2ちゃんねるオカルト板「心霊ちょっといい話」のまとめwiki

411 本当にあった怖い名無し 2009/12/12(土) 04:13:10
家の母に聞いた話。まとめサイトにある長の話に似てるんだけど。

母が高校に入学が決まってすぐ親の急な転勤で引っ越すことになった。
一生懸命勉強して、折角合格した高校だったし、地元の友達との別れは辛かったけど
残してはいけないと言われてついて行くことになった。
その時、中学の2、3年同じクラスで一緒にクラス委員をしていた男の子が、母
が遠くに行く事を凄く残念がって最後まで名残惜しそうだった。2年で席が隣に
なり、あまり喋らずクラスにも馴染めていなかった彼に母が声をかけて一緒にクラス
委員をやったのだそうだ。
それから、クラスにも段々馴染んで沢山話す様になった。彼は楽しそうで、よく笑ったし
母もそれが嬉しかった。
結局新学期がはじまる前に引越しをした。
彼は駅まで見送りに来てくれて、泣きながら見送ってくれた。
引っ越した先が通うことになった高校から遠かった為、民家の二階に下宿させて
貰うことにした。
そこは土地柄冬場は凄く冷えてたくさん雪が降る。夜は冷え込むし車とか危ないから
あんまり出歩く人も居ないとこだったらしい。まぁ要は田舎って事。

2年目の冬の吹雪の夜。その日は朝からずっと降っててめちゃくちゃ冷え込んで、
夜には突風を伴う吹雪みたいになった。
寒いから早く寝ようと思ったけど、なんだか眠れなかったらしく遅くまで勉強していた。
家の人は皆就寝していたのでシーンと静まり返っている。
聞こえるのは母が書き込む鉛筆の音と吹雪の鳴くみたいな風の音だけ。
黙々と勉強していたら急にバンっという大きな音が聞こえた。
びっくりして辺りを見たけど何も無し。 下から聞こえたのかとも思ったけど何の音もしない。
不思議に感じていると、またバンって音がした。
それは窓から聞こえていた。
民家の二階に吹雪の夜にまさか泥棒か!!?って怖くなって固まっていたら、
バンっ、バンって音が鳴り続けている。恐る恐る窓に近付いたら、そこには
大きな羽を吹雪の風に負けまいと強く羽ばたきながら窓にぶつかってくる蛾がいた。
真っ白で見た事も無いくらい大きかったらしい。こんな真冬のしかも吹雪の夜に
蛾が居るのはさすがにおかしいとも思ったけどキラキラして凄く綺麗だった。
何度も何度も窓に向かって身体をぶつけてくる。まるでノックするみたいに。
開けてあげるべきかとも思ったが、凄い吹雪で開けたら雪が入り込んでしまうし
ここは他人の家だからそれはまずいなと思って開けなかった。
ぼんやり見ていたけどそろそろ寝なければと思い布団へ入り気が付いたら寝てしまった。
蛾はずっと体当たりしていたが朝になったらその姿は無く雪も止んでいた。

外に見に行ったけど何も無かったから何処かに行ったのかなと思っていたら電話が
かかってきた。
地元の友達で、最後まで泣きながら母を見送ってくれた男の子が昨晩自殺したと
聞かされた。
高校に入ってから酷いいじめにあっていたとの事。実は彼の両親は二人とも耳が
聞こえなかった。それもあってかあまり話さず内気な性格でその事をきっかけに
いじめにあったのだそうだ。
彼は本当に母が遠くに行ってしまった事を哀しんでいた。
馴染めなかった自分に声をかけてくれた。一緒に委員をやらないかと誘ってくれた
事がどれ程嬉しかったことか。その言葉がどれ程自分を救ってくれたか。
嬉しくて楽しくてこんなに誰かと話したいと思った事は無かったと何度も言って
いたのだそうだ。
あの、真冬の大きな蛾は最後にさよならを言うために母の所にやってきたのかもしれない
と思うと涙が溢れてきて言葉にならなかったそうだ。
キラキラと雪に反射する大きな羽がこわいくらいに綺麗で忘れられない不思議な話だわぁ
ってぼやいてました。

長文ですみませんでした。うまくまとめられん。

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