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ムスカ大佐の活躍が主に描かれるのは、「ラネネによる福音書」17節である。この中で彼は堕落したソーシャの民を襲い、腹を裂き、頭を取り、子を握りつぶす恐ろしい怪物として描かれる。
この蛮行を見た最高神レーヴァは呆れ、12使徒の一人ンビータを派遣し、除かせたと綴られており、神の強さ、世界の恐ろしさを説く上において利用されたとみられている。
比喩としてではあるが、「スフォによる福音書」「カレロへの第一の手紙」の中でも言及されており、人間にはどうしようもない、自然の力の象徴であったという説が有力である。

史学的な比定としては、ソーシャ第二王朝の記録に残っているアピャ―ボケ族の王「ムスカ・アピャナス・ボケ―スギ・ラピュタ」がモチーフであるという説が有力である。アピャ―ボケ族の人物による偽書である「ラネネによる福音書」にその活躍が記されていることも、上記の説を裏付けているとも言われている。

「ラネネによる福音書」が綴られたと考えられる紀元後100年ごろから千六百年の間、ムスカは聖書に出てくる有象無象の怪物に過ぎず、「ラネネによる福音書」を主に研究していた神学者のショー・キンチョウの著作に言及されている程度の扱いだった。後に蘇教が日本に伝来してきた時もこれは変わらず、あまり重要視されていなかったと「亜冷茄子」では綴られている。
彼の扱いが変わるのは20世紀に入り、時代を代表するSF作家似翻閉徒瑕疵侘猟耶の「朝鮮の霊の夢」に主人公裸音に憑りつく悪魔として描かれてからである。これ以降日本のサブカル界に憑依する怪異として定着し、もはや元の怪物としての姿とは全く変わった姿となっている。

「朝鮮の霊の夢」1962年　似翻閉徒瑕疵侘猟耶　茄子社
「ヤジューコフの思い出」1964年　ダージリン　茄子社
「ぬべじょんぬ」1970年　パンジャンドラム　産廃社
「菅直人」1976年　スフォーイ　山一書房
「新潟で起こる喧嘩」1980年　日戦仮眠　JapanWar新報
「清津の風呂屋」1986年　似翻閉徒瑕疵侘猟耶　茄子社
「南朝鮮魔理沙」1992年　アンチョビ　茄子社