kagemiya@ふたば

咎の証：Ex
その身に刻まれし、けして消えぬ罪の証。首周りにある縄の跡。
これがある限り、彼は死を許されず、永遠に安寧を与えらず、罪の呵責を受け続ける。

使徒：-
彼は裏切りの代名詞と化している為、このスキルは失われている。

三十の銀貨：A
彼が神の子を売ったことにより得た財。
このスキルにより、彼は永劫に銀貨が尽きることはない。しかしそれと同時に罪の呵責が彼に付きまとう。
故に彼は、この銀貨を一枚も使用したことは無く、これからも使うことは無い。

『聖遺物に触れるべきではない(フォービドゥン・ファイブ)』
ランク：E　種別：対遺物　レンジ：∞　最大捕捉：５つ
彼に課された罪を償う為の唯一の方法。神より承りまわりし”罰”。
彼の裏切りによって処刑された神の子が遺した五つの聖遺物の行方を見守り、監査する宝具。
この宝具により、この世に存在する全ての”聖杯”と呼ばれる存在を察知、次にどこに出現するか、
それがどのような性質で、どのように末路をたどるか、そしてそれに関わったものがどうなるかなど全てがその目に映る。
また、聖遺物により生まれ出でし物に関してもその詳細を知ることが出来る。その為サーヴァントとして召喚された英霊の
全てを把握・記憶が可能。

『決して消えぬ我が咎よ（エターナル・クリミナル）』
ランク：Ex　種別：罰　レンジ：-　最大捕捉：1人（自身）
彼の罪が消えぬ限り存在し続ける宝具。神の与えたもう一つの”罰”。神と救世主に拒まれし者の末路。
この宝具が存在する限り、彼は何をしても死ぬことは無い。
首をくくろうと、飢えようと、時が経とうと、火に焼かれても、斬り裂かれても、泥に沈んでも決して死なず、
ただその苦しみと、かつて自身の犯した罪の重さだけが永劫に続く。
受けた傷は時間をかけてゆっくりと再生し、首を吊るなど通常の人間ならば即死するような事をした場合、
少しの時間気絶した後に、再び通常の状態になり蘇る。その気絶している間も、彼の精神は、文字通り”死ぬほどの”痛みを受ける。

キリストの１２の使徒の中の最後の1人。イスカリオテのユダ。
秀でた能力を持ち、会計を任されるなど聡明な人物であった。
しかし、彼は救世主を裏切り、銀貨30枚で売った。そして、救世主はゴルゴダの丘にて処刑された。
その後、彼は首を吊り自殺したと言われている―――。

―――しかし、彼はそれで死ねなかった。
救世主を、キリストを、神の子を裏切り、そしてその命を失わせた。
故に彼は、天より、神より拒絶され、永劫に死ぬことのできぬ身体となり、
神の子の遺せし5つの聖遺物を見守る守護者となった。

数千年という永き年月この世界を彷徨い続けた彼の肉体は既に霧散し、
もはやその存在は幽霊や蜃気楼、もしくは現象の類と化しており、今では限られた存在にしか知覚できない。
彼はその間、様々な聖遺物をこの目で見てきた。世界各地の、様々な派生物を、
果てには、平行世界に存在する全ての聖遺物の特性を、末路をその目で見てきた。


既に摩耗しきった精神でも、肉体でも、彼は生き続けている。
永劫に消えないだろうその罪への、咎への呵責を、自責の念を、後悔を背負いながら。
全ては―――その罪を償う為に。償うことが出来ぬほどに重い罪であろうとも。