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さつき 8/19(日) 14:33:49 No.20070819143349 削除
5人から2人もいなくなった家には、前のような笑い声が
響くことはなくなりました。

テレビを見ながら差しさわりのない話をぽつぽつとしながらの食卓。
主人との会話さえ、どことなくよそよそしくなっていきました。
自然と二人とも求め合う雰囲気になかなかなれず、
そのうちに主人の帰宅が遅くなる日が多くなっていくのでした。

『浮気をしているのかしら?』と思うこともありましたが、
不思議と嫉妬らしい気持ちは沸いてきませんでした。
お互いの気持ちは、すでに渇いてしまっていたようです。

実家からも心配して「離婚」の話題も出るようになっていました。

でも私は義母への償いと、恩返しのために、義父の面倒を
責任を持って果たしたかったのです。

義父は中学校の教頭をやっておりました。
元、体育教師ということもあり、教頭になってからも
近所をジョギングするのが習慣で、体だけは50才を過ぎても
筋肉質の若々しさを保っていました。

しかし孫と妻を立て続けに失い、
走るということもしなくなり、学校から帰宅すると
部屋に閉じこもってばかりとなりました。

私がパートから帰って、掃除や夕飯の支度をしていると
義父が戻ってきます。
すぐに部屋に閉じこもってしまい、夕飯時まで
読書をしたり、テレビを見たりしています。

それからお風呂を済ませ、二人きりの寂しい夕飯です。
お酒を少々飲むと、「眠くなった」と9時前には
自分の部屋に行ってしまいます。

私は11時頃まで主人を待って、いつものように先に寝ます。
寝室も別になったので、いつ主人が帰ってきたか分からない日のほうが
多くなっていました。

しばらくして主人が仕事を理由に帰ってこなくなる日が、
多くなってきたのです。
私は問い詰めもしませんでしたが、「浮気」であろうことは
確信しておりました。

朝食の時に義父に「忠志(主人)は泊まりが多いが、会社が大変なのかね?」と聞いてきました。
息子の浮気の心配ではなく、不景気で会社が大変なのかと
思っているようです。

私は、「お仕事のことは家でしませんから、よくは分かりません」と
ごまかすしかありませんでした。

私は主人のことより、何とか義父に前のような
明るい、元気な姿に戻って欲しいという気持ちで一杯でした。



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