架空国家を作ろう

　南アフリカにおいては約300万年前に人類が出現した。世界遺産である南アフリカの人類化石遺跡群において代表的な猿人であるアウストラロピテクスの化石が発掘されている。
　紀元前数千年頃より、狩猟民族のサン人（ブッシュマン）と同系統で牧畜民族のコイコイ人（ホッテントット：吸着音でわけのわからない言葉を話す者の意）が居住するようになった。また、300年〜900年代に現在のカメルーンに相当する赤道付近に居住していたバントゥー系諸民族が南下し、現在の南アフリカに定住した。
　ヨーロッパで大航海時代が始まった15世紀末の1488年に、ポルトガル人のバルトロメウ・ディアスがアフリカ大陸最南端に近い喜望峰に到達した。ポルトガルは当地にヨーロッパ国家として初めて入植し、ジョアンランディア植民地を形成、開拓を開始する。ポルトガル人はカトリックであったため先住民の改宗させる一方、発見された金鉱や銀鉱にて奴隷として利用した。労働環境は劣悪という言葉ですら生温いものであり、多くの黒人が亡くなり、残った者の多くも北方へ逃亡した。その結果、先住民の黒人の人口は入植100年で半減した。その穴を埋める形でアフリカ他地域からの奴隷が持ち込まれた。これにより先住民たちの生活と文化は壊滅的な被害を受け、そのダメージは現代にも尾を引いている。
　1650年代にはオランダがインド洋方面の足がかりのために、南アフリカをポルトガルから奪取し、ケープ植民地とした。ケープ植民地はインド洋への中継拠点として発展しオランダ系の人口が急増した。その後ウィーン議定書でイギリス領南アフリカ連邦となると、イギリス系が大量に移住をした。カトリックであるポルトガルが先住民を改宗させて雇用したのとは対照的に、プロテスタントであるオランダやイギリスは改宗という考えはなく、単純に駆逐すべき原住民と見なし、ナミビアやボツワナ、ローデシア方面への追放組織的に行い、民族浄化ならぬ人種浄化を行なった。これによりさらに南アフリカの先住民の文化は打撃を受けた。
　その後1840年代、ゴールドラッシュの他、ジャガイモ飢饉やドイツの三月革命による政治的亡命で、WASPでない移民が増加し、白人内でも民族構成が複雑化する。さらに1890年代には、アメリカのフロンティア消滅を受け、新天地を求めたイタリア・ロシアからの移民たちは鉱山の発見が最高潮を迎えていた南アフリカに移住し、数を増やした。この頃には南アフリカの人口の5割を白人が占めるようになった。その後南アフリカへの移民は落ち着きを見せたが、移民の主要な受け入れ国であり続けた。この非WASP移民の増加を受け、既存のオランダ系やイギリス系の人々は脅威を感じて政府に働きかけた結果、WASP、非WASP白人、有色人種の3段階の社会的階層を作り、これに基づく身分的差別を公然と行われた。この差別制度は極めて巧妙であり、WASP・非WASP白人の間は雇用や給与待遇、昇進機会などのソフトな差別を、白人と有色人種との間には投票権や居住権、教育の機会、社会保障などあからさま：ハードな差別を行なった。これによりWASP層は満足するとともに、非WASP白人のガス抜きも同時に可能となり、南アフリカ社会に一定の安定をもたらした。この人種差別という道徳的不正義を抱え込みながらも、巧妙な外交で西欧諸国からの大量の投資を受け、南アフリカは経済成長を遂げた。
　しかし1960年代に入り、移民受け入れを続けることでの更なる民族構成の多様化による被差別人口増加、西側やアフリカの新たな独立国等、国際社会からの圧力も助けて、黒人と非WASP系白人が協力した、差別撤廃運動が活発化した。黒人が大半を占めるボツワナやローデシアの独立の動きや、軍での政府への反発の増大など、差別政策を続ける政府は追い詰められ、1963年9月、遂に差別撤廃運動の全要求を呑み、差別政策を撤廃し、自由選挙を実施した。1964年4月10日に全国民対象の自由選挙が行われた。黒人の利益を代表するアフリカ民族会議と差別撤廃を訴えてきた南アフリカ社会党の連立政権が誕生した。9月には憲法改正が行われ、法律上全ての差別が完全に撤廃されるとともに、民主化が行われた。新政府のもとで、南アフリカは多文化主義へと舵を切った。1965年5月10日の憲法改正にて連邦制と共和制を導入し、国号を現在の「南アフリカ連邦共和国」へと改め、現在の南アフリカの政治システムが形作られた。
　国際社会に復帰した南アフリカは、豊富な資源と安価な賃金の下で経済発展を遂げ、アフリカ随一の経済大国として成長した。しかしながら現在でも、人種・民族間の経済格差など、課題は多い。

南アフリカは、アフリカでも数少ない複数政党制が機能する民主主義国家の一つである。議会は両院制で、任期5年の国民議会（420名、下院）と州や自治共和国から派遣された代表者が議員となる連邦議会（72名、上院）で構成される。元首たる南アフリカ連邦共和国の大統領は、国民議会の議決により選出される。2018年2月15日、国民議会（下院）は南アフリカ社会党のシリル・ラマポーザを大統領に選出した。2019年南アフリカ総選挙では、南アフリカ社会党が過半数の議席を獲得した。

南アフリカは複都制を採用しており、立法府はケープタウン市都市圏、行政府はツワネ都市圏（プレトリア）、司法府はブルームフォンテーンに置かれている。また連邦制が導入されており、ボツワナとジンバブエは自治共和国として強い自治権を持つ。

詳しくは：国民議会、連邦議会
現在の与党は中道左派であり、アフリカ民族会議と合併を行った南アフリカ社会党である。野党第一党は中道右派・リベラリズムを掲げる南アフリカ自由党、キリスト教民主主義を掲げる南アフリカキリスト教民主党、環境政党のSAグリーンズ、黒人急進政党の南アフリカ解放戦線、白人至上主義極右政党の南アフリカ国民党、極左政党の南アフリカ共産党、ボツワナの地域政党である我らボツワナ、ジンバブエの地域政党であるジンバブエ民主党がある。

省庁については南アフリカの省庁一覧を参照。

行政の中心地はプレトリア?（ツワネ市都市圏）である。元首にして行政府の長である大統領は大統領選挙で選ばれるが、権限は他国のそれよりは強くなく、半大統領制の様相である。首相は議会から選出され、内閣を組織する。また南アフリカ独特の機関として、憲法の遵守状況を監視する憲法擁護庁がある。この機関は行政の扱いではあるが、政府は直接的な権限を持たず、憲法裁判所に審査される。

1994年に設置された憲法裁判所のほか、最高裁判所を筆頭とする三審制の司法制度である。司法府はブルームフォンテーン?に置かれている。

番号	州名	州都	最大都市	人口
1	西ケープ州?	ケープタウン?		10,901,120
2	北ケープ州?	キンバリー?		1,398,126
3	東ケープ州?	バッファローシティ?	ポート・エリザベス?	10,682,544
4	クワズール・ナタール州?	ピーターマリッツバーグ?	ダーバン?	19,573,078
5	レソト特別州?	マセル?		2,249,100
6	フリーステイト州?	ブルームフォンテーン?		2,932,441
7	西トランスヴァール州?	マフィケング?	ルステンブルク?	5,359,710
8	ハウテン州?	ヨハネスブルク?		30,102,478
9	エスワティニ特別州?	ムババーネ?	マンジニ?	1,392,000
10	東トランスヴァール州?	ネルスプロイト?		5,692,301
11	リンポポ州?（旧北トランスヴァール州）	ポロクワネ?（旧ピーターズブルグ）		7,704,741
12	南ナミビア州?	ケートマンスフープ?		193,760
13	ウィントフック州?	ウィントフック?		1,001,196
14	北ナミビア州?	オシャカティ?		1,106,224
15	カバンゴ州?	ルンドゥ?		360,810
ボツワナ自治共和国
B1	北東州?	フランシスタウン?		1,032,531
B2	北西州?	マウン?		222,182
B3	ハボローネ州?	ハボローネ?		1,241,914
ジンバブエ自治共和国
Z1	ブラワヨ市?			932,316
Z2	ハラレ市?			3,398,093
Z3	マニカランド県	ムタレ		2,649,091
Z4	マショナランド中央県	ビンドゥラ		1,800,358
Z5	マショナランド東部県	マロンデラ		2,250,535
Z6	マショナランド西部県	チノイ		2,461,651
Z7	ビクトリア県	フォートビクトリア		2,130,101
Z8	北マタベレランド県	ルパネ	ビクトリアフォールズ	1,075,914
Z9	南マタベレランド県	グワンダ		988,449
Z10	ミッドランズ県	グウェル		2,355,481

主要都市を人口順に記載する。

順位	都市名	所属	人口
1	ヨハネスブルク?	ハウテン州?	7,635,237
2	ケープタウン?	西ケープ州?	5,301,279
3	ダーバン?	クワズール・ナタール州?	4,120,282
4	ハラレ?	ジンバブエ自治共和国	3,398,093
5	ソウェト?	ハウテン州?	2,697,581
6	ポート・ルーシア?	クワズール・ナタール州?	2,105,967
7	プレトリア?	ハウテン州?	2,078,155
8	ポート・エリザベス?	東ケープ州?	1,206,737
9	ブルームフォンテーン?	フリーステイト州?	1,106,754
10	ピーターマリッツバーグ?	クワズール・ナタール州?	990,672
11	ブラワヨ?	ジンバブエ自治共和国	932,316
12	リンドレー?	フリーステイト州?	804,381

国名の下には締結した条約を記す。

• アラブ・イスラム主義同盟国
• イベリア連合王国
• 大御民国
• ドイツ連合共和国
• ナイジェリア合衆国
• 西アフリカ・ブードゥー共和国
• レヴァント=エジプト連合王国

！必ず確認すること！
貿易・投資規制について

輸出	輸入
金、白金、鉄鉱石、石炭、ダイヤモンド、ウラン、チタン、マンガン、クロム、ワイン、羊毛	自動車、半導体、精密機器、機械、原油、医薬品
ウラン輸出の審査有

アラブ・イスラム主義同盟国
輸出	輸入
金、白金、ダイヤモンド、羊肉	原油
大御民国
輸出	輸入
石炭、ウラン✔︎、金、羊毛、ワイン	自動車、半導体
ドイツ連合共和国
輸出	輸入
金、白金、チタン	自動車、機械、医薬品

南アフリカには国防組織として、南アフリカ国防軍（South African National Defence Force; SANDF）があり、陸軍・海軍・空軍の三軍と南アフリカ総合医療部隊から構成される。

南アフリカの経済は、アフリカ大陸で最大であり、最も工業化され、技術的に進歩している。南アフリカはアフリカ唯一の高所得経済（1人あたりGNI 12,695 USD以上）である。1964年の民主化と差別撤廃による国際的な制裁解除から、2022年まででGDPは15倍になり、現在では1兆8000万ドルを突破するまでに成長し、かなりの規模の中産階級を持つ豊かな経済を作り出した。天然資源採掘産業は依然として国内最大の産業の一つであり、GDPへの年間貢献額は330億USDだが、民主化以来、南アフリカの経済は多様化し、特にサービス業の成長が著しい。 ヨハネスブルグ証券取引所の時価総額は、2023年の時点で6兆2800億USDに達している。南アフリカの国有企業及び公社は同国経済において重要な役割を担っており、政府は幅広い重要産業に関わる約900の国有企業の株式を保有している。2同国でビジネスを行う上での最大課題3つは、非効率な政府官僚機構、制限的な労働規制、一部のハイテク産業における熟練労働者の不足であった。一方で、同国の金融部門は経済のポジティブな特徴として評価されている。

農業は西ケープ州のような地中海性気候の下でのブドウ、グアバ、アボカド等の果樹栽培、トウモロコシや小麦のような穀類栽培、サトウキビ栽培、羊や牛などの牧畜が主体である。食料自給率はジンバブエでの企業的大規模小麦栽培も手伝って100%を超える。ブドウはワインに加工され、広く輸出されている。

鉱業は世界的に著名であり、金、ダイヤモンド、プラチナ、ウラン、鉄鉱石、石炭、銅、クロム、マンガン、ニッケル、パナジウム、石綿が主に採掘されている。豊富な鉱物資源を誇り、特に金は世界の産出量の半分を占める。

工業は食品産業、製鉄、化学工業、繊維産業、自動車などの分野で盛んである。レソトでの水力発電による電力を使ったアルミニウム加工業も近年発展してきている。

アフリカの模範生と言われるほどの経済ではあるが、貧富の格差は大きく、ジニ係数は37.2と最高値であった1967年の62.5に比べると大幅に減少したものの、依然として大きな課題となっている。人種間の経済格差も強く、改善の試みが長年なされている。また地域別の格差も大きく、南部沿岸では先進諸国と遜色ない豊かさなのに対し、ジンバブエなど北部では依然として発展途上である。南アフリカにおける地域格差の理解の一助となるべく、ここで州別の1人あたりGDPを示した地図を掲載する。

南アフリカ電力公社?
南アフリカ水道公社?
南アフリカ通信公社?
南アフリカガス公社?
南アフリカ国営鉄道?
南アフリカ航空?