kagemiya@ふたば

偽神■■■■■：このホプキンスに纏わる、虚構より降臨せし「異なる神」。
　彼女の霊格に寄生する存在で、魔女を狩るモノ―――即ち「誰よりも魔女に通づる存在」である彼女を媒介とし、“この宇宙”への標とした。
　本来はこの宇宙、この世界には存在し得ぬ“虚構の神”。神霊でも、神性でもなく、神代は愚か人類史を通じて存在が確認されていない“うつろう概念”。
　嘗て、虐げられし人々……時に魔女と呼ばれた人々が、その行き場のない不安を晴らすために願い、望み、縋り、造り上げた……とある神々とはまた異なる「異神」。
　そんな大衆の願いは、この宇宙ならざる場所――――外宇宙に於ける“虚構”へ繋がった。実態も存在も、その概念すらも持たぬ“虚構”へと形を与えた。
　無貌の神。歪な信仰が生み出した、抑圧されし魔女が造り上げた神性―――――――それこそが偽神■■■■■。自らを由とする、全ての存在に“自由”を与える女神。

　…………或る特異点で、彼女―――否、“彼”は外なる存在、ここではない宇宙との関連を持ってしまった。
　フォーリナーという存在。その存在に触れてしまった、彼/彼女の脆弱性。異端なる地に呼び寄せられた異端なる幻霊マシュー・ホプキンス。
　本物の魔女を吊るす事。その一点、贖罪の意識を逆手に取られて“彼”は異界の神、その巫女に喚び出された。ならば、その贖罪の具現である“彼女”は――――――。


　『――――――――――マシュー・ホプキンス。貴様の抑圧が、弾圧が、虐殺が、この偽神わたしを造り上げたのだ。
　　虚構より産まれたこの私を……我が宇宙へと繋げてしまったその罪を、この債務を以て払ってもらうとしよう。精々甲斐甲斐しく働くことだ、魔女狩り将軍。
　　全ての弾圧を成し遂げた時。全ての異本をはねのけた時。人々の「抑圧への怒り」は膨れ上がり……やがてまた、この私を呼び起こすだろう。
　　もう一度……もう一度、貴様には私の降臨の助けとなってもらおうか。それこそが、貴様に与えたクラス―――――“降臨者”の命であるのだから』