kagemiya@ふたば

【元ネタ】史実及び創作
【CLASS】泥新宿のアサシン
【真名】『忍者』
【性別】不明
【身長・体重】不明
【スリーサイズ】不明
【髪色】不明
【外見・容姿】黒装束に黒い覆面を被った人間
【地域】日本を中心とした世界各国
【年代】？〜現代
【属性】中立・中庸
【天地人属性】人
【ステータス】筋力：C　耐久：D　敏捷：A+　魔力：C　幸運：B　宝具：B



このサーヴァントを成す多数の幻霊の正体は「忍者」である。

「忍者」である。

忍者とは、歴史上確かに実在したはずの特殊技能集団である。
しかしその実態には不明な点が多く、そして不明はロマンとなり人の想像力を掻き立てる。
時代や国を超えて人心を惹きつける魅力を持った忍者は、古今東西の創作上においても華々しく活躍してきたことは言うまでもない。

例えば伊賀の、甲賀の、根来の忍者。
例えば巻物を咥え大蝦蟇を召喚する忍者。
例えば全裸で敵の攻撃を躱し一撃で首を斬り落とす忍者。
例えば印を結んだ手を掲げると木の葉が舞い姿を隠す忍者。
例えば遥か米国にてビルの隙間を駆け抜けニューヨークの闇に消える忍者。
例えば異人の血を引き鬼種の血も混じった忍者。
例えば無慈悲を以って忍者を殺す復讐者たる忍者。
例えば電車の窓の外を走り建物を飛び越える忍者。
例えばチャクラなる謎のエネルギーを体内で発生させ自在に操る忍者。
例えば中東にて暗殺教団の一員として生きたと言われる忍者。
例えばゲルマン忍法を使いこなすゲルマン忍者。
例えばサイボーグ手術によって得た機械の体を持つ空想科学忍者。
例えば宇宙忍者。

例えば。
例えば。
例えば。
例えば、例えば、例えば、例えば――

中には実在した忍者の話もあるのかもしれない。
だが後世の者たちには区別がつかないのだ。

現代において、もはや忍者とは一つの概念である。
そしてこの幻霊はそんな忍者たちの集合体である。

忍者とは、一体何なのだろうか。
忍者はどこにでもいる。
忍者は夜の闇に潜むもの、というのは正しくはあるが一面だけのイメージであると言えるだろう。
忍者が潜むのは闇の中ではなく心の死角だ。
本物の忍者はいつの時代のどこの国においても「ありふれた誰か」としてそこにいた。

無論、それは現代においてもだ。

科学の最先端を拓き神秘を駆逐せんとする科学者の傍にも。
魔術の最奥を極め世界の根源を目指す魔術師の傍にも。
そして極々普通のありふれた隣人として、貴方の傍にもだ。

だが人々はそれに気付くことはない。
彼らは忍者を思う時、本物の忍者そのものではなく創られた忍者のイメージを追いかけることしかできない。
この幻霊が召喚に応じ、聖杯戦争において――あるいは月の上で、はたまた人理の危機において、いつかのどこかで活躍したとする。
そうすればするほどに『架空の忍者』はより強い幻想となり、結果として人々は真の忍者を捉えることができなくなる。
それこそがこの幻霊の、そして遥か古代から世界の影に潜む本物の忍者たちの狙いである。
世界を守護するシステムすら利用して人の目を欺くのだ。

忍者は確かにそこにいる。
だがそのことを誰も知らない。

忍者の武器と言えば忍具である。
もちろん武器を使わない戦闘においても忍者的体術により高い戦闘能力を誇る。

ランク：B　種別：対人(自己)宝具　レンジ：-　最大捕捉：1
あらゆる忍術・忍法を再現する宝具。
忍術および忍法に分類されるものであればどのようなものであっても再現可能。
例えば分身、変わり身、五遁、影縫い、水蜘蛛、口寄せ等々。
それが一見してどんなに不可能であるように見えても何故か実現できる。
なぜそんなことができるのかと言えばもちろん忍者だからだ。忍者に不可能はない。
とはいえ無茶をすればその分魔力の消費も激しくなるため、あまりに無理のある忍術は控えた方がいいだろう。
かつて実在した人物である英霊ではなく、架空の存在である幻霊であるがゆえに使用可能な宝具と言える。

忍者なので当然非常に忍者らしい忍者的人物である。
そして性格もまた忍者らしいものであることは言うまでもないだろう。

聖杯戦争における目的は上記の通り、自身の活動によって『忍者』のイメージをより強めること――つまりは聖杯戦争を行うことそれ自体が目的である。
そのため、どの陣営に対しても敵にも見方にもなり得るし、独自に動く第三勢力となる可能性もある。
とは言えその目的も人類あってのもの。
世界の滅亡が起こりかねないような状況であればその解決を最優先とする。

【一人称】拙者　【喋り方】ござる口調　【口癖】ニンニン　これらの情報は嘘である。

　宮本武蔵
武芸十八般の一つには忍術が含まれている。
宮本武蔵ほどの武芸者ならば忍術も修めていることは想像に難くない。
即ち忍者であると言えるだろう。

　カゲミヤ
彼はまさに前述の「極々普通のありふれた隣人」である。
聖杯戦争で勝ち残ったことも忍者としての確かな実力あってこそのものであろう。
我々の近くには必ず忍者がいる。
彼がその証拠の一つである。

　ニコラ・テスラ
　ベンジャミン・フランクリン
彼らが使う技はいわゆる雷遁の術の一種である。
更にニコラ☆テスラ（オルタ）は限定的とはいえ変装術までも使いこなす。
忍者は大きく分けてファンタジー忍者とサイエンス忍者の二種類が存在するが、彼らは後者に分類されるタイプの忍者であることはもうお分かりだろう。

　李徴
　武王
片や虎、片や超常生物に変異する能力を持った人物である。
実は彼らは忍者であり、変異能力は虫獣遁の術の一種であったとすれば説明がつくのではないだろうか。

　ルーグ
ルーグ・ロングハンドとは光神ルーが人の姿となって現れた際の名前である。ルーが優れた変装術の使い手だったことが分かるだろう。
更にバロールを打ち倒したと言われる魔弾タスラムの一撃。これは卓越した手裏剣術を意味する。
光神ルーは神であり人であり忍者だったのだ。

　クー・フーリン
ではその息子である大英雄クー・フーリンはどうだろうか。
忍者の子は当然忍者である。

　コンラ
では孫はどうか。
最早言うまでもなく忍者である。

　ケイ
円卓の騎士の中でも際立った変人であるサー・ケイが持つと言われる数々の不思議な能力。
九日間水中でも息が続く、九日間寝ずに働ける、背が伸びる、手から熱が出る、等々。
忍者だ。
これは忍者に違いない。

　ガウェイン
日中には力が三倍になる…そんな馬鹿げたことがあり得るはずがない。
しかし忍者であれば分身の術により三倍の強さを得ることは容易い。
間違いなく忍者である。

　ハサン・サッバーハ
黒装束と覆面で姿を隠す暗殺集団が忍者でなくて何だと言うのか。
更に一説によれば歴代の頭目の一人は日本の忍者であったとも言われる。

　ヘラクレス
十二の試練を成し遂げた結果、十二の命を得る…そんなことがあり得るだろうか。
ヘラクレスは忍者であり、十二の命とは変わり身の術を用いたものであると考えた方が自然であろう。

　アキレウス
あらゆる時代のあらゆる英雄の中で最も迅いと言われたアキレウス。
この足の速さは忍者の体術によるものであると考えられる。

　ポッキアッピ
かの英雄王の冒険を陰ながら支え続けたもう一人の英雄王。
決して表立って活動することなく、それでいて多大な影響を与え続けた彼は歴史上最も優れた忍者の一人であることは間違いない。

　トーキョークーロンの主
彼の宝具を忍者的観点から分析した時に一つのことに気が付くはずだ。
あらゆる仕掛けで侵入者を排除する大迷宮――そう、これは忍者屋敷に他ならない。
であればその主が忍者であることは自明の理である。

　泥新宿のバーサーカー
無数のピアノ線によるブービートラップを駆使して戦い、フルフェイスメットで顔を隠し夜の街をバイクで走る男。
この戦闘スタイル、この正体を明かさない外見……まさしく忍者、それも現代的忍者である。

　泥新宿のアヴェンジャー(2)
一説によれば彼女は百メートルを三秒で走り抜けると言う。これは只者ではない。
加えて常に顔を隠している……どうだろう、まるで忍者のようではないか？

これらの忍者たちは極一部に過ぎない。
忍者はどこにでもいる。
それを忘れてはいけない。

忍者は本当にいたんだ！

忍者はいない。

――――少なくとも、表向きにはそう言うことになっている。