ポケモン第二世代対戦シミュレータ「ジムリーダーの城」の対戦考察Wikiです。各所に散らばった考察をまとめ上げ、より考察を深めます。

みんな大好きサンダーの個別分析を書いてみた。
と言っても既存のサイトで色々書かれているので、現在の対戦環境を踏まえた補足のみすることにした。

個別分析概要

まじんじまの個別分析で色々書かれているのでそちらを参照のこと。
http://majinjima.ma-jide.com/analysis/individual/T...

個別分析詳細

以下では、2018年以降の対戦環境で重要な位置を占めると予想される型について、詳細を記載する。

なお、主力技は基本的に雷を前提とする。
サンダーが55の場合も50の場合も、カビゴン等を押しやすくなる(例:55サンダーの雷で50カビゴンが確3になり絡め手が不要になる)、追加効果麻痺に期待できる(例:50サンダーは追加効果麻痺がないと55ミルタンクに勝つのが難しい)、といったメリットがあり、10万よりも雷の方が汎用性が高くなる傾向がある。
ただし、雷の命中率が低いことを利用した対策も存在し、その代表例としては51以上のスターミーによるあやみがが挙げられる(雷だと外れるまで身代わりを貼り続けられ、身代わりを残してからの怪しい光+水技で逆転される)。パーティ全体で雷対策に弱かったり、雷対策が流行っているようであれば、10万にするという選択肢もある。
(一応、身代わり対策としては、雷+爪という手段もある)

ちなみに、10万の場合、55残飯サンダーに対して急所率未考慮で47.43%の確率でしか3発で倒せなくなるためミラー弱体化が懸念されるが、威張る残飯サンダー同士のミラーの場合は威張る自滅で足りないダメージを補えるため、雷サンダーとのタイマンの勝率はほぼ変わらなくなる。
(PBSToolsで10000回試行した結果、10万サンダー側の勝率が50.36%)
50カビゴンについては、10万10万威張る混乱自滅(攻撃ランク+2、防御ランク+0)10万で255〜302/266のダメージが入り高い確率で倒すことができるため、威張るを併用すれば雷のように迅速に50カビゴンを倒すことができる。また、50カビゴンは正確には10万を受けきることができない(眠るターンを読まれてパルシェンなどを出されて逃がされたり、急所待ちされたりすると受けきれない)ので、迅速に倒す必要が無い場合は10万のみで追い詰めることもできる。

55サンダー(飛ばしサンダー)

55サンダーには相手のパーティを崩すことが求められ、攻撃範囲の広い雷・めざ氷をベースとし、55カビゴンや55ライコウを昆布で崩すことができる吹き飛ばしを併用するのが定石になりつつある。
昆布には撒き役を入れなければならない弱点があるが、幸いパルシェンが腐りにくいポケモンなのでこの弱点の影響を最小限に食い止めている。
スピンも致命的な弱点として挙がるが、汎用性が低く現在ではほぼ使われない上、昆布以外の決定力(爆破間接役割破壊(原則スピン役に当たる)や他のエース・取り巻きを利用した決定力)で対処できることが多い。
飛ばしサンダーには2つの流派があり、一つはいばとばサンダー、もう一つは奇跡飛ばしサンダーである。
いばとばサンダー
型は以下の通り。
55サンダーかみなりめざめるパワーいばるふきとばしたべのこしBDFF63- 0-63-63-63
回復を残飯頼りにする代わりに威張るを持たせた攻撃的な型。
威張るはサンダーミラーやフシギバナ対策で使う他、雷麻痺が入った純電気をゴリ押し、カビゴン相手のワンチャンといった目的でも使われる。
状態異常に弱いため、取り巻きでの状態異常対策が必要である。
詳しくはstoic氏の以下の記事に書かれている。
https://stoic4486.hatenablog.com/entry/20170305/14...
奇跡飛ばしサンダー
型は以下の通り。
55サンダーかみなりめざめるパワーふきとばしねむるきせきのみBDFF63- 0-63-63-63
奇跡眠るで状態異常対策やHP一発回復を図る型。
サンダーの威張るもカットできるため、この型もサンダーミラーで強い。
HP一発回復は昆布の中速ゲーに程よくマッチする。
また、眠るで相手を受け切る戦術に出ることもできる(対フシギバナでは特に良く使う)。
ただし、55残飯無しサンダーは55磁石雷サンダーとのサンダーミラーで不利になる点には注意。
55サンダーの雷は55サンダーを急所率・命中率未考慮で1.78%の確率で2発でほぼ確3だが、これが磁石雷だと79.95%の確率で2発になり、対面から殴り合うと不利になってしまう。
(55サンダーが残飯持ちの場合は21.76%の確率で2発になる上、雷外れで残飯回復が1回多いと確3になるため、残飯サンダーの場合はこの問題は発生しない)
2019年11月時点では55磁石雷サンダーはほぼ使われることがないため過度の心配は不要だが、2009〜2011年頃は対55残飯無しサンダーミラーへの強さや55残飯無しカビゴン潰しのしやすさ(急所率・命中率未考慮で43.68%の確率で3発)、55カイリキー潰しのしやすさ(急所率・命中率未考慮で96.32%の確率で2発)が評価されて55磁石雷サンダーが使われていたので、今後再び使われるようになる可能性は否定できない。
いばとばサンダーと奇跡飛ばしサンダーのタイマン
いばとばサンダー側はめざ氷3発で奇跡飛ばしサンダーを倒せる。
(雷なら急所率・命中率未考慮で1.78%の確率で2発で倒せるが、雷の命中率を考えるとめざ氷3発の方が良いだろう)
奇跡飛ばしサンダー側は、めざ氷3回だと急所率未考慮で30.86%の確率でしかいばとばサンダーを倒せない。
雷→めざ氷→めざ氷なら確定、急所率未考慮で70.00%の確率で倒せるので、基本はこれで攻めることになる。

眠らずに殴り合う場合は、雷の命中率の分いばとばサンダーが有利である。
いばとばサンダー側が奇跡に気付かずに1ターン目に威張るで奇跡をはがした場合、奇跡飛ばしサンダー側が雷を外せば勝てる。
ただし、いばとばサンダー側が不利になるのは間違いない。
(PBSToolsで10000回試行した結果、いばとばサンダー側の勝率は33.02%)

いばとばサンダー側が奇跡に気付き初めからめざ氷を打つ場合、奇跡飛ばしサンダー側はめざ氷を1発もらった時点で眠るか2発もらった時点で眠るかの選択を迫られる。
前者の場合は眠るターンで先手なら意味がないし、後者の場合は眠るターンで後手なら倒れてしまう。
前者の場合、眠るターンで先手を取ったとしても立て直せる可能性があるので、めざ氷を1発もらった時点で眠るべきだろう。
なお、眠るターンでいばとばサンダー側は残飯回復をするが、この残飯回復を加味しても雷→めざ氷→めざ氷でほぼ確定なので、この立ち回りを変える必要はない。
この場合においても、いばとばサンダー側は僅かに不利を取られる。
(PBSToolsで10000回試行した結果、いばとばサンダー側の勝率は47.19%)

ただし、いばとばサンダー側は、眠るターンを読んで威張るを打つことで爆アドを取れる可能性がある。
先手で威張る、後手で眠るの場合は素眠りになり、威張った側がほぼ勝ち確となる。
先手後手が逆になる場合は眠りと混乱が同時回復になってしまうが、威張る側としては特にデメリットはない(先手で眠られる場合は、仮に攻撃技を打って急所に入ったとしても決定打にはならない)。攻撃技を打つ場合と異なりダメージを与えられないのは痛いが、攻撃ランクを上げることはできるので、次のターンに再度威張るをすれば混乱自滅ダメージを増やすことはでき、雷めざ氷圏内やめざ氷2発圏内に入れやすくなる。
これを読んで、奇跡飛ばしサンダー側は奇跡を威張る回復用として割り切り、雷やめざ氷で殴り続ける選択肢もある。眠り読み威張る読み殴るが成功した場合、いばとばサンダー側が奇跡に気付かずに1ターン目に威張るで奇跡をはがした場合と同じになるので、奇跡飛ばしサンダー側が有利になる。

55サンダー(飛ばしサンダー以外)

飛ばしサンダー以外にも注目すべき型がある。
リフみがサンダー
型は以下の通り。
55サンダーかみなりめざめるパワーリフレクターみがわりたべのこしBDFF63- 0-63-63-63

テリー氏が蟹杯2日目でこれを使用して優勝している。
リフレクターにより50カビゴンの自爆に耐えられるようになる(123〜145/215)上、その状態から身代わりを貼ることで50カビゴンの捨て身タックル・攻撃ランク+1圧しかかりを身代わりが確定で耐えるようになる。
バンギにも(対面有利とは言わないまでも)強くなるのも特徴。
本人による解説はこちら。
https://ameblo.jp/terry-0120/

サンダーミラーマッチに関しては、ダブルエースを立てるまでもなく強くすることができる。
飛ばしサンダーと比較した場合、この型のサンダーは、55サンダーには弱くなるが50カビゴンには強くなる。
(サンダーミラーマッチは大抵50カビゴンで強化する。50ネールを併用される場合もあるがリフみがサンダーであれば50ネールは問題にならない。50ハピは50カビ等に弱くなるため、50寝言ダースは攻撃範囲がサンダーと被りすぎなため、まず採用されない。)
相手の55サンダーに関しては、50カビの型を捨て身鈍いにすることで補強することが可能で、この型であればタイマンで55サンダーに勝てる。
http://seesaawiki.jp/pbs-thread/d/%a5%ab%a5%d3%a5%...
そもそも、55サンダーとの完全タイマンも、そこまで不利というわけでもない。
明らかに不利を取られるのは、対奇跡眠るサンダー(型バレでも僅かに不利を取られる)と対いばみがサンダー(無駄技のリフレクターが威張るになっている分、ワンチャン性がある相手が僅かに有利)ぐらいで、例えば威張る残飯サンダーに対しては初手威張る読み身代わりをすることで(同速運を考慮した上で)僅かに相手より高い勝率を出すことができる。
(PBSToolsで10000回試行した結果、リフみがサンダー側の勝率は50.89%)
55サンダー50カビ50パルが基本選出(汎用性の高い3匹の組み合わせ)とされていることもあり、実質的にサンダーミラー最強であるという見方もできる。

ただし、55カビゴンや55ライコウを突破する手段を持たないため、どの道テリー氏のように地震バンギ等と組ませた方が良い。
55飛ばしサンダー+55タンクの場合と比べ、55リフみがサンダー+55バンギの場合は、バンギ選出時の50ヘラ対策を考えなければならなかったり、バトン対策を50で行わなければならなかったりするので50への負担は重くなるが、撒きびしを入れずともある程度の決定力を確保できるため、そのことを利用して負担増に対応したい。

なお、stoic氏が対55剣雪崩ガラとのタイマンの計算をしているので、参考までに。
https://stoic4486.hatenablog.com/entry/20180907/15...
リフ眠るサンダー
型は以下の通り。
55サンダーかみなりめざめるパワー or ドリルくちばしリフレクターねむるきせきのみBDFF or FFFF63- 0-63-63-63 or 63-63-63-63-63

55リフサンダーは、身代わり残飯を眠る奇跡にしても強い。
対面からの爆破対策は甘くなるが、状態異常対策や対面での対バンギ性能が強化される。
サンダーミラー対策も、身代わりの代わりに奇跡の実でカバーすることができる。

対バンギに関しては雷で確3だが、3連命中する確率は34.3%のため、できれば4回試行したい。4回試行すれば、内3回以上命中する確率は65.17%まで上がる。
リフを貼った状態で、バンギの岩雪崩のダメージは66〜78/215、急所率・命中率未考慮で53.55%の確率で3発となる。バンギの岩雪崩でサンダーが3発で倒れるとしても、「サンダーリフ、バンギ岩雪崩→サンダー雷、バンギ岩雪崩→サンダー眠る奇跡、バンギ岩雪崩→サンダー雷、バンギ岩雪崩→サンダー雷、バンギ岩雪崩」と雷を3発試行することができる。更に、前述の通り乱数で半分近い確率でサンダー4発になり、そもそも岩雪崩が5連命中する確率も59.05%と約40%の確率で1回は外す。それを考えると、雷を4回以上試行できる確率は70%程度になると考えて良い。急所まで考慮すると際どい(先に試行する・命中率が高い・リフ急所貫通があるバンギの方が急所を活かせる)が、対面での勝率はほぼ互角と考えて良いだろう。
ただし、冷凍ビーム(55サンダー確3)持ちのバンギは流石に厳しい。岩雪崩と冷凍ビームを打ち分けるパターンはもとより、仮に岩雪崩無し冷凍ビームでサンダー側もそれを初めから知っている(リフを貼らない)としても、命中率100%である(急所にも賭けやすい)ことや追加効果発動でほぼサンダー側が負けることを考えるとかなり際どい。

なお、威張るも身代わりも寝言もドリ口もない場合、50テンプレフシギバナにかなり弱くなる。
(眠り続ければ倒されることはなく、フシギバナも55サンダーを流し続けられるわけではないが、完全タイマンだと眠り粉で眠らされるのを避けるために自ら眠り続ける必要が出てきてしまい、宿り木のダメージ発生タイミングの関係で80ターン制限で負けてしまう)
それが気になるならめざ氷の代わりにドリ口を持たせた方が良い。通常は50サンダーで使うような型だが、これを55で使用することで50カビゴン・55ミルタンク突破が容易になったりサンダーミラーやバンギラスとの対面で強くなったりするメリットがある。
威張る電磁波サンダー
型は以下の通り。
55サンダーかみなりめざめるパワーいばるでんじはたべのこしBDFF63- 0-63-63-63

サンダー同士のタイマンで強いとされている型であり、いばとばサンダーとタイマンで有利を取れる。
(PBSToolsで10000回試行した結果、威張る電磁波サンダー側の勝率は54.33%)

リフみがサンダーの項でも書いたが、サンダーミラー対策の基本は「サンダー同士のタイマンで強い型のサンダー+50自爆カビゴン」なので、いばとばサンダー以上にサンダー同士のタイマンで強い威張る電磁波サンダーを使用することで、サンダーミラーでの勝率が増す。
最近ではマシュマロン氏がロビーカップ3の2日目でこれを使用しベスト4進出している。
http://www.q9con.net/pokemon/PartyBox/index.php?pa...

55サンダー(いばとば想定)とのタイマンは以下の理由で強くなる。
  • 電磁波を考慮しない場合、威張る→めざ氷→めざ氷→めざ氷or雷と動くのが定石
(めざ氷3発+攻撃ランク+2の混乱自滅で55残飯サンダーは確定で倒せる。ただし、1回も混乱自滅しない場合は急所率未考慮で30.86%の確率でしか倒せなくなるので、最後の1発を雷にする)
  • ここで、威張る電磁波サンダーが電磁波→威張る→めざ氷→めざ氷→めざ氷or雷と動くことで、相手の55サンダーに対する勝率が増す。
攻撃開始が1ターン遅れるが、3ターンで痺れが1回以上出る確率は約57.8%で半分を超えており、しかも先手も必ず取れるようになるため相手が「威張る→めざ氷→めざ氷→痺れ→めざ氷」ならこちらは勝つことができる。そのため、攻撃開始が1ターン遅れることによるロスは取り戻せる算段。
(本当は、電磁波を打つターンの同速運先手、威張る混乱との絡み、めざ氷急所、痺れ2回以上も考える必要があるが、有効性を簡単に見積もるために以上の計算を行った)

ただし、この型の場合も、対55カビゴンを突破する際にいばとばサンダーよりも高いリスクを負う(昆布ができない)ので厳しい。
55ライコウも眠る所持だと電磁波を回復されてしまうため、いばとばサンダーの時よりも厳しくなる。
マシュマロン氏のパーティでは麻痺サポを活かして50まるころタンクや50ガラで補強する方針を取っているが、リフみがサンダーの項で書いたようにエース択ゲーで対策する方針でも良いだろう。

また、サンダーミラーに強いとされているものの、後述のいばみがサンダーほどは強くない。
初手電磁波を読まれて初手身代わりをされると、(同速運を考慮した上で)タイマンで不利を取られてしまう。
(PBSToolsで10000回試行した結果、威張る電磁波サンダー側の勝率は46.96%)
電磁波でのサポートを活かすつもりがないのであれば、いばみがサンダーの方が良いだろう。
いばみがサンダー
型は以下の通り。
55サンダーかみなりめざめるパワーいばるみがわりたべのこしBDFF63- 0-63-63-63

2008〜2010年頃からある比較的古典的な型であり、2018年11月現在ではほとんど使われることがないが、いつ見直されてもおかしくない高性能な型である。

身代わりにより状態異常や爆破をシャットアウトできるのがいばとば型にはない利点である。
例えば、対面テンプレフシギバナに対しては眠り粉や宿り木の種でサポートされることすらなく一方的に起点にできる。ハガネールも、地震テール音爆破のような型であれば一方的に起点にできる。
身代わりを壊せる攻撃技や吠える・吹き飛ばしを併用される場合(例えば対サイキネナッシーや対吠えるネール)は読みになるが、いばとば型だと読む余地すらなく眠り粉や毒(や爆破)を打たれるので、それに比べれば強くなると言えるだろう。
また、サンダー同士のタイマンでも身代わりによる状態異常シャットアウトが有効に機能し、威張るサンダーに対して初手威張る読み身代わりを決めれば、(同速運を考慮した上で)タイマンで有利を取ることができる。
(PBSToolsで10000回試行した結果、いばみがサンダー側の勝率は55.18%)
なお、初手威張るをしないという手もあるため読みにはなるが、威張る残飯サンダー同士のミラーで初手威張るをする場合はしない場合ではする場合の方が勝率が高くなるので、初手威張るをしないという選択はかなりの勇気が必要だろう。
(PBSToolsで10000回試行した結果、初手威張るをした場合の勝率は51.53%)
純粋なサンダー同士のタイマンでは、最強の型の一角であると言えるだろう。

決定力をある程度備えているというのもいばみが型の優れている点の一つである。
具体的に言えば、威張るで強化された捨て身タックルを身代わりで受けることができるようになるため、55カビゴンを威張るで倒すことができるようになる。
実際には「カビゴンは正気に戻った!カビゴンのすてみタックル!サンダ−にかわって分身が攻撃を受けた!分身はきえてしまった。。」のターンが高確率で発生するため、威張るで強化されたカビゴンを逃がすポケモン(通称威張るリセット)が必要となる。
威張るリセット役としてはムウマが最適だが、55サンダーは50カビであれば雷だけで押せる&55カビの地震所持率は低い&交代読み地震はサンダーはノーダメージ(地震が一貫しない)ことを考えると、ゲンガーでも十分だろう。
威張るリセット役は対55カビで自然に入るポケモンであり、自然に入らないポケモン(撒き役)を投入せざるを得なくなる飛ばしサンダーよりもその点で優れていると言える。
(撒き役として鈍いパルや鈍いフォレを入れるという手もあるが、鈍いパルは55カビ流しの精度が低く、鈍いフォレは汎用性の面で色々と問題がある)
55カビゴンを押すだけなら実は威張るだけでも十分だったりもするが、身代わり威張るだと運悪くカビゴンが混乱せず捨て身を打ってきた場合のリカバリーが効かないため、身代わり+威張るリセットで何度も試行して勝率を稼げるというメリットがある。逆に言えば、威張るリセットがなければ身代わりを貼ったとしても勝機に戻って身代わりを壊したカビゴンを安全に流す手段がなくなる(再度威張るで運ゲーするしかなくなる)ので、威張るリセットがセットでなければ身代わりを持たせる必要性は薄い。

その他、ハガネールやイノムーやヌオーを押す時も、毒・爆破・冷凍ビーム等を先手身代わりで受けることができるため、飛ばしサンダーの時よりも押しやすいだろう。
サンダーに対して有効な物理技を持っているケースも少ないため、再威張るのリスクも高くない(威張るリセットが必須ではなくなる)。
前述のstoic氏の文章の通り、55剣岩雪崩ガラガラとのタイマンで有利という利点もあり(型バレしている前提でも勝率約6割)、地面に対して最も強い型という評価もできるだろう。

しかし、飛ばしサンダーとは異なり、ハピナスを倒すことができないという弱点がある。
(ライコウも厳しいが、サイクルを何度か回せば突破のチャンスはある)
これについては、50カビ+50地面(ネールやガラ)でカバーする、複数のエースを立てる(ほぼ55で使われるライコウに対しては特に有効)、といった手段で補強する必要がある。
飛ばしが無くなることでバトンに若干弱くなるという弱点もある。これについては「50カビ+50地面」の地面として吠えるネールを採用することで、対ライコウ・対ハピナスのついでに補強することができる。
寝言サンダー
型は以下の通り。
55サンダーかみなりめざめるパワーねごとねむるきせきのみ or じしゃくBDFF63- 0-63-63-63

寝言サンダー自体は古くから(下手したら黎明期から)存在している古典的な型であるが、現代では持ち物を奇跡の実にするのが主流である。
ゴールド氏が奇跡の実を持たせた寝言サンダーをカビゴンとのWAで使用して第6回ヒストリアカップで優勝している。

55カイリキーに対する安定性が最大の売りで、55カイリキー岩雪崩で確3のため寝言で粘ることができ、サンダー意識の岩雪崩光の壁眠る薄荷型も対策できる。
その他は55寝言ライコウと似たような使用感覚で、55タンク対策や55ゲンガー対策として使える。
(対55ゲンガーは冷凍パンチを確定で2発耐えるので、奇跡眠る寝言で1回ぐらいなら流しに期待できる)
奇跡持ちのためサンダーミラーもできるが、カビゴンとWAにする場合は50カビでサンダーミラー強化ができないため、カビゴン以外の補助的なサンダー流しを用意する必要がある。

なお、2008〜2011年には磁石を持たせた型が流行っていた。
磁石雷とすることで、残飯未所持の55カビゴンを急所率・命中率未考慮で43.68%の確率で3発で倒すことができるため、絡め手無しで残飯未所持55カビゴン突破が可能になる。
また、残飯未所持の55サンダーも急所率・命中率未考慮で79.95%の確率で2発で倒すことができるようになり、ミラーに強くなる。
(ただし、後述の威張る眠るサンダーに対してはタイマンで不利を取られる。PBSToolsで10000回試行した結果、寝言サンダー側の勝率は43.66%)
55カビゴンや55サンダーの残飯所持率が下がるようなことがあれば復活する可能性のある型である。
威張る眠るサンダー
型は以下の通り。
55サンダーかみなりめざめるパワーいばるねむるきせきのみBDFF63- 0-63-63-63

管理人が考察中の型。
対55カビゴンは音パルのリフ爆破サポやブラキの黒まな甘えるバトンをしないとただの運ゲーになってしまうが、逆にこれらのポケモンが自然に入る場合は有力候補に挙がる。

詳細は以下のツイートを参照のこと。

型の性能についてのツイート


なお、以下の条件でPBSToolsを使用して計算した所、55カビゴンに対する55サンダー側の勝率は約35%となった。55サンダーで55カビゴンを強引に倒すケースというのは、エース択ゲーに負けた場合や50に余程厄介なポケモンが並んでいて55サンダーを出さざるを得ない場合等、55サンダー側が不利になる前提条件があるケースになるため、その状態から約35%の勝率を残せるというのは評価して良いだろう。
・55カビゴンの型は捨て身鈍いねむねご残飯
・55サンダーと55カビゴンの完全タイマンを想定
・55サンダー側のリフサポは2〜3ターン残るとする(リフ爆破若しくはリフ音爆破)
・55サンダー側の残りHPは捨て身確定耐え〜満タンとし、状態異常にはなっていないとする(奇跡眠るである程度健康な状態をキープ)
・55カビゴン側の残りHPは雷+混乱自滅確定耐え〜満タンとし、25%の確率で麻痺になっているとする(事前にある程度サイクルを回した想定)

PBSToolsの詳細


55威張る残飯サンダーとのミラーに関しては、非型バレ時(初手威張る時)は5%程度、型バレ時(めざ氷連打時)も2%程度、更に勝率を伸ばすことができる。
(PBSToolsで10000回試行した結果、非型バレ時の勝率は71.97%、型バレ時の勝率は55.27%)
55いばみが残飯サンダーに型バレされている時は僅かに不利を取られるが、体感的には互角と言っても構わないだろう。
(PBSToolsで10000回試行した結果、非型バレ時の勝率は72.18%、型バレ時の勝率は49.04%)
また、一般的に非残飯サンダーは磁石雷サンダーとのタイマンで不利であるが、威張る眠るサンダーの場合は前述の通り有利を取ることができてしまう。
これらのことを考えると、威張る眠るサンダーも、純粋なサンダー同士のタイマンでは最強の型の一角であると言って差し支えないだろう。

55サンダー参考情報

55サンダー同士のタイマンについて、主要な型をピックアップし、PBSToolsにて10000回試行している。
結論については先に述べた通りであるが、参考までに試行時の思考ルーチンを掲載する。
https://image01.seesaawiki.jp/p/d/pbs-thread/IC_nn...

50サンダー

例えば以下の型がある。
なお、主力技としては、55残飯寝言カイリキーを潰せる(詳しくは後述)、麻痺追加効果を狙いやすくミルタンク・ポリゴン2・いばみがサンダース等に強くなる、等のメリットがある雷を推奨するが、55いばみがサンダーや55あやみがスターミー等を釘付けする必要がある場合は、これらのメリットを捨てて確実に身代わりを壊せる10万ボルトにすることも検討した方が良い。
リフ眠るサンダー
50サンダーかみなりドリルくちばし (or めざめるパワー)リフレクターねむるはっかのみ or きせきのみFFFF (or BDFF)63-63-63-63-63 (or 63- 0-63-63-63)
対カイリキーでトップクラスの性能を誇り、三銃士対策もでき、それ以外のポケモンに対しても純電気以外は一通り対応できるという強力な型である。
  • 対カイリキーの性能
まず、50カイリキー対策としては完璧に近い性能を誇る。
岩雪崩で弱点を突かれても確3である。眠る薄荷ならリフすらいらない位である。
対して、サンダーのドリ口で50カイリキーは確2。鈍いを積まれたとしても雷で乱数2発なので余裕で潰すことができる。
対55カイリキーに関しても流しとして十分な性能を誇る。
55カイリキーの岩雪崩で50サンダーは急所率・命中率未考慮で68.38%の確率で2発のため、サンダー交代を読まれて岩雪崩を打たれると厳しい。
それさえなければ、リフ+眠る薄荷で誤魔化すことは可能。
光の壁を打たれた場合はドリ口で、リフや鈍いを打たれた場合は雷で潰すことができるため、潰しにも困らない。
50サンダーの雷で55残飯カイリキーを確定3発で倒せるため、55残飯寝言カイリキーも一応対策できる。
(当然、雷命中運や寝言運によるが)
以上のように、弱点が少ない上にその弱点をリフで補うことができ、攻め手もドリ口と雷の2通りがあるため、どのような型のカイリキーに対しても一通り対策になる。
カイリキー対策と言えばフシギバナが筆頭に上がるが、フシギバナは55文字や55めざ飛、攻撃ランク上昇+寝言で突破される危険がある。宿り木鳴き声だとしても文字までは対策できない上、ド変態ではあるが身代わりで対策される可能性もある。
グライガーもフシギバナと並ぶカイリキー対策だが、冷凍パンチが絶対無理で、鈍いを持ってない型だと鈍い寝言も厳しい。
そう考えると、50で使えるカイリキー対策としては最強の一角と言えるだろう。
  • 三銃士関連
昨今の対戦では50でカビとガラの両方に強いポケモンとして三銃士(パル、ナシ、バナ)の名前が良く挙がり、実際に50の中でトップクラスの性能を持つポケモンである。
この型の50サンダーは、三銃士対策としても優秀な性能を誇る。
対パルは冷凍ビームで弱点を突かれるが先手の雷で1発、対ナシは先手のドリ口で2発の上に催眠対策の薄荷と爆破対策のリフを持ち、堅いバナも先手のドリ口で2発で倒すことができる上に催眠対策の薄荷を持ちめざ氷がなければ受け切ることも可能。
何れも対面ならほぼ問題なく対策でき、交代でも余程条件が悪くなければ流しとして機能する。
三銃士に強いポケモンとして三銃士三銃士(ファイヤー、へラクロス、ルージュラ)の名前も最近では挙がるようになったが、この型のサンダーは三銃士三銃士に限りなく近い対三銃士性能を持つ上、三銃士三銃士との殴り合いにも比較的強い。
対ファイヤーは対面有利を取ることができ、対へラクロスに至っては出したい放題である(ファイヤーと違いめざ岩4倍すらない)。
対ルージュラは冷凍ビームで2発で倒れてしまうが、先手を取ることができ、雷→雷orドリ口で倒すことができる。
(雷で高乱数を引きルージュラの残りHPが78以下になったら、次のターンはドリ口を打った方が良い)
薄荷があるので催眠技は問題ない。
サンダーが負ける確率の方が高いとは言え、ある程度の勝率は確保することができる。
なお、ルージュラに冷凍ビームがない場合(吹雪サイキネとか)ならサンダーが有利を取ることができる。
  • それ以外の相手
50とは言え雷の威力はかなりのもので、追加麻痺も相まって釘付け性能はかなりのものである。
例えば、55サンダーは雷で確定3発の上、55サンダーへの交代際に雷麻痺が入ればそのまま倒すことができるため、55サンダーの後出しを許さない。
高威力の特殊技は堅さを活かすポケモンへの対策にもなり、例えば50ムウマを先手雷で2発、50ツボツボを先手雷で3発で倒すことができるため、眠るで強引に受け続けられる展開を防ぎやすくなる。

めざ氷がないので地面ポケモンは出され放題だが、地面ポケモンに対してはリフを貼って後ろのポケモンに任せることができる。
また、ドリ口の威力もエアームドのそれよりは高いので、ガラガラに対しては場合によってはドリ口でつつくのもアリ。
(撒きびし併用とか、ガラガラに倒されるのを覚悟でカイリキーのクロス1発圏内に入れるとか)
しかし、サイドンのようなポケモンを出されると流石にきつい。気になるようであれば、ドリ口をめざ氷にする手はある。
ドリ口をめざ氷にする場合は、対草の性能低下が最も気になる。めざ氷の場合、50ナッシーも50フシギバナも共に確3になってしまう。ナッシーを対面から爆破1対1交換に追い込んだり、フシギバナを受け続けたり、宿り木光合成で粘ってくる所をサイクルを回して雷麻痺からめざ氷で突破を狙うことぐらいならできるが、炎ポケモンや(役割が重複していない)鈍い寝言カビゴン等の他の草対策を併用しないと採用は難しい。
また、光の壁カイリキーに対してドリ口で潰すという対策を取れなくなるのも痛い。物理耐久も微妙に下がり、例えば55カイリキーの岩雪崩で急所率・命中率未考慮で2発で倒れる確率が68.38%から83.37%に上がる。

対カビゴンに関しても、リフを貼って後ろのポケモンに任せることができる。50カビゴンが相手なら寝言カビでもない限りタイマンに近い条件で勝つことすらある。
(雷で50カビゴンに74〜88/266(28%〜33%)のダメージが入り、命中率100%のドリ口と打ち分けても4発で倒せるので、残飯無し素眠り程度なら突破できてしまうことがある。リフを貼れば50カビゴンの圧しかかりは乱数6〜7発になり、50カビゴンに鈍いがないなら素眠りからの復帰もできてしまう。)

意外な所では、今流行の回復技無し奇跡バンギにタイマンで勝つことがある。
リフを貼れば岩雪崩は確3になり、50サンダーの雷は55バンギを90%以上の確率で3発で倒すことができる。
雷と岩雪崩が全て命中、急所にはヒットしない、雷3発でバンギが倒れる前提で
サンダーリフ・バンギ岩雪崩→サンダー雷・バンギ岩雪崩→サンダー眠る(薄荷回復)・バンギ岩雪崩→サンダー雷・バンギ岩雪崩→サンダー雷
というパターンでバンギに勝つことができる。
実際は雷の命中率の問題や雷の乱数の問題があるが、岩雪崩も外すことがあり、怯みを食らうこともないので、低くない確率でバンギにタイマンで勝つことができる。
(サンダー側の勝率は3割強と言った所か)

また、55リボン恩返し鈍いタンクとのタイマンで約54%の確率でタイマンで勝つことができる。
以下は、PBSToolsで10000回計算した結果である。
(ルーチンが複雑で最善手を打てていない可能性があるので、気になる人はルーチンも見て信憑性を判断してください。ログが出力されるモードでデバッグする限りは大丈夫そうでした。)


本当に何もできないのは対純電気ぐらいのものである。
この型のサンダーを投入する時は、寝言カビを入れる、カビ+ネールの2枚体制にする等して純電気対策を固めたい。
更に言うと、受けにくいいばみがサンダースに対しては雷麻痺の圧力をかけることができるため、サンダーに交代で出され放題ということはない。
いばみがサンダー
50サンダーかみなりめざめるパワーいばるみがわりたべのこしBDFF63- 0-63-63-63

いばみがサンダーは50で起用しても強力で、三銃士を起点に決定力を出しに行くことができる。
リフ眠るサンダーと比べると、カイリキー流しの確度が落ちる(残飯を持てば55カイリキー岩雪崩は急所率・命中率未考慮で11.7%の確率で2発に抑えられるが、雷で55カイリキー確3(黄金持ちでも急所率・命中率未考慮で99.98%の確率で3発)のため、眠る奇跡等を考えると対面でも危ない)という欠点はあるが、カビゴンや地面相手にサポート止まりにならずに自力で潰しきれるという利点がある。

ただし、55サンダーと異なり50カビを雷確3で倒すことができないため、50カビに対しても威張るが必要になる可能性がある。
50カビは地震所持率が高いため、威張るリセット役にゲンガーを採用するリスクが高まる。
また、威張るを持っても55サンダーには有利を取れないため、その意味では55サンダーよりも威張るの有効性が少なくなる。
(50サンダーとの対面では強くなるが、2018年現在では50サンダーは55サンダーほどメジャーではない)

その他、55サンダーと比べると特殊技の威力が劣り、一回の試行あたりの突破率は低下するという問題もある。
例えば、攻撃ランク+3・防御ランク+1の55残飯カビゴンに対しては以下の計算になる。
カビゴンのHP:292
残飯回復:18
混乱自滅:39〜46(中間値42)
55サンダー雷:81〜96(中間値88)
55サンダーめざ氷:32〜38(中間値35)
50サンダー雷:68〜81(中間値74)
50サンダーめざ氷:27〜32(中間値29)
→例えば、55サンダーの場合は、「雷、ぐう、残飯回復(222/292)→雷、ぐう、残飯回復(152/292)→雷、混乱自滅、残飯回復(40/292)→雷外れ、混乱自滅」で倒せる。
→しかし、50サンダーの場合は、「雷、ぐう、残飯回復(236/292)→雷、ぐう、残飯回復(180/292)→雷、混乱自滅、残飯回復(82/292)→雷外れ、混乱自滅、残飯回復(58/292)→めざ氷」でも倒せない。ただし最後のターンは雷が命中すれば倒せる(50サンダースだと更に特殊技のダメージで劣り、同条件で雷を高確率で耐えられる)。
突破率が低いということは威張るリセット役に交代せざるを得なくなる可能性も高まるということなので、55いばみがサンダーの時以上に威張るリセット役の重要性が高まる。

このページへのコメント

55サンダーの10万について、50カビゴンの倒し方を追記しました。

0
Posted by  nanashi_a nanashi_a 2021年03月28日(日) 15:36:48 返信

いばみがサンダーについて、身代わりと威張るリセットがセットならカビゴンに対して威張る突破の試行回数が稼げるというのを追記しました。

0
Posted by  nanashi_a nanashi_a 2020年12月29日(火) 21:21:17 返信

「いばとばサンダーと奇跡飛ばしサンダーのタイマン」について、先手眠る・後手威張るの場合の記述が誤っていた(眠り混乱同時回復が正しい)ので訂正しました。

0
Posted by  nanashi_a nanashi_a 2020年11月13日(金) 09:09:37 返信

55サンダーミラーについては色々検証中ですが、先に一部記述の見直しを行いました。

0
Posted by  nanashi_a nanashi_a 2020年09月26日(土) 15:35:45 返信数(1) 返信

55サンダーミラーについて、PBSToolsで主要な型のタイマン勝率を調べたので、その結果を考察に反映しました。

0
Posted by  nanashi_a nanashi_a 2020年09月26日(土) 20:02:18

50リフ眠るサンダーについて、ドリ口をめざ氷にする案を追記しました。

0
Posted by  nanashi_a nanashi_a 2020年04月19日(日) 20:17:03 返信

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

メニュー

メニューバー

メンバーのみ編集できます