ポケモン第二世代対戦シミュレータ「ジムリーダーの城」の対戦考察Wikiです。各所に散らばった考察をまとめ上げ、より考察を深めます。

爆破や滅びは1対1交換を仕掛けやすい技であり、1対1交換を利用することで相手がどのような選択肢を選んでも勝ちに繋がる展開(以下「詰み展開」と呼ぶ)に持ち込めるケースが少なくない。
ここでは、1対1交換を利用した詰み展開について解説する。

なお、攻撃技を用いて爆破や滅びを受けるポケモンを限定させることで間接的役割破壊を行う戦術もある(例:波爆破パル+スイクン、雷ゲンガー+ライコウ)が、そのような戦術については当文書では取り扱わない。

どのポケモンと1対1交換しても良い状況

詰み展開に持ち込むには、どのポケモンと1対1交換しても良い状況に持ち込むのが重要になる。
どのポケモンと1対1交換しても良い状況としては、以下のようなものが挙げられる。

枚数差をつけた状況

2対1の状況から1対1交換を行えば勝つことができるし、3対2の状況から1対1交換を2回行えば勝つことができる。
枚数差をつけるのは難しいことではなく、枚数差をつけた状況からの詰み展開は積極的に狙いに行ける戦術である。
枚数差をつける方法としては、以下のようなものが挙げられる
アタッカーを利用してサイクルの中で枚数差をつける
55ガラガラや炎エースといったアタッカーを利用して枚数差をつけるのは比較的容易である。
後出しのポケモンに対しては1回多く動けるため、タイマンでそのポケモンと戦う時と比べて条件が緩くなる。
(例えば、55ガラガラは50スイクンにタイマンで勝てないが、50スイクンが後出しなら勝つことができる)
また、全抜きを仕掛けようと思うと人海戦術でHPが削られきらないように手厚いサポートが必要になるが、枚数差をつけるだけであれば1体倒したら交代して温存するだけで良いので、手厚いサポートも必要ない。
奇襲で枚数差をつける
持っていなさそうなサブウエポンを隠し持ち、タイミング良くそのサブウエポンを使うことで、枚数差をつけることができる。
例えば、55カビゴンでHPが少し削れた50パルシェンに雷を打つ、50ハピナスで50ナッシーにプレゼントを打つ、といった具合である。
爆破や滅びに耐えて枚数差をつける
相手の爆破を高物理耐久・耐性・リフ・積み技で耐えたり、黒まな滅びに対して先手の攻撃技2発等で一方的に倒したりすれば、枚数差をつけることができる。
逆に言うと、こちらが爆破や滅びを使う時に1対1交換し損ねてしまうと枚数差から詰み展開に持ち込まれてしまう可能性がある。1対1交換できるのとできないのとでは大きな差があり、爆破で1発で倒せるか倒せないかというのは構築時点でこだわりたいポイントである。

タイマンに持ち込めれば勝てる状況

キラパで用いられる手法の一つであるが、特定のポケモンを使えば相手のどのポケモンとタイマンしても勝てるのであれば、1対1交換を2回繰り返して1対1のタイマンに持ち込むことで勝つことができる。
また、選出読みとなるため詰み展開とまでは言えないが、最後にタイマンを仕掛けるポケモンを隠した状態で1対1交換を2回繰り返し、こちらが最後に残しているポケモンにタイマンで勝てないポケモンを相手が残していれば勝つことができる(通称ファントム戦術)。パーティの相性的に不利な時に差を埋める有効な手段の一つとなる。

2枚受けを防ぐことで勝てる状況

2枚受けを防ぐことさえできれば勝てるのであれば、1対1のタイマンまで行かずとも2対2に持ち込めば勝つことができる。
例えば、こちらが55磁石雷寝言ライコウ+50鈍い音眠るネール+50自爆カビゴン、相手が55鈍いミルタンク+50寝言ライコウ+50スイクンの場合、こちらの55ライコウは50眠るライコウで眠り状態に追い込まれたりPPを切らされたりしてから55ミルタンクに交代されることで流され、50鈍い音ネールは50スイクンに流される。しかし、50自爆カビゴンが何れかのポケモンと1対1交換すれば崩すことができる。ミルタンクと1対1交換すれば55ライコウ対50ライコウの泥試合から80ターン制限で勝つことができるし、ライコウと1対1交換すればライコウで抜くことができるし、スイクンと1対1交換すればネールで抜くことができる。
また、2対2に持ち込んだ後に読みが絡む展開となるため詰み展開とまで言えないが、パルシェンの大爆発で2対2に持ち込み2枚受けを防ぐというのは昆布パーティで用いられる常套手段である。

詰み展開に持ち込むのに適したポケモン

爆破・滅びを用いた詰み展開に持ち込みやすいポケモンとしては、50カビゴン・50パルシェン・50ムウマ(ゲンガー)が代表例として挙げられる。
その理由としては、以下のようなものが挙げられる。

50カビゴン

出オチしにくい
弱点が少なく耐久も高いため、出オチしにくいという利点がある。
格闘タイプが弱点ではあるものの、55カイリキーのクロスでも急所に当たらない限りは出オチしない。
出オチしないということは、どのような対面からでも1対1交換を狙えるということであり、1対1交換の確実性が増す。
爆破のダメージが高い
爆破対策の一つとして高物理耐久のポケモンで耐えるというものがあるが、50カビゴンの自爆は爆破の中で最もダメージが高く、等倍相手なら通常使われる範囲のポケモンであれば1発で倒すことができる。
55ミルタンクも急所率未考慮で84.62%の確率で倒すことができる。
積み技に対抗できる鈍いを併用すれば、等倍相手はまず間違いなく1対1交換することができる。
なお、鈍いを持てばリフにも対抗できる。カビゴンの耐久であれば、鈍いを2回積んでリフを実質的に無効化できる。
(参考までに、リフに対しては圧し眠る薄荷という手段でも対抗できる。眠る薄荷でリフが切れるまで耐え、次の先手リフを圧し麻痺で防ぐ。)
サブウエポンが豊富
爆破対策の一つとして耐性持ちのポケモンを出すというものがあるが、それに対して地震や文字といったサブウエポンで対抗することができる。
地震だとエア、文字だと岩で止まるが、それでも1対1交換を狙えないケースを限定的にすることができる。
2タテを狙える
枚数差をつけて詰み展開に持ち込むという戦術があるが、カビゴン自身で自爆を使わずに1体倒した後に1対1交換を仕掛けることで、カビゴン自ら枚数差をつけることができる。
カビゴン自身単純に強く、適当に圧しやサブウエポンを打つだけで1体倒せる場合も少なくないし、鈍い爪(ムウマやブラッキー等のぬるポケ対策を強化する必要がある場合は太鼓爪)とすればより積極的に2タテを狙いに行くことができる。

50パルシェン

爆破のダメージが高い
50カビゴンの自爆程ではないが、50パルシェンの大爆発も1対1交換するには十分な火力を持つ。
1対1交換による詰み展開を意識するなら、50カビゴンラインを1発で倒せる確率が上がるリボンを持たせたい。リボン大爆発なら55めざ虫ガラガラ・55めざ氷サンダー・50カビゴン・50ブラキを急所率未考慮でそれぞれ71.79%・79.49%・84.62%・64.1%の確率で倒せるようになる。
なお、55ミルタンクや55カビゴンのラインになると1発で倒すことができなくなるが、音でカバーすることができる。
(鈍いは鈍いで対抗されるため微妙。鈍いの積み合いの中で雷や電磁砲で一方的に倒される危険もある。)
50パルシェンのリボン爆破に耐えるポケモンを複数出されるケースは多くないため、55ミルタンクや55カビゴンに音を当てれば、その時点で爆破で何れかのポケモンと1対1交換できる状態に持ち込める。
(実戦的な組み合わせとしては、55ミルタンク・55カビゴンと50パルシェンを組まされるケースというのはある。この場合は、50パルシェンのHPを予め削っておくと良い。50パルシェンのリボン爆破で131〜154/156のダメージが入る。撒きびし(19)、冷凍ビーム(18〜22)、波乗り(38〜45)の何れかを1発当てておけば十分である。)
比較的素早さが高い
爆破のダメージが高い割に、素早さも備わっている。
特に50ブラキに先手を取れるというのが重要で、50ブラキとの対面から詰み展開に持ち込むことができる。
例えば、相手が50ブラキで後ろに55カイリキーがいる場合、50カビゴンが対面すると先手甘えるを打たれる(仮に太鼓持ちだとしても、太鼓読みカイリキー交代をされるとアウト)が、50パルシェンだと甘えるを打たれる前に先手で爆破できるため、50ブラキの対面から50ブラキか55カイリキーのどちらかと1対1交換を狙える。
その他、50ナッシーとの対面から1対1交換に持ち込むというのもよくある展開。
タイプ一致波乗り(冷凍ビーム)を持つ
爆破対策の一つとして耐性持ちのポケモンを出すというものがあるが、それに対してタイプ一致の波乗りで対抗できる。
バンギラスやムウマ(ゲンガー)は若干苦戦するが、それでもサイクルを回せれば波乗りで撃破を狙える。
なお、バンギラスを倒せなくなり、ハガネールにも弱くなるが、冷凍ビームも耐性持ち対策としては高い性能を持つ。冷凍ビームの場合は、凍結により2タテを狙えるケースが出てくるという利点がある。
サブ技が豊富
特に有力なのは撒きびしとリフレクター。
どちらの技も後続のポケモンのサポートになる(タイマンで勝てるケースが増えたりする)し、パルシェン自身も、撒きびしは1対1交換の確率を高める目的で、リフレクターは55ガラガラや55遺伝子ケンタロス等の物理ポケモンに対抗する目的で役立たせることができる。

50ムウマ(ゲンガー)

相手が残り1体の状況に強い
こちらが2体若しくは3体、相手が残り1体の状況での滅びが強い。3対2の枚数差→爆破で2対1→滅びで止め、というのは黄金パターンである。
弱点が少なく耐久も低すぎない50ムウマを出オチさせる手段は現実的な範囲では存在せず、50ゲンガーもフーディンや55ダグトリオぐらいでしか出オチさせられない。
出オチさせられないのであれば、滅び状態になるのを防ぐことができない。後はどんな形でも良いので3ターン耐えれば、勝ちは確定である。
(逆に言うと、3ターン耐える必要があるというのには注意が必要。ムウマ(ゲンガー)に守る等の粘る技がない、後続のポケモンがHPが削れたガラガラのみ、といった状況だと滅びを打てても勝てない場合がある。)
爆破とは異なる方法で1対1交換や2タテを狙える
黒まな滅び道連れ(+電磁砲)で1対1交換を狙う、黄金や守る・眠る・怪しい光・催眠術を絡めることで2タテを狙う、という動きができる。
この動きへの対策法は爆破とは異なる。そのため、爆破対策をガチガチに固められたパーティに対して、ムウマ(ゲンガー)が有効になることがある。
(詳細は滅びムウマVSムウマ対策(https://seesaawiki.jp/pbs-thread/d/%cc%c7%a4%d3%a5...)や滅びゲンガー補足(https://seesaawiki.jp/pbs-thread/d/%cc%c7%a4%d3%a5...)を参照のこと)
1対1交換を狙う動きに強い
ムウマ(ゲンガー)自体、爆破による1対1交換に強いという利点がある。特にパルシェンには強い。
ムウマ(ゲンガー)がムウマ(ゲンガー)対策になるという一面もあり、後出しで黒まなを打てば2タテは防ぐことができる。
(ミラー対策でシャドボを持たされている場合は例外)
爆破・滅びによる1対1交換が流行り、ミラーマッチのような状況になった場合、ムウマ(ゲンガー)の地位が向上する可能性がある。

爆破・滅びを利用した詰み展開を盛り込んだパーティ例

「詰み展開に持ち込むのに適したポケモン」で取り上げた50パルシェン、50ムウマが採用されている。
50カビゴンは採用されていないが、代わりに50ハガネールが採用されている。
第6回ヒストリアカップ決勝戦(https://www.youtube.com/watch?v=-ooNUaULV6E)では、55カビゴンの地割れで枚数差をつけてから50ハガネール大爆発で1対1交換→50ムウマの滅びで勝利していた。

国士無双ガラサンダー(https://seesaawiki.jp/pbs-thread/d/%b9%f1%bb%ce%cc...

「詰み展開に持ち込むのに適したポケモン」で取り上げた50カビゴン、50リボンパルシェン、50ゲンガーが採用されている。
55ガラガラで枚数差をつけてから1対1交換×2、のようなパターンも組み込まれている。

爆破・滅びを利用した詰み展開への対策

対策の方針としては、大きく分けて「相手のポケモン1体1体にマンマークで対応する」「1対1交換を防ぐ」の二つがある。

相手のポケモン1体1体にマンマークで対応する

詰み展開の始まりである枚数差を防ぐ一番のポイントは、相手のそれぞれのポケモンに対して1体のポケモンで流せるようにすることである。
例えば55ガラガラに対しては、人海戦術ではなく流し(50なら、パルシェン、ナッシー(眠り粉めざ草)(リボン大爆発+タイマンで勝てるポケモン)、ヘラクロス(こらきし(めざ飛ガラ不可))、飛ばしエア(+タイマンで勝てるポケモン)、ワタッコ(眠り粉草技)、モンジャラ(眠り粉草技)といった流し)が必要になる。
爆破爆破からのタイマン、爆破からの2対2についても、1体のポケモンを1体で対抗できないために発生する詰み展開であるため、1体のポケモンを1体のポケモンで流せるようにするというのが詰み展開を防ぐ重要なポイントとなる。

1体1交換を防ぐ

爆破に関しては耐性受けが一番良い。これなら対策ポケモンを後出ししても1対1交換を防ぐことができる。爆破側のサブウエポンを考慮すると、バンギラスやムウマが特に信頼性が高い。爆破のダメージが低ければ、55ミルタンクのような高物理耐久のポケモンでも対策となる。
対面からなら、リフ、身代わり、甘える、鈍い、1発で倒せる攻撃技(出オチ狙い)といった技を先手で打つことでも1対1交換を防ぐことができる。リフは交代しても効果が残るので特に有効で、リフスターミーやリフサンダーはパルシェン対策としてかなり有力である。守るでも良く、優先度+2で素早さを逆転させられるため奇襲効果もある。特にパルシェンは素早さを活かした先手爆破を狙ってくる場合が多いので、ブラッキーやナッシーといったポケモンに持たせれば有効に機能するだろう。
黒まな滅びに関しては、先手の攻撃技2発で潰す、後手の攻撃技1発で潰す、アンコと攻撃技を併用する、といった手段で1対1交換を防ぐことができる。

このページへのコメント

「相手のポケモン1体1体にマンマークで対応する」で挙げた55ガラガラ流しについて、ヘラクロスを追記しました。

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Posted by  nanashi_a nanashi_a 2019年06月01日(土) 22:31:23 返信

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