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ほぼ実話 10/3(日) 23:46:16 No.20101003234616 削除

話すのは簡単とはいいながらも、簡単に話し始めない妻の意識を理解しないまま、私は聞き続けました。


「・・だって・・・心配だし・・」


「まだ何もないわよ、約束するわ」


わりとさっぱりと、ちゃんと否定してくれます。
少し元気が出ました。
しかし、私のさっきの質問には答えていません。
それに、まだ、という言葉にとても引っかかります。


「・・だけど、いつか、何か、あればいいなって思うの?」


「いつか、何か?」


「浮気したいって思うの?」


「さっき言ったでしょ?
浮気はしたいわ。
だけど今すぐにって訳じゃないの」


「ごめん・・言ってたよね・・ごめん・・」


しつこく聞き過ぎたようです。少しいらだちが言葉の中に混じります。
やっと、辛い禁欲の1週間が過ぎ、今日は射精を許される日なのです。
機嫌を損ねて、彼女の意地悪な心を目覚めさせてはいけないのです。


大学生の頃の妻だったら、躊躇いもなく浮気していたのでしょう。
しかし、自身の拭いきれないトラウマもあって、自分の性欲に忠実になれない事に、少しいらだちがあるのかも知れません。

年齢のこともあるのでしょう。
私からすると肉体的には、全く問題ないと思います。
全身が引き締まっています。
しかし、年下の男の子に、年下の女の子と比較されるのも、彼女のプライドが恐れているのでしょう。



「だけど、浮気したいって、はっきり言われるとなんかすごく心配」


「前から何度も言ってるじゃない、若いうちにもう一回太くて長い、ちゃんとしたおちんちん入れられたいって」


「・・・・」


ちゃんとした、という簡単に挟み込んだ言葉がどれだけ私の心に突き刺さるものなのか、妻には分かっているのです。
しかし同時に、私がそれに耐えられることも分かっているのです。


「今までは具体的な人がいなかったから・・僕も大丈夫だったけど」


「心配なのね」


「うん・・それに、一回じゃなくなる気がする・・」


「ねえ、じゃあまた約束してあげる・・
もしも、よ、浮気するときは、ちゃんと言うわ」


「・・・うん」


また、というのは同じ事を何度も「約束」はしてくれていたからです。
しかし彼女の約束など・・それも性欲に関係する約束など、信じられるはずがありません。
ただ、再び私の知らないところで、着々と、彼女が他の男に寝取られるのは嫌です。


それでも・・・たとえ、その約束が守られたとしても・・・
彼女は浮気をしないと約束しているわけでは決してないのです。
多分、それは許可を求めるように「言う」のではなく、いつか、宣言として彼女から下されるのでしょう。




想像の言葉が脳裏をよぎります。


「今日は帰らないわ、彼とセックスすると思う、先に寝ててね・・・寝られればだけど・・・」


こんな言葉を聞かされた後でどのようにして待てばいいのでしょう・・・

深夜まで眠れずに待っているのでしょう。
悶々として、妄想に苦しみ続けることになるのでしょうか。
やがて・・・玄関の鍵の音がして・・・
・・・寝室に直接、彼女が入ってくる。

多分、そのまま無言でスカートをめくって、今でもたまにそうするように、目がさえたままの私の顔の上に跨るのです。
両膝をそれぞれ私の顔の横について、私の両腕は彼女の脛が動きを封じます。

彼女は私の顔の上で、指を引っかけて股間の下着をずらします。
はっきりとは見えなくとも、廊下から漏れ込む光がかすかに彼女の股間を照らすのです。
今までとは、やはり、違うのでしょう。
濡れて大陰唇に張り付いたままの陰毛、大きく膨らみ充血したままのクリトリスとラビア・・そんな映像は私をかき乱します。

下着を脱ぎ、めくり上げたスカートを下ろすと、私の顔と彼女の性器は狭く暗いスカートの下の空間に閉じ込められます。
これも、経験しています・・・しかし、さらにはっきりと、それまでとは違う事があるのです・・・
匂いです。
今までの蒸れたメスの欲情の匂いだけではないのです。
むせかえるようなセックスの・・主に、精液の匂いがたちこめ、何があったかを雄弁に物語ります。

匂いの雄弁さとは裏腹に、終始、彼女は無言のまま、私に浮気のセックスの事実を思い知らせるのです。

私が何かを言いかけると、手のひらで私の口をぴしゃりと打ち付け、禁じます。

私にも無言を強いたまま彼女は、じりじりと太腿を拡げます。
次第に、ほんのわずかな距離まで、性器を私の顔の直上まで近づけるのです。
匂いだけでなく性器の発する熱感までもが顔に感じられます。
私の荒くなった息がかかると、腰を少しよじります。
クチュ・・・

彼女は、私が浮気をしたばかりの性器を直に舐めることを求めていることを知っているでしょう。
しかし彼女の許可の無いままに勝手に舐めることは、すでに当然の禁忌です。
匂いを嗅がせながら見せつけるだけです。

私が恥もなく舐めさせて欲しいと懇願するまで焦らすかも知れない・・・
私に、舐めて掃除しなさいと命令するかも知れない・・

もしかしたら、最後まで舐めることは決して許さず、開けさせた口の中に、膣からあふれてくる精液を滴り落とすだけかも知れない・・・

ああ・・

その「約束」が、いつか、もたらすかも知れない淫猥きわまりない光景を、妄想してしまいます。




それにしても・・・
「浮気するときは、ちゃんと言うわ」とは。
ふてぶてしいというか・・・私からすれば、くやしい物言いです。

しかし、彼女が正直でいてくれることは、いいことです。
彼女が、今は、浮気をしていないのだろうという事は、多分間違いはないだろうと思います。
今隠すメリットは何もないからです。
したければ出来ます。
私に黙認させることも容易いでしょう。
嘘をついて、私に取り繕う必要がないのです。
むしろ、多分、浮気の事実に私が嫉妬しながら興奮し、それでも苦しむ様子は、彼女を喜ばすに違いありません。
彼女がわざわざその快楽を放棄し、面倒な隠し立てをするとは思えないのです。



「それとも、やっぱ、事前に言うより、あとになってから言った方が良いかしら?」


「どっちもやだ・・」


「じゃあ内緒にしちゃう」


「・・それはもっとやだ・・」


「だって、今日、他の人とするわって言われたら、私が帰ってくるまで、たーくん辛いでしょ?」


辛いに決まっています。
しかし・・いつ「その時」が訪れるのか分からないままでいるのも、辛すぎます。
その事は彼女も分かっていたようです。


「辛いけど・・言ってくれないで、いきなりって・・無理だから・・」


「なんだか、すごい現実的・・・・ホントに浮気しちゃうのかな私・・・」


「いやだ!
ねえっ・・浮気していいって言ってる訳じゃないからね」


「事前に言うのは止めにして、そうしようか?
初めてやられちゃったときは、あそこ、そのままにして帰って来るって、そういう約束にしない?」


「・・それって、毎日・・」


「よく分かったじゃない
毎日、たーくんが気をつけてないと、私が他の人にやられちゃったのも分からないわよ」


「・・・」


「だけど、毎日、私のあそこ舐めてみるまで、不安な気持ちでいさせるっていうアイディア、いいわね・・どう?
・・そういうの、ドキドキするでしょ?」


「・・ドキドキはするけど、やっぱりちゃんと気になる人がいるなら、いろいろ教えておいて欲しい・・」


「そうねえ・・」


ぼんやりと考えるような雰囲気です。


「その人、やっぱリアルにいるんだよね?」


冗談よというのを無意識に期待して、聞いていました。


「そんなに怖いの?
うふ・・おかしい
お化けじゃないんだから・・リアルにいるわよ」


「うん・・」


「それに、その人っていうけど、大学生の男の子よ
私たちより十歳以上年下よ・・」


何をそんなに気にしてるの、というような雰囲気で言います。


「そう・・」


「なんか、浮かない顔ね。
年下なんて慰めにならないかしら?」


「・・ん・・うん・」


「フフッ・・たーくんが気になるのはね・・・あれだもんね?」


意地悪でいたずらな目で私の目を見ます。


「・・・」


「もっとみじめになっちゃうかしら?・・10も年下の男の子なんてね」


妻は分かっているのです。
いくら年下だろうと、私が安心など出来ないことを。
私がペニスの小ささに劣等感を抱いていて、若い学生だろうと老人だろうと、勃起するペニスの殆どに、恐れや羨望などの敗北のイメージを持っていることを。

むしろ、30を過ぎた男盛りであるはずの私が、二十歳そこそこの若い大学生に性的能力で負けるかも知れない、という仄めかしが私に与える屈辱や恐怖を多分よく分かっているはずです。
それに、何より、妻を私から寝取り、完膚無きまでに犯し続け、巨根中毒のマゾヒストに仕込んだのは、他でもない西脇という「大学生」だったのです。
その「大学生」の巨根と、その男に仕込まれたセックスを、10年以上経った今でも妻は忘れられずにいて、そしてその記憶は、私をも責めさいなみ続けているのです。


記憶というのは、おそろしいものです。
妻も私もその事は嫌というほど思い知らされています。



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