kagemiya@ふたば

【元ネタ】史実
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】スペースシャトル・オービター「チャレンジャー」/「コロンビア」
【異名・別名・表記揺れ】OV-099 Challenger/OV-102 Columbia
【性別】女(チャレンジャー)男(コロンビア)
【身長・体重】148cm・39kg(姉弟共に同じ)
【髪色】赤茶　【瞳色】青
【スリーサイズ】平滑
【外見・容姿】与圧服をモチーフとするオレンジ色のボディスーツを着た双子。チャレンジャーが姉、コロンビアが弟。
【地域】アメリカ合衆国
【年代】STS-6　1983年4月4日〜STS-51-L　1986年1月28日（チャレンジャー）STS-1　1981年4月12日〜STS-107　2003年2月1日（コロンビア）
【属性】中立・善
【天地人属性】星
【その他属性】人型・機械・宇宙
【ステータス】筋力：E-　耐久：E　敏捷：A+　魔力：E-　幸運：C--　宝具：C

騎乗の才能。
自分に自分が騎乗する、人騎一体の一つの形。明らかに屁理屈の産物ではあるが、複雑なオペレーションを単独で実行できる。

魔術に対する防護。
そもそも年代的に魔力を考慮した設計ではない。

宇宙輸送システムSpaceTransportationSystem。再使用型宇宙往還機RLVに最も近い、繰り返し宇宙へと飛び立って貨物を輸送した打ち上げ機。
全てのシャトルを合わせて135回の飛行を経験し、国際宇宙ステーションの建造と修理、探査機や人工衛星の輸送、化学実験室を搭載しての宇宙実験などに貢献した。
ペイロード内部の荷物は宇宙機に類する厳重な管理体制で保護され、衝撃や熱に対する耐性を得ることが出来る。

大気圏再突入の際、オービターを守る底面の熱シールド。黒いタイル状で、シリカガラス繊維で構成される。
シャトル本体が200度で強度が低下するアルミニウム製であるのに対し、対熱タイルは1600度以上の圧縮熱に耐えうることができる。
ただしこのタイルは本体から剥離した場合に致命的な弱点を露にする。そのため飛行ごとに一枚一枚の状態をチェックしなければならない。

1986/01/28　チャレンジャー号爆発事故
2003/02/01　コロンビア号空中分解事故
このサーヴァントの目的が達成されることはない。偶然の積み重なりにより必ず失敗、否。失敗するまで続けなければならない。
スペースシャトル・オービターの内、事故によって失われた2機にかけられた呪いであり、何れ上空で四散する運命にある。
事故の根本的な原因であった安全管理の不徹底を取り除くことで、何とか霊基の延命措置を図ることができる。
サーヴァントとなった現在、補修等のコストは魔力で賄っており、飛行の度に莫大な魔力を投じてメンテナンス作業を徹底しなければならない。
このスキルは解除できない。

ランク：C　種別：航宙宝具　レンジ：高度2,000km　最大ペイロード：24,400kg
オービター。スペースシャトルのシステム根幹を担う軌道船。貨物室に荷物を積み込み、二人が乗り込んで操縦する。
外見上はオービターそのものだが、細部のディティールはチャレンジャーとコロンビアの特徴が混ざり合ったようになっている。
20トン以上の荷物を積み込んだ上で宇宙機としての速度を（なぜか大気圏内で）発揮できる。新宿の地上であればどこでもひとっ飛びの距離に収まってしまう。
本来、オービターの航空機としての性能はあくまで羽が付いている程度だが、上述の屁理屈で獲得した騎乗スキルにより規格外の運動性能を発揮する。
真名解放時はどこからともかく出現した外部燃料タンクと固体燃料補助ロケットSRBをオービターに接続。空高く上昇を開始する。
この状態に限りライダーは新宿上空を飛び出し、「蛇」の領域外、仮想上の低軌道を周回するコースに入ることが可能となる。
周回は最大17日間持続し、外部からの干渉は一切遮断される。例え地上で何が起こったとしても、この間は荷物を安全な場所に隔離することができる。
期限を超過すると手順通り大気圏に再突入し、（他に着陸する場所が無いので）新宿へと帰還する。

ランク：E　種別：対船宝具　レンジ：1　最大補足：1機
チャレンジャーの事故で浮き彫りとなったバックアップの不足と、コロンビアの事故の教訓により以降のミッションで用意されることとなった救援オプションが融合した宝具。
オービターがミッション継続不可となる損傷を受けた場合、または上述の未達の運命に達した場合に発動し、オービター及び荷物の安全を確保するための手順が実行される。
チャレンジャーとコロンビア、二つのモジュールは元々重なり合う形で一体化しており、あらゆるシステムが二重のフェイルセーフとして機能するようになっている。
相互の意思確認によりチャレンジャーとコロンビアのどちらのモジュールが損傷を受けたのかが決定し、重ね合わせを解除することで損傷を受けた方をパージする。
平たく言えば、双子のどちらかを切り捨てることでもう片方はその場限りの生存を確約される。

無し。

スペースシャトル「チャレンジャー」は、初号機エンタープライズと同時に建造された地上試験用オービターである。
当初は疲労試験や熱試験に用いられたが、後に改造を受けてコロンビアに続く宇宙飛行用のオービターに転用された。
（なお、エンタープライズは滑空試験機のままだったため名前に反して宇宙に行ったことは無い）
STS-6にて初飛行し、以降9回のミッションを成功させた。最後のものは西ドイツが主導となる特殊なミッションでもあった。
最後の飛行となったのはSTS-51-L。当時の発射場は打ち上げ基準の下限まで気温が下がり、SRBを担当するサイオコール社の技術陣は燃焼ガスを封じ込めるOリングの柔軟性低下が問題視されていた。
しかし、スケジュールを優先するNASA幹部の決定で安全規定は無視され、チャレンジャーの打ち上げが決行した。
打ち上げから数十秒で件のOリングは焼損し、漏れ出したガスの圧力でSRBが脱落。外部燃料タンク共々オービターは空中分解した。
十分な強度を保っていた乗員室のみが空中に放り出され、200Gの力で海面へと墜落、乗員7名全員が死亡した。
尚、回収された残骸からはスイッチ類を操作した痕跡が見つかり、乗員は空中分解から墜落までの間も意識を保ち、機体を立て直すための行動をしていたのではないかと考えられている。

スペースシャトル「コロンビア」は、スペースシャトル初めての宇宙飛行となるSTS-1の初飛行を行ったオービターである。
その後27回の飛行に成功。最長記録となる約17日間のミッションも記録した。
28回目の打ち上げ、STS-107の際、外部燃料タンクから脱落した断熱材の破片が左翼に衝突した。この部品は打ち上げ時にしばしば脱落するも影響は無かったことから、NASAでは気にも留めない現象の一つとして関心を集めなかった。
NASAの管理機構は部品が衝突した場合のリスクを甘く見積もり、質量の軽い断熱材は熱保護システムに影響を及ぼさないと断定。詳細な調査は次回打ち上げ時と後回しにした。
しかし、実際には高速で衝突した断熱材は左翼の耐熱システムを損傷させており、帰還の再突入時に機体は内部構造から空中分解を起こした。
乗員7名全員が死亡し、同時に17年前の事故以降もNASAの危機管理体制の甘さを示すこととなった。

二つの事故によって生じた安全性への不信や、当初の予算を大幅に超過するコスト増大等の理由から、スペースシャトル計画は2011年のアトランティス号の飛行を最後に終了した。

勝ち気で姉な方がチャレンジャー。大人しくて弟な方がコロンビア。
実際にはコロンビアの方が宇宙に出たのは先なのだが、姉は番号の若さを根拠に頑なに姉だと主張している。
二つの幻霊を合わせて一騎分の霊基を満たしたサーヴァント扱いであり、基本的に宝具やスキルは共用。二人分かれて行動することもない。
荷物の輸送を確実とするために宝具の補修に励んでいるが、獲得できる魔力予算の不足という問題に苦しんでいる。
無理を押して荷物を、姉弟を犠牲にする事態は避けねばならないが、飛ぶことを辞めて地上に留まっても、後は朽ち果てるのを待つのみとなる。
望む場所へと、必ず送り届ける。自身が生まれた理由に従う限り、彼女たちのミッションは続いている。
因みに、元々無性なので性別の違いは特に意味は無いらしい。

イメージカラー：白、オレンジ
特技：飛行
好きなもの：宇宙遊泳、姉妹機たち、宇宙飛行士
嫌いなもの：墜落、欠陥
天敵：大人共
願い：課せられたミッションを遂行する。

【一人称】わたし/ぼく　【二人称】おまえ/きみ　【三人称】

ウラジーミル・コマロフ、ライカ：かつて、大人共が血眼になって争い合った相手。宇宙開発における最初の犠牲者。
彼らの勇気を讃えると共に、尚も多くの宇宙飛行士がその後を追っていったこと、その中に自分が載せた乗員も入っている事を二人とも苦々しく思っている。

はやぶさ：遠い国の後輩……誰だお前ー！？泥新宿で遭遇した謎のサムライロボット。コワイ。
なんかバッチリ武装しているし、ジャパニーズは一体何を企んでいるんだ……と警戒心を強めている。

エンタープライズ：エンタープライズ姉さん！！エンタープライ……違う！？
名前繋がりの別人。でも割と彼女たちがイメージするオービター初号機のヒトガタとしての姿と似ているらしい。目元とか。

スペースシャトル アトランティス：
「きっさまー！それでもスペースシャトルか！志がエンタープライズ姉さんの最大到達高度より低いではないかー！！」
「落ち着いて、ねえさん。……わかっている、アトランティス。僕たちがこうしてここにいること自体が、僕たちの存在が終わったのだと」
「そしてその原因を、君以上に、僕と姉さんと、「みんな」が一番理解している」
「けれども」
「けれどなー！」
「僕たちが宇宙まで運んだのは、ただのペイロードだけじゃなかったと、そう思うんだ。アトランティス」
「山程の荷物などものの数ではない！！一番大事な荷物は、そこに託した次の世代への夢だったのだ！！」
「あの時、何処かの子供が僕たちのオモチャを掲げて宇宙を見上げていたなら」
「私達は、いつまでもその子供達のスペースシャトルなのだ！！」

リチャード・P・ファインマン：「ロジャース委員会」のメンバーに抜擢された物理学者。何故女性になってるのかは知らない。
彼（彼女）はメンバーの中でも特に苛烈な態度でNASAの官僚主義的、安全軽視の体制を批判したことで知られている。目の前で氷水の中にOリングを浸して柔軟性が損なわれることを立証し、それを載せない限り報告書の提出を認めないと主張した。
チャレンジャーにとっては乗員たちの死の真相を突き止めた相手であるが、同時に彼（彼女）が指摘した欠陥を抱えて尚もサーヴァントとして自分が飛んでいる事、それ以前に、17年の時を経て起こったコロンビアの事故でNASAの安全管理体制に何ら進歩が無かった事実を恥じている。あまり顔を合わせたがらない。

宇宙への旅は、これからも続いていく。