第31話



4−2 千晶 3月11日 金曜日



3月11日。かろうじてだけど、今日はまだレポートを提出した金曜日だった。
それもあと数分で12日になっちゃうけど。
深夜という事もあって、マンション内はおろか、マンションの外であっても物静かな
時を進み続けている。
その静寂は、ほんのわずかな金属がこすれる音がしたとしても私の耳まで届けてしまう。
異変を察知した私は、足音を消し去って玄関前まで忍び寄る。
玄関の鍵が回され、ゆっくりとドアが開かれると、
私の前には呆れた顔をした春希が出迎えてくれた。
ううん、出迎えたのは私の方か・・・。

千晶「おかえり、春希っ」

春希「なんで和泉がいるんだ?」

千晶「なんでって、ここが春希のマンションだから?」

春希「そりゃあ、俺が住んでいるマンションなんだから、俺がここに帰ってくるのは
   当然だろ」

千晶「だから、ここが春希のマンションだから、私がいるんだって」

春希「待て待て。意味がわからない。もうレポートは終わったんだから、
   ここにいる理由はないだろ」

千晶「理由ならあるって。それもすっごく重要な理由がね」

春希「だったら、俺が納得できるような理由をお聞かせ願おうか」

なんだか春希、機嫌が悪い?
顔色もちょっと優れないように見えるし・・・。

千晶「だって、打ち上げパーティーやろうって決めたじゃない。
   だから春希が帰ってくるのを待ってたんだって」

春希「待ってたのはわかるけど、どうやってここに入ったんだよ?」

千晶「それは、合鍵貰ってるからに決まってるじゃない」

ちょっとちょっと、本当に春希大丈夫?
合鍵なんてレポートを春希んとこでやるからって合鍵もらったじゃない。
それを忘れるだなんて、よっぽどお疲れなのかな?

春希「そうだったな。でも、打ち上げは後日って事にしただろ。
   悪いけど、今から食事なんて作る元気はないぞ」

千晶「大丈夫だって。私が用意したから」

私は、大きな胸を突きあげるように胸を張って、私が作った料理を披露する。
そんなに広い部屋ってわけじゃないんだから、テーブルを見れば食事が用意されているのが
わかるっていうのに、春希ったら何を見てたんだろ。
それとも私が食事を用意したなんて思いもしなかったかい?

春希「これ全部和泉が買ってきたのか?
   これだけの量のを買ってきたんだとしたら、けっこうな金額になったんじゃないか?」

それはちょっと失礼な発言じゃない?
そりゃあ普段から金欠の私からしたら、こんな豪勢な食事を用意したとは思わないだろうけど
それでも少しは喜ぶとか、びっくりするとか、プラス方面の反応を先に示すべきでしょ。
それなのに最初に出てきた言葉がお金って・・・、春希も大概ね。

千晶「買ってきたんじゃなくて、私が作ったんだって。
   調味料とかは春希んとこのを使ったし、
   量はあってもお金はそれほどかかってないから安心してね」

春希「は?」

見事な間抜けっ面ね。人間、理解の範ちゅうを超える事象に直面すると
思考をストップさせちゃうのかしら。
こんな馬鹿っぽい春希って、初めて見るかも・・・これはある意味貴重なシーンかも。

千晶「伊達にエプロン付けてないって。
   で・もっ・・・、春希は裸エプロンじゃないと許せない人だった?
   だったら、今からでも準備するよ」

春希「いや、やめろ。服は着たままでいい。
   うん、似合っている。そのエプロン姿、似合っているから服は脱ぐなぁ」

春希ったら、慌てちゃって。手を小刻みに振りながら私を止めようとしなくても、
服なんて脱がないって。・・・だって、寒いじゃない。
裸になった私を温めてくれる人がいるんなら別だけどさぁ。

千晶「そぉお? だったら脱がないけど、でも脱いでほしかったらいつでも言ってね」

春希「思わないし、言わないから忘れてもいいぞ。
   それにしても、これ全部和泉が作ったのか?」

千晶「そうだって言ってるじゃない」

春希「でも、和泉って料理できたのか?
   いつも食事をたかってくるのは見ているけど、作っているは見たことないからさ」

千晶「あっ、やっぱり?」

春希「じゃあ、やっぱりこれは出来あいのを買ってきたのか?」

千晶「違うって、本当に私が作ったの」

春希「どう見たって、俺より料理の腕があるだろ、これって」

千晶「それは食べる人によるんじゃないかな。
   好みとかってあるし」

春希「そうかもしれないけど、見た目からして、相当な腕前だぞ」

千晶「そう? だったら、早く手を洗って着替えてきて、実際食べてみて
   確かめてみればいいじゃない」

春希「そうだな」

千晶「うん、春希が着替えている間に、料理温め直しておくね」

私は、笑みを浮かべながら手を洗いに行く春希を確認すると、
とりあえずスープを温めるべくガスの火をつけるのであった。








揚げ物類は食べる直前に揚げようと思っていたので、
春希が着替え終わっていても終わる事はなかった。
本当は春希にはテーブルについていてほしかったんだけど、
手伝ってくれるっていうんだから、一緒にやったほうが効率的。
それに、一人でもできるけど、二人でやったほうが楽しいっていうのもあるかな。
二人してテキパキとテーブルをお皿で埋めていき、
短時間で温もりに満ちた食卓を用意できたと思える。
とはいうものの、私の財布事情からして、いくら自分で作るとしても高級食材を
使う事は出来ない。
まっ、低予算で美味しいものをたくさん食べるのにだけは自信があるんだから、
今回の出来も我ながらなかなかのものだって自負している。

千晶「どうかな?」

春希「うん、美味しいよ。和泉にこんな隠れた才能があったなんてな」

春希は、春巻きを一口食べると、珍しいものを見るような顔をして
食事の感想を述べてきた。
春希は私の事をいったいどう認識しているのよ。
ただ食べるだけの怠け者って思っているの?
でも、どうやら私の不満が顔に現れていたらしく、素早く春希のフォローが入った。

春希「そんなに不機嫌そうな顔するなよ。わるかったって。
   でも、俺に食事作ってくれってねだるより、自分で作ったほうが美味しいんじゃないか?
   どうみたって俺が作るよりうまくできてると思うぞ」

千晶「どうお世辞言ったって、春希が私の事をぐぅたら女だって思っているって事には
   違わないんじゃないかなぁ・・・」

春希「そこまでひどい事はいってないだろ」

千晶「でも、顔に出てた・・・」

私が疑り深い目で見つめちゃったものだから、春希ったら慌てちゃって。
ほんと素直なんだから。普段から素直だったら、なおさら扱いやすいんだけど、
こればっかりは春希だからしょうがないのかな。
融通が効かないのも春希の魅力って言えるのかしらね。

春希「もう言うな」

千晶「照れちゃって」

春希「照れてないって。でも、本当に俺より料理上手だって。
   そもそも俺が料理を始めたのだって最近なんだから、そんなにうまくないだろ?」

千晶「それはそうかもしれないけど、温もりっていうの?
   春希らしい実直さが料理にもにじみ出ていて、安心できる味っていうのかな?
   ・・・うん、何度も食べたくなる味って感じかもね」

春希「自分じゃ、人に食べさせるには勇気がいるレベルなんだけどな」

千晶「春希の自己評価、間違っちゃいないわよ」

春希「はぁ?」

千晶「だから、自信満々に手料理を披露するレベルじゃないってこと」

春希「貶すのか誉めるのか、どちらか一方にしてくれよ」

千晶「うぅ〜ん・・・、だからさぁ、春希を知らない人が食べたら、
   まあ、食べられなくもない普通の料理ってこと。
   でも、春希の事を知っている人が食べたら、美味しいって感じられるっていうか」

春希「身内評価による甘々採点ってことか?
   それでも、だいぶ緩く採点してもらえてると思うぞ」

千晶「それもちょっと違うかな」

春希「もっとわかりやすく言ってくれよ」

千晶「まっ、今後も料理を作っていれば、わかってくるかもしれないって」

春希「はぁ・・・」

なんか納得していませんって顔ね。
しょがないじゃない。自分から話をふっておきながらなんだけど、
これを春希に伝えるのは、私が恥ずかしすぎるんだから。
たぶん春希に、冬馬かずさが春希の手料理を食べたのならば、
大喜びするでしょって言ったら、春希はきっと理解するんだろうけど・・・。

千晶「お茶淹れてくるね。緑茶でいい?」

春希「あぁ悪いな。緑茶でいいよ」

千晶「OK〜」

私は、逃げるように席を離れると、いそいそとお茶の準備に取り掛かる。
気持ちを落ち着かせるにはちょうどいいタイミングだったかな。
自爆発言なんてしちゃうなんて、まだ本調子じゃないのかも?
ううん、ちょっとずつだけど、私も変わってきているのかな?
さてと、気持ちも切り替えたし、春希んとこに戻るかな。

千晶「はぁ〜い、お茶準備できたよぉ」

若干浮つきすぎた声色に自分自身驚きながら席に戻る。
二人分の湯飲みにお茶を注ぎながら春希の出方を伺おうと気配を探ってみたのだが、
あまりにも静かすぎる。
そういえば、私がお茶の準備をしているときも気配が消えてなかったっけ?
自分の浮ついた心を鎮めようと躍起になっていたけど、今思い返すと春希が食事をする気配
すら感じることができなかった。
これが広い家だったならば別だけれど、春希のマンションは、
学生がちょっと無理をして頑張れば借りられるくらいの家賃だ。
だから、キッチンとリビング兼寝室はくっついているわけで、
気配を感じないことなんてありえないはずだった。

千晶「春希?」

私は不安になって春希がいたはずの席を見ると、そこには一応春希はいた。
いたんだけど、いたんだけど、・・・いたんだけど。

千晶「春希っ!」

春希はテーブルにつっぷして倒れいた。
春希がさっき一口食べた春巻きは、床に箸とともに落ちている。
物音をたてないで倒れるなんて、あんたは忍者かなんかなの?
違うって、私が浮かれ過ぎていたんだ。
浮かれた心を春希から隠そうとしたから駄目だったんだ。
もっと春希に心を開いていたんなら、こんな事態になる前に気が着ていたはずなのに。
以前の和泉千晶だったなら、全神経をつかって北原春希の詳細を把握していたのに。
今の和泉千晶は無力だ。自分で自分が制御できていない。
和泉千晶を演技できていないんだ。

千晶「ねえ、春希。春希ったら」

倒れている人間を揺さぶったりしちゃいけないって、わかっているのに、
・・・わかっているのに、目の前にいる春希にすがってしまう。
すがってしまうから、春希に助けを求めてしまう。
弱い。弱過ぎじゃない、私って・・・。

春希「なぁに、泣きそうな顔をしてるんだ?」

春希は顔だけを横に向け、力ない言葉を吐く。

千晶「春希ぃ・・・」

春希「みっともない顔するなよ。って、みっともない姿なのは俺の方か」

千晶「そんなことないって」

春希「悪いけど、せっかくのご馳走食べられそうにない。・・・ごめんな」

千晶「いいって。また作ってあげるからさ」

春希「それは楽しみだ」

千晶「いつから体調悪かったの?」

私は、春希のおでこに手をあてて熱を測る。
なんとなくだが、私の体温よりも熱く感じ取れた。
体温計で測らないと正確な体温はわからないが、それでも春希の体温が
異常に熱いって事だけは判断できた。

春希「いつからと聞かれても、よくわからないな。
   さっきまで風邪だとか思わなかったし、体も動いていたし。
   ・・・そうだな、緊張してから動いていただけかもな」

千晶「家に戻って来て、気が抜けたってこと?」

春希「おそらく」

千晶「だったら、私が春希んちで待機していてよかったね」

春希「不幸中の幸いってところだな。でも、料理食べられなくてごめんな」

千晶「いいって、何度も謝らないでよぉ。
   今日作ったのは、私が食べればいいし、明日も私が食べるから問題ないって。
   それよりも、春希のことだから、今日はろくなものを食べてないんだろうから、
   風邪薬飲む前に何か食べないと」

春希「あんま食欲ないんだ・・・」

千晶「さすがに揚げ物メインのこってりメニューは、病人食にはならないか。
   でも、さすがになにか食べないとね。・・・・・・・なに笑っているのよ?」

私、なにか笑いをとるようなこと言ったかなぁ?
私もつい最近風邪をひいて、本調子じゃない部分もあるから、
自分でも気がつかない失敗でもしたかな?

春希「ごめん・・・。でも、なんだか和泉が頼りになるっていうか、
   まじめだったもので、な」

千晶「なぁに言ってるのよ。ヴァレンタインコンサートのときだって、
   これでも春希の役にたったって、ちょっとは自信持って言えると思えるんだけど」

春希「怒るなよ。その節は大変お世話になりました。
   だけどさぁ、普段のお前をよく知っている俺からすると、
   今の和泉は意外って気がするんだよ。
   ・・・・・・・だから、睨むなよ。ごめんって」

千晶「まあ、心優しい私だから、・・・風邪をひいている病人相手に
   怒ってなどいないけど」

春希「それを怒っているっているんだ」

千晶「はぁ?」

春希「ごめんなさい」

さすがに凄味をきかせた睨みは恐怖しかあたえないか。
それに病人なんだしぃ、それに私は怒っていないんだしぃ、それに優しくしないとだしぃ。

千晶「リンゴすったのなら大丈夫?」

春希「ん? あぁ、それくらいだったら」

千晶「うん、じゃあ春希は薬の用意をしておいて。
   もしなかったら、あとで買ってくるから・・・、あぁ今の時間帯じゃあやってないか」

春希「常備薬なら、ちゃんと用意してあるから、風邪薬くらいあるから大丈夫」

千晶「さすが春希ってとこね」

春希「それ、誉めてないだろ?」

千晶「どうかしらね?」

私は、にっこり笑みを春希に送ると、すぐに視線を外してリンゴの用意に取り掛かる。
ほっとしている自分がいる。
春希がただの風邪でよかったと喜んでいる私がいる。
もちろん、病院に行ったわけではない素人判断だけど、
春希の自己申告と今の状態から判断すれば、風邪なのだろう。
だけど、春希に無理をさせて体を弱らせてしまった原因は私だ。
私の風邪をうつしたとは言えないかもしれないが、それでも、体力をすり減らさせ、
風邪をひきやすい状態にしてしまったのは私に原因がある。
連日のレポート、そして、寝不足のまま激務のバイト。
それを一週間以上やっていたら、春希だって体調を壊してしまうわよ。
なにやってるんだろ、私。
こんなはずじゃなかったのに。
春希が風邪だってわかって気が緩んだのか、それとも自分が情けなかったのか、
はたまた自己分析できていない理由かもしれないが、
私は春希に見つからないように目元の涙をぬぐった。









千晶 3月12日 土曜日






加湿機なんていう文明の利器がない春希宅においては、
風邪ひきがいようと容赦なく乾燥が忍び寄る。
なんて大げさな物言いをしてしまったが、この辺は濡れタオルでもかけておいて代用。
一応私が春希の看病しているんだし、出来る友人を演出しないとね。

春希「なにをやっているんだ?」

千晶「あっ、起きた? どう調子は?」

春希「だから、なにをやってるんだって聞いているんだけど、和泉千晶さん」

千晶「なにって、お粥は作り終わったし、昨日春希が脱ぎ散らかした服をたたんで、
   あとは部屋をちょっと片付けた程度だけど?」

春希「ありがとう・・・」

千晶「いいって、私が風邪をひいたときは春希が私の看病してくれたんだしさ」

春希「ギブ、アンド、テイクってとこか」

千晶「別に見返りが欲しくてやったわけでもないし、春希だって私の看病してくれたのも
   見返りが欲しくてやったわけじゃないんでしょ?」

春希「まあ、そうだな」

私が、にかっと頬笑みを浮かべると、春希はなんだか照れくさそうに返事をした。

千晶「で、どう? 風邪の方は。・・・はい、熱測ってみて」

体温計を差し出すと、春希は素直に脇に挟んで測定を始める。
なんだか、素直に動く春希って、ある意味新鮮かも。
普段からこのくらい素直だと扱いやすい・・・、訂正、可愛げがあるのに。

春希「熱は、38度5分か」

千晶「なかなか下がらないか。今日もバイトあったんでしょ?」

春希「あったけど、風邪をひいている俺がいっても迷惑にしかならないからな。
   ここは、素直に休んでおくとするよ。ただ復帰後は、色々な不平不満と共に
   病気だったやつをいたわる気持ちなど全くない仕事量を押しつけられそうだけどな」

千晶「それは仕方がないんじゃない?」

春希「休んだ分はしっかりと働けって?」

千晶「ううん。だって、病気だったのは確かだけど、
   病気が治ったから仕事に行くわけなんだし、それなのに病気あけっていう理由を
   言い訳にして仕事をさぼられたら、周りから見れば迷惑にしかならないでしょ」

ん? あれ? 春希が固まっている・・・。
なんだかわからないけど、フリーズしちゃったぞ。
あ、そうか。今の春希は風邪をひいているわけなんだし、
いつまでも私と話しているべきではないか。

千晶「ほらほら、春希はまだ熱が高いんだから、しっかり寝ないと」

私は、春希がベッドに横になるようにと、掛け布団をかけてあげようとしてあげたのだけれど、
春希はまだフリーズしたままだった。
正確に言うならば、春希の目だけは私を追っかけてきていたから、
完全に動きを止めたわけではないみたいだった。

千晶「どうしたの春希?」

私が優しく語りかけると、春希ったら口を大きく開けて、あごの骨でも外れたの?

千晶「春希?」

春希「ふぁあ〜」

大きな息をいきなり吐くものだから、びっくりするじゃない。
いったいどうしたっていうのよ。

千晶「春希、どうしたの?」

春希「どうしたのは、こっちの台詞だ」

千晶「はぁ?」

春希「だから、いきなり和泉が正論いうものだから、びっくりしたんだよ」

千晶「正論って?」

春希「だからぁ、病気の時の病人はいたわる必要はあるけど、
   病気が治って仕事に復帰した人間には、病気の時みたいに気を使う必要はないってこと」

千晶「あぁ、そのことね。当然じゃない?」

役に立たない劇団員ほど迷惑な存在はない。
私ってぇ病気だったしぃ、病み上がりだからぁ、ちょっと見学していますぅ。
・・・死ね! もう来るな!
実際うちの劇団にこんなバカみたいなことを言う奴なんていないけれど、
病み上がりだろうと、劇団に参加しているんだから、いつも通りに行動してもらわないと
周りに迷惑がかかるじゃない。
いつも周りに迷惑かけまくっている私が言うのは変だけど、いらつくのよね。
自分の弱さを免罪符にして、優しくしてもらおうとしてくる奴が。

春希「当然だけど、和泉がいうものだから、驚いたんだよ」

千晶「どうして?」

春希「どうしてって、今までの和泉の行動パターンを見ていたら、驚くに決まってるだろ」

千晶「なるほどね」

春希「だろ?」

千晶「ううん、30%くらいは当たってるかもしれないけど、あとの70%は外れてるかも」

春希「どういう意味だよ」

春希ったら、納得していないっていう顔をいているか・・・。
ある意味、春希の困惑は当然かもしれない。でもね、春希。
春希が私の事を全部知っているって思っている事自体、間違ってるんじゃないかな。







第31話 終劇
第32話に続く








第31話 あとがき



千晶を描くのがだいぶ慣れてきたなと思ってきたら、もうすぐ千晶編も終了へ。
書いてみての感想としては、書きやすかったです。
今ある心配としては、新章に入ったら、もとの書き方が出来るか不安です。


来週も、火曜日、いつもの時間帯にアップできると思いますので
また読んでくださると、大変うれしいです



黒猫 with かずさ派

このページへのコメント

今回の千晶は幾分かの演出があるとは思いますが、かなり素の部分を見せている感じですね。もしも春希が原作のような状況なら気持ちが彼女に一気に傾いてしまうかもしれないと感じました。
次週も楽しみにしています。

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Posted by tune 2015年01月27日(火) 17:08:30 返信

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