kagemiya@ふたば

【元ネタ】史実
【CLASS】ハービンジャー
【マスター】
【真名】フェリセット
【異名・別名・表記揺れ】史上初めて宇宙空間に打ち上げられたネコ、宇宙飛行に成功した唯一のネコ
【性別】メス
【身長・体重】成猫相当
【肌色】白【髪色】黒白【瞳色】青
【外見・容姿】
【地域】フランス・宇宙
【年代】？〜1964年
【属性】混沌・中庸
【天地人属性】星
【その他属性】人型・猛獣・宇宙
【ステータス】筋力：E　耐久：D　敏捷：A+　魔力：B　幸運：C　宝具： B

　世界を切り開いた功績を持つ者に与えられるスキル。エクストラクラス・ハービンジャーのクラススキル。
　自身の相対した未知であるもの、不可能であるもの、非常識であるものの属性を打ち消し、それによって効果を発揮する神秘を消滅させる。
　実際に「不可能を不可能のままに可能にした」者に与えられる特級スキルが『星の開拓者』であるが、こちらはそれに類似した効果を持つ。
　「未知性・不可能性・非常識性を一部でも解明・解体し、それらを損なわせるきっかけとなった」者に与えられるスキルと言える。

　動物として、ネコとして初めて「宇宙に到達し、何の支障もなく帰還した」。レアリティは低めなので少しランクも低めです。にゃん。

　果てしない星の海。宇宙という、無限に広がる不可侵なる領域へ達した“覚悟”の証明。
　宇宙に到達した時点でその魂は地球を離れ、地上に於いて存在するあらゆる法則、理からの干渉を受け付けなくなる。にゃん。

　人類にとっての未知の領域、すなわち宇宙へとたどり着きながら、五体満足の状態で生存し、帰還した最初にして唯一のネコ。
　存在続行と似て非なるスキルであり、あちらが「残り続けること」が使命ならばこちらは「還ってくること」を使命としている。
　極限の環境下、生命の存在が絶望的とされる空間であろうとその生命活動を維持できるが、行動に制限は生じるらしい。にゃん。

　ハービンジャー に関連する全ての記憶・記録・情報・ステータスを「オス猫」の情報へと差し替える。「消去」ではなく「変更」。
　伴って真名が一時的に「フェリックス」へと変化するが、特に支障は来さない。だってネコですもの。にゃん。

　猫類史においてターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。あらゆるにゃん航、にゃん行が“不可能なまま”“実現可能な出来事”になる。
　動物として、そしてネコとして人類に貢献し開拓の糧となったことを表す。近年、その知名度が向上したことで見事EXへと到達したらしい。にゃん。

ランク：B　種別：対束縛宝具　レンジ：1　最大捕捉：1匹
　人の造りし揺りかごに揺られ、この星を脱し深淵へと漕ぎ出した初めてのネコ。
　嘗てこの宇宙を目指し、辿り着き、そして星となったイヌが居た。嘗てこの宇宙を目指し、辿り着き、苦しみ藻掻きながらも帰還を果たしたチンパンジーが居た。
　そして、嘗て。あの宇宙を目指し、辿り着き、あの満天の星空を泳ぎ……帰還したネコが居た。
　
　死へ向かう航海でもなく痛みを伴う旅路でもなく、それは極めて穏やかで緩やかで、輝きに満ちた『宇宙旅行』であったのだ。

　自身が見て、体験した無限の宇宙を想起することで自身の器を宇宙空間へと移送する。
　物理的にこの世……というよりもこの地球上から消失し肉体を一度失うことで、あらゆる物理的束縛から逃れるという〔対束縛〕宝具。
　……人間の価値観で見てみれば、それはあまりにも荒唐無稽であるかもしれない。何の理屈も手掛かりもない、突拍子もないお伽噺のように聞こえるかも知れない。
　けれど、彼女はネコなのだ。人間などという枠組みには収まらず、それでも過酷な宇宙試験を突破して、あの宇宙に辿り着いた唯一のネコなのだ。
　であれば。固定化し機械化されて久しい人間の価値観など、どうして通用するだろう？この宝具を説明するのなら――――「そう思ったから、そうなのだ」。
　非現実の論理は形を成して、神秘を伴って今此処に成る。ヒトでも、キカイでもなく。ネコがネコであるまま成し遂げたその偉業。

　それが『猫猫的宇宙旅行』。いつの日か貴方達もご招待します。にゃん。

フェリセットは1963年10月18日にフランスの観測ロケットによって打ち上げられ、弾道飛行を行った。彼女は宇宙飛行に成功した唯一のネコであると考えられている。

それまで宇宙開発史に於いては、いくつかの生物が打ち上げられ宇宙へと到達している。
初めて宇宙に到達した生物は、ソビエト連邦がスプートニク2号により打ち上げたイヌ――――ライカ。
続いてアメリカ合衆国が打ち上げたのは、より人間に近い生物である霊長類のチンパンジー――――ハム。
宇宙開発に於ける2大巨頭に続き、名乗りを上げたのは欧州フランス。偉大なる先人……先犬？先猿？に続き、白羽の矢が立ったのは……一匹の野良猫であった。

白黒のカラーリングを持つ野良猫はフランス政府により買われ、何匹かのネコたちともに宇宙機関へと送られた。
そこで彼女たちは、耐G訓練や加圧訓練といった様々な訓練を経験し、数々の試練を乗り越え……一匹のネコが条件をクリアしたのだ。
ネコたちの中でも穏やかであったそのネコは……何処かへ消えてしまった気まぐれなネコの代わりに、遙か宇宙へと飛び立つことに。

そうして。彼女は大きな揺りかごに載せられて、あの宇宙の向こう側へ。
誰よりも、どのネコよりも高い宇宙へと飛び立って――――満天の星々を、誰よりも近い位置で見上げていた。


ふわふわと、無重力の空間で彼女は何を思っていたのだろう。
ヒトであれば、きっと星は青かったと。イヌであればきっと、さらなる「そとがわ」からの呼びかけを聞いていて。
でも、彼女はネコだった。だからきっと、無重力という超常な現象の中でもきっと、その振る舞いを崩すことはなくて。
何もせず動いていられるのは楽でいいな。ドラマティックだとかロマンティックだとか、そんな期待をあくびとともに流してしまって。
ふと目を移すと眼下に浮かんでいる、丸い丸い青い物体を見つけて――――

あれであそびたいな。そんな風に思うのだ。にゃん。

ネコがネコであるまま宇宙へと辿り着いた。
その一点こそを「核」たらしめているが故に、彼女に人物像、性格といった明確な芯は存在しない。
彼女は、ネコである。何も思わない、ということはないだろう。けれどそれを推し量ることはまず出来ない。
あなたがネコで、動物と完全な意思疎通を図ることが出来るのであれば別だけれど。にゃん。


イメージカラー：淡いピンク
特技：宇宙遊泳
好きなもの：丸いもので遊ぶこと
嫌いなもの：水に濡れること
天敵：なし
願い：なし

【一人称】にゃん　【二人称】にゃん　【三人称】にゃん

ライカ：くーにゃ。
　自分よりも少し早く、あの宇宙に辿り着いた生物。
　彼女は宇宙の先で「そとがわ」を見た。だからきっと彼女は「到達したもの」ではなく、こちらへと「降臨するもの」。
　けれどフェリセットにとってそれは些事。寄り添ってくる彼女の懐に潜り込み、宇宙の香りに微睡みながら眠りに落ちるのだ。

宝具は例の宇宙を背景にしたネコみたいになります。にゃん。
擬人化していることに気が付かなかったので、ちょっとネコ状態のものに変えさせていただきました。にゃん。
元ネタ（だよね…？）