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亡命者の花

薄暗い花、たとえ亡命の身になっても手放すことはないから、きっとなにか意味はあるのであろう。
あれは追放された貴族がまだ事件に巻き込まれていなかった時のこと、
一族がまだ陰謀の気に包まれていなかった時に咲いた花。
歳を取った追放者は世界の残酷さを体験してきた。彼はもう過去の温もりを忘れた。
だが、この一輪の花と幼かった頃の笑顔は彼が守りたい思い出であった。

亡命者の羽根

装飾物ではなく、亡命の旅の途中で偶然手に入れた羽根である。
追放者は平原と森を通過して、ひとりで無人の野原を歩いていた。
灰色の重い雲の下で、一枚の紺碧の羽根が彼の肩に舞い降りた。
この羽根は猛禽から逃げようとした鳥のものであった。追放者のように。
この手紙は巣を持たない自由な鳥のものであった。追放者のように。

亡命者の懐中時計

水晶でできた風防は砕け、針も全部なくなったが。それでも捨てられない。
ある日、幼い貴族は一個の懐中時計をもらった。
この精巧なものはカチカチと鳴って、追放者の幼少期を記録した。
そんな何の悩みもない日々が突然終わり、
彼は長い追放の旅に出なければならなかった。

亡命者のコップ

薄暗い重金属でできたコップ。外側には宝石の装飾があったが、今はもうなくなった。
追放された貴族が持っていた家宝の銀盃、盃の外側には一族の徽章が刻まれていた。
追放者が一族の顔に泥を塗った後、この自慢の徽章は外される。
今、その朽ちた盃には水も入れられない。
だが追放者は最期の時まで、この盃を持ち続けていた。

亡命者の冠

高貴だった冠。本来高貴な身分が廃却されたように、身分を象徴する部分が刀によって壊された。
追放者は貴族の末裔であった。幼い頃の彼は何の悩みもなく白銀で作られた宮殿を自由に出入りしていた。
遠い時代、父の上の冠は尊厳と高貴の象徴であった。
数年後、血縁同士の間で争いが起こる。緋色の霧に覆われ、崩れた宮殿は血の海に沈んだ。
この不名誉な冠は追放者の罪証となって、共に追放の旅に出た。

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