最終更新:ID:qFBK3jEr4g 2020年12月21日(月) 00:55:39履歴
「あー、お姉様。ごきげんよう。規則は守りますよー。」
7歳ごろ。突然だった。オルヴァドスを名乗る外国人が、あたしの家に来て、あたしを両親から買い取っていった。
その時はショックだったけど、所詮お金で養子に取られていく程度の子供だったんだってことでもある。でも今なら逆に捉えられる。それだけの価値はあったんだよね。
それから先、多分普通にいい扱いだったんだと思う。不自由はなかった。優しくしてくれた。魔術師に染まっていった。嫌だったはずなのに。
17の頃かな。時計塔に入った。友達ができてしまった。そんなもの、魔術師にはいらないのに。
リーレちゃんとクラウダちゃん。確か同い年。同じ授業に出るから、自然と交流するようになって。気付けばいつも三人一緒だった。
みんな一般家庭の生まれなのもあったのかも。とにかく授業も三人。遊ぶ時も三人。ずっと一緒だった。そう思っていたのは、あたしだけだったけど。
見てしまった。二人で手を繋いでいた。聞いてしまった。秘密だよって声。目を覆えなかった。接吻。
それを見て、祝福すべきと思った。友達二人がそれ以上に進めたんだから。性別なんてどうでもいいじゃないか。そう思うべきだったのに。
泣きながら逃げ出した。一瞬、おぞましいと思ってしまったから。自分は、邪魔者だと思ってしまったから。
そこから先は、三人の時間が申し訳なくてたまらなかった。自分は図らずもリーダーを気取っていた。中心だと思っていた。実際は、間に挟まる邪魔者のくせに。
だから、なんでも良かった。逃げ出せる先なら。男子禁制の私塾。最適かどうかなんて知らない。とりあえず目に入ったところに消えていきたかった。
二人にはあくまで家の事情ということにした。絶対に二人の関係を壊したくなかったから。最後まで本気で泣いて、プレゼントまでくれた。でも、きっとこの方が幸せになれる。
その時までのあたしは、どこにでも混じれると思っていたけど。この綺羅星の園では、どこにも混じれていない。きっとこれがあたしの本性。
誰かに嫌われるほどの関心も、好かれるほどの関心もない。強いて言うなら、20歳で入ってきたのは少しだけ目立ったかな。
女子同士のそういう関係があるのも知っている。ここで唯一許せないことがあるとしたらそれだけ。それもただのエゴ。
あの二人より浅い関係に見えるから。あの二人を思い出すから。絶望したあの日が蘇るから。他人のことなんて何も知らないし知る気がないのに、本当に傲慢だ。
あたし自身がそういう人を見つけることも、きっとない。あたしにはそんな価値がないと、あの二人が示したのだから。
それなりに恵まれた人生のレールを下らない理由で外れたという負い目から、全ての活力を失ってしまった女性。
自分は価値がないというより、自分にあったはずの価値を台無しにしている最中だと信じ込んでいる。
せめて魔術師たらんと講義だけは必死に受けようとしているが、気が入っていないのもあって成績は並以下。
かつての友人への拘りが一番価値のない場所で、そこに拘ることが自分を一番台無しにしているのは分かっている。しかし止まれない。
それを捨ててしまったら、本当に空っぽになってしまうから。
地味な印象だが、性格は一見明るい。しかしそれは空元気にすぎず、自分のことはすべて中途半端に終わらせてしまう。
反面誰かのために動く場合はかつての自分を思い出したかのように活動的になる。目には空っぽの光を湛えながら、昔を追い求めるかのように必死に行動する。
しかしそれで誰かと友情が生まれたことはない。彼女の目の光と影が、それを遠回しに拒否するから。
ちなみに軽い自傷癖がある。綺麗に整えてある髪の毛を纏めて抜いたり、血が出ない程度に指を噛んだり。この程度の半端さが、あたしらしいよね。なんて。
特技:人助け
好きなもの:なくなった。
苦手なもの:浅い恋愛。
願い:どこで間違えたのか。
【一人称】あたし 【二人称】あなた 【三人称】〇〇さん、〇〇ちゃん
その時はショックだったけど、所詮お金で養子に取られていく程度の子供だったんだってことでもある。でも今なら逆に捉えられる。それだけの価値はあったんだよね。
それから先、多分普通にいい扱いだったんだと思う。不自由はなかった。優しくしてくれた。魔術師に染まっていった。嫌だったはずなのに。
17の頃かな。時計塔に入った。友達ができてしまった。そんなもの、魔術師にはいらないのに。
リーレちゃんとクラウダちゃん。確か同い年。同じ授業に出るから、自然と交流するようになって。気付けばいつも三人一緒だった。
みんな一般家庭の生まれなのもあったのかも。とにかく授業も三人。遊ぶ時も三人。ずっと一緒だった。そう思っていたのは、あたしだけだったけど。
見てしまった。二人で手を繋いでいた。聞いてしまった。秘密だよって声。目を覆えなかった。接吻。
それを見て、祝福すべきと思った。友達二人がそれ以上に進めたんだから。性別なんてどうでもいいじゃないか。そう思うべきだったのに。
泣きながら逃げ出した。一瞬、おぞましいと思ってしまったから。自分は、邪魔者だと思ってしまったから。
そこから先は、三人の時間が申し訳なくてたまらなかった。自分は図らずもリーダーを気取っていた。中心だと思っていた。実際は、間に挟まる邪魔者のくせに。
だから、なんでも良かった。逃げ出せる先なら。男子禁制の私塾。最適かどうかなんて知らない。とりあえず目に入ったところに消えていきたかった。
二人にはあくまで家の事情ということにした。絶対に二人の関係を壊したくなかったから。最後まで本気で泣いて、プレゼントまでくれた。でも、きっとこの方が幸せになれる。
その時までのあたしは、どこにでも混じれると思っていたけど。この綺羅星の園では、どこにも混じれていない。きっとこれがあたしの本性。
誰かに嫌われるほどの関心も、好かれるほどの関心もない。強いて言うなら、20歳で入ってきたのは少しだけ目立ったかな。
女子同士のそういう関係があるのも知っている。ここで唯一許せないことがあるとしたらそれだけ。それもただのエゴ。
あの二人より浅い関係に見えるから。あの二人を思い出すから。絶望したあの日が蘇るから。他人のことなんて何も知らないし知る気がないのに、本当に傲慢だ。
あたし自身がそういう人を見つけることも、きっとない。あたしにはそんな価値がないと、あの二人が示したのだから。
それなりに恵まれた人生のレールを下らない理由で外れたという負い目から、全ての活力を失ってしまった女性。
自分は価値がないというより、自分にあったはずの価値を台無しにしている最中だと信じ込んでいる。
せめて魔術師たらんと講義だけは必死に受けようとしているが、気が入っていないのもあって成績は並以下。
かつての友人への拘りが一番価値のない場所で、そこに拘ることが自分を一番台無しにしているのは分かっている。しかし止まれない。
それを捨ててしまったら、本当に空っぽになってしまうから。
地味な印象だが、性格は一見明るい。しかしそれは空元気にすぎず、自分のことはすべて中途半端に終わらせてしまう。
反面誰かのために動く場合はかつての自分を思い出したかのように活動的になる。目には空っぽの光を湛えながら、昔を追い求めるかのように必死に行動する。
しかしそれで誰かと友情が生まれたことはない。彼女の目の光と影が、それを遠回しに拒否するから。
ちなみに軽い自傷癖がある。綺麗に整えてある髪の毛を纏めて抜いたり、血が出ない程度に指を噛んだり。この程度の半端さが、あたしらしいよね。なんて。
特技:人助け
好きなもの:なくなった。
苦手なもの:浅い恋愛。
願い:どこで間違えたのか。
【一人称】あたし 【二人称】あなた 【三人称】〇〇さん、〇〇ちゃん
:ホロシシィ・ウリュエハイム
塾長。あたしのことを知っているのだって、塾長の仕事だからってだけだろう。きっとこの人が救いになるわけではない。あたしなんかを救うのももったいない。
:九憐廿日
先生。珍しいかっこーだしでかいしすごいよね。いい人?だろうなー多分。
:スィーリーン
食堂の人。お腹は減るから食べるよ。まあこういうのもいい人なんだろうねー。
:リーンヴァルグ・ウールヴァスカティ
先生。見た目はちっちゃくてかわいいけど先生だけあってすごいよねー。まあ人かもわかんないけどこの人もいい人。
:エイヴィ・シュルトライン
ピアノの人。それだけで有名人。それ以上は知らない方がよさそう。まあ、どうでもいい。
:ジゼル・ヴェルグラ
なんか不良らしい。あたしに敵意があるっぽいのがまじめだよねー。ゴミを観察しても何にもならないのにね。
:浅葱白菊
あんまり関係ない世界だ。優等生。昔はあたしもそうだったかも。触れられないし触れることもない世界の人。
:神南友樹
やる気があるのはいいことだねー。風紀委員?まあそれがこの場所でどれだけ価値があるのかよく知らないけど。
:柊蘭
覚えてるよーこの子も。人を覚えるのは昔の癖だから。まあ、真面目ないい子はあたしみたいにならないといいよね。
:ステファニー・レンフィールド
オッドアイは目立つし綺麗だなーと思ってたんだけど。なんだか寿命が短いらしい。かわいそうだよねー。はあ。本当に。未来はあるべきところにあるべきなのに。
:フレイリー・ファーランド
どうしてみんなが消えていくのに耐えられるんだろう。あたしよりずっとかしこいってことかな。あたしはまだ、自分のどこがおかしくなったかもわからないのに。
:及川汐音
よくわからないけど、死にたいってのは良くないんだろうな。あたしがそこまでいけてない半端者だからかもしれないけど。人を未だに目で追ってしまうのは、あたしの昔の習性。
:ピオジア・R・ヴィオーラ
あたしより下だからあたしがおねーさまらしい。おもしろいよねー。まあ、昔はそうだったからそれなりにわかる。こういう子は『その日』が来るまでは幸せだ。来ない方がいいのか、乗り越えられなかったあたしが悪いのかはわからない。
:エステル・A・ウェイン
かわいいねー後輩は。こんなところにいたらだめになっちゃいますよー。まぶしいなあ。あはは。本当に、目が焼かれそうだ。
:オーガスタ・サウストン
くすりかー。ああいうくすりって気力がないと貰いにいけないから欠陥があるよねー。だってさ。何もないやつに気力があるわけないよね?
:ルピアス・ヴェルヴァロッサ
委員長さん。やる気がたくさん感じられて感心するばかりだねー。まー関わりあいにならないほうがいいんだろうねー。
:四ノ霰 明石
なんか日本人離れしてるところと日本人ぽいところがあるから目立つねー。でるくいはーってならなきゃいいねー。折れた人ほど惨めなものはないからねー。あはは。
:リンカ・アザミノ
なにか、きっと。あたしとは隔絶された、また別のなにか。幸せに生きられない、というのは。人によって沢山の理由があるんだろう。
:普済くに
たまに話してた、可愛らしい女の子。あたしが部屋から出れなくなって。心配してるかな。怖い人が居なくなって、せいせいしたかな。いや、あの子はそんな子じゃないだろうな。普通の子。普通に心配してくれてるだろう。
塾長。あたしのことを知っているのだって、塾長の仕事だからってだけだろう。きっとこの人が救いになるわけではない。あたしなんかを救うのももったいない。
:九憐廿日
先生。珍しいかっこーだしでかいしすごいよね。いい人?だろうなー多分。
:スィーリーン
食堂の人。お腹は減るから食べるよ。まあこういうのもいい人なんだろうねー。
:リーンヴァルグ・ウールヴァスカティ
先生。見た目はちっちゃくてかわいいけど先生だけあってすごいよねー。まあ人かもわかんないけどこの人もいい人。
:エイヴィ・シュルトライン
ピアノの人。それだけで有名人。それ以上は知らない方がよさそう。まあ、どうでもいい。
:ジゼル・ヴェルグラ
なんか不良らしい。あたしに敵意があるっぽいのがまじめだよねー。ゴミを観察しても何にもならないのにね。
:浅葱白菊
あんまり関係ない世界だ。優等生。昔はあたしもそうだったかも。触れられないし触れることもない世界の人。
:神南友樹
やる気があるのはいいことだねー。風紀委員?まあそれがこの場所でどれだけ価値があるのかよく知らないけど。
:柊蘭
覚えてるよーこの子も。人を覚えるのは昔の癖だから。まあ、真面目ないい子はあたしみたいにならないといいよね。
:ステファニー・レンフィールド
オッドアイは目立つし綺麗だなーと思ってたんだけど。なんだか寿命が短いらしい。かわいそうだよねー。はあ。本当に。未来はあるべきところにあるべきなのに。
:フレイリー・ファーランド
どうしてみんなが消えていくのに耐えられるんだろう。あたしよりずっとかしこいってことかな。あたしはまだ、自分のどこがおかしくなったかもわからないのに。
:及川汐音
よくわからないけど、死にたいってのは良くないんだろうな。あたしがそこまでいけてない半端者だからかもしれないけど。人を未だに目で追ってしまうのは、あたしの昔の習性。
:ピオジア・R・ヴィオーラ
あたしより下だからあたしがおねーさまらしい。おもしろいよねー。まあ、昔はそうだったからそれなりにわかる。こういう子は『その日』が来るまでは幸せだ。来ない方がいいのか、乗り越えられなかったあたしが悪いのかはわからない。
:エステル・A・ウェイン
かわいいねー後輩は。こんなところにいたらだめになっちゃいますよー。まぶしいなあ。あはは。本当に、目が焼かれそうだ。
:オーガスタ・サウストン
くすりかー。ああいうくすりって気力がないと貰いにいけないから欠陥があるよねー。だってさ。何もないやつに気力があるわけないよね?
:ルピアス・ヴェルヴァロッサ
委員長さん。やる気がたくさん感じられて感心するばかりだねー。まー関わりあいにならないほうがいいんだろうねー。
:四ノ霰 明石
なんか日本人離れしてるところと日本人ぽいところがあるから目立つねー。でるくいはーってならなきゃいいねー。折れた人ほど惨めなものはないからねー。あはは。
:リンカ・アザミノ
なにか、きっと。あたしとは隔絶された、また別のなにか。幸せに生きられない、というのは。人によって沢山の理由があるんだろう。
:普済くに
たまに話してた、可愛らしい女の子。あたしが部屋から出れなくなって。心配してるかな。怖い人が居なくなって、せいせいしたかな。いや、あの子はそんな子じゃないだろうな。普通の子。普通に心配してくれてるだろう。
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