kagemiya@ふたば

【元ネタ】史実
【CLASS】シールダー
【マスター】
【真名】ジュリアス・シーザー
【性別】男性
【身長・体重】165cm・57kg
【属性】中立・善
【ステータス】筋力：C　耐久：C　敏捷：C　魔力：C　幸運：A+　宝具：B+
【クラス別スキル】
対魔力：C
　第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
　大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

騎乗：B
　騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
　魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

【保有スキル】
皇帝特権：EX
　本来持ち得ないスキルも、本人が主張することで短期間だけ獲得できる。
　該当するスキルはカリスマ、軍略、直感、黄金律、高速思考、話術、計略、等。
　ランクがA以上の場合、肉体面での負荷（神性など）すら獲得する。
　「ローマが生んだ唯一の創造的天才」たるシールダーは最高ランクの皇帝特権を持つ。

天性の肉体：C-
　生まれながらにして生物として完全な肉体を持つ。
　能力への恩恵はないが、中性的な美貌と美しい肉体は決して損なわれることがない。
　美の女神・ウェヌスの血を引くことによる一種の祝福。話術と併用することで、
　男女問わず効く魅了スキルとしても機能する。

【宝具】
『七つの丘の黄金城壁（パークス・ローマーナ）』
ランク：B+　種別：対国宝具　レンジ：10〜60　最大捕捉：1000人
　セルウィウス城壁をも超える防衛采配。
　国を護る防壁を自ら破壊し、その上で帝国の平和を築き上げた手腕の具現。
　自身の周囲一帯に“敵対者”を寄せ付けなくする宝具。有り体に言えば「人払い」。
　ただしその効果は絶大であり、魔術の領域では覆すことができない程である。
　範囲外からの遠距離射撃は有効だが、“国境”を越えた攻撃への知覚能力も
　備わっている為、疑似的な直感スキルとしても作用する。
　真名解放することにより縮小・凝縮され、黄金色の矩形盾（スクトゥム）へと変化。
　一国を確実に守護し切るだけの防衛力を持つ、強靭強固な防壁として顕現する。

【Weapon】
『無敵の証灯（クロケア・モルス）』
　必中必殺不朽不壊と伝説に残る、シールダーが持つ黄金の剣。
　セイバーでの現界でない為、「決して壊れない」だけの武器となっている。


【解説】
ジュリアス・シーザー。
一般にはガイウス・ユリウス・カエサルの名で知られるローマ最大の英雄。
古代ローマの政治家にして将軍、そして文筆家である。
「カエサル」の名は帝政ローマ初期の皇帝が帯びる称号にもなっている。皇帝起源。

公職を歴任しながら人脈を集め徐々に地盤を固めていき、軍からの支持が大きい
ポンペイウス、パトロンでもあったクラッススと第一次三頭政治を結成。
当時強大な政治力を持っていた元老院に対抗できる勢力を形成した。

執政官の任期を終えたカエサルはガリア遠征を行い多大な戦果を上げる。
自ら戦歴を記した『ガリア戦記』は文学史上においても高く評価されている。
カエサルの人気は絶大となり、またクラッススが戦死したことで三頭政治も瓦解し
ポンペイウスと元老院との対立を深め内戦が勃発、ポンペイウスを撃破する。
元老院派を制圧したカエサルは共和政の改革に着手し終身独裁官に就任する。
しかしあまりに急激な改革に民衆は困惑。権力集中を恐れた
マルクス・ブルトゥスらに暗殺される。
「ブルータス、お前もか」は最期の台詞として非常に有名である。

「ローマが生んだ唯一の創造的天才」と評され、
指導者に求められる全ての資質を有していた人物とも称えられる。

より詳しくは下記のサイトを。
月姫キャラによる古代帝国解説所 『カエサル誕生〜第一回三頭政治』
http://members.jcom.home.ne.jp/0425590601/ca5.htm


【備考】
知らない人がいる方が驚きな女たらしのハゲ。公式じゃDEBUになってるあの人。なんで……？
あれはさておき並行世界的なシーザー（カエサル）。
自信家にして野心家、弁舌・策略に優れた万能皇帝。
戦上手で男にも女にもモテて記憶力抜群で読書家で文筆家で動物の世話が上手い。
寝た女の旦那とのトラブルがほぼゼロな対応力と、敵は捕らえど殺さず傘下に迎え入れようとする器の広さも持つ。
「唯一の創造的天才」と書いて「さいていけいしゅじんこう」と読む種類の人。調べれば調べるほど頭おかしいってなるなった。

とはいえ1300タレント（約11万人の大軍を一年間養える金額）もの借金をするような価値観や、
男女問わず頻繁に寝るような遊びたがりな性質を持ち合わせる辺り、彼も立派なローマ皇帝（の原型）だったのだろう。

このシーザーは、己が愛した享楽溢れるローマ帝国へ永遠の平和を齎さんとする、
遊び人でありながら大英雄でもあるという面の性質が色濃く表れている。
なので、ローマが滅び守る国が亡くなった今の彼は、召喚された土地で悦楽を探し出し、
その場所を中心とした街を（勝手に）新たなローマ――――「永遠の帝国」と定めるだろう。
結果、彼は聖杯戦争の開催地を守る護国の英雄として君臨するのだ。


【願い】
大英雄、などと言ったが、このシーザーの根底には「寂しい」という感情が強く根づいている。
「帝国の平和」を齎したかったのも、人が損なわれず・笑い合う世界であってほしかったから。
敵を殺さないのも、好敵手と共に在りたいから。
男女問わずまぐわったのも、人の温もりを求めたから。
政敵を徹底的に排除しようとしなかったのも、いつかは手を取り合えると思っていたから。
なのに、彼の最期は――――――。

故に彼は、今のシーザーは、理想のローマ帝国の完成を聖杯に願うだろう。
永遠の帝国を。永久に享楽のローマを。平和と夢の楽園を。
己ですら無理だったのだから、最早聖杯に願う他ないだろう――――と。

◆◆◆

ちなみにこれほどの理想家と化しているのは、「成功続きの人生だった」から。
不幸も持ち前の幸運と才覚で最終的には解決していっていた為、
理想の罷り通らない局面というものに遭遇しづらかったのだ。
優秀だからこその明確な弱点。有り得ないから、対処できるから、最悪を想定しない。
流石に現在はブルータスの一件で学習したが、それでも性格はそうそう変えられないもの。
ここ一番というところで――――うっかりしてしまう、かもしれない。

またブルータスの一件の所為で裏切りがややトラウマになっている。
サーヴァントとして召喚された以上、英雄として求められているのだからと
そんなそぶりを見せないように振る舞うが、時たま無意識に言動が病む。


【行動方針など】
ひきこもり戦法こそ定石な宝具を持つのに動きまわる人。
基本的には遊んだり文化を学んだりナンパしているが、被害を出すような陣営に気付いたら周到に用意してから討伐に動く。
敵意のない相手とは、自分からは矛を交えようとしない。
仲良くやれるに越したことはないし、言葉のやりとりだけで片が付く方がずっと平和なのだから（口八丁で丸め込もうとはする）。
自分の才能を理解しているが故の傲慢なところはあるので、そういう意味では対立するかもしれない。
と戦闘には積極的でないが、いざ戦いとなれば皇帝特権を惜しみなく発揮して戦う。
天性の肉体でやや堅いものの、神話の英雄と比べたら流石に劣るので。
準備込みでも不利になったら宝具発動。人払いで離脱して対策してまた挑む。他の陣営をけしかけたりするかも。
シールダーだけあって生き汚いのが特徴。
宝具の真名解放能力は、対国というだけあって実に強力。対城規模に至らない宝具はその時点でシャットアウトする。
対城宝具だとしても耐えるが、そこはランク次第で抜かれる。対城より対国の方がまだ耐えるかもしれない。「国を守る」という概念的に。
当然魔力消費は大きいので、連続解放は厳しいだろう。

自身のマスターとは極力仲良くやろうとする。口八丁により一日二日で（男女問わず）結合することになるだろう。
またクラス名ではなく「ジュリア」と呼ばせようとする。シールダーというイレギュラーなクラスへの警戒をさせたくないので。
女のような呼び方なのは、（外見も相まって）「まさかカエサルが女なはずがない」と敵に思わせる為。
すいません女体化は珍しくもないんですよ。


【setteiについて】
宝具の由来は、古くからローマを守護していたセルウィウス城壁を撤去し、物理的な防壁を不要とする帝国を実現させていた逸話から。
数多の侵略を防いだ盾を破棄した上でそれ以上の平和を作り出した彼の手腕は、まさしく帝国の城壁そのものと言えよう。
余談だが、かのハンニバルすらセルウィウス城壁の突破を諦めたのだとか。
ちなみに、敵対者でも交渉の意志などがある場合はあっさりこの宝具の影響を受けなくなる。
政治の敵は山ほどいたのでその辺りまでは機能しないのである。だから裏切りにも弱い。ブルータスお前とか。

天性の肉体は、「ローマのすべての女の夫、すべての男の妻」「ビテュニアの王妃」と呼ばれた逸話が元ネタ。
ニコメデス四世やアウグストゥス等、男性との関係も大いにあったらしい。
その為このシーザーは、生前からどちらの性別ともとれる美しい外見をしているということになった。
「ウェヌス（女神）の血を引く」というのが理由付けなので、どちらかというと女性寄りだろうか。
若い頃の肉体で召喚に応じたので髪は問題ありません。
ちなみに、史実のシーザーは細マッチョの長身イケメンだったのだとか。

「証灯」は合わせて「あかし」と読む。あかしとあかし。証明にして輝き。

身長体重は雑にアストルフォを基準に。