経済・経済学に関するメモ。

政策概念

飯田泰之
成長戦略とか成長政策と呼ばれるものは二通りパターンがあります。特定の産業を指定してそれを保護、育成していく、いわゆる「ターゲティングポリシー」と、規制緩和によって民間の活力を呼び込んでいく「自由化・規制緩和政策」です(飯田泰之・田中秀臣・麻木久仁子 『「30万人都市」が日本を救う! 〔中国版「ブラックマンデー」と日本経済〕』 藤原書店、2015年、56頁)。

産業政策としての成長戦略への批判

土居丈朗
だが政府の計画的な成長戦略に依存・期待するのは禁物だ。(中略)政府の力で経済成長率を直接的に高めることなど到底不可能だというべきだろう。今の政府にできることは過剰な介入を排する程度のことに限られており、政府の政策に過剰な期待を抱くべきではない(日本経済新聞社編著 『経済学の巨人 危機と闘う-達人が読み解く先人の知恵』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2012年、99頁)。
高橋洋一
そもそも経済成長のためには役所がでしゃばらないほうがよく、役所の最善の経済政策があるとすれば、「何もしない」ことである(高橋洋一 『大阪維新の真相』 中経出版、2012年、30頁)。

歴史

民主党政権の成長戦略

岩田規久男
民主党政権が2009年暮れに発表した新成長戦略も、旧自民党政権時代の産業政策の復活であり、規制緩和と競争政策の観点からは大いに問題である(岩田規久男 『「不安」を「希望」に変える経済学』 PHP研究所、2010年、27頁)。
岩田規久男
民主党政権は成長戦略がないと批判されて、2009年末、経済産業省に急遽つくってもらった「新成長戦略」を閣議決定した。(中略)その内容は戦略でも何でもなく、「大国」とか「世界トップレベル」といった大げさな言葉や「イノベーション」などのカタカナ語を並べて、根拠もなく「50兆円超の環境関連新規市場」とか「150万人の環境分野の新規雇用」といった数値目標を掲げているだけである(岩田規久男 『「不安」を「希望」に変える経済学』 PHP研究所、2010年、28頁)。

アベノミクスの成長戦略

若田部昌澄
産業政策をほうふつとさせるターゲット政策、官民ファンドが中心で、規制改革、民営化は副次的である(田中秀臣編著 『日本経済は復活するか』 藤原書店、2013年、94頁)。

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