うちのこカードバトル

かつて筒や禁が居た狐の郷。
その郷でおとぎ話として伝えられる古の大妖怪、蝋巴旦。
なんでも、禁足地に封じられたその妖は、炎でこの世を包み込み、生きとし生けるものを焦がし尽くすのだとか。

郷のしきたりで入ってはならない禁足地。
幼い筒、禁は好奇心からそのしきたりを破り、禁足地へ足を踏み入れる。

そこで待っていたのは、蝋巴旦の言い伝えはまったくの法螺話だったという事実。
封じられた大妖怪の正体は、ただの１本の蝋燭だった。
禁足地にあるとある物を他の狐に知られぬよう、郷の主が創り出したデマだったのだ。

しかし嘘と偽りで塗り固められた１本の蝋は、百年の時を経て本物の付喪神として妖になっていた。
禁足地の封印と共に封じられ、意思を持ちながらもそこから出ることが叶わなかった蝋燭は、筒と禁の来訪に酷く驚き、そして希望を抱いたのだ。

「私を……ここから連れ出して……！」

虚偽の大妖怪を結界の外に出した筒と禁だったが、郷の主である狐に見つかってしまい、結果として二人は罰を受けた（それぞれの呪いの原因）。
逃げた蝋巴旦は二人を助けるべく、力を求めて彷徨う。その呼び声に応えたのが、黍だった。

晴れて三人揃って黍の保護下となり、大騒ぎの日々を過ごすこととなった。