経済・経済学に関するメモ。

山崎元
金融市場においてバブルとは、継続不可能な資産価格の大規模な高騰のことだ(山崎元 『エコノミック恋愛術』 筑摩書房〈ちくま新書〉、2008年、122-123頁)。
伊藤修
経済学の定義では、バブルとは「ファンダメンタルズ価格から離れた資産価格の動き」である(伊藤修 『日本の経済-歴史・現状・論点』 中央公論新社〈中公新書〉、2007年、124頁)。
松原聡
逆に考えればバブルが起きる社会は、将来に期待や信用がもてる社会なわけで、経済成長の要素があると見てとれる、というわけです(松原聡 『日本の経済 (図解雑学-絵と文章でわかりやすい!)』 ナツメ社、2000年、110頁)。

条件

山崎元
金融市場でバブルが起こる条件は3つある。1つ目は潤沢な資金の存在(マクロ経済的には金融緩和)、2つ目はリスクを誤認させる仕掛け、3つ目はバブルで儲かる小悪党の存在だ。1980年代後半の日本の株価・地価バブルも、2007年の夏に本格的に弾けた米国のサブプライムローン証券化商品のバブルのいずれもそうだった(山崎元 『エコノミック恋愛術』 筑摩書房〈ちくま新書〉、2008年、123頁)。
山崎元
バブルが起こるには、(1)借金が容易であるために中央銀行の金融政策が緩和的であることと、(2)貸し手・借り手双方から見て借金のリスクが小さく見える何らかの「仕掛け」の両方が必要だ(山崎元 『全面改訂 超簡単 お金の運用術』 朝日新聞出版・全面改訂版〈朝日新書〉、2013年、125頁)。

見極め

アラン・グリーンスパン
かのグリーンスパン氏(前米連邦準備制度理事会議長)は「バブルは後になってみなければ、それとは分からない」と言った(山崎元 『エコノミック恋愛術』 筑摩書房〈ちくま新書〉、2008年、124頁)。
ベン・バーナンキ
バブルとは、終わってみないとそれがバブルだったのか、それとも経済のファンダメンタルズを表したものだったのかはわからない」という趣旨の発言をし、バブルの識別が事実上不可能であるとしていた(田中秀臣 『ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝』 講談社〈講談社BIZ〉、2006年、95頁)。

歴史

日本経済新聞社
二十世紀の三大バブルを挙げると、「永遠の繁栄」を謳歌した。一九二〇年代の米国、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」といわれた一九八〇年代の日本、そして「ニューエコノミー(新しい経済)」の到来を信じた一九九〇年代の米国ということになるかな。いずれも、経済成長率は高まり、失業率や物価上昇率は低く抑えられ、企業業績は順調に伸びた時代だった。その一方で、二〇年代の米国では自動車、家庭電化製品が普及し、八〇年代の日本ではハイテク化、九〇年代の米国では情報技術(IT)革命が進んだ(日本経済新聞社編著 『いやでもわかる日本経済』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2003年、56-57頁)。

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