2ちゃんねるオカルト板「心霊ちょっといい話」のまとめwiki

336 あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/09/06 01:12
いい話ってほどではないけど…

昔、猫を飼っていた。
それほど可愛がっても、可愛がってなくも無かった。
あまり愛想の無い猫で、ごはんが気に入らないと
自分でぷいと外に狩りに行くような猫だった。
外ではいつも野良とまじって遊んでいて、
家族以外の人が呼んでも絶対来なかったので、
知らない人は絶対野良だと思ったと思う。
学校の帰りに、外で遊んでるうちの猫を見かけて呼んだら
ニャーと鳴いて私のまわりを一回りしてから
また戻って行った。
夜になると布団にするりと入ってきて一緒に寝た。
北海道の冬は寒いので、
猫は絶対人の布団に入ってくる。深く眠っていても、
猫が来ると冷たい鼻を顔におしつけてくるのですぐにわかる。
掛け布団を持ち上げると、するりと入ってきて丸くなった。
東京に就職して家を出るまで、毎日、一緒に寝た。

ひとり暮しを始めて1年ぐらいたったある日、
眠っていると冷たい鼻の感触があった。
ああ、猫だ。と思って、掛け布団をあげてやる。
でもなぜか、少し躊躇しているようで、なかなか入ってこない。
どうしたの?いいよ、はいんな、寒いよ。
猫はやっと入ってきて、それから布団の中で丸くなった。
ああ、ひさしぶりだ、ひさしぶりだね。
と思っていたら目が覚めた。

次の日の夕方、
妹から、猫が先月から帰ってこないと電話があった。
その猫はそれっきり帰ってこなかった。
近所の人が、それらしき猫が車にはねられて死んでいたと
教えてくれが、妹は確認しにいく勇気が無かったと言っていた。
あまり、可愛がってなんかいなかったけど、
立ち直るのに少し時間がかかった。

もう8年以上前の話。

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