。同時に、イカルイトを首都にふさわしい大都市へ変えるための大規模な都市整備がおこなわれた。1989年から1990年にかけて行われたイカルイト大改革により、国会議事堂、首相官邸、最高裁判所などが設置され都市面積はそれまでの53平方キロメートルから2100平方キロメートルまで拡大された。

2003年に制定された「善良なる市民条例」は、人助けで心配蘇生などした際にケガを負わせてしまった場合、救助対象者から訴えられないという法律である。

ヌナブト連邦共和国は、首都を特別地区として設定しておらず、行政的にはイカルイトはヌナブト州内の一都市である。行政レベルは他都市と同じ単一層自治体に位置づけられる。

行政官庁が多くある。研究機関も多く、ハイテク産業も盛ん。しかし郊外では白人入植以前から行われている漁業が依然として重要な産業であり、またパルプやセメントの生産も行われている。

イカルイトは寒冷地の離島であるバフィン島に位置するため、1年を通して利用できる他地域との交通手段は航空機に限られる。イカルイト空港が玄関口となっており、他の都市や国外からの便がある。町の中央部から北西部にかけ、街路と並行に長さ2700メートの滑走路が延びる。
航空機のほかには船舶の便もあるが、周囲の海が氷結しない夏季に限られている。とはいえ港湾施設も巨大であり、垂直にフロビッシャー湾に突き出す接岸用の長大な岸壁や合計12か所の埠頭・桟橋がある。

街のほぼ中央に聖ユダ教会聖堂が存在する。これはイヌイットが狩猟の際に作る雪製シェルターであるイグルーを模して作られており、非常に珍しい形をしている。