オルゴールの小箱 > 第5話 次のステージだって
LIVEが終わり、アナスタシアは、
加蓮の寂しげな表情を見つける。
メンバーとの楽しい思い出が、
加蓮を名残惜しい気持ちにさせていたのだった。
そんな加蓮に瑞樹は、次のステージに向け、
前を向くように言葉をかける。
加蓮は仲間の優しさを嬉しく思うのだった。
加蓮の寂しげな表情を見つける。
メンバーとの楽しい思い出が、
加蓮を名残惜しい気持ちにさせていたのだった。
そんな加蓮に瑞樹は、次のステージに向け、
前を向くように言葉をかける。
加蓮は仲間の優しさを嬉しく思うのだった。
LIVE終了後 | |
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加蓮 | はぁ……。 |
アナスタシア | ……? |
加蓮 | ……。 |
アナスタシア | カレン、どうしましたか。身体、冷えますよ。 |
加蓮 | あ、アーニャ。……なんでもないよ。 |
アナスタシア | ン……怒っていますか? |
加蓮 | 違う、違うよっ。 |
アナスタシア | アディノゥカヤ? |
加蓮 | ……? |
アナスタシア | ……さびしい、ですか? |
加蓮 | ……! |
アナスタシア | 楽しい時間は、終わるとさびしい、ですね。 悲しいとさびしい……少し、似ていますか? |
加蓮 | ……うん。 |
アナスタシア | カレンは……トンカヤ。 誰より、あー……繊細、ですね。 |
加蓮 | ……そんなこと。 |
アナスタシア | ありますね。アーニャ、わかります。 |
加蓮 | ……合宿、楽しかったよね。 みんなで温泉入って、浴衣着てさ。 |
アナスタシア | ダー。浴衣でダンス、しました。 |
加蓮 | 特訓も……キツかったけど、楽しかったよね。 |
アナスタシア | ダー。カレン、最後までギブアップ、しませんでした。 |
加蓮 | 旅館のご飯も、美味しかったな。 ジャンクな味が恋しくなっちゃったけど。 |
アナスタシア | みんな、おかわりしてましたね。 |
加蓮 | 本番も、ワクワクしたよね。 |
アナスタシア | ナオも、ずっとそわそわ、してました。 |
加蓮 | ステージ、まぶしかったなぁ。 |
アナスタシア | ペンライトのズヴィズダ、星の光、いっぱいでしたね。 |
加蓮 | 楽しかったよね。 ……楽しかったなぁ。 |
瑞樹 | ……次のステージだって、きっと楽しいわよ。 |
アナスタシア | カワシマさん。 川島さん。 |
加蓮 | |
瑞樹 | ステージが始まる前は、必要とされているように感じて、 舞台に上がっている最中は、熱狂の中にいて…… 充実しているわよね。 |
そして、ステージが終わったら、 火照ったカラダが冷めるのと同じように、 なにかの熱が去っていってしまうように感じるんでしょう。 | |
加蓮 | ……うん。 |
瑞樹 | それを寂しく思うのは、仕方ないことよ。 でも、私たちは覚えてるじゃない。 あの歓声を……。 |
加蓮 | そうだよね。 |
アナスタシア | 次のステージ、また立てます。 次も、もっともっと、キラキラしますね。 |
瑞樹 | そうよ。 ……そのために、プロデューサー君が汗を流して お仕事取ってきてくれるんだから♪ |
加蓮 | ふふっ。そうだよね。 |
瑞樹 | 加蓮ちゃんができるのは、またいつか来る次のステージに備えて、 明日からも頑張ることじゃないかしら? |
加蓮 | ……こんなところでぼーっとしてたら、風邪引く? |
アナスタシア | ダー。ナオが怒ります♪ |
加蓮 | ふふっ。そうだね。ごめん。控え室、戻ろっか。 みんな待ってるよね。 |
瑞樹 | えぇ、行きましょ。 プロデューサー君も、小梅ちゃんも奈緒ちゃんも、 お待ちかねよ。 |
加蓮 | ……。 みんな、優しいなぁ。嬉しいなぁ……。 |
瑞樹 | 加蓮ちゃーん? いくわよー? |
加蓮 | あっ……はーいっ! |