経済・経済学に関するメモ。

野口旭
労働市場とは、労働の需要と供給を調整する市場です。その労働の価格とは、「賃金」です(野口旭 『ゼロからわかる経済の基礎』 講談社〈講談社現代新書〉、2002年、99頁)。
飯田泰之
安定的な経済成長が維持されると、労働市場が売り手市場化します(飯田泰之・雨宮処凛 『脱貧困の経済学』 筑摩書房〈ちくま文庫〉、2012年、260頁)。
岩田規久男
市場は完全雇用を自動的に達成するメカニズムを持っていない(岩田規久男 『経済学的思考のすすめ』 筑摩書房、2011年、165頁)。

労働市場の硬直性

フリードリッヒ・ハイエク
ハイエクは、既得権を守る労働組合やそれを支える労働法制などによる労働市場の硬直性が、市場を通じた所得格差の縮小を妨げる大きな障害であると指摘した(日本経済新聞社編著 『経済学の巨人 危機と闘う-達人が読み解く先人の知恵』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2012年、67頁)。
池田信夫
失業者を「自己責任」だという人がいるが、これは筋違いである。労働需給に対して需要が不足して失業者が出るのは、労働市場がゆがんでいるからであって、職を失った人に責任があるわけではない(池田信夫 『希望を捨てる勇気-停滞と成長の経済学』 ダイヤモンド社、2009年、21頁)。
みずほ総合研究所
労働市場の硬直性が高失業を招くという認識である。いったん失業したら再就職が困難な労働市場よりも、転職が容易な流動化された労働市場の方が雇用機会が増加する。転職を与儀なくされる経済状況下では、流動化していない労働市場は失業の長期化を招く。流動的な労働市場を形成し、新しい雇用機会を生み出することが、広い意味での雇用のセーフティーネット拡充につながると考えられる(みずほ総合研究所編著 『3時間でわかる日本経済-ポイント解説』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2002年、152-153頁)。

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