前編
パーティー当日 |
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瑞樹 | ハッピーアニバーサリー、プロデューサー君♪どうどう? ブルーナポレオンのみんなで飾り付けたのよ。ワクワクするパーティーになりそうでしょ! |
飾り付けもだけど、お掃除も頑張ったの。もうピッカピカよ! ピッカピカ! だってこの事務所は、私たちの大切な場所なんだもの。 |
ここには、思い出がたくさんあるわ。プロデューサー君やみんなとはしゃいだり、笑い合ったり……でも、それだけじゃないの♪ |
アイドルとして一歩踏み出すために、私が訪れた最初の場所。それからアイドルとして仕事をした後、帰ってくる場所でもあるわ。 |
そして、ここに来ると、プロデューサー君が笑顔で待っててくれる。その顔を見ると、もっともっと頑張ろうって思えるのよ。 |
……って、しんみりしてちゃダメね♪アニバーサリーのパーティーはこれからなんだもの。さ、みんなのところへ行くわよーっ! |
思いっきりはしゃぐわ! プロデューサー君も遠慮は無し。大人もはしゃいでいいって教えてくれたのは、あなたなんだから♪ |
後編
お城のテラス |
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瑞樹 | 12時の鐘が鳴ったわ。シンデレラなら、魔法が解けるって焦るところかしら? 昔は、その気持ちが痛いほどわかったけれど…… |
ええ、前はね、時計の針が進んで、どんどん大人になっていくのが怖かった……プロデューサー君は、お見通しだったかしら? |
アナウンサーだった時、職場では若い子が重宝されたわ。私は大人になる度に、華やかな世界から遠ざかっていった……。 |
抗いたかった。年齢なんて関係ない。私は私として輝くんだって……そんな時に、プロデューサー君、あなたと出会ったの。 |
最初は、私の人生を変える人だって思った。それが、信頼できるパートナーに変わって……今ではとても特別で、大切な人よ。 |
ふふっ、もう時計の針が進むのは怖くないわ。むしろ、あなたと時を重ねられるのが、すごく幸せなことだと思えるの。 |
それに、私はもう知ってるしね。あなたの魔法は、12時を過ぎても解けないって。 |
これからもよろしくね、プロデューサー君♪ |