テルース〔ALOS〕
最終更新：ID:obtZ59QIlg 2019年09月07日(土) 19:55:14履歴
「“私”は───“ボク”は、絶対に諦めない！」
基本情報 
【出典】ローマ神話・宇宙機
【CLASS】ロスト・ウォッチャー
【真名】テルース／ALOS“だいち”
【異名・別名・表記揺れ】テルス、テラ、テラ・マーテル、ALOS（エイロス）
【性別】女性
【身長・体重】170cm・58kg
【肌色】相交じる白亜と鮮紅 【髪色】炎のように燃える朱 【瞳色】蒼穹のように澄んだ青
【スリーサイズ】81・69・82
【外見・容姿】消えぬ炎を瞳に宿し、揺るがぬ不屈を表情に湛えた、真っ直ぐな少女。
【地域】ローマ・地球全域
【年代】神代・2006年〜2011年
【属性】中立・中庸
【天地人属性】星
【その他属性】人型・神性・地母神・機械
【ステータス】筋力：D 耐久：A+++ 敏捷：D 魔力：A+ 幸運：A++ 宝具：B
【CLASS】ロスト・ウォッチャー
【真名】テルース／ALOS“だいち”
【異名・別名・表記揺れ】テルス、テラ、テラ・マーテル、ALOS（エイロス）
【性別】女性
【身長・体重】170cm・58kg
【肌色】相交じる白亜と鮮紅 【髪色】炎のように燃える朱 【瞳色】蒼穹のように澄んだ青
【スリーサイズ】81・69・82
【外見・容姿】消えぬ炎を瞳に宿し、揺るがぬ不屈を表情に湛えた、真っ直ぐな少女。
【地域】ローマ・地球全域
【年代】神代・2006年〜2011年
【属性】中立・中庸
【天地人属性】星
【その他属性】人型・神性・地母神・機械
【ステータス】筋力：D 耐久：A+++ 敏捷：D 魔力：A+ 幸運：A++ 宝具：B
【クラス別スキル】
喪失証明：-
スキルを失っていることを示すだけのスキル。
ロストは本来有するはずのクラススキルを持たず、また取り戻すこともない。
固有の神話・逸話を持たず、その名と他の神格との共通性のみが伝承される。
それ故にこの神格は、“何物 にも、何者 にもなれない”。
───はずだった。
ロストは本来有するはずのクラススキルを持たず、また取り戻すこともない。
固有の神話・逸話を持たず、その名と他の神格との共通性のみが伝承される。
それ故にこの神格は、“
───はずだった。
観測眼：EX
万物を見通す神の視線。心眼、千里眼、戦術眼……「眼」に通じるスキルを遍く内包する。
地球という星は彼女自身であり、そこに生じる一切は、彼女の上に根付くものである。
故に、己を客体的に観測する手段を得た今、彼女は全てを観測する。
時間も、空間も、平行世界も超えて。事象の剪定さえもなかったこととして。
地球という星は彼女自身であり、そこに生じる一切は、彼女の上に根付くものである。
故に、己を客体的に観測する手段を得た今、彼女は全てを観測する。
時間も、空間も、平行世界も超えて。事象の剪定さえもなかったこととして。
大地の番人：A
ウォッチャーが保有するスキル。生前の在り方により名称は変化するが、概ね効果は同一。
自身である世界を睥睨し、それを守護する在り方を獲得したウォッチャーは、世界に悪意をぶつけようとするもの、崩壊をもたらそうとする者に対し、主に防御面で有利な補正を得る。
自身である世界を睥睨し、それを守護する在り方を獲得したウォッチャーは、世界に悪意をぶつけようとするもの、崩壊をもたらそうとする者に対し、主に防御面で有利な補正を得る。
【保有スキル】
神性：C-
神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。
ローマ神話に連なる正当な神だが、“自己証明を失った”ものとして召喚され、更に幻霊と合体した影響か、劣化が見られる。
ローマ神話に連なる正当な神だが、“自己証明を失った”ものとして召喚され、更に幻霊と合体した影響か、劣化が見られる。
母なる大地：A-
テラ・マーテル。地母神としての権能の断片的発露。
嘗てビースト�兇箸靴童恩修靴親閏錣僚�神のように、全く新しい生態系を創造することまではできないが、環境に自然発生・生育するおよそ全ての生命種に対し、強力な加護を授けることができる。
サーヴァントとしての霊基で召喚されている為、劣化に劣化を重ねているが、それでもなお通常の魔術師では及びもつかないほどの効力を有する。
ただし、その効果は、彼女の領域である“大地”の上でしか発揮されない。
川や湖などではともかく、完全に海に入ったり跳躍して大地から大きく離れたりすると、加護は一時的に消える。
また、彼女自身が大地から離れた状態になっても、この加護は消滅する。宝具の使用時には解除される可能性が高い。
嘗てビースト�兇箸靴童恩修靴親閏錣僚�神のように、全く新しい生態系を創造することまではできないが、環境に自然発生・生育するおよそ全ての生命種に対し、強力な加護を授けることができる。
サーヴァントとしての霊基で召喚されている為、劣化に劣化を重ねているが、それでもなお通常の魔術師では及びもつかないほどの効力を有する。
ただし、その効果は、彼女の領域である“大地”の上でしか発揮されない。
川や湖などではともかく、完全に海に入ったり跳躍して大地から大きく離れたりすると、加護は一時的に消える。
また、彼女自身が大地から離れた状態になっても、この加護は消滅する。宝具の使用時には解除される可能性が高い。
原初の一：EX
アルテミット・ワン。星からのバックアップを受けることで、敵対する相手より一段階上のスペックになるスキル。
ギリシャ神話におけるガイア───即ち、“星”そのものである神格と同一視されるロスト・ウォッチャーは、全生命のはじまりなるが故に、己から分節した一切に対する絶対権限を有する。
ただし、『大地の番人』スキルとの相乗効果によって、星への敵対者に対しては、絶対的な優位性を保持し続ける効果を生み出すものの、そうではない相手に対しては効果が発揮されない。
この特殊性故に、効力とは無関係のところで規格外の評価を得ている。
ギリシャ神話におけるガイア───即ち、“星”そのものである神格と同一視されるロスト・ウォッチャーは、全生命のはじまりなるが故に、己から分節した一切に対する絶対権限を有する。
ただし、『大地の番人』スキルとの相乗効果によって、星への敵対者に対しては、絶対的な優位性を保持し続ける効果を生み出すものの、そうではない相手に対しては効果が発揮されない。
この特殊性故に、効力とは無関係のところで規格外の評価を得ている。
存在続行：A++
何が何でもこの世に"在り続ける"能力。『戦闘続行』の類似スキルでもある。
低ランクの『自己保存』スキルを内包する複合スキルで、現世に霊体を留める楔としてのマスターが存在する限り、直接的な攻撃による完全な消滅を免れる。
ロスト・ウォッチャーは、星を中核に持つが故に、星が滅ばない限りは完全な消滅を免れる。故に、高ランクでこのスキルを有している。
更に、本来の耐用年数を超えて稼働し続けた“陸域観測衛星”の幻霊を取り込んだ影響で、“在り続ける”という能力が強化されている。
低ランクの『自己保存』スキルを内包する複合スキルで、現世に霊体を留める楔としてのマスターが存在する限り、直接的な攻撃による完全な消滅を免れる。
ロスト・ウォッチャーは、星を中核に持つが故に、星が滅ばない限りは完全な消滅を免れる。故に、高ランクでこのスキルを有している。
更に、本来の耐用年数を超えて稼働し続けた“陸域観測衛星”の幻霊を取り込んだ影響で、“在り続ける”という能力が強化されている。
死滅願望：A+++
消滅を厭わない存在活動。ロスト・ウォッチャーは、その存在の「結果」として、終焉のその刹那に生命を燃やし尽くす。
無論、その果てにあるものは自滅だが、最期の数秒のみ、ロスト・ウォッチャーは抑止力すらも凌駕する力を発揮する。
───例えば。排斥されるべき権能をすら発動できる、ほんの僅かな世界の間隙を生み出す程の力を。
無論、その果てにあるものは自滅だが、最期の数秒のみ、ロスト・ウォッチャーは抑止力すらも凌駕する力を発揮する。
───例えば。排斥されるべき権能をすら発動できる、ほんの僅かな世界の間隙を生み出す程の力を。
継承複製：B
自身、もしくは自身と同じ機能を持つ分体を作成する能力。
同じ名を以て認識される、自身に連なる宇宙機の系譜。その概念を貸借することで、自身の霊的分体を創り出す。
ロスト・ウォッチャーは、“だいち”として未来まで続いていく陸域観測機能を持った衛星群を己自身と見なし、分体を創出することができる。
創り出す際には形をある程度指定でき、完全に自身と同じものを創り出すことも、一部の機能だけに特化した端末として生み出すことも可能。
同じ名を以て認識される、自身に連なる宇宙機の系譜。その概念を貸借することで、自身の霊的分体を創り出す。
ロスト・ウォッチャーは、“だいち”として未来まで続いていく陸域観測機能を持った衛星群を己自身と見なし、分体を創出することができる。
創り出す際には形をある程度指定でき、完全に自身と同じものを創り出すことも、一部の機能だけに特化した端末として生み出すことも可能。
【宝具】
『大地抱擁く回歴の瞳 』
ランク：B+++ 種別：対星宝具 レンジ：0 最大捕捉：1つ
ロスト・ウォッチャーを構成する幻霊、『陸域観測衛星 “だいち”』が有する宝具。
時空と次元、世界をも超えて地球という惑星を観測する、並列事象観測。
地球全域を捕捉する機能を有し、5年に渡り絶え間なく稼働し続けた“だいち”は、幻霊として人類史に刻まれた際に“地球という星の情報を完全に捕捉するもの”という概念を獲得。
最高地上分解能5mという性能を活かし、300万枚もの画像を撮影して全世界デジタル3D地図を作成するに至ったその業績と合わさることで、
“電脳上に創り出した擬似地球環境モデルに、現在観測している地球の情報をリアルタイムで反映・観測する”宝具としてそれは発現した。
それは、奇しくも、人理継続保障機関“フィニス・カルデア”が保有する魔術礼装───擬似地球環境モデル“カルデアス”のそれと酷似した効果を発揮する。
観測レンズ“シバ”としての役割をロスト・ウォッチャーが担い、存在証明を行い続けることで、擬似的なレイシフトを行うことすらも可能。
当然のことながら、本来の幻霊としての“だいち”は、これほどまでに強力な宝具を有してはいない。
霊基に溶け込んだ相手、大地そのものである地母神テルースの持つ、自身の肉体たる大地＝地球の認識能力と合わさることで、“だいち”の宝具が大きく強化されたのである。
この霊基に於いては、主人格はテルースではなく“だいち”の側にあり、“だいち”は、テルースの能力を借り受けている形になる。
高度な神秘によるバックアップを受けた技術が、特異的な機能を発揮する。科学と魔術が高度に融和した、全く新しいタイプの宝具であると言える。
ロスト・ウォッチャーを構成する幻霊、『
時空と次元、世界をも超えて地球という惑星を観測する、並列事象観測。
地球全域を捕捉する機能を有し、5年に渡り絶え間なく稼働し続けた“だいち”は、幻霊として人類史に刻まれた際に“地球という星の情報を完全に捕捉するもの”という概念を獲得。
最高地上分解能5mという性能を活かし、300万枚もの画像を撮影して全世界デジタル3D地図を作成するに至ったその業績と合わさることで、
“電脳上に創り出した擬似地球環境モデルに、現在観測している地球の情報をリアルタイムで反映・観測する”宝具としてそれは発現した。
それは、奇しくも、人理継続保障機関“フィニス・カルデア”が保有する魔術礼装───擬似地球環境モデル“カルデアス”のそれと酷似した効果を発揮する。
観測レンズ“シバ”としての役割をロスト・ウォッチャーが担い、存在証明を行い続けることで、擬似的なレイシフトを行うことすらも可能。
当然のことながら、本来の幻霊としての“だいち”は、これほどまでに強力な宝具を有してはいない。
霊基に溶け込んだ相手、大地そのものである地母神テルースの持つ、自身の肉体たる大地＝地球の認識能力と合わさることで、“だいち”の宝具が大きく強化されたのである。
この霊基に於いては、主人格はテルースではなく“だいち”の側にあり、“だいち”は、テルースの能力を借り受けている形になる。
高度な神秘によるバックアップを受けた技術が、特異的な機能を発揮する。科学と魔術が高度に融和した、全く新しいタイプの宝具であると言える。
『大地眼差る不撓の瞳 』
ランク：A 種別：対人宝具 レンジ：- 最大捕捉：1人
“だいち”の末期、最後の生き様が宝具と化したもの。無限ループバックによる自己存在証明、それに伴う限定的な神代回帰現象。
自身のスキルや宝具による観測対象に“神霊テルース”を追加。嘗て存在した、人格化された現象としての神を観測することで、自分自身の神話を証明する。
これにより、神話の失陥によりロストとして座に登録されたはずのテルースは、神としての在り方を───チャタル・ヒュユクの女神に、そして星の意思に繋がる地母神としての在り方を取り戻す。
テルースが地母神に回帰する程に、ロスト・ウォッチャーの霊基は強化され、それが更に観測を精密化。神代回帰を無限に加速していく。
但し、現代への神の降臨は当然抑止力による排斥の対象となる為、この宝具の発動は、世界による霊基の強制還元という結末を招くことになる。
2011年3月12日。当時既に、予定寿命の3年を超えて稼働していた“だいち”は、その衛星としての生涯の最後に、ある任務に就いた。
東日本大震災───日本を襲った未曾有の地震災害に対する、軌道上からの被災地緊急観測である。
いつ終わりを迎えるとも知れぬ身でありながら、“だいち”は、地上から送られる指令に良く応えた。
JAXAを始めとする関係機関の不眠不休の努力と、関係省庁・機関との提携により、同年の4月22日を迎えるまでに、400シーンの撮影に成功。
更に、それまでの全世界的な観測活動による海外協力への返礼として、国外から5000シーンにも及ぶ被災地の衛星情報が提供された。
災害対策の初動として必須の、現状の正確な把握。それに大いに寄与した“だいち”は、しかし、40日間の任を唐突に終えることとなった。
4月22日、“だいち”は発生電力の急低下と共にセーフホールドモードに移行。復旧の試みは遂に実を結ばず、5月12日、JAXAは“だいち”の運用停止を宣言した。
限界を超え、大災害の発生の只中、終わりの直前まで稼働を続けた“だいち”。遥かな天空より、彼女は大地に眼差しを注ぎ続けた。
死という結末を知りながらもなお、自身を燃やし尽くして観測を継続する。それこそが、この宝具の本質。
“だいち”という存在意義を果たすまで、彼女は世界を欺いてでも現界を続ける。
例え、テルースという神霊がいなくとも。ほんの僅かな力しか持たぬ幻霊であったとしても。それでも、彼女は、それが必要とされる限り、観測を続ける。
“だいち”の末期、最後の生き様が宝具と化したもの。無限ループバックによる自己存在証明、それに伴う限定的な神代回帰現象。
自身のスキルや宝具による観測対象に“神霊テルース”を追加。嘗て存在した、人格化された現象としての神を観測することで、自分自身の神話を証明する。
これにより、神話の失陥によりロストとして座に登録されたはずのテルースは、神としての在り方を───チャタル・ヒュユクの女神に、そして星の意思に繋がる地母神としての在り方を取り戻す。
テルースが地母神に回帰する程に、ロスト・ウォッチャーの霊基は強化され、それが更に観測を精密化。神代回帰を無限に加速していく。
但し、現代への神の降臨は当然抑止力による排斥の対象となる為、この宝具の発動は、世界による霊基の強制還元という結末を招くことになる。
2011年3月12日。当時既に、予定寿命の3年を超えて稼働していた“だいち”は、その衛星としての生涯の最後に、ある任務に就いた。
東日本大震災───日本を襲った未曾有の地震災害に対する、軌道上からの被災地緊急観測である。
いつ終わりを迎えるとも知れぬ身でありながら、“だいち”は、地上から送られる指令に良く応えた。
JAXAを始めとする関係機関の不眠不休の努力と、関係省庁・機関との提携により、同年の4月22日を迎えるまでに、400シーンの撮影に成功。
更に、それまでの全世界的な観測活動による海外協力への返礼として、国外から5000シーンにも及ぶ被災地の衛星情報が提供された。
災害対策の初動として必須の、現状の正確な把握。それに大いに寄与した“だいち”は、しかし、40日間の任を唐突に終えることとなった。
4月22日、“だいち”は発生電力の急低下と共にセーフホールドモードに移行。復旧の試みは遂に実を結ばず、5月12日、JAXAは“だいち”の運用停止を宣言した。
限界を超え、大災害の発生の只中、終わりの直前まで稼働を続けた“だいち”。遥かな天空より、彼女は大地に眼差しを注ぎ続けた。
死という結末を知りながらもなお、自身を燃やし尽くして観測を継続する。それこそが、この宝具の本質。
“だいち”という存在意義を果たすまで、彼女は世界を欺いてでも現界を続ける。
例え、テルースという神霊がいなくとも。ほんの僅かな力しか持たぬ幻霊であったとしても。それでも、彼女は、それが必要とされる限り、観測を続ける。
「……キミの力を借りるよ！ “
【Weapon】
『なし』
地母神としての権能すら投げ捨て、徹頭徹尾観測に特化した霊基であるロスト・ウォッチャーは、これといった攻撃手段を持たない。
一応、魔力に指向性を持たせて砲弾のように打ち出すことくらいはできるが、命中率はともかく、一流の魔術師であれば防御可能なほどに威力は低い。
一応、魔力に指向性を持たせて砲弾のように打ち出すことくらいはできるが、命中率はともかく、一流の魔術師であれば防御可能なほどに威力は低い。
【解説】
人理の漂白。突如として世界を襲ったその脅威は、世界の裏側へと退去した神々にも伝わっていた。
無論、だからといって何を為そうとする訳でもない。彼らは最早、人類に霊長の座を明け渡している。これ以上干渉をすることなどはない。
───ただ一柱の例外を除いて。
それこそが、ロストのクラスにて現界したローマの神格、地母神テルースであった。
母として、己を土壌として存在する全てを自身の仔として認識しているテルースは、その“叫び”を聞いた。
人は況や、獣の、植物の、歴史の、大地に敷かれたテクスチャの叫びを。死を迎え、或いは無に帰するその寸前に遺された断末魔を。
地獄とすら見紛い聞き紛うばかりの凄惨を、確かに認識したのだ。
確かに彼女は母だった。仔らを送り出し、忘却の果てに幽世へと至った、役割を終えた母だった。
だが、それでも。この惨獄を見過ごすことはできないと、一度は受け入れたはずの理を、彼女は投げ棄てた。
ロストとしての霊基に己を削ぎ落として押し込め、微かな縁を辿って、現世へと召喚される機会を狙い。
そして───一体、どのような所以があったものか───彼女は、実際に現界を果たした。
星に属するはずの神が、何故喚び出され得たのか。抑止力による後押しか、将又誰かが喚び招いたものか。
いずれにせよ、彼女は確かに、その身をエーテルの肉体として形作り、テクスチャの表層へと至った。
そして、彼女は出会った。
“世界の危機の正体”を知る力を齎す、テルースという存在を覆うに相応しい殻。
神たる性質を封じ、世界の排斥を防ぐ為に力を貸してくれた、小さなか弱い幻霊。
その名を、陸域観測衛星 “だいち”。
大地 たるものを天より見つめる、生命ならぬ観測者だった。
その出会いという奇跡によって、彼女は新たなる霊基を得た。
己自身を外部からも観測する、言わば二重観測状態を作り上げることによって、大地に根差すもの全てを見つめる眼を得た。
その眼が、人理漂白を引き起こした要因を探り当てるのに、そして、それに対抗しようとする「神」の存在を拾い上げるのに、そう時間はかからなかった。
かくして、テルースは、遠い別の世界に座するもう一柱の地母神と、その意思を通じ合わせた。
生命を育み加護する母として、この世界を守る力を生み出す。その為に、二柱の女神は融合した。
そして───テルースの殻となった“だいち”は、現世に残された。
擬似的な分霊として、女神たちの試みを外部から実証する機能を託されて。
その後の顛末は、この場で多くを語るまい。
世界は融合し、人理は渾然に落ちた。
しかし、結局の所、女神の試みは達成されず、世界は、それぞれの時間へと回帰した。
その全てを観測者として“だいち”は見届けたのである。
無論、だからといって何を為そうとする訳でもない。彼らは最早、人類に霊長の座を明け渡している。これ以上干渉をすることなどはない。
───ただ一柱の例外を除いて。
それこそが、ロストのクラスにて現界したローマの神格、地母神テルースであった。
母として、己を土壌として存在する全てを自身の仔として認識しているテルースは、その“叫び”を聞いた。
人は況や、獣の、植物の、歴史の、大地に敷かれたテクスチャの叫びを。死を迎え、或いは無に帰するその寸前に遺された断末魔を。
地獄とすら見紛い聞き紛うばかりの凄惨を、確かに認識したのだ。
確かに彼女は母だった。仔らを送り出し、忘却の果てに幽世へと至った、役割を終えた母だった。
だが、それでも。この惨獄を見過ごすことはできないと、一度は受け入れたはずの理を、彼女は投げ棄てた。
ロストとしての霊基に己を削ぎ落として押し込め、微かな縁を辿って、現世へと召喚される機会を狙い。
そして───一体、どのような所以があったものか───彼女は、実際に現界を果たした。
星に属するはずの神が、何故喚び出され得たのか。抑止力による後押しか、将又誰かが喚び招いたものか。
いずれにせよ、彼女は確かに、その身をエーテルの肉体として形作り、テクスチャの表層へと至った。
そして、彼女は出会った。
“世界の危機の正体”を知る力を齎す、テルースという存在を覆うに相応しい殻。
神たる性質を封じ、世界の排斥を防ぐ為に力を貸してくれた、小さなか弱い幻霊。
その名を、
その出会いという奇跡によって、彼女は新たなる霊基を得た。
己自身を外部からも観測する、言わば二重観測状態を作り上げることによって、大地に根差すもの全てを見つめる眼を得た。
その眼が、人理漂白を引き起こした要因を探り当てるのに、そして、それに対抗しようとする「神」の存在を拾い上げるのに、そう時間はかからなかった。
かくして、テルースは、遠い別の世界に座するもう一柱の地母神と、その意思を通じ合わせた。
生命を育み加護する母として、この世界を守る力を生み出す。その為に、二柱の女神は融合した。
そして───テルースの殻となった“だいち”は、現世に残された。
擬似的な分霊として、女神たちの試みを外部から実証する機能を託されて。
その後の顛末は、この場で多くを語るまい。
世界は融合し、人理は渾然に落ちた。
しかし、結局の所、女神の試みは達成されず、世界は、それぞれの時間へと回帰した。
その全てを観測者として“だいち”は見届けたのである。
【人物・性格】
人格の主導権は“だいち”の側にあり、テルースの静かな人格はあまり表出しない。
ありとあらゆる苦難を耐え、世界を見つめ続けた瞳である“だいち”は、それに相応しいだけの根性を持っている。
あまりそれを表に出すことはないが、静かに、その真っ直ぐな瞳に意思の炎を燃やして、世界を見つめている。
ただ、たまーにその熱量が脳をオーバーヒートでもさせるのか、観測眼を鈍らせて冷静さを失うことも。
イメージカラー：熱を持った土の色
特技：観測
好きなもの：生命の持つ輝き
嫌いなもの：災害と、それによって被害を齎す者
天敵：物理で殴る系のアレコレ
願い：人理の継続を。
【一人称】ボク 【二人称】キミ、アナタ 【三人称】あの人、彼、彼女など
ありとあらゆる苦難を耐え、世界を見つめ続けた瞳である“だいち”は、それに相応しいだけの根性を持っている。
あまりそれを表に出すことはないが、静かに、その真っ直ぐな瞳に意思の炎を燃やして、世界を見つめている。
ただ、たまーにその熱量が脳をオーバーヒートでもさせるのか、観測眼を鈍らせて冷静さを失うことも。
イメージカラー：熱を持った土の色
特技：観測
好きなもの：生命の持つ輝き
嫌いなもの：災害と、それによって被害を齎す者
天敵：物理で殴る系のアレコレ
願い：人理の継続を。
【一人称】ボク 【二人称】キミ、アナタ 【三人称】あの人、彼、彼女など
FGOステータス
【コメント】
テルースと同じく合同の時に練った泥。半分くらい「宇宙機はいいぞｼﾞｮｰｼﾞｨ」する為に練りました。
nevadakagemiya
コメントをかく