◆超絶技巧練習曲 第4番「マゼッパ」
タイトルからして物騒。8分ほどの曲だが,最初の2分を聴くだけでもその迫力は伝わるはず。弾ける人はそうそういない。
◆演奏会用練習曲より ため息
まさにため息が出るほど美しい楽曲。ノスタルジアに収録されたら,えんえんグリッサンドが続く事うけあい。
◆ハンガリー狂詩曲 第2番
8分程の長い曲であるが,終盤に,なんとクシコス・ポストの元ネタと思われるフレーズが登場する。当時の著作権って一体・・・。
◆ヘクサメロン
この辺からは,知識として知っていただければ・・・。6人のピアニストによる合作。ツェルニーやショパンも参加しており,リストがまとめ上げた。リストはこの曲が気に入っていたらしく,たびたび弾いていたという。みんなで楽しく作っていた思い出があったのかもしれない。コンポーザー達の合作って,音楽ゲームに始まった事ではないんだなぁ。
◆孤独の中の神の祝福
「詩的で宗教的な調べ」第3曲。ガンガンに掲載されていた漫画「スパイラル」で取り上げられていたので,知っている人もいるのでは。傑作だが,15分と長く深い作品なので少々難解ではある。
◆無調のバガテル
音楽を極めたリストは,ついに調のない楽曲まで作ってしまう。それがこのピアノ曲・「無調のバガテル」である。全体を通して,何とも言えない独特の雰囲気が漂う。だがさらにその上を行くのが,下記の「暗い雲」である。
◆暗い雲
「不安な雲」「灰色の雲」など,表記には揺れがある。2分程度の曲だが,聴くには注意が必要。この曲,とてつもなく暗いのである。エリック・サティのヴェクサシオンと良い勝負かも知れない。リストが晩年に作った作品であり,現代音楽に通じる部分もあるという。