架空国家を作ろう

第二ソビエトは第一ソビエトの計画経済を発展させた独自の体制をとっている。これはユーゴスラビアの自主管理社会主義と共通点を持ち、「第二ソビエト型経済」と呼称される。但し自主管理社会主義とは、労働者の意思が反映される範囲の点で大きく異なる。そもそも第二ソビエト型経済という語は経済に限って用いられるもので、国家全体の意思決定等とは関係しない。

国家の生産方針は、内務省経済委員会と労働者代表会議の提言に基づき、最高ソビエトで一年ごとに決定される。内務省経済委員会は国際経済や軍事情勢を反映した提言を行うが、労働者代表会議のより現実的な提言がそれを抑制し、理論上釣り合いの取れた結論が導き出されるようになっている。

労働者代表ソビエトの構造は逆ピラミッド型と称されることが多い。職場や各工場単位の基礎共同体がまず国民の求めているもの、生産量の見込みなどをデータとして提出、職種ごとに置かれた労働者下部ソビエトがこれを集約する。そして労働者下部ソビエトからの調査書に基づき、連邦労働者代表ソビエトが提言を行う。但しこれらは規模的にはピラミッド型、通常の組織構造に見えるが、実際に持つ権力は労働者代表ソビエトが最も小さく、上に行けば行くほどより事務的な、調査機関としての性格が強まる。

これらは第一ソビエトで実現できなかった、国民の実情を反映した経済計画を目指すものであるが、実際の運用が成功しているかどうかは不明である。また、そもそも第二ソビエト経済の実態そのものが不明瞭であり、あくまでこれらの制度は建前で、実際にはプロレタリア独裁に近い中央集権的な経済体制が敷かれているのではないかとの指摘もある。