kagemiya@ふたば

【元ネタ】トリスタンとイゾルデ、アーサー王伝説
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】トリスタン
【性別】女性
【身長・体重】166cm・54kg　82(C)/56/81
【属性】中立・善
【ステータス】筋力：B　耐久：C　敏捷：A　魔力：A+(B)　幸運：E　宝具：A+
【クラス別スキル】
対魔力：B
　魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
　大魔術、儀礼呪法を以ってしても、セイバーを傷つけるのは難しい。

騎乗：B
　騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
　魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

【保有スキル】
魔力放出：A
　武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、
　瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
　宝具の恩恵。規格外の魔力量による爆発的な奔流。

戦闘続行：A-
　生命力が異常に強い。
　魔法の毒を受けても死なず、邪竜の毒液を全身に浴びても生き永らえた。
　強靭な精神力もしぶとさの一因である為、心が折れると効果が半減する。

自己改造(偽)：B
　文字通り、自身の肉体を改造し作り変える能力。
　主に他者への変装や怪鳥への変身に使用する。
　ピクト人特有の魔術刻印、浸食刺繍(インシグニア)によるもの。

精神汚染(偽)：A
　精神を病んでいる。
　既に“愛の呪い”に蝕まれている為、他の精神干渉をシャットアウトする。
　症状を悪化させる場合に限り、一時的な重ねがけが可能。


【宝具】
『歯止めなき慈悲の剣(クルト・ウィタエ)』
ランク：A+　種別：対人・結界宝具　レンジ：1〜20　最大捕捉：100人
　ドヴェルグと天使が鍛えた聖剣の一つ。デュランダルの姉妹剣。
　無尽に近い魔力を宿す宝具。“慈悲”の名が示す通り、魔力を生命力へ変換し傷を癒す。
　真名解放によって、切っ先のない先端から治癒の光が放たれる。広範囲に渡って
　生物の自己治癒力を大幅に引き上げ、後遺症無しに快復させる。
　弱きを助く宝具である為、セイバー自身の回復は不可能。俗界正義の剣たる証。

　……また、敵に突き刺したまま真名解放することで、異常なまでの過剰回復により
　対象の生体組織を破壊し尽くすことも可能。
　その一撃は、巨大な邪竜すら屠ったという。


【Weapon】
『痛哭の幻奏(フェイルノート)』
　セイバーの竪琴。音の斬撃を飛ばす音波兵器。
　現在はクラス制限によって攻撃能力を失い、ただの楽器と化している。


【簡単な解説】
円卓の騎士、トリスタン卿。FGOにて登場した彼その人。

アーサー王とは別の王に仕えていた時代、その王の妻となる人物・金髪のイゾルデと共に
惚れ薬を誤飲したことで悲劇に見舞われる。
イゾルデの間男として密会していたところを王に見つかり国を追放。
そして放蕩してる最中、愛した人と同じ名前の別人であるイゾルデ――白き手のイゾルデと出会う。
一人身に疲れたのか結婚したが、心は未だ金髪のイゾルデの虜。必要以上に触れ合うことはなかった。
そしてなんだかんだで重傷を負い、“白い帆”と“黒い帆”のエピソードへと繋がるのだった――。

アーサー王伝説に組み込まれてからはもう少し複雑化し、金髪のイゾルデと共に
キャメロットで世話になるエピソードがあったりする。
が、結局は運命の元に二人は引き裂かれ、黒い帆により死が確定する。




【独自設定】
解説の途中、早口になってイゾルデについて語るトリスタンの目の前で「その女性を娶りたい」と
マルク王が言う場面が出てくるが、そこで首をかしげたことだろう。
好いた女の話をする男の前で言う言葉ではない、と思っただろう。
それだけなら性格が悪いともとれるが、マルク王はトリスタンの父親代わりだ。愛しはすれど、ただ憎むなどあり得ない。
では何故だろうか。人格が破綻しているのか？ 致命的に空気が読めないだけなのか？
いいや違う。

単に――――――――トリスタンが男ではない、というだけの話である。

そう、『女性が女性を褒めているだけ』だったのだ。
同性愛を良しとしないキリスト教的観点から見て、そこに異性の情が沸くと思うだろうか？ いやあり得ない。
ならばマルク王がイゾルデに興味を抱くのも当然の結果であり――――つじつまが、合ってしまうのだ。

他にも、トリスタンには「マルク王の花嫁という身分で(花嫁に変装して)アイルランドへ向かう」というエピソードが存在する。
花嫁。花嫁である。男が欺く為だけにそんな姿になるだろうか。そんな身分に偽るだろうか。答えはノーに決まってる。
つまりトリスタン――少女トリスタンは、人並みに女性としての心を持ち、そしてマルク王にそういう感情を抱いていたのだ。

それをなんの因果か愛の妙薬に人生を狂わせられ、親愛の情と淡い恋慕を抱いていた父親代わりの男を裏切ってしまい、
可愛い教え子としてしか見てなかった少女に惚れさせられ、女に劣情を抱くことへの自己嫌悪に苛まれ、しかし胸中は愛を叫び、
イゾルデもイゾルデで同性に惚れるなんてとばっちりを食らい、マルク王も愛する女二人に裏切られ……
……そりゃ筆者も物語をそのまま残すわけがないというものだろう。


【人物】
感情豊かなのに表に現れ難い人物。
悲しみで剣は鈍り、喜びで蘇生する。根本は原作トリスタンに近い。
しかし性別関連の改変の結果、アレよりずっと酷く拗らせている。

また自己犠牲を基本として物事を考えるタイプ。
例えばマルク王とイゾルデの初夜の話で、葛藤しつつも結局はイゾルデを奪われたくない一心で
“イゾルデに化け、自らの処女を捧げた”りしている。
そのうえ生真面目なもんだから汚れている自分がイゾルデの傍に居ていいのだろうかとか悶々と考え込む。
でも愛の妙薬の効果が強すぎて離れられない。
諸々を諦め妙薬に身を任せれば楽になれるが、それができない不器用な人なので偽りの愛が云々とまた考え込む。
そして散々に抱え込んだ末に勝手に爆発する。……と言っても、ふらりと旅に出るくらいなので被害は控えめだが。
つまるところ、内向的にめんどくさい女。

サーヴァントとして現界した現在は様々なしがらみから解放されている為、幾分か陽気になっている。
気分がいい時は原作トリスタンのような大ボケもかます。天然で。
が、自由にいられる環境で深くイゾルデのことを思い出してしまうと反動でしばらく行動不能になるので注意。
考え事する暇がないような状況なら耐える。

前述の通り根は天然。拗らせなければ純朴でほわっとしてる。
というかすごい常識人。いっそ日本人気質ですらある。

好きなものは睡眠と音楽。食は細い。米には根源的恐怖を覚える。
好みの男性は父性溢れる年上の男。好みの女性はイゾルデ。

苦手な人は何を考えているか分からない人。もしくは感情のない人。
その為アーサー王のことは不気味に感じている。“あれほど完全な人間は、もはや人間ではありません”。
騎士としては尊敬しているので、思わず口走ってしまった“一度”以外で王と衝突したことはない。

同性愛には否定的だが、自分がこんなんなので口出しすることはあまりない。
距離は取る。

外見は原作トリスタンをTSし、少し幼くしたような感じ。
胸はほどほどだがスレンダーでスタイル自体は非常にいい。
糸目赤髪ロング美乳スレンダー胸元はだけ美少女……どうです？

願いは「マルク王への贖罪」。
最期はともかくイゾルデとはそれなりに愛し合えたので、
完全に被害者だった叔父にはどうにか幸せになってもらいたいと思っている。
「自分が嫁ぎ、自らの手で幸せにしてあげたい」というのが正直なところだが、
“彼の人生を狂わせた張本人であり、未だ別の人を愛する自分にそんな資格はない”と考えるので
何かしらの転機が来ない限りは胸に秘めたままだろう。


【備考】
浸食刺繍(インシグニア)は胸毛みたいなアレ。
“彼女”の場合は埋め込まれたような形ではなく、ただ胸元に広がるだけの“紋様”となっている。
これを起点にヒトの部分を浸食するように“黒”が広がり、肉体を造り変える。
もうすぐピクト人の詳細明かされるしならその前に独自解釈しちゃえ！ の産物。

怪鳥への変化はだいたい翼を生やすだけ。全身の変身はあまりしない。
ハロウィンネタ……ではなく、原典でも逃亡の際に高いところから飛んで滑空しているので。

“愛の呪い”は完全に定着してしまっている為、ここから解呪することは不可能。
本人も今更の解呪は望んでいない。悩みつつも付き合ってきたこの感情を捨てたら、私の多くが無駄になる。

宝具はいわゆるカーテナの剣。切っ先の無い聖剣。
デュランダルと同じ素材で作られているので恐ろしく硬い。


【因縁キャラ】
・ランスロット
友人。許されぬ愛に悩む者仲間。
グィネヴィアとの関係にはシンパシーを感じるというかもはや同類。
トリスタンとイゾルデが逃避行する話では、隠れ家の提供をしてもらっている。

・ベディヴィエール
FGO曰く親友。こちらだと円卓の良心繋がりだろうか。

・パロミデス
イゾルデの取り合いになった恋敵。殴り合いの末に友情を育んだ。
仲が良いというか、遠慮なくど突き合える間柄。苦悩することなく共に居られる数少ない相手。

・TSパロミデス?
こちらの世界線では普通の仲の良さ。プライベートでもよくつるむ。ボディタッチはお断り。
が、洗礼の結果何故か女体化までさせてしまったことには若干の負い目を感じている模様。
まさかこの聖剣の仕業……？ と悩んだり悩まなかったり。話は変わりますが王がおっぱい膨らます槍持ってるそうですね。