2ちゃんねるオカルト板「心霊ちょっといい話」のまとめwiki

629 あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/03/24 11:21
小雪の母が亡くなったのは、小雪が三つの時だった。
幼くて母が死んだ意味さえも解らず、風の強い夜などはただおびえるばかり。母はそんな小雪にいつもお話を聞かせて寝かしつけていたのだ。
おばあちゃんや父親の昔話も小雪の気に入るものではなかった。寝不足による食欲不振で小雪はスッカリやせ衰えてしまった。
そんなある夜、眠れない小雪に一本の電話が・・・声の主は亡くなったはずの小雪の母だった。
「お母さんは遠くにいるから帰れないのゴメソネ。そのかわり、いつものようにお話してあげるわ」
静かな森の、仲良しのリスとクマさん。生前、母がよく話してくれた小雪のお気に入りのお話だった。
やさしい母の声に抱かれ、やがて小雪は静かに眠りについた。


電話の声はたびたび、小雪が小学校にあがるまで続いた。
すっかり元気になった小雪を見て喜ぶ伯母と祖母。「あなたのおかげよ。小雪が元気になったのは」と、おばあちゃん。
「私の声は電話を通すと妹そっくりだから、それに妹の創ったあのお話も聞いて知っていたから」答える伯母。「役に立てて良かったわ」

「このごろお母ちゃん電話くれないな、またあのお話聞きたいな」「それとも夢だったのかな」何も知らない小雪はそうつぶやいた。
暖かい春の日差しがそんな小雪をやさしくつつんでいた。


ネタが無いので「3チョーメの夕日」から、今朝たまたまトイレで読んだので。

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