まえがき


152 :旧60 1 [↓] :2012/01/24(火) 00:13:14.21 ID:pOwZtkhH0
では空気を読まずにSS投下。前回雪菜の出番少なかったので今度は多めに。
その分勢いで作ったんで前よりまとまりはないかも



「それじゃ今日はこれ位で失礼します」
病院のベッドに座る曜子さんに挨拶をする。既に毎週恒例となった曜子さんの見舞いだが、まだ面会時間には余裕があった。
「あら、今日は早いのね。これから何か用事?」
「ここに来る前に孝宏君から連絡があって、雪菜もちょっと体調を崩してるみたいなんですよ。次は雪菜の見舞いです」
「おい、何だよそれ。なんでもっと早く言わない? …こんなところにきてる場合じゃないだろ」
「母親の見舞いに対して随分な言い草ねぇ」
俺の台詞を聞いたかずさが詰め寄ってくる。
「対した風邪じゃないみたいだよ。用心のため休んだけど、熱も殆ど出てなかったそうだし」
そもそも孝宏君自体、『たまにはねーちゃんに恩売っとこうかと思ってね』とか軽く言ってたし。
「それでも普通彼女の見舞いより友達の親の見舞い優先するか?」
「元々今日曜子さんの見舞いに行くことは知ってるし、キャンセルして来られたら雪菜のことだし気にするだろ」
「うん、まあそれはそうだけど、…なあ、あたしも見舞いに行っていいか?」
「かずさは明日からコンサートに向けての特別レッスンが始まるだろ? 見舞いに行ってうつったりしたらそれこそ雪菜落ち込むぞ」
「う…」
「それに……正直お前見舞いに行っても悪化させるだけでなんにも看病出来なそうだしなぁ」
「うるさいな! レトルトのお粥くらいはあっためられるぞ」
あっためるのは出来ても途中でぶちまけそうな感じだよな。しかも患者の上にピンポイントに。
「我が娘ながら本当ピアノ以外はダメねぇ。これでも私、男を落とすためのスキルならあなたより遥かに上よ」
そう言って曜子さんは綺麗にリンゴを剥いてみせる。皮も細く繋がっており、随分と慣れた様子だ。かずさにはこんなことはできまい。
「ま、かずさも一日十時間練習すれば曜子さん程度にはできるようになるさ。今日のところは見舞いは俺に任せとけって」
「ん? ピアノの練習じゃあるまいし、何で十時間なんだ?」
よくわからない表情のかずさと、苦笑いを噛み殺してる表情の曜子さん。最近、美代子さんがりんごばっかり食べさせられると愚痴をこぼしていたことを思い出す。

「まあ、雪菜ことは春希に任せるよ。ただうつらないように気を付けろよ」
「う、ま、まあ、それは大丈夫じゃないかな…」
だって、たぶん雪菜風邪を引いた原因は…
うん、今思えば俺先週ちょっと風邪っぽかった訳で、にも関わらず先週も雪菜とこう…
どう考えてもあれが原因だよな…


小木曽家のチャイムを押し、出てきたのは何故か少し動揺した様子の雪菜のお母さんだった。
「あ、あら、北原さん。今日はどうしたの?」
「隆弘君から雪菜が体調を崩したと聞いたので、見舞いに――」
「そう、孝宏が連絡を…」
「どうかしました? まさか雪菜の身に何か…」
「えと、ほんとに大した事じゃないのよ? 熱は午後には下がってたし…今は多分、部屋で寝てるんじゃないかしらねぇ」
一応こちらの質問には答えているものの、完全に上の空の様子だ。
「そうですか。寝ているところ邪魔しても悪いし、一目様子を見たら帰りますので、上がってもよろしいですか?」
「一目様子ねぇ……まあ、北原さんなら、いい、のかな」
お母さんの態度に釈然としないながらも、取り敢えずお邪魔することにする。
「あのね、北原さん、こんな娘だけと、見捨てないで貰ってくださいね」
「え、はい、それはもちろん」
なぜか達観した様子のその言葉を後ろに聞き、雪菜の部屋に入る。
部屋は真っ暗で、雪菜は布団を被って寝ている様だ。少し寝苦しいのか、布団が微妙に動いていた。
「おーい、雪菜。大丈夫か」
「…ん、……あ……」
試しに小声で話しかけた所、うなされているような声が帰ってきた。また、布団は相変わらずもぞもぞ動いている。
(大したことないって言ってたけど、悪化してるんじゃないのか?)
心配になり静かに雪菜に近づいていくそうすると、雪菜の声が段々はっきりとして来て…
「…んぅ、あっ…ふぅ…、はぁ…」
ん、これってまさか
「ンぁ…はぁ……うく……はあぁ…!」
うん、もう間違いようがない。完全に雪菜、オナってるよ……
しかも完全に没頭しているのか、声をかけても全く止める様子がない。
さて、現状を把握したところで俺はどうすべきだろうか。いや、ここが雪菜の家じゃなければ問答無用でことに及ぶんだが…
さっき一目見て帰りますと言った以上、長居するは不自然だ。
かと言ってこのまま知らぬ顔をして帰るのも難しい。
俺が来たことを母親から雪菜が聞けば、なぜ起こさずに帰ったのかを追及してくるだろう。そうしたら現状をありのままに報告しなければならない。
なによりこのまま帰るのは身体的な面で辛い。
(どうせバレるなら今説明したほうがいいよな)
意を決して声を掛けることにする。
「おい雪菜。ほら!」
「……はぅ…あっ……うんぅ?」
とろんと完全に蕩けた表情の雪菜がゆっくりとこちらを向く。くそぅ、分かっていたがなかなか凶悪じゃないか!
「俺だ、春希。わかるか?」
「はる、き、くん?」
「そうだ、春希だ。よし、正気に戻って――うぐ」
「春希くぅん……んんぅ」
そして目があった瞬間、雪菜に唇を塞がれた。
「んんぅ、ん、はんぅ、あむ…」
雪菜は右腕を俺の頭の後ろに回し、完全にロックしてくる。片腕なのにも関わらず、息継ぎも出来ないほどの強固な力で。
「はぁ、んん、はあぁ、ぷはぅ」
そして空いた手で自分の秘所をまさぐり更に興奮を高める。
「んんんぅ、はあ、っはああ、んあっぅ」
突然の激しいキスに酸素が足りない俺の頭ではついて行けず、雪菜されるがままになり、そして
「ん、んむ、ん、ん――!」
雪菜が達してやっと、俺の唇が開放されることなった。
「ん、ん〜。ん? あ、あれ?」
そして改めて見つめることとなった雪菜は、段々と正気に戻っていき…
「おはよう、雪菜」
「なんで春希くんがいるのー!!」
ある意味予想どうりの声を上げた。

「…つまり、風邪は本当に大した事なくて、安静にしてるのも暇になって来て、かと言って薬も効いてるから起き上がるのも怠くて……」
「……」
「俺は今日曜子さんの見舞いに行くって言ってたからこないだろうと思って、ついつい自慰に耽ってしまったと」
「……(コク)」
雪菜が微かに頷く。
「前々から思ってたけど、雪菜って結構へんた―」
「全部春希くんのせいなんだからね! 私がオナニーにハマっちゃったのも!私がHな女なのも!」
それは否定できないけど、元々の素養もあったと思うんだけど。
「大体来て欲しいときにはなかなか来てくれないのに、何で来て欲しくない時は空気読まずにちゃんと来るのよ!」
「ああ、それは、孝宏君が連絡を―」
「孝宏のやつっ! ホンットに余計なことしかしないんだから!」
「それに雪菜、興奮してるとこ悪いけど、雪菜とって残念な知らせがある」
「え、なに、春希くん急に改まってどうしたの?」
「雪菜のお母さん、雪菜がオナニーしてたこと気付いてる」
「……え?」
「だって俺を部屋に上げるとき明らかに動揺してたし、しまいには『こんな娘だけと、見捨てないで貰ってくださいね』とか言ってたし。
あれ絶対雪菜の状況気づいて言ってたよなぁ」
「いや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」


「たっだいま〜っと。あれ、ねーちゃん元気になってるじゃん。心配して損した」
「おかえりなさい孝宏、もう、あなたが北原さんに連絡するから…」
「あ、北原さん来たんだ? ねーちゃん元気にするなら北原さん呼ぶのが一番だと思ったからさ。案の定効果抜群みたいだし」
「その代わりしばらく父さんと、後今回は雪菜の機嫌は悪いわよ?」
「ええ〜なんでねーちゃんの機嫌が悪くなるんだよ? 元気にしてやったのに」
「……まあ、泣きながらやられるよりはマシなのかもね」
「ん、なんのこと?」
「何でもないわ、ほら、夕飯にするから雪菜と北原さん読んできて」
「は〜い」

あとがき

以上でした。
突貫で作ったから精度は保証しません。
「いや〜〜(r」を「やめてい(r」にしない程度の理性は残ってた。

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