ポケモン第二世代対戦シミュレータ「ジムリーダーの城」の対戦考察Wikiです。各所に散らばった考察をまとめ上げ、より考察を深めます。

各レベル編成についてざっくり解説します。

2020/01〜2021/02に開催された大会での各レベル編成の使用率と勝率をしのぶ氏がまとめているので、それも参考にしてください。
https://twitter.com/2000sinobu/status/138557974103...

SA(シングルエース)

レベル編成

55-50-50-50-50-50

選出パターン

55-50-50…10通り
50-50-50…10通り

長所

  • 選出に制限がかからず、豊富な選出パターンで汎用性を高められる。
  • 1匹のエースを10通りの選出でサポートすることができ、エースのポテンシャルを最大限に引き出せる。

効率的な組み方

  • エースには汎用性の高いポケモンを据える。代表例は55鈍いカビ。
  • エースが苦手とするポケモン・パーティは50取り巻き5匹で穴埋めする。決定力面・防御面の両方で穴埋めが必要。
  • 55-50-50の選出に拘らない。50-50-50の選出も最大限に利用して汎用性を高める。50の爆破・道連れで1対1交換×2→エースに見せかけて50でタイマンを仕掛ける、という戦術(通称ファントム戦術)であれば比較的容易に組み込める。

評価

  • お勧め度(3段階評価)
初心者☆☆☆
中級者☆☆☆
上級者☆☆☆
  • 初心者にお勧めのレベル編成。55を50で穴埋めするという構造がわかりやすいし、50で弱点を補強する方法はSAが最も学びやすい。爆破爆破エース択ゲーでも弱点補強はできるがこれ一辺倒だと後で伸び悩む。他のレベル編成を試すのはSAで限界を感じてからでも遅くない。
  • 中級者・上級者のガチパでも、エースを増やすよりも選出パターンを増やす方が穴埋めしやすいと判断したらSAを採用することがある。複数エースの場合、汎用性が高い50カビゴンがいないと何れかのエースを選出する時に無理が出やすいため、50カビゴンを使用できない55カビゴンを採用する場合にSAになることが多い(ただし、55カビゴンを採用した場合でも、50ライコウや50ハガネール等を50カビゴンの代わりとして用いてWAにすることもある)。その他、55遺伝子ケンタロスや55昆布ライコウといった汎用性が高いポケモンを採用する場合に、選出制限を嫌ってSAにすることがある。
  • ある程度突き詰めると、50のポケモンを5匹使って穴埋めするという自由度の高さが却ってとっつきにくい理由になる。WAやTAの場合は50のポケモンの有力な組み合わせ方が少なく、穴埋めを重視するとある程度テンプレ化してくるのだが、SAの場合はテンプレのようなものがなく、試行錯誤が必要になる。その意味では上級者向けとも言える。

WA(ダブルエース)

レベル編成

55-55-50-50-50-50

選出パターン

55-50-50…6通り×2
50-50-50…4通り

長所

  • エースを含む選出パターンが12通りで最多。強力な選出パターンを多く作ることができ、相手にポケ選読みを強いることができるケースが多くなる。
  • 片方のエースの弱点をもう片方のエースで穴埋めすることができる。エースを使うことで高範囲の穴埋めが可能になる。
  • 50-50-50の選出も4通り存在する。両エースが苦手とする相手を50-50-50で穴埋めすることも可能。

効率的な組み方

  • 決定力面・防御面で相性補完の関係にある2匹をエースに据える。サンダー-ミルタンク、バンギラス-ライコウ等。
  • 原則、4匹の50で相手の50を対策する。これができない場合は、相手のエースに対して不利なエースだとしても、50対策にそのエースを出さざるを得なくなるケースが発生し、汎用性が低下する。例えば、サンダー-バンギラスのWAで、相手がカビゴンSAの場合はバンギラスを選出したいが、50で50へラクロス対策ができない場合はサンダーを出さざるを得なくなる。
  • 4匹の50で相手の50を対策しきるのは困難。そこで、共通の役割を持っているエースを両エースに据えることで、50への負担を軽減し、4匹の50での50対策を実現する手が有効になる。例えば、サンダー-ミルタンクのWAであれば、50で50へラクロス対策ができなかったとしてもサンダーやミルタンクで50へラクロス対策ができるため、相手のエースに合わせてサンダーかミルタンクの好きな方を選出できる。
  • 相手の50に対してどちらかのエースが出ざるを得ないなら、もう片方のエースが持っている役割を50でも担えるようにしないと選出制限の穴を突かれる。サンダー-バンギラスのWAの例で言うと、50へラクロス対策がサンダーしかいない場合は、バンギラスが担っている55カビゴン流しの役割を50でも担えるようにしないと、50へラクロス55カビゴンを併用された時にどちらかを流しきれなくなる。50で55の相手をするのは困難なため、一般的に見て効率的な組み方ではなく、汎用性が出にくい。極力避けたい。

評価

  • お勧め度(3段階評価)
初心者☆☆☆
中級者☆☆☆
上級者☆☆☆
  • 強力な選出パターンが多く、強いパーティを手軽に作れる。また、55の方が50よりも受けるのも潰すのも手段が限られるため、SAよりも相手にポケ選読みを強いることができるケースが多く、ベースの勝率が向上しやすい。ガチパを作るとしたらWAになることが多い。
  • しかし、SAに比べると考えなければならないことが多く、初心者が一からWAを作るのは困難。慣れない内は、選出パターンの制限という弱点が露わになりもどかしい思いをしたり、エース同士の相性補完が不十分でWAにする理由がほとんど無いようなパーティになりがち。爆破爆破タイマンで誤魔化すようなパーティになるならTAの方が良いし、WAにする理由が薄ければSAにした方が良い。
  • WAは多くの先行研究が存在する上、汎用性を考えると有効な50の組み合わせ方というのはある程度限られてくる。2019年8月時点では50のポケモンを「自爆カビゴン+大爆発パルシェン+何か+何か」で固めるのが半ばテンプレ化しており、「環境に刺さるエースを1匹入れる→もう1匹のエースとして相性補完になるエースを入れる→既存のテンプレを拝借する→微調整する」という手順を踏むだけで、環境に刺さり一定以上の汎用性も併せ持つパーティを作ることができる*1。勝ちに行くことを重視するなら、テンプレが存在しているWAこそ初心者向けという見方もできる。

TA(トリプルエース)

レベル編成

55-55-55-50-50-50

選出パターン

55-50-50…3通り×3
50-50-50…1通り

長所

  • 相手のパーティに刺さるエースを選出することで手軽に有利を取ることができる(通称エース択ゲー)。
  • 各々のエースについて3通りの選出パターンを確保できるため、最低限の汎用性を確保することができる。

効率的な組み方

  • エースをなるべく見せないようにして、爆破・道連れで間接する戦術を基本軸とする。最もわかりやすいのは爆破爆破タイマンである。
  • WAと同じ理由で、極力3匹の50で相手の50を対策する。爆破カビ-爆破ナシ-ファイヤーや爆破カビ-爆破パル-サンダーといった、「三銃士^0(カビ)+三銃士^1(パル・ナシ・バナ)+三銃士^2〜系(ファイヤー・ヘラクロス・ルージュラ・リザードン・サンダー・バクフーン等、三銃士^0〜1に比較的強く汎用性も高いポケモン)」の組み合わせであれば辛うじて一通り相手することができる。爆破3匹や三銃士^0〜1系3匹としたり、コンボ要素(壁爆破等)を取り入れたりしても良いが、バンギラス、リフレクター、パルネール等の速攻対策や三銃士対策に絡め取られやすくなる。
  • WAへの鞍替えも視野に入れた方が良い。例えば、スイクンやスターミーに代表される水ポケモンは50でもドンファンやバンギラスといったタイマンで強いポケモンに勝つことができ、状況次第ではエースのように爆破爆破からのタイマン要員として扱うことができる。また、水ポケモンを50で入れることで選出パターンが豊富になり、バンギラスやエアームド等のノーマル耐性で爆破対策を行う選出に強くすることができる。3匹のエースの内、1匹を50に落として裏エース的な扱いにしても問題がないなら、その方が爆破爆破タイマン一辺倒を回避できて汎用性が出やすい。
  • 逆にWAからTAへの鞍替えが適切な場合もある。例えばWikiライコウバンギヘラTA(https://seesaawiki.jp/pbs-thread/d/Wiki%a5%e9%a5%a...)では、50フシギバナをミラー対策の55ヘラクロスに置き換えることでTAとしている。50フシギバナは55ヘラクロスで代替可能な上、50フシギバナに近い役割を持てる50ナッシーがいるため選出パターンが減ることの問題も少ないと判断できたためである。速攻対策に絡めとられるリスクも少なく、例えばリフレクターは鈍いや眠り粉で対策可能、ネールは波パルで流せる上に文字バンギ・鈍い地震カビ・眠り粉宿り木サイキネナッシーでも潰せる、バンギは55ヘラやバンギミラーで対処可能、と一通り対応できている(ただし対エアームドでは若干の脆弱性がある)。バンギ対策を50で行うと50への負担が大きくなり、また55でしか出てこないバンギはエース択ゲーで対処するものと割り切ってしまって良いので、この例のようにヘラクロスやカイリキーといったポケモンを55にするとTAにしやすくなる。

評価

  • お勧め度(3段階評価)
初心者☆☆
中級者☆☆☆
上級者☆☆☆
  • ステータスが高い55を3匹も使えるのは魅力。55サンダーのように50での対策が難しい相手も存在するため、そのような相手に対する選択肢が広がる。また、爆破爆破タイマンはわかりやすく、これだけでもある程度勝てる。
  • しかし、3匹の50で汎用性を出すのはかなり大変。汎用性を出すのはできなくもないが、パーティ構築にはある程度のコツが必要であり、ある程度慣れた中級者〜上級者向けのレベル編成と言える。

QA(カルテットエース)

レベル編成

55-55-55-55-50-50

選出パターン

55-50-50…1通り×4

長所

  • TAよりも更に強力なエース択ゲーを仕掛けることができる。

効率的な組み方

  • TA以上に爆破爆破タイマン臭が強くなる。基本的にこれ以外の手段で汎用性を確保できると思ってはいけない。
  • 実用に耐え得る50の2匹の組み合わせは、爆破カビ-爆破ナシ、爆破カビ-爆破パル、爆破カビ-道連れゲンガー、爆破カビ-道連れムウマ、爆破ベトン-爆破パル、爆破ドガス-爆破パルぐらいか。

評価

  • お勧め度(3段階評価)
初心者
中級者
上級者☆☆
  • 選出パターンが少なすぎて趣味色が強くなるが、それでもQAで勝てる人はいる。範囲が狭かったり奇襲の色が強かったりする尖ったエースを採用しやすくなるのが最大の利点であり、その特徴を活かせばガチな環境でも戦える。

上記以外(ここでは全て「バランス編成」と呼ぶことにします)

レベル編成

51〜54を含むレベル編成

選出パターン

6匹の合計レベルが305に収まっているのであれば全20通りの選出が可能。
合計レベルが305を超えていたとしても、53-51-51-51-51-51や52-52-51-51-51-51であれば全20通りの選出が可能。
それ以外のケースでは何かしらの選出制限が入る。

長所

  • 各々のポケモンに必要最低限のレベルだけ割り振ることで、強力なポケモンの同時選出が可能になる。
  • 選出パターンの制限が比較的かかりにくく、豊富な選出で汎用性を高めることができる。

効率的な組み方

  • 各々のポケモンの役割を遂行する上で最低限必要なレベルを見極め、そのレベルだけ振るようにする。例えば、太鼓ガラは50守るエアを突破する上では53あれば十分だし、あやみが☆は55サンダーに先手で身代わりを貼るためには51あれば十分なので、そのレベルだけ振るようにする。
  • 同じエースをぶつけて互角のミラーマッチを仕掛ける対策法が通用しなくなることに注意が必要。53ガラ51☆の例だと、55ガラを出された時の対策を別途考えなければならないし、55☆を出された時の対策も別途考えなくてはならない(これが55ガラ50☆だと、対55ガラはミラーマッチになるので対策を手抜きできる)。
  • 50ポケモンの自爆・大爆発・黒まな滅び道連れで51以上のポケモンが1対1交換されると、一般的にレベル差で不利になることが多い。50ポケモンが0〜2匹程度しかいないレベル編成を採用するなら、何かしらの1対1交換対策を施すのが望ましい(ノーマル耐性、リフレクター、先手身代わり、守る等)。

評価

  • お勧め度(3段階評価)
初心者
中級者
上級者☆☆
  • ギリギリのレベル調整を行った芸術的なバランス編成をよく見かけたのだが、2010年台はめっきり見なくなったレベル編成。しかし、2020年に入ってから、プチドラサマ杯でバランス編成を好んで採用する者が現れ、複数回優勝する実績も残している。
  • 役割を遂行するためにどの程度のレベルが必要なのか把握しなければならないため、初心者にはお勧めできない。中級者・上級者にとっても、ミラーマッチ対策の困難さが高い壁として立ちふさがる。
  • しかし、準エース級ポケモンの同時選出はエースを据えるレベル編成では真似できないもの。エースをエースをぶつける以外の方法で十分にミラーマッチ対策を行える、若しくは流行ってなさすぎてミラーマッチを考える必要がないのであれば、バランス編成採用のチャンス。バランス編成を採用することで、より強力なパーティを構築できる可能性がある。

このページへのコメント

SAの評価について、受けンタ等の影響を受けて一部書き直しました。

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Posted by  nanashi_a nanashi_a 2020年12月07日(月) 20:46:39 返信

SA、QA、バランス編成について、最新のプチドラサマ杯の動向を反映しました。

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Posted by  nanashi_a nanashi_a 2020年07月22日(水) 23:29:05 返信

バランス編成について、1対1交換対策が欲しいというのを追記しました。

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Posted by  nanashi_a nanashi_a 2020年01月04日(土) 17:40:13 返信

TA(トリプルエース)について、色々加筆修正しました。

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Posted by  nanashi_a nanashi_a 2019年12月28日(土) 11:42:53 返信

TAについて、WAから鞍替えする例を追記しました。

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Posted by  nanashi_a nanashi_a 2019年10月28日(月) 22:24:18 返信

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