最終更新:ID:1nBy9VBhWw 2023年05月28日(日) 13:25:16履歴
「まずは、あなたの願いを聞かせてください。剣に手を掛けるのは、それからでも遅くはないはずです」
【氏名】ウリエラ・ラインブーフ
【性別】女性
【年齢】15歳
【身長・体重】159cm・49kg
【髪色】ダークブロンド
【瞳色】赤
【スリーサイズ】87/59/92
【令呪の位置】左手の甲
【属性】秩序・中立
【魔術回路】質:A+++ 量:D 編成:視神経付近に集中
【起源】眺望
【契約サーヴァント】セイバー
【性別】女性
【年齢】15歳
【身長・体重】159cm・49kg
【髪色】ダークブロンド
【瞳色】赤
【スリーサイズ】87/59/92
【令呪の位置】左手の甲
【属性】秩序・中立
【魔術回路】質:A+++ 量:D 編成:視神経付近に集中
【起源】眺望
【契約サーヴァント】セイバー
ふわふわとしたダークブロンドの髪と、ぱっちりとした目付きの中にどこかぞっとするような輝きを宿す赤い瞳が特徴的な少女。
一目でわかる絶世の美女、というような近寄りがたさはないものの、軽い変装程度では誤魔化せない輝きを持つ。
どこかぽやっとした雰囲気と年齢の若さで相殺されているが、美しさの方向性としては妖艶と形容するのが近いタイプ。
今はまだその朗らかさや愛らしさで隠れているものの、ふとした折に見せる色気には魔性すら見出す者もいる。
ドイツ圏の女性らしく体格に恵まれており、色々な部分ががっしりしている。
同年代と比較しても発達の良いその身体の破壊力は中々のものがあり、本人は少々気に病んでいるものの他人からの評価は上々。
家柄の都合上外出時はドレス等の豪奢な服装をすることが多いが、本人の趣向としては締め付けの厳しい服装は嫌いであり、サイズの大きいゆるめのものが好き。
ウリエラ自身は自分に対する視線には敏感な方であるが、自己評価の低さからなぜ自分が人目を惹いているかはあまり理解していない。
むしろ何か変な事をしているのかと不安になり、思わず身嗜みを確認することが多い。
そんな所はまだまだ少女であり、いつか本当に自分に自信をつけることで、その魅力は真に花を開くだろう。
二人の兄からこっそりと教えて貰っていた魔術の知識。
なお、深く知る必要がないこととして父はウリエラに直接魔術に関する手解きはしていないため、あくまで秘密裏に身に付けたものである。
実際に魔術回路が起動できるようになったのはサーヴァント召喚時のため、あくまで知識でしかないものの、魔術の成り立ちや神秘の秘匿、そして聖杯戦争という儀式について最低限知っている。
また、一部ではあるものの術式についても教えてもらっており、使い魔の使役程度ならば「やり方は」分かる状態。
実際に行使したことは数えるほどしかなく、また魔術回路が本来の力を発揮していない状態ではその力量も微々たるもの。
……かといって実際に本領を発揮してみれば、後述の理由で普通の魔術はまともに行使できないのだが。
なお、深く知る必要がないこととして父はウリエラに直接魔術に関する手解きはしていないため、あくまで秘密裏に身に付けたものである。
実際に魔術回路が起動できるようになったのはサーヴァント召喚時のため、あくまで知識でしかないものの、魔術の成り立ちや神秘の秘匿、そして聖杯戦争という儀式について最低限知っている。
また、一部ではあるものの術式についても教えてもらっており、使い魔の使役程度ならば「やり方は」分かる状態。
実際に行使したことは数えるほどしかなく、また魔術回路が本来の力を発揮していない状態ではその力量も微々たるもの。
……かといって実際に本領を発揮してみれば、後述の理由で普通の魔術はまともに行使できないのだが。
サーヴァントとの契約が切欠となり発現した、ウリエラの瞳が宿す力。
凶星の如く輝くその赤い瞳は単なる遺伝的形質ではなく、ラインブーフの血統を遥か昔に辿った先に存在する『魔女』への先祖返り。
本来あったであろう魔眼等の特異な能力は発現しておらず、単なる魔術回路としての機能のみを有する。
ただ、単なる魔術回路とはいえその構造は神代のそれであり、これを完全に行使することができれば現代の魔術師の域を越えた超出力を出すことが可能。
例えばサーヴァントに対しこの瞳の出力を全て注ぎ込んだならば、令呪に匹敵する魔力ブーストとして機能する。
一方で出力の調整というものはまったくできず、いわゆる「魔術」への応用は不可能に近い。
それは例えるならば剥き出しの核融合炉を用いて煙草に火を灯せるか、というような話であり、サーヴァントという受け皿が無ければ単なる魔力の放出現象として行使する他ないほどに規格が違う。
ウリエラの父がこの特質を見抜いていながら魔術の手解きすらしなかったのはこれが原因であり、ウリエラが仮にまともに黒魔術の教導を受けたところで暴走するのが関の山であった。
また、ウリエラのこの魔術回路は視神経と半ば一体化しているため、無理な行使をすれば視力を犠牲にしてしまう。
そもそも神代の魔術回路の作動そのものが身体へ与える影響も大きく、あまり連続で使用すれば脳や耳、鼻など眼に近い部位から順に悪影響が出始める。
ただし、それは逆に言えば身体への反動が許す限りは連続使用も不可能ではないという事でもあり、全てを擲つ覚悟で使えばその出力は小聖杯の魔力量にすら肩を並べうる。
凶星の如く輝くその赤い瞳は単なる遺伝的形質ではなく、ラインブーフの血統を遥か昔に辿った先に存在する『魔女』への先祖返り。
本来あったであろう魔眼等の特異な能力は発現しておらず、単なる魔術回路としての機能のみを有する。
ただ、単なる魔術回路とはいえその構造は神代のそれであり、これを完全に行使することができれば現代の魔術師の域を越えた超出力を出すことが可能。
例えばサーヴァントに対しこの瞳の出力を全て注ぎ込んだならば、令呪に匹敵する魔力ブーストとして機能する。
一方で出力の調整というものはまったくできず、いわゆる「魔術」への応用は不可能に近い。
それは例えるならば剥き出しの核融合炉を用いて煙草に火を灯せるか、というような話であり、サーヴァントという受け皿が無ければ単なる魔力の放出現象として行使する他ないほどに規格が違う。
ウリエラの父がこの特質を見抜いていながら魔術の手解きすらしなかったのはこれが原因であり、ウリエラが仮にまともに黒魔術の教導を受けたところで暴走するのが関の山であった。
また、ウリエラのこの魔術回路は視神経と半ば一体化しているため、無理な行使をすれば視力を犠牲にしてしまう。
そもそも神代の魔術回路の作動そのものが身体へ与える影響も大きく、あまり連続で使用すれば脳や耳、鼻など眼に近い部位から順に悪影響が出始める。
ただし、それは逆に言えば身体への反動が許す限りは連続使用も不可能ではないという事でもあり、全てを擲つ覚悟で使えばその出力は小聖杯の魔力量にすら肩を並べうる。
古くはザーリアー朝の時代にまで遡る由緒正しき貴族、ラインブーフ家の長女。
ラインブーフ家は古くより続く黒魔術師の家系でもあり、時々の権力者に表社会では貴族として、裏では魔術師として働きかけることでその地位を磐石としてきた古強者である。
ウリエラは、長女とは言うものの既に二人の兄がいたため、他の貴族あるいは魔術師の家に嫁ぐための娘として育てられた。
そんな家に産まれ、自由こそないが不自由もまたしない生活を送っていた彼女だが、とある事件を切欠としてウィーンで行われる聖杯戦争に巻き込まれてセイバーのマスターとして戦いに身を投じることとなる。
イメージカラー:宵口の満月
特技:好き嫌いしない
好きなもの:読書、兄
苦手なもの:父
願い:生き残る→聖杯の悪用の阻止
【一人称】私
【二人称】あなた
【三人称】さん付け、様付け
ラインブーフ家は古くより続く黒魔術師の家系でもあり、時々の権力者に表社会では貴族として、裏では魔術師として働きかけることでその地位を磐石としてきた古強者である。
ウリエラは、長女とは言うものの既に二人の兄がいたため、他の貴族あるいは魔術師の家に嫁ぐための娘として育てられた。
そんな家に産まれ、自由こそないが不自由もまたしない生活を送っていた彼女だが、とある事件を切欠としてウィーンで行われる聖杯戦争に巻き込まれてセイバーのマスターとして戦いに身を投じることとなる。
イメージカラー:宵口の満月
特技:好き嫌いしない
好きなもの:読書、兄
苦手なもの:父
願い:生き残る→聖杯の悪用の阻止
【一人称】私
【二人称】あなた
【三人称】さん付け、様付け
この時代の貴族にしてはたいへん人当たりが良く、多少無意識での見下しが入ることはあっても明確に無礼な言葉を投げ掛けるようなことはない丁寧な性格。
いわゆる魔術師らしさというものは皆無であり、一応は黒魔術師の家系でありながら鼠や虫を殺すことも嫌がるほど。
顔には常に微笑みを湛え、相対する者が思わず毒気を抜かれるような優しげな雰囲気を纏っている。
自己主張こそ人並みにするものの基本的には大人しく、僻み以外の悪い感情を向けられることは少ないタイプ。
ただ意外にも行動力はあり、決断や行動に移すまでが早い。悩むよりは選んでから後悔しよう、というスタンス。
聞き分けのよい子供、といった雰囲気で、良くも悪くも純粋かつ切り替えが早く、そしてテンションの上下が激しい。
一応表情に出過ぎないよう努力はしている(そう教育されている)ものの、基本的に何を考えているか分かりやすい。
楽観的というよりは、あまりにも単純。至って真面目に考えて振る舞っているときでも、どうにも緊張感がないのが特徴。
他人に対しては、何事もまず話し合いから入ろうとする、怪しい相手にも正面から目的を聞き出そうとするなど、やや世間知らずなまでに理性的な対応をする。
そもそもが至って攻撃性のない人格であり、殺さなければ殺される、というような状況にあっても自ら相手の命を奪うことは受け入れられないほど。
衝突そのものをまったく許容しないわけではないが、実力行使をするならばせめてお互いの目的は明解にした上で行うべき、という考えからの行動である。
聖杯戦争自体はあくまで巻き込まれた形であり、確固たる願いを持たないがゆえにこのような手段を取れるという側面もある──が、基本的にはその精神性が為せるもの。
ウリエラは、人間は理性ある霊長として、あらゆる問題を言葉を交わして解決するべきものだと信じて疑わない根っからの文民なのである。
趣味は読書。あまり頻繁な外出は許されておらず、唯一の娯楽だったため必然的にそうなった。
本来は好奇心旺盛で、知識を身に付けることそのものに楽しさを見出だせるタイプ。
たまたま発散先が本であったためこうなったが、世界が違えば野山を駆け巡っていたかもしれないほど。
そのためジャンルを問わず色々な本を読む。難しいものは理解できなくてもとりあえず目を通す。
また、家の蔵書に手を付けるだけでなく、人を遣わせてあれこれ本を買い漁る程度は黙認されていたため、単純に知識となるもの以外にも物語や芸術にもそれなりに明るい。
ちなみに恋愛やその先のことについては経験こそないものの知識はけっこうある。要するに耳年増。
面と向かってそういう話をされるとしっかり恥ずかしがるが、まったくの無知ではないので予想外のカウンターをかますことも。
欠点として、貧富の格差が激しい時代の貴族の産まれゆえ仕方のないことではあるのだが、ウリエラに一般市民の生活感覚は全くと言っていいほど分からない。
そのため端から見ると我儘に写ることも多いが、実際には本人は相当謙虚に考えた上でそういうことを言うので、単に金銭感覚が致命的にズレているだけである。
他にも割と人を見た目で判断しがちだったり、他人の言葉を鵜呑みにして騙されやすかったりとやや相手の思考や「裏」に気の回らない所がある。
何かと弱点が多く入り込まれ易いため、今のままでは誰かに守って貰わなければ魔術社会、ましてや聖杯戦争で生き抜いていくことは難しいと言う他ない。
根本的にウリエラの軸になっているのは、他者を理解したい、その内面を視たいという欲求。
その奥にあるものが理屈であれ感情であれ、それがその人にとっての「理由」、「正しさ」だと理解できれば、ウリエラはそれ自体に安堵に似た喜びを感じると共に、自他の境界を越えた納得を得ることができる。
かつて父が、問われ続けた末に「お前は嫁に出す為の娘でしかない」と正直に吐露したように。
かつて母に、哀れむような目で「あなたには私のようにならないでほしい」と願われたように。
かつて兄達が、無償の善意に理由を問われ「血の繋がった家族だから」としか答えなかったように。
ウリエラの今までの人生では、そのように他者の根底にあるものを聞き出すことが、自分の置かれた環境への疑問を解決する鍵だったからである。
そして、それはこれからも変わることはない。彼女が次のステージに進むための鍵となるのは決して戦いの結果ではなく、対話によって得られる理解なのである。
いわゆる魔術師らしさというものは皆無であり、一応は黒魔術師の家系でありながら鼠や虫を殺すことも嫌がるほど。
顔には常に微笑みを湛え、相対する者が思わず毒気を抜かれるような優しげな雰囲気を纏っている。
自己主張こそ人並みにするものの基本的には大人しく、僻み以外の悪い感情を向けられることは少ないタイプ。
ただ意外にも行動力はあり、決断や行動に移すまでが早い。悩むよりは選んでから後悔しよう、というスタンス。
聞き分けのよい子供、といった雰囲気で、良くも悪くも純粋かつ切り替えが早く、そしてテンションの上下が激しい。
一応表情に出過ぎないよう努力はしている(そう教育されている)ものの、基本的に何を考えているか分かりやすい。
楽観的というよりは、あまりにも単純。至って真面目に考えて振る舞っているときでも、どうにも緊張感がないのが特徴。
他人に対しては、何事もまず話し合いから入ろうとする、怪しい相手にも正面から目的を聞き出そうとするなど、やや世間知らずなまでに理性的な対応をする。
そもそもが至って攻撃性のない人格であり、殺さなければ殺される、というような状況にあっても自ら相手の命を奪うことは受け入れられないほど。
衝突そのものをまったく許容しないわけではないが、実力行使をするならばせめてお互いの目的は明解にした上で行うべき、という考えからの行動である。
聖杯戦争自体はあくまで巻き込まれた形であり、確固たる願いを持たないがゆえにこのような手段を取れるという側面もある──が、基本的にはその精神性が為せるもの。
ウリエラは、人間は理性ある霊長として、あらゆる問題を言葉を交わして解決するべきものだと信じて疑わない根っからの文民なのである。
趣味は読書。あまり頻繁な外出は許されておらず、唯一の娯楽だったため必然的にそうなった。
本来は好奇心旺盛で、知識を身に付けることそのものに楽しさを見出だせるタイプ。
たまたま発散先が本であったためこうなったが、世界が違えば野山を駆け巡っていたかもしれないほど。
そのためジャンルを問わず色々な本を読む。難しいものは理解できなくてもとりあえず目を通す。
また、家の蔵書に手を付けるだけでなく、人を遣わせてあれこれ本を買い漁る程度は黙認されていたため、単純に知識となるもの以外にも物語や芸術にもそれなりに明るい。
ちなみに恋愛やその先のことについては経験こそないものの知識はけっこうある。要するに耳年増。
面と向かってそういう話をされるとしっかり恥ずかしがるが、まったくの無知ではないので予想外のカウンターをかますことも。
欠点として、貧富の格差が激しい時代の貴族の産まれゆえ仕方のないことではあるのだが、ウリエラに一般市民の生活感覚は全くと言っていいほど分からない。
そのため端から見ると我儘に写ることも多いが、実際には本人は相当謙虚に考えた上でそういうことを言うので、単に金銭感覚が致命的にズレているだけである。
他にも割と人を見た目で判断しがちだったり、他人の言葉を鵜呑みにして騙されやすかったりとやや相手の思考や「裏」に気の回らない所がある。
何かと弱点が多く入り込まれ易いため、今のままでは誰かに守って貰わなければ魔術社会、ましてや聖杯戦争で生き抜いていくことは難しいと言う他ない。
根本的にウリエラの軸になっているのは、他者を理解したい、その内面を視たいという欲求。
その奥にあるものが理屈であれ感情であれ、それがその人にとっての「理由」、「正しさ」だと理解できれば、ウリエラはそれ自体に安堵に似た喜びを感じると共に、自他の境界を越えた納得を得ることができる。
かつて父が、問われ続けた末に「お前は嫁に出す為の娘でしかない」と正直に吐露したように。
かつて母に、哀れむような目で「あなたには私のようにならないでほしい」と願われたように。
かつて兄達が、無償の善意に理由を問われ「血の繋がった家族だから」としか答えなかったように。
ウリエラの今までの人生では、そのように他者の根底にあるものを聞き出すことが、自分の置かれた環境への疑問を解決する鍵だったからである。
そして、それはこれからも変わることはない。彼女が次のステージに進むための鍵となるのは決して戦いの結果ではなく、対話によって得られる理解なのである。
父はラインブーフの当主、母は他の貴族から、魔術師の母胎としての才があることで見初められた女。
産まれながらに当主となることが決まっており、若いうちから先代を越える魔術の才を見出だされていた長兄と、その予備として育てられ兄に遜色ない才能を持っていた次兄の下、三人目の子にして長女として産まれる。
なお、母はウリエラを産んだ時から体調を崩し、ウリエラが10の年を数える前には亡くなっている。
…貴族としての権力と魔術師としての権威、その双方を保つ必要があるラインブーフ家にとって、政略結婚用の駒となる娘は貴重な「財産」である。
まして、(実際に引き継げるかこそ不明瞭ではあったが)特異な眼を持つウリエラはことさらに重要な商品として、その価値を損なわないよう、兄たち以上に丹念に育てられた。
もっともそれはあくまで魔術師相手の商品として、であり、一般的な愛情というものとはかけ離れたものだったが、少なくともウリエラはその扱いを疎むようなことはなかった。
実際、永く続いたラインブーフの魔術を修めるべくして厳しく育てられていた兄らに比べれば自分の置かれた環境は優しいものに見えていただろう。
なお、当の二人の兄からは溺愛されており、父があえて教えなかった魔術の手解きをこっそりと受けるほどだった。
……ただ、ウリエラの「瞳」の本質について兄達は知らされてもいなかったため、ともすれば大きな事故に繋がる恐れもあった危険な行為でもあったが。
しかし幸いにもそれを父に知られることはなかった上、結果的には後にこの「危険な遊び」の経験がウリエラの命を救うことになる。
1873年、ドイツ帝国内では北寄りに位置するラインブーフの領土から、ウリエラら一家はウィーン万博へと向かうべく列車へと乗り込んだ。
表向きは貴族として万博の見物目的であったが、実際にはウリエラの父は『帝国主義者』らから招聘を受け動いていた。
世界情勢に不安がある中、「聖杯戦争」の噂に引き寄せられ万博に集まる魔術師らで交流を──という誘いは、「売り時」の年齢になったウリエラの使い道を考えていた当主にとって渡りに船の知らせだったのだ。
しかし、『帝国主義者』らの実際の目的は、聖杯戦争においてセイバーのマスターとして立てていた魔術師の魔力タンクとしてのウリエラの確保であった。
列車内で作戦は決行され、何事もなく車窓を眺めていたウリエラ達は突如襲撃を受ける。
当初、この作戦は容易く終わると『帝国主義者』は目していたが、主にウリエラの兄達による予想外の抵抗を受けたことで列車内は混戦に陥る。
混乱に乗じ、傷を負いながらもなんとか隣の車両へと逃がされたウリエラは貨物の中に奇妙なものを見つける。
魔術の陣が書かれたスクロールと、古びた何かの入った箱。
それが何かを呼ぶ陣だと言うことだけは、ウリエラの拙い知識でも理解できた。
だから、涙を滲ませながら助けを呼んだ。誰でもいい、何でもいい。答えてくれるのなら、助けて欲しいと。
単なる手本でしかない召喚陣に、呪文もない不完全極まりない召喚儀式。
しかし、涙を引き金とした瞳の痛み、熱さと共に爆発的に生成された魔力が、そこに一つの奇跡を呼び起こした。
「君の声を聞いた。私を呼ぶ声を。だから来た。──────君が私のマスターだね?」
産まれながらに当主となることが決まっており、若いうちから先代を越える魔術の才を見出だされていた長兄と、その予備として育てられ兄に遜色ない才能を持っていた次兄の下、三人目の子にして長女として産まれる。
なお、母はウリエラを産んだ時から体調を崩し、ウリエラが10の年を数える前には亡くなっている。
…貴族としての権力と魔術師としての権威、その双方を保つ必要があるラインブーフ家にとって、政略結婚用の駒となる娘は貴重な「財産」である。
まして、(実際に引き継げるかこそ不明瞭ではあったが)特異な眼を持つウリエラはことさらに重要な商品として、その価値を損なわないよう、兄たち以上に丹念に育てられた。
もっともそれはあくまで魔術師相手の商品として、であり、一般的な愛情というものとはかけ離れたものだったが、少なくともウリエラはその扱いを疎むようなことはなかった。
実際、永く続いたラインブーフの魔術を修めるべくして厳しく育てられていた兄らに比べれば自分の置かれた環境は優しいものに見えていただろう。
なお、当の二人の兄からは溺愛されており、父があえて教えなかった魔術の手解きをこっそりと受けるほどだった。
……ただ、ウリエラの「瞳」の本質について兄達は知らされてもいなかったため、ともすれば大きな事故に繋がる恐れもあった危険な行為でもあったが。
しかし幸いにもそれを父に知られることはなかった上、結果的には後にこの「危険な遊び」の経験がウリエラの命を救うことになる。
1873年、ドイツ帝国内では北寄りに位置するラインブーフの領土から、ウリエラら一家はウィーン万博へと向かうべく列車へと乗り込んだ。
表向きは貴族として万博の見物目的であったが、実際にはウリエラの父は『帝国主義者』らから招聘を受け動いていた。
世界情勢に不安がある中、「聖杯戦争」の噂に引き寄せられ万博に集まる魔術師らで交流を──という誘いは、「売り時」の年齢になったウリエラの使い道を考えていた当主にとって渡りに船の知らせだったのだ。
しかし、『帝国主義者』らの実際の目的は、聖杯戦争においてセイバーのマスターとして立てていた魔術師の魔力タンクとしてのウリエラの確保であった。
列車内で作戦は決行され、何事もなく車窓を眺めていたウリエラ達は突如襲撃を受ける。
当初、この作戦は容易く終わると『帝国主義者』は目していたが、主にウリエラの兄達による予想外の抵抗を受けたことで列車内は混戦に陥る。
混乱に乗じ、傷を負いながらもなんとか隣の車両へと逃がされたウリエラは貨物の中に奇妙なものを見つける。
魔術の陣が書かれたスクロールと、古びた何かの入った箱。
それが何かを呼ぶ陣だと言うことだけは、ウリエラの拙い知識でも理解できた。
だから、涙を滲ませながら助けを呼んだ。誰でもいい、何でもいい。答えてくれるのなら、助けて欲しいと。
単なる手本でしかない召喚陣に、呪文もない不完全極まりない召喚儀式。
しかし、涙を引き金とした瞳の痛み、熱さと共に爆発的に生成された魔力が、そこに一つの奇跡を呼び起こした。
「君の声を聞いた。私を呼ぶ声を。だから来た。──────君が私のマスターだね?」
聖杯戦争という儀式自体には当初消極的で戦いを避けようとして動くものの、その過程で『帝国主義者』達や他のマスターの目的を知り、聖杯の悪用を防ぐために他の陣営を打倒する決意をする。
基本的に不殺のスタンスだが、サーヴァント達に関しては現代とは生きた時代が違う存在であることを理解しているため、戦い、傷付き、時に散ることも仕方ないのだと自分を納得させている。
それでも死の瞬間をまじまじと見てしまったりすれば精神的に堪える。もしそれがマスター含む人間ならば尚更。
基本的に不殺のスタンスだが、サーヴァント達に関しては現代とは生きた時代が違う存在であることを理解しているため、戦い、傷付き、時に散ることも仕方ないのだと自分を納得させている。
それでも死の瞬間をまじまじと見てしまったりすれば精神的に堪える。もしそれがマスター含む人間ならば尚更。
当初は人間同様に接しようとするが、サーヴァントらの持つ強大な力を目の当たりにするにつれて彼らがどういう存在であるのかを改めて認識し態度を少しずつ変えていくこととなる。
セイバーに対して願うのも現代を生きる人々を殺めない、というもので、サーヴァント同士の戦いは今を生きる人間の戦いとは別物だと考えている……一応は。
セイバーに対して願うのも現代を生きる人々を殺めない、というもので、サーヴァント同士の戦いは今を生きる人間の戦いとは別物だと考えている……一応は。
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